医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議(第4回)の議事録

日時

令和2年8月28日(金)16:00~18:00

場所

AP虎ノ門「C+Dルーム」
(東京都港区西新橋1-6-15 NS虎ノ門ビル(日本酒造虎ノ門ビル)11F)

議題

(1)取りまとめ案について
(2)その他

議事

 
○田中ベンチャー等支援戦略室長 定刻となりましたので、ただいまから第4回「医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議」を開催いたします。
本日はオンラインでの開催となります。構成員の皆様におかれましては、お忙しい中、御参加いただき、誠にありがとうございます。
本日の会議については、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、一般傍聴は制限させていただき、報道関係者の皆様に限り傍聴可とさせていただいておりますが、カメラ撮りは冒頭のみとさせていただきますので、御理解、御協力をお願いいたします。
なお、議事録については、後日、厚生労働省のウェブサイトに掲載をする予定です。
本日の構成員の出欠の状況でございますが、関構成員から御欠席の連絡を頂いております。また、平川構成員は所用のため途中から参加されるという情報を頂いております。それから、寺島構成員は所用のため本日代理として、日本ジェネリック製薬協会総務委員会副委員長の成田浩明先生に御出席を頂いているところでございます。
次に、8月に厚生労働省のほうで人事異動がございまして、迫井医政局長が就任しております。保健局医療課長補佐として田中が、また、前任の田中室長の後任として、私、田中が着任いたしました。よろしくお願いいたします。
それでは、以降の議事運営につきましては、座長にお願いをしたいと思います。
○清田座長 座長の清田でございます。本日は、どうぞよろしくお願いいたします。
最初に、事務局から資料の確認をお願いいたします。
○田中ベンチャー等支援戦略室長
本日の資料ですが、事前にお送りさせていただいている電子ファイルを御覧ください。この会場で参加されている先生方におきましては、マイプライベートファイルを御覧いただければと思います。
本日の資料といたしまして、議事次第、座席表、資料1としまして「医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議取りまとめの(案)」、資料2といたしまして「医薬品の安定確保を図るための取組(現状と今後の取組)(案)」、それから、参考資料の1、2、3、そして、宮川構成員から頂いた宮川構成員提出資料、以上がございます。不備や御不明な点がございましたら、事務局にお知らせください。
なお、冒頭のカメラ撮影はここまでとさせていただきますので、御協力よろしくお願いいたします。
議事に入る前に、本日の会議の進め方の留意点をお知らせいたします。
ハウリング等のノイズの防止のため、御発言時以外はマイクをミュートにしていただきますよう、お願いいたします。御発言いただく際にはSkypeのチャット機能を使ってお知らせください。御発言の際にはマイクのミュート機能を解除して、最初にお名前をお知らせいただいた上で御発言いただければと思います。御発言が終わりましたら、ハウリング防止のために、マイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
会議中にマイクの調子が悪くなるなど、ほかの出席者にとって聞き取りづらい状況が続く先生におかれましては、音声の代わりにメッセージで御意見等をお送りいただくようお願いする場合がございます。その他、システムの動作不良などがございましたら、会議の途中でも結構ですので、事前にお伝えしている事務局の電話番号まで御連絡をお願いいたします。また、もし事務局側のサーバーがダウンするなどのトラブルが発生します場合は事務局から一斉にメールで連絡をいたしますので、御確認いただければと思います。システムの問題で御不便等をおかけするかもしれませんが、何とぞ御理解、御協力のほどお願い申し上げます。
○清田座長 ここまで皆さんよろしいでしょうか。ウェブでつながっている先生方、大丈夫でしょうか。ありがとうございます。
それでは、議事に入りたいと思います。
議題1「取りまとめ案について」、事務局から資料の御説明をお願いいたします。
○田中ベンチャー等支援戦略室長
今回は本日の会議での議論を効率的に進めるという観点から、座長に御指示を頂きまして、各構成員の先生方には今週の初めに事前に資料1の案、資料2の案を送付させていただいております。その際に、追加や修正など必要な点について、可能であれば事前にまとめておいていただくようにお願いをさせていただいておるところでございます。各先生におかれましては、事前に御確認いただいているところと存じますが、まずは事務局より資料について御説明をさせていただきたいと思います。
それでは、資料1「医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議取りまとめの(案)」を御覧ください。
1ページおめくりいただいて、2ページ目の部分に目次がございます。この部分には大きく分けて「はじめに」「取りまとめの骨子」「Ⅰ 現状の分析、これまでの取組について」「Ⅱ 今後の対応策について」「おわりに」という構成になっております。
3ページ目の「はじめに」の部分でございますが、この資料1でイエローマーカーがつけられている部分がございます。このイエローマーカーがついている部分につきましては、前回の第3回の会議でお示しした骨子案から追加されたもの及び修正をしたものでございます。
