2020年7月15日 薬事・食品衛生審議会 医薬品第一部会 議事録

日時

令和2年7月15日(水)17:00~

出席者

出席委員(21名)五十音順

(注)◎部会長 ○部会長代理
 

欠席委員(0名)


行政機関出席者
 

 吉田易範(医薬品審査管理課長)
 新井洋由(独立行政法人医薬品医療機器総合機構理事・審査センター長事務取扱・執行役員(新薬審査等部門担当)事務取扱)
 山田雅信(独立行政法人医薬品医療機器総合機構安全管理監) 他

 


 

議事

○医薬品審査管理課長 定刻を過ぎましたので、ただいまから薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会のWeb会議を開催いたします。本日はお忙しい中、御参集いただき誠にありがとうございます。この度、当医薬品部会につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、Webでの審議とさせていただきます。

 初めに、本日の医薬品第一部会より委員に交代がございましたので、新しく御就任いただきました委員を御紹介させていただきます。国立医薬品食品衛生研究所所長の合田幸広委員です。よろしくお願いいたします。なお、奥田晴宏委員におかれましては、薬事・食品衛生審議会委員を御退任されておりますことを御報告申し上げます。前任の奥田委員には部会長代理を務めていただいておりましたので、ここで部会長代理を指名する必要がございます。薬事・食品衛生審議会令第7条第5項の規定に基づき、部会に属する委員の中から部会長があらかじめ指名する者がその職務を代理するとされており、部会長代理につきましては、部会長のほうから御指名いただくこととなっております。杉部会長、よろしくお願いいたします。

○杉部会長 それでは合田先生にお願いしたいと思います。いかがでしょうか。合田先生でよろしゅうございますね。はい。

○医薬品審査管理課長 ありがとうございます。それでは部会長代理につきましては、合田委員にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○杉部会長 よろしくお願いいたします。

○医薬品審査管理課長 本日のWeb会議におきます委員の出席状況につきまして御報告いたします。本日は全員御出席との御連絡を頂いております。したがいまして現在のところ、当部会委員数21名のうち、21名全員の委員がこのWeb会議に御出席いただいておりますので、定足数に達しておりますことを御報告いたします。

 それから部会を開始する前に、事務局より所属委員の薬事分科会規程第11条への適合状況の確認結果につきまして、報告させていただきます。薬事分科会規程第11条におきましては、「委員、臨時委員又は専門委員は、在任中、薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任した場合には、辞任しなければならない」と規定されております。今回、全ての委員の皆さまから、薬事分科会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますので報告させていただきます。委員の皆さまにおかれましては、会議開催の都度、署名を御提出いただいており、大変御負担をおかけしておりますけれども、引き続き御理解、御協力を賜りますよう、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

 また本日のWeb会議でございますけれども、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、説明者においてはマスクを着用したまま説明させていただく場合がございますので、御了承いただければと思います。

 それでは杉部会長、以後の進行をよろしくお願いいたします。

○杉部会長 ありがとうございました。事務局から審議の進行方法について説明をお願いいたします。

○事務局 事務局でございます。本日Webでの審議のため、対面での進行と一部異なる部分がございますので、審議の進行方法について御説明させていただきます。審議中に御意見、御質問をされたい委員におかれましては、まず御自身のお名前と発言したい旨を御発言いただきますようお願いいたします。その後、部会長から順に発言者を指名させていただきます。御発言いただく際は、マイクがミュートになっていないことを確認の上御発言ください。なお、発言者が多いときには、発言されたい委員がメッセージに御記入いただくことで、部会長より発言者を順番に御指名させていただきます。適宜にメッセージ機能も御利用いただければと思います。

○杉部会長 これまでの説明に何か御質問、御意見はございますでしょうか。特になさそうですね。それでは本日の審議に入ります。まず、事務局から資料の確認と審議事項に関する競合品目・競合企業リストについて、報告をお願いいたします。

○事務局 はい、事務局です。本日のWeb会議にかかる資料の確認をさせていただきます。本日あらかじめお送りをさせていただいた資料のうち、資料1~資料4-5を使わせていただきますので、お手元に御用意をいただけますでしょうか。このほか、資料5として、「審議品目の薬事分科会における取扱い等の案」、資料6として、「競合品目・競合企業リスト」を事前にメールにてお送りさせていただいております。なお、システムの動作不良などがございましたら、会議の途中でも結構ですので、事務局までお申しつけください。