「はじめに」としまして、医療用医薬品の供給が停止することは、医療の提供に支障を来す恐れがあること。一部の抗菌薬で長期にわたり安定的な供給が滞り、医療の円滑な提供に深刻な影響を及ぼす事案が発生したことなどから、安定的な医薬品の確保を求める要請があること。そして、この会議で○回の議論を行ったことを経て取りまとめられたということを記載してございます。
4ページの部分は「取りまとめの骨子」でございます。この部分につきましては、資料1の取りまとめの内容の全体像を1ページ程度で簡単にまとめた、見て分かるものがあったほうがよいのではないかということで、追加をさせていただいております。本日の議論を踏まえまして、本文のほうに修正等があると思いますので、修正された本文に併せて、この部分についても修正をさせていただく予定でございます。
5ページ目ですが「Ⅰ 現状の分析、これまでの取組について」の記載をさせていただいております。前回につきましては、おおむねそれぞれのタイトル部分だけがお示しされていましたが、主にこの会議の第1回の部分でお示しさせていただきました資料の内容について、それを文字に起こさせていただき、記載をさせていただいております。
「1.現状」についての部分でございますが、医療用医薬品については安定供給上の構造的なリスクが存在していること、セファゾリンナトリウム注射剤で安定的な供給が滞り、医療の円滑な提供に深刻な影響を及ぼす事案が発生したこと、関係学会から安定的な医薬品の提供を求める要請が寄せられていること等を記載してございます。
1ページおめくりいただきまして「2.医薬品供給の状況」についてでございます。
「(1)近年の状況」といたしまして、昨年度から本年度にかけて供給不安、欠品に陥った事例について製薬企業から報告があったものについて、(1)原因別、(2)先発・後発医薬品別、(3)投与形態別、(4)薬価収載からの期間別、(5)一日薬価別に分析をした結果を6ページ目には文書で、7ページ目には図で記載をさせていただいております。
8ページ目で「(2)新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う医薬品供給への影響」についての部分でございますが、本年2月以降、中国やインドに加え、海外に依存する原薬の製造、輸出が停滞する等により、安定供給に支障が生じている品目がないか、業界団体を通じて調査を実施したこと。その結果、一定期間以内に供給不安に陥る可能性のある品目が複数報告されたこと。そして、これを受けて医療提供への影響が大きく、供給不安の恐れがあるものについて、代替薬の確保のための調整や欠品時の対応について、学会への相談等を実施し、対応を事前に整理するよう厚生労働省から製薬企業に要請を行ったことを記載してございます。
同じ8ページの中ほどでございますけれども「(3)関係者会議で指摘のあった課題」についてでございます。こちらの部分につきましては、前回の骨子案にも記載があった部分でございますが、前回の会議における御議論を踏まえて修正・追記等をさせていただいております。
「(1)海外製造依存等によるリスク」で始まる部分でございますが、デバイスや注射用のソフトバッグ等を限られた会社しか供給ができないような場合にも、サプライチェーン上の脆弱性となるということを追加させていただいております。
9ページ目で「(2)厳しいコスト構造」についてでございます。前回の骨子案では「価格引き下げの圧力、厳しい経営環境」とされていたところですけれども、前回の御議論を踏まえまして、より適切なタイトルとして「厳しいコスト構造」として修正をさせていただきました。この部分につきまして「ジェネリック医薬品や長期収載品については、比較的低廉なコストで製造することが求められるため、医薬品原料物質や原薬に十分なコストを割くことが難しい」と記載をさせていただいております。
「(3)日本と海外の薬事規制・手続の違い等」「(5)供給不安の情報の共有不足」につきましては、前回の骨子案から大きな修正はございません。
「(4)各社でのリスク評価や対応策の整理の必要性」「(6)実際に供給不安に陥った際の迅速なリカバリーの必要性」の2か所の部分でございますが、前回は骨子案のときに○○○○○○○○○○○○・・・という形で記載をさせていただき、御議論をお願いさせていただいた部分でございます。前回の会議及び会議後に頂きました御提案に基づきまして、今回記載をさせていただいております。
(4)につきましては、蛭田構成員から御提案を頂きました案に基づきまして「医薬品の安定供給とそのためのサプライチェーンの確保、複数ソース化は、各製造企業の自主的な取組により実施されてきたが、個別の企業の自主的な取組には限界がある」こと。それから「企業間の情報共有や共同した取組が困難な状況もあり、供給不安が生じた場合等に必ずしも適時適切に対応できない場合がある」ことを課題として記載をさせていただきました。
(6)につきましては「実際に供給不安に陥った際、迅速なリカバリーが重要であり、今後の状況が予見できるような情報や代替薬に関する情報を併せて提供することが肝要である」と記載させていただいております。
1ページおめくりいただきまして「3.医薬品の安定確保を図るためのこれまでの取組」についてでございます。この部分につきましても、主に第1回のこの会議での資料に基づきまして、それを文字に起こさせていただいております。大きく分けて「(1)供給不安を予防するための取組」「(2)供給不安の兆候をいち早く補足し早期対応に繋げるための取組」「(3)実際に供給不安に陥った際の取組」について記載がございます。
「(1)供給不安を予防するための取組」の部分でございますが「(1)製造工程の把握」の部分に、10成分の抗菌薬についてマッピングを行ったこと。「(2)供給継続の要請、製造の複数ソース化の推進」の部分でございますが、厚生労働省から製造販売業者に対して通知で要請を行っていること。在庫の状況としては、本会議において御発言いただいた内容をそれぞれ記載させていただいております。また、セファゾリンの事案を踏まえまして、本年度補正予算として、国外で生産される原薬・原料の依存度が高い医薬品について、原薬・原料の国内製造を支援するための事業を開始していることについて、記載をさせていただいております。
11ページの上から9行目で「(3)薬価上の措置」の部分でございますが、ここについては既存の制度について記載をさせていただいております。第1回の資料では基礎的医薬品の成分数、品目の表、11ページの下の部分に記載がございますが、これについては平成30年度の数字をお示しさせていただきましたが、今回の資料におきましては、令和2年度の改定時の数字にアップデートをさせていただいております。
12ページの真ん中ほど「(2)供給不安の兆候をいち早く補足し早期対応に繋げるための取組」でございます。「(4)各社でのリスク評価」として、業界団体において安定供給に関するチェックリストが策定され、各製造販売業者が定期的に自己点検を実施していること。また、その手順について記載をさせていただいております。
次の13ページの1行目でございますが「(5)供給不安事案の報告」として、供給不安が発生し得る場合については、行政指導ベースでございますが、自主的に厚生労働省に報告するよう要請をしているということを記載してございます。
その下で「(3)実際に供給不安に陥った際の取組」として「(6)増産・出荷調整等」として、厚生労働省は必要に応じて助言、指導等を行っていること。「(7)迅速な承認審査」として、医療上の必要性や変更の内容等を踏まえて、厚生労働省・PMDAにおいて迅速な対応を行っていること。「(8)昨年のセファゾリン事案に際して採った『安定確保スキーム』の例」として、医療機関からの要請を個別に厚生労働省が受け付け、関係する製造販売業者と卸売業者との連携を促して、必要な供給ができるように調整をしたことについて、記載をさせていただいております。
15ページのところには、これまでの取組のイメージ図をお示しさせていただいています。
16ページ1行目のところでございますが「4.諸外国の取組」を記載させていただいております。こちらもおおむね第1回の会議の資料でお示しさせていただいているものを文字として起こしております。
各国の状況として、米国、英国、ドイツ、フランスなどにおける取組について、ここに記載をさせていただいております。
続きまして、19ページの「Ⅱ 今後の対応策について」でございます。今後の対応策に関する記載につきましては、前回第3回目の会議の骨子案でもおおむね記載をさせていただいたところですが、本会議における御議論や御指摘を踏まえて、加筆・修正等をさせていただいているところがございますので、その部分を中心に簡単に御説明をさせていただきたいと思います。
20ページの4行目でございます。「安定確保医薬品」の選定に当たりまして、製造の状況、サプライチェーンなどの状況を踏まえて、カテゴリーを取り決めるということをここに記載をさせていただいております。
また、安定確保医薬品のカテゴリーの取り決めの際の要素として、前回の骨子案では、イ)、ロ)、ハ)の3つの全ての要素を満たすものという記載でございましたが、御議論いただいた内容を踏まえまして、この部分に記載している要素や、それらの重要度を勘案してカテゴリーを取り決めるという形に修正をさせていただいております。
また、この要素の一つとして、ニ)製造の状況やサプライチェーンの状況等を追記させていただきました。
また、品目の選定に当たっての留意点について、御意見を頂いておりますので、20行目からの部分に「以下の点に留意が必要である」といたしまして、個別の医薬品の特性に留意する必要があること、企業間で協力するスキームが必要であることを記載させていただいております。
21ページ目の7行目の「(2)今後の進め方」の部分でございますが、14行目から「その際、各医薬品の特性により、必要な対策が異なること、例えば、既存の取組で対応できるものと新たな取組も求められるものがあること、供給不安により個別の品目だけに影響がとどまるものと多品目に影響が及ぶものがあり必要な対策が異なることに留意する」と記載をさせていただいております。
同じ21ページの半分より少し下の20行目辺りから記載されているところでございますが「3.フェーズ別の対応の方向性」の部分につきましては、22ページまで体裁の修正、語句の追加等の修正を適宜行わせていただいております。
少しおめくりいただきまして、23ページの8行目のところでございますが、この会議で御議論いただいた内容を踏まえまして、個別の対策の一つの意見として「在庫積み増しの対応は、時間をかけずに対応できる即効性のある対策の一つと考えられる」という部分を追記させていただいております。
同様に、22行目に「個別の医薬品の対策だけでなく、世界的に供給が不足した場合のロジスティック等の支援についても検討が必要ではないか」と追記をさせていただいております。
25行目の「(3)薬価の在り方の検討、流通の改善、診療指針の整理」のところでございますが、安定確保医薬品については、単品単価契約が徹底されるようにするなど、流通改善の取組を普及徹底すること。また、各学会が策定している診療指針の記載の仕方により医薬品や代替薬の医療現場での使用のされ方に影響が及んでいると考えられるため、必要に応じて診療指針の記載内容の見直しが行われることが望ましいという形で追加をさせていただいております。