 続きまして、本日のWeb会議における審議事項に関する競合品目・競合企業リストについて御報告いたします。資料6の「競合品目・競合企業リスト」を御覧ください。今回は1品目です。「コール酸」ですが、本品目は先天性胆汁酸代謝異常症を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤はないことから、競合品目はなしとさせていただいております。以上でございます。

○杉部会長 ありがとうございました。今の事務局からの説明に、何か特段の御意見はございますでしょうか。それではこのWeb会議の審議事項に関する競合品目・競合企業リストにつきましては、先生方の了解を得たものといたします。

 委員からの申出状況について報告をお願いいたします。

○事務局 事務局です。薬事分科会審議参加規程第11条に基づく、各委員からの申出状況については次のとおりです。議題1「コール酸」につきまして、退室委員、議決に参加しない委員共にいらっしゃいません。以上です。

○杉部会長 今の説明に、何か御意見はございますでしょうか。よろしければ先生方の御確認を頂いたものとしたいと思います。

 それでは審議事項の議題に移りたいと思います。審議事項の議題1につきまして、事務局から概要の説明をお願いいたします。

○事務局 事務局です。議題1、資料1「コール酸」を希少疾病用医薬品として指定することの可否について御説明いたします。資料につきましては、希少疾病用医薬品該当性事前評価報告書のファイルをお開きいただければと思います。まず、報告書の1ページ中程を御覧ください。申請者は、株式会社レクメド、予定される効能・効果は先天性胆汁酸代謝異常症になります。先天性胆汁酸代謝異常症は、肝臓におけるコレステロールから胆汁酸までの代謝経路に関与する酵素の遺伝性欠損を原因とする疾患です。

 まず、対象患者数ですが、文献報告により、本邦において報告されている患者は7名であり、指定基準を満たしていると考えております。

 次に、医療上の必要性につきまして、本邦において先天性胆汁酸代謝異常症に対する治療薬は承認されておりません。本剤はコレステロールから胆汁酸への代謝過程の律速酵素を阻害することで、胆汁酸の中間体や胆汁アルコールの産生を抑制するとともに、正常な胆汁分泌を賦活化することで消化管機能の改善に寄与し、肝機能の改善が期待されることから、本剤の医療上の必要性は高いと考えております。

 最後に、開発の可能性につきまして、本剤は欧州及び米国において承認されており、長期投与の報告において、有効性・安全性が確認されております。また、現在本邦でも臨床試験が実施中であることから、本剤の開発の可能性は高いと考えております。したがいまして希少疾病用医薬品の指定の3要件を満たしているものと考えております。

 なお事前に平石委員より、2点質問を頂戴いたしております。1点目は国内臨床試験の内容について。2点目は予定されている用法・用量の設定根拠についてです。まず、国内臨床試験につきましては、4つ目の資料、添付資料の40ページ以降に記載をしておりまして、先天性胆汁酸代謝異常症患者を対象とした非盲検、非対照試験となっており、治療評価項目としては、投与26週後における先天性胆汁酸代謝異常症の各病型に特徴的な異常代謝産物の尿中の量が設定されております。目標症例数は5例となっております。この症例数につきましては、申請者による実施可能性の調査に基づき設定されております。

 次に、予定される用法・用量の設定根拠ですが、指定申請書に記載されております予定される用法・用量は、欧州において先天性胆汁酸代謝異常症に対して承認をされており、また国内臨床試験で設定されている主な用法・用量となっております。欧州においては、医療現場における先天性胆汁酸代謝異常症に対するコール酸の使用実績から、用法・用量が設定されていると考えておりまして、ほぼ50mg500mgの範囲内でコントロールされていることが確認されています。なお、本邦における用法・用量につきましては、実施中の国内臨床試験の結果も踏まえて承認申請後の審査において判断していきたいと考えております。説明は以上です。御審議のほどよろしくお願いいたします。

○杉部会長 平石先生、今の説明でよろしいでしょうか。

○事務局 平石先生、聞こえていらっしゃいますでしょうか。

○平石委員 聞こえております。

○杉部会長 今の説明でよろしいでしょうか。

○平石委員 了解いたしました。

○杉部会長 はい、ありがとうございます。ほかに質問はありますか。

○事務局 質問はないです。

○杉部会長 特にないですね。そのほか先生方から何か御質問ございますでしょうか。非常に少ない人数での治験を行っているところで、重要希少疾患だとは思いますが、特によろしいでしょうか。先生よろしいですか。