24ページの19行目の部分でございますが、ここに「安定確保医薬品が明確になり、関係者がその重要性を理解することで、当該医薬品の流通の適正化が期待できるのではないか」という御意見を踏まえて、記載をさせていただいております。
少しページを飛んでいただいて、26ページの15行目のところでございますが、PMDA、メディナビなど既存の仕組みの活用について御意見を頂きましたので、ここの部分に追加をさせていただきました。
28ページの「おわりに」については、事務局より一案をお示しさせていただいております。御意見、御提案を踏まえて適宜修正等をしてまいりたいと考えております。
○清田座長 ありがとうございます。
事務局での取りまとめ案を作成していただいております。私のほうから骨子を作ってくださいとリクエストしましたので、だらだら内容が羅列しがちなので、骨子として資料2にあるような図を中心とした分かりやすい表現をまず作ってくださいとお願いしてありまして、ここに記載してあります。前回の会議の皆様の御意見はほぼ反映されているのではないかと思いますので、今回は今日お示しした、あらかじめ配られておりますので、お目通しいただいているのではないかなと思いますけれども、修正点、追加がありましたらおっしゃっていただいて、それを参考に修正していただくという感じです。
それをもって最終的に確定させていただくと、ですから、今日はファイナルだという御理解でお願いしたいのと、それから、修正したファイナルの原稿は私も責任を持ってチェックさせていただいて、最終的には皆様にお届けして承認していただくということで、これは総論ですので、総論としての一応の区切りにさせていただきたいと思っております。
それでは、大まかに区切って追加、修正がございましたら、御意見を伺いたいと思います。1番目の「現状の分析、これまでの取組について」、2番目の「今後の対応策」についての2つに分けて御議論いただきたいと思います。
まずは1番目の「現状の分析、これまでの取組」について、これにつきまして、追加がございますでしょうか。あるいは修正したほうがいいという御意見がございましたら伺いたいと思います。いかがでしょう。
○安部構成員 前半の部分に取りまとめの骨子が書いています。この取りまとめの案全般に「安定確保医薬品」という文言が頻繁に出てくるわけであります。この安定確保医薬品という文言が初めて出てくるのが4ページ目の取りまとめの骨子の11行目に括弧書きで「安定確保医薬品」と説明されて登場するわけでありますが、この安定確保医薬品という文言がその後取りまとめ全般の流れの中で、概要については説明されていますけれども、この報告書の中で定義が明確になっていないような気がしております。取りまとめを基に安定確保医薬品に関する様々な対応を検討するためには、何か暫定的にでも定義を明確にしておく必要があるのではないかと感じました。
今後、厚生労働省として今回議論をした安定確保医薬品を例えば省令などで定義したり区分したりして対応を考えるときには、安定確保医薬品が皆さんのイメージの中でそれぞれ違うイメージでは議論が進まないと思いますので、どこかにそういった定義というか、座長が資料2で分かりやすくとおっしゃいましたけれども、それも併せて、どういうイメージかというのを明確にしておく必要があるのではないかと思います。
以上です。
○清田座長 とても貴重な御意見を頂きまして、定義をどうするかですね。これは非常に難しいのですが、安部先生は個人的にはどのような定義をしたらいいか御提案があれば。
○安部構成員 この4ページの4、5、10行目、もしくはこの資料2の一番上の枠にそういった定義に近いことが書いてあると思うのですが、私としては、この議論の中で単に医薬品の供給の問題だけではなく、我が国の安全保障上の問題の一つであるのだということ。それから、切れ目のない医療提供に必要なのだということをキーワードとして定義の中に入れていただいた上で、安定確保について特に配慮が必要な医薬品という定義にしていただくのがよろしいのではないかと思います。それは取りまとめの骨子の中の4、5、10行目などを合わせれば、定義になるのではないかと考えております。
○清田座長 ありがとうございます。
いかがでしょう。今の安部先生の御提案に対して御意見がある方はいらっしゃいますでしょうか。割かし抽象的な定義になるのですけれどもね。私個人としては各学会が取り上げたキードラッグがもうそのものだというような理解ではいたのですけれども、各学会がいろいろな基準で上げてきていますので、これを統一して、今先生が御提案になったような、安定確保医薬品とはというのを冒頭に加えていただいて、この骨子のところをモディファイして、それで表現するということにさせていただきたいと思いました。ほかに御意見があれば伺いたいのですけれども、どうですか。
○宮川構成員 日本医師会の宮川です。
今の安部構成員の言われたことは非常に重要なことで、学会にとってはキードラッグなのですが、国民にとっても同じような形で、まさにそういう意味では安全保障です。我が国というよりも国民にとっての安全保障というのが医療保障になるわけです。言葉が独り歩きしてしまわないように配慮していかなければなりません。安部構成員の言われたことは非常に適切な御指摘だと私も感じております。
○清田座長 ありがとうございます。
少しは抽象的な表現でいいというお考えですよね。
いかがでしょう。ほかに御意見はございますでしょうか。
それでは、骨子の中でまず安定確保医薬品を一つの言葉にさせていただいて、それを定義づけしてから始めたいと思いますので、これをまた修正して皆様に御確認いただくということにいたします。どうぞよろしくお願いいたします。
ほかにパート1の「現状の分析、これまでの取組について」という部分、随分広い範囲なのですけれども、大体前回の会議で議論されたことは反映されているのではないかと、私はそう確認させていただいていますけれども、宮川先生どうぞ。
○宮川構成員 5ページなのですけれども「現状:安定供給に関する構造的な課題」というところで、3行目になりますけれども「現在、医療用医薬品、とりわけと抗菌剤等の比較的安価な医療用医薬品」と、表現されています。この「比較的安価な」というのは要らないのではないでしょうか。これは抗菌薬等の医薬品においてこのような事象があったということです。安価だろうが高価だろうがこういうことは起こり得るということなので、比較的安価という言葉自体はここに挿入するべきではないと考えます。
○清田座長 ありがとうございます。
「比較的安価な」というのを取るという御提案がありましたけれども、よろしいでしょうか。議事録には載せないでほしいのですけれども、みんな安価なのですよね。では、これは削らせていただきます。
ほかに御意見はございますか。安部構成員、どうぞ。
○安部構成員 この取りまとめに直接載せるかどうかは別でありますけれども、11~12ページのところで薬価上の措置について、基礎的医薬品、不採算医薬品、最低薬価などの対応が、今の薬価制度の中で既に行われているという御説明を頂いていました。
一方で別の資料で、58の学会から551品目の意見ごを頂いていて、その551品目の中で、既にこの薬価上の手当てや、措置をしているものがどの程度あるのか、私は非常に興味があります。それを参考資料として、今後ワーキングで議論する上でそういうものがあったほうが、今、学会から頂いている成分候補のイメージが湧くのではないかと思いますので、そういった資料があれば検討するときに面白いのではないかなと薬剤師として考えますので、意見として申し上げたいと思います。
○清田座長 いかがですか。
○田中ベンチャー等支援戦略室長 貴重なコメントありがとうございます。
今、ご指摘頂いたのは基礎的医薬品、今ここに、11ページの表では306成分という記載がありまして、これと今回安定確保医薬品として551品目、これの重なりがどういう形になっているかという御質問だと認識してございます。こちらについては事務局のほうで少しあらかじめどういう形になっているのかという検討を試行的にさせていただきました。今出てきている551品目の医薬品の中で、例えば何とか系の薬剤とかワクチン全てという記載がございますので、なかなか正規な比較が難しいのでございますが、551品目のうち、大体50から100品目程度のものが基礎的医薬品の部分に該当しているというぐらいのオーダーという形になっております。
○安部構成員 ありがとうございました。
後々の参考資料とかワーキングのときにお使いいただいてもいいかと思います。
○清田座長 ですから、ここに具体的な品目をざっと一覧表で記載すべきかどうかというのが一つありますけれども、割と流動的かもしれませんよね。今回のこれは、例として皆さんに理解していただくための表だという感じに私は思っています。今後どんどん流動的にこれが供給不安定になったとか出てくる可能性が大いにありますよね。ですから、例としてでいいのではないかなというのが私の意見です。いかがでしょう。今、一覧表でばっと出すよりも今後どんどんリアルタイムに検討していくというイメージかなと思いますけれども、よろしいですか。
○安部構成員 はい。
○清田座長 ありがとうございます。
ほかに御意見がございましたら、宮川構成員どうぞ。
○宮川構成員 医師会の宮川でございます。
言葉の概念として必要なことも一つあるのですけれども、細かいことで申し訳ないのですけれども、6ページの18行目です。先発品と後発品と書いてありますが、もともと先発・後発といった場合には、薬機法上の分類か、いわゆる処方時でいろいろな算定をするためのときに用いる保険上の分類かというような、実際には使用される側というのは、私たちも含めていろいろなお薬のほうの現場の方々というのは気になると思います。しっかりと定義づけられていかれたほうが、今後こういうものを取り扱うときに非常に重要だと思います。厚労省のほうも心得ていただければ幸いかなと思います。
もう一つは、8ページの14行目なのですけれども「各社に要請を行っている」という文言があるのですが、その各社というのは何を示すのでしょうか。製造販売業者なのか、それとも卸なのか。厚労省のほうは言葉としてしっかりと取り扱っていただきたいと思います。
それから、24行目に「デバイス」という言葉がありますが、私たちがデバイスというと、いろいろな例えば吸入器も含めて、医療機器とか医療材料というのが頭の中で出てきてしまうのです。こういう場合だとソフトバッグとか注射剤の製品よりも医療用製材用の資材とか、適切な表現に変えないとデバイスという言葉だけが幅広く、一人歩きしてしまいます。医薬品製造用資材とか何かそういうような、その辺の語句を整理していただければありがたいなと思いました。
それから、9ページの(2)です。「厳しいコスト構造」とあります。「厳しい」という表現を入れる必要があるのかどうか。特に厳しいとかいう曖昧な言葉を入れていくことがどうなのかということです。2行目に「比較的低廉なコストで」と書いてあるので、そういう安価なという意味ならそこへ入ってくるのが適切なのではないかと気になりました。
以上です。
○清田座長 ありがとうございます。
それでは、最初の先発・後発の定義でしょうか。
○田中ベンチャー等支援戦略室長 ここの先発医薬品、後発医薬品別の集計のところでございますが、今回、こちらの資料で用いているのは薬価上の先発と後発ということになってございます。