○長島委員 はい。

○杉部会長 ありがとうございます。議決に入りたいと思います。本議題につきまして、指定を可としてよろしいでしょうか。はい、特に御異議がないようですので、指定を可としまして、薬事分科会に報告させていただきます。ありがとうございました。

 続きまして、報告事項に移りたいと思います。報告事項につきましては、事務局からの説明をお願いいたします。

○事務局 事務局です。報告の議題1~3につきまして御説明させていただきます。まず議題1は、エネフリード輸液の製造販売承認について御報告させていただきます。資料のほうは資料2を御覧ください。本剤は既承認の末梢静脈栄養法用の糖・電解質・アミノ酸輸液製剤、静注用脂肪乳剤の成分組成を基本として、静脈内投与で補給する既承認の水溶性ビタミンを加えて一剤化した類似処方医療用配合剤です。今般、術後1、2週間程度の末梢静脈栄養を必要とする消化器手術後の患者を対象とした臨床試験成績等に基づき、株式会社大塚製薬工場より製造販売承認申請がなされております。

 機構における審査の結果、本剤を既承認の末梢静脈栄養法用製剤の効能・効果を基本として、カロリー、脂肪酸、及び水溶性ビタミンの補給も可能であることを明示した効能・効果で承認をして差し支えないと判断がされております。

 続きまして、報告議題2、資料3です。サンドスタチン皮下注用50μg及び同皮下注用100μg、並びにオクトレオチド酢酸塩皮下注50μg「サンド」、及び同皮下注100μg「サンド」の製造販売承認事項一部変更承認について御報告させていただきます。本剤は、オクトレオチド酢酸塩を有効成分とする注射剤で、本邦では既に消化管ホルモン産生腫瘍に伴う諸症状の改善等の効能・効果で承認がされております。本剤ですけれども、医療上の必要性の高い未承認薬・適用外薬検討会議におきまして、先天性の高インスリン血症に伴う低血糖に対する使用の公知申請の該当性に係る報告書が取りまとめられ、令和2年2月28日に開催されました本部会における事前評価を踏まえて、今般ノバルティスファーマ株式会社及びサンド株式会社から、先天性高インスリン血症に伴う低血糖(他剤による治療で効果が不十分な場合)に係る効能・効果、用法・用量を追加する製造販売承認事項一部変更承認の申請がなされました。機構における審査の結果、本申請を承認して差し支えないと判断がされております。

 続きまして、議題3、医療用医薬品の再審査結果について御報告させていただきます。資料4-1~4-5になります。資料4-1、有効成分名がビルダグリプチン、販売名がエクア錠50mg。資料4-2、有効成分名トラマドール塩酸塩、販売名がワントラム錠100mg。資料4-3、有効成分名エポエチン ベータ ペゴル(遺伝子組換え)、販売名ミルセラ注シリンジの25μg50μg75μg100μg150μg200μg、同注シリンジの250μg12.5μgになります。資料4-4、有効成分名デスフルラン、販売名スープレン吸入麻酔液。資料4-5、有効成分名ホスフェニトインナトリウム、販売名ホストイン静注750mgです。これらの品目につきまして製造販売後の使用成績調査、特定使用成績調査及び製造販売後臨床試験に基づいて再審査申請が行われ、審査の結果、医薬品、医療機器等の品質、有効性・安全性の確保等に関する法律第14条第2項第3号に掲げられている承認拒否事由のいずれにも該当しないこと。すなわち効能・効果、用法・用量等の承認事項について、変更の必要がない「カテゴリーI」と判定をさせていただいております。報告は以上です。

○杉部会長 先生方から今の報告に関しまして、御意見、御質問ございますでしょうか。大丈夫ですね。特に御質問、御意見はございませんでしょうか。それでは報告事項につきましては御確認いただいたものとしたいと思います。ありがとうございました。

 非常に内容は短いですけれども、本日の議題は以上でございます。事務局から何か報告がございますでしょうか。

○事務局 ありがとうございました。次回の部会ですけれども、8月27日午後4時から開催をさせていただく予定ですが、また状況に応じまして部会の開催方法については追って御連絡させていただきます。よろしくお願いいたします。

○杉部会長 お忙しい中を参集いただきまして、本当にありがとうございました。それではまた8月27日に、どうぞよろしくお願いいたします。

( 了 )

備考
本部会は、企業の知的財産保護の観点等から非公開で開催された。

照会先

医薬・生活衛生局 

医薬品審査管理課 課長補佐 荒木(内線2746)