それから、8ページの14行目の「各社」の部分でございますが、御指摘いただきありがとうございます。確かに各社と言うと、明確になっていないので、分かりにくいということで、この部分は修正をさせていただきたいと思っております。ご指摘の部分につきましては、基本的に品目を製造販売しているのは製造販売企業でございますので、製造販売業者に対して要請を行わせていただいたというところでございます。
その他の言葉の部分、用語の使い方という部分ですけれども、少しとりまとめをフィックスする段階でもう少し精緻に精査をさせていただきたいと考えております。どうもありがとうございます。
○清田座長 ありがとうございます。
これは一応今日の御意見を頂いて、もう一回ちょっともませていただいて私もチェックしたものを、委員の皆様に最終的にチェックしていただくという何回かの確認作業を経てファイナルとしますので、そこも御理解を、どんどんその過程で御意見を頂ければありがたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
1番目の「現状の分析、これまでの取組について」の部分で御意見、あるいは修正、追加でも結構です。ございますでしょうか。
平川構成員、どうぞ。
○平川構成員 日本精神科病院協会の平川と申します。
今の厳しいコストの構造というところでちょっと意見があるのです。長期収載品やジェネリックが安くなければならないということで、どんどん安くした結果が今回の原薬調達困難の問題に至ったような気がしましています。これこそが今回のいろいろな問題を起こしている元凶ではないかと私は思っていたので、これを肯定的にここに書くことは、あまり私は賛成できない面があります。適正な価格という考え方をそろそろ入れないと、どんどん安くすればいいというような考え方をここで「比較的低廉なコストで製造するのが求められる」と書いてしまうと、安くしているのを求めているのは国ですから、そのことが決して国民のためにならないなら、これを肯定するということをここに書く必要はないのではないかなと私は思いました。
○清田座長 ありがとうございます。
先生のおっしゃるとおりなのです。それが元でこうなっているのでしょうというので議論が始まっていますので、ですから、それが現状なのですよというような表現を多分ここで採ったのではないかなと思います。ですから、適正な価格にすべきだというのは、皆さんベクトルは同じ方向に向いていると思いますけれども、具体的にどこら辺というのはこれからの議論になるのかなと思います。
○平川構成員 製造することを求められるという、求められてしまっているということで、求められることを肯定することはないのかなと思うのですけれども、これが原因の一つだということであれば、それらしい書き方をしたほうがいいのではないかと思ったのです。
○清田座長 具体的にどう変更すればよろしいか、御提案があれば教えていただきたいのですけれども。
○平川構成員 難しいことが今回の一つの原因だったとか、難しいということが戻しがたいものだみたいな感じに受け取るので、そうではなく、一つの論点だというような表現にしたほうがいいかと思うのです。
○宮川構成員 よろしいですか。
○清田座長 どうぞ。
○宮川構成員 今、平川構成員が言ったのは非常に適切なことで「製造することが求められる」という括弧つきのことが求められるのではなくて、そういう環境を結果としてつくってしまった。今までの現状がそういうようなものをつくってしまったという意味です。つくられてしまった現状の中でどうやって把握して、これから適切な方向に向かっていくかということの文言が大事なので、今、平川構成員が言われたことはすごく適切な事象ではないかなと思います。その辺をしっかりと書き込みをしていかないと、誤解を生むのではないかなと思います。
○清田座長 ありがとうございます。
具体的にどう変えたらいいのかを御提案いただくと、とてもありがたいですけれども、ここを取るかという話も含めて、御提案いただければありがたいです。
○宮川構成員 そもそもここにそういうコストのことが入ってくることが、安定供給としての流通の問題となってきます。薬価のことは一つの要因であると認識していただければと思います。
○清田座長 いかがですか。ここのところを省くかどうかという話になりますけれども、平川構成員どうぞ。
○平川構成員 これが原因であることは確かなので、これが項目としてあることは必要だと私は思うのですけれども、逆にこれを強いてきたことが安全保障の問題にまでになってしまっている。そこまでコスト削減を今まで進めてきたというところに問題があるのだという書き方のほうがいいのかと思います。これを見ると、低廉なコストで製造することが求められるので、やむを得ず原薬にコストを割くことが厳しくなっているという表現ですけれども、原薬こそ正しくいいものをつくるべきだと思うので「求められるが、医薬品原料物質や原薬には十分なコストを割けなくなっている」と、そこに問題があるのだという書き方はどうでしょうか。
十分なコストを割くことが難しいとしてしまっているのが問題なのかなと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○宮川構成員 名前が出てしまったもので、それが一番問題なのです。やはり今までのコスト感覚だけで物事が進んできてしまって、薬というものは国策として考えなければいけません。これは後ほど言おうと思ったのですが、ワクチンのことだって同じなのです。コスト減とかいうことばかり考えているから、問題が出現してきます。やはり薬も本当は少し高くなろうが、やはり国内できちんとつくる体制をつくっていくということが本来です。その辺のところが議論されなければいけないのだろうなと思っています。ですから、ちょっと申し訳ないのですけれども、皆さんに私が今日持ってきた資料がありますので、08の提出資料を見ていただきたいと思うのですが。
○清田座長 申し訳ない、08を皆さん御覧いただいて。
○宮川構成員 それを参考にしていただければいいのです。08の資料は、日本医師会が昨年の5月、第16回の医療戦略の参与の会合によって、日本医師会会長が出されたスライドの一つです。この中で6ページを見ていただけると分かるのですが、「医薬品の品質確保と安定供給」の中で「最近の医薬品の品質確保問題」と書いてございます。こういうことが起こり得る構造が問題です。
そのためにいろいろな事象が起こってしまったということで、実際にスライドの8、9のところに示しております。原産国の情報開示とか国内需給の促進とか後発品等の安定供給ということが非常に重要になってまいります。後発品メーカー、先発品メーカーいずれにも問題があります。AGの問題も非常に大きな問題で先発メーカーのAGが混乱を招いているということもあります。そういうことの中で薬務対策への予算確保ということが非常に重要だろうということです。
実際に今年、予算の概算要求要望を厚労省に出しました。その中で安定供給への支援として2020年度予算額として30億必要だとしました。そして、2021年には要望額として2000億をお願いしました。これが重要なことで、先ほど平川委員がおっしゃったように、結果ではなくて、安定供給にはそれだけお金もかかるし、国内生産に関してもそれだけ必要なのです。そういうところに予算をきちんと国策としてかけていかなければ、安全保障としては成り立たないのだということをぜひ頭に入れていきたいのです。
ですから、単にジェネリックメーカー群に責任を押し付けることは、あってはならないことだと思うのです。先発品の中でAGをつくったまま放置しているという二重構造、一物二価をつくっていることがやはり問題なので、そういうことを頭に入れながら、この議論を進めていかないと、先がないのではないかなと思って、参考資料として御提示させていただきました。ちょっと後先になってすみません。
○清田座長 ありがとうございます。
一応頭に入れてやってきたつもりなのですけれども、それも先生に御理解いただいて、先ほどの厳しいコストに戻りたいと思うのですけれども、ここの表現です。宮川先生が今おっしゃったことは一応理解した上で進んでいると御理解いただいて、9ページの「厳しいコスト構造」をどうしましょうという話に戻らせていただいてよろしいですか。
三村構成員、どうぞ。
○三村構成員 三村です。
ここはあくまで現状分析であるということを考えれば、この厳しいコスト構造の下で、特にジェネリックとか長期収載品メーカーが大変難しい状況にあったのだということで止めてよろしいのではないでしょうか。ただ、先ほどの背景条件とか、それが果たして今後の安全保障の観点から適切かどうかという議論が次の対応の部分に繋がっていますので、私は厳しいコスト構造でとさらっと書いて置いていても、確かにそこに問題の原点があることが分かりますので、あまりここのところはそんなに触らなくてもいいような感じがいたしました。
○清田座長 これを残しておいていいのではないかという御意見ですね。
○三村構成員 問題の原点であることは確かでありますので。
○清田座長 ですから、平川先生のおっしゃっていることは十分理解してみんな進んできていますので、先生のおっしゃるとおりなのです。それがあって何回か会議をやっていますし、皆さん同じ問題意識なのです。宮川先生は途中で入って来られたのですけれども、お金がかかると、お金を出しなさいというのは手っ取り早い話ですね。それも正直みんな思っているわけです。そこがみんなそう思っているので話が進んで、どこまでお金を出してくれるのだという話ですかね。ですから、この提言で厚生労働省が予算をばっちり取ってくだされば一番いいわけなのです。そういう話なのです。
ですから、それを理解しますと、この厳しいコスト構造は後でこういった表現がいいのではないかというのは御提案いただいて、とりあえず残すということでよろしいですか。これはこの前の御意見でこれを頂いているわけですから、よろしいでしょうかね。
事務局はどうですか。
○田中ベンチャー等支援戦略室長
ただいまの宮川先生、平川先生、三村先生の御意見を踏まえると、記載はここに何か残るのだろうということで、事務局としては理解をいたしました。恐らく厳しいコスト構造というよりは、不適正なコスト構造、あるいは適切でないコスト構造という形で、現状としては比較的低廉なコストで製造しているという事実はあり、現状、この部分については医療用の原料物質や原薬に十分なコストを割くことが難しいと記載しているのですけれども、先ほどの御議論を踏まえますと、医薬品原料物質や原薬については適切なコストをかけるべきだというような形に書くのがいいのかなと事務局のほうで考えたところですが、御意見を頂ければと思います。
○清田座長 いかがでしょう。無難な感じで、みんなこれは分かっているのですね。それから、求められるためなんて、そうなってしまいますと、誰が求めているのだという話になってしまいますよね。ですから、そこら辺の表現を気をつけさせていただいて、また後で御確認いただくようにいたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ほかに御意見、修正点等ございますでしょうか。また後で御指摘いただいても全然構わないと私は思っています。
それでは、2番目の「今後の対応策」についての項目です。これにつきまして御意見、修正点、あるいは削除すべきだとか、そういうところがございましたら伺いたいと思います。いかがでしょうか。
三村構成員、どうぞ。
○三村構成員 流通のところに関してということで、流通の適正化とかというところに関して。
○清田座長 ページをお示しいただいて。
○三村構成員 24ページです。ここでガイドラインと単品単価契約について書かれているのですが、ガイドラインの内容については、恐らくここでの検討を踏まえて、もう少し詳細に検討していく場があると思うのですが、安定確保医薬品を一つのカテゴリーとして定義し、当然それは単品単価契約を徹底するべきと、特にこの品目の安定供給の重要性からしてというような形のガイドラインのたてつけになるのだろうと思います。
○清田座長 先生ごめんなさい、24ページの何行目ぐらいを。
○林経済課長 23ページです。
○三村構成員 この書き方で結構なのですけれども、こういう意見も出たという感じでつけ加えていただければ思います。つまり、「安定確保医薬品については単品単価契約が徹底されるべき」という形で。取組を徹底、普及するという表現でも結構なのですけれども、特に安定確保医薬品に関しては、単品単価契約が必須条件であるということが意見として出されたでも結構です。
もう一つ、最近、ガイドラインの見直し作業の中で、いわゆる価格交渉とか総価取引とかの問題だけではなくて、少しサプライチェーンに絡んだことの検討も進めております。
そうしますと、これもあくまで、以上のような意見が出されたということで結構なのですが、24ページの19行目の「重要性を理解することで」というこの部分と少し連動するかもしれないのですが、サプライチェーンの安定性という観点からすると、イレギュラーな発注とか、あるいはそういった行為に対して抑制措置とか注意喚起が必要であることが、ガイドラインに加えられてよいと思います。そのことも19ページのところに、例えば過剰な発注だとかイレギュラーな発注が問題という議論がいろいろ出てくるのですが、これはガイドラインに関連して入れておいていただければいいのかなと思います。
これは安定供給のために大変重要でありますので、そういう意見が出たということで結構です。これはどういうガイドラインになるかという議論が必要になりますので、以上のような意見が出されたという形で加えていただければ、ガイドラインの検討がやりやすくなるということであります。
○清田座長 ありがとうございます。
○三村構成員 もう一つだけよろしいでしょうか。これはちょっと気になっていたことですけれども、安定供給スキームの整備は非常に重要だと理解いたしました。問題は安定供給スキームを事前に準備したとしても、これを実行するのは非常に大変ではないかという感じがいたします。
それで、先ほどのところで、原薬段階とか、いわゆる製造段階でも企業間の連携が必要だというような御意見があったのですが、安定供給スキーム、これは特に流通段階でやるときには、当然複数のメーカー、複数の卸、そして、多くの医療機関等々という形で関係者がたくさんいらっしゃいますので、その間におけるいろいろな調整の必要とか混乱が結構あるかもしれない。そうしますと、やはりそこのところで、そういった企業間の協力関係をきちんと実行できるような体制づくり、あるいは有力企業が中心となった形できちんとしたイニシアチブを取っていただくような体制づくりが必要だと思います。
もう一つは、やはり国がそれに対して積極的に関与していただく、あるいは支援していただくという仕組みづくりが、それを実行するときに必要と思いましたので、それもこういう意見があったという形でつけ加えていただければと思います。
以上です。
○清田座長 ありがとうございます。
事務局のほう、これはいかがでしょう。
○林経済課長 事務局、経済課長でございます。
まず、23~24ページのところでございますが、いずれも貴重な御意見だと思っております。流通改善ガイドラインの議論の中で、従来から流通改善懇談会でも議論になっているかと思いますが、その発注のあり方です。あるいはそういったものに対するいろいろと流通現場への負荷がかかっているというようなことも指摘があります。そういった御意見が出たということもこの報告書の中に加えていいのかなと考えてございます。
あと、26~27ページの安定供給スキームの部分でございましょうか。ここの部分の御意見だと思いますが、参考までにセファゾリンについては昨年度、こういったことで国が関与する形でのスキームをやったわけでございますが、実際、実施するに当たっては、既に原案にもありますけれども、マンパワーの問題等もあります。
セファゾリンの件数は比較的供給ができた段階でこのスキームを実施しましたので、それほど多く要望が来ずにある程度処理できたわけですけれども、そういった問題と、おっしゃるように企業の間でのしっかりとしたスキームをつくっていただくということが、実施に当たって重要になってまいりますので、そういったこともこの中に書いていただいたほうが、今後実際の枠組みを考える際に役立つのかなと考えてございます。
○清田座長 ありがとうございます。
それでは、先生の御意見をそのまま追加させていただくということでよろしいでしょうか。後でチェックをお願いしたいと思います。
坂巻先生、どうぞ。
○坂巻構成員 坂巻でございます。
今の意見に関連してかもしれませんが20ページ、安定確保医薬品の選定に関して、まずは製販業者からリスク評価結果を提出するという文章が追加されました。こちらは前回の私の発言を取り入れられたのかなということでありがとうございます。
今、やはり各社の協力が重要であるというお話があったわけですけれども、そのことにつきましては21ページの4~5行目、企業間で協力するスキームが必要であるということが書かれています。ただ、実際に協力できるのかということに関してはかなり難しいのかな。ちょっと乱暴な発言になるかもしれませんが、各社で、例えば恐らくジェネリックメーカーが中心になると思いますが、評価できなければできないと、評価できない会社はそういった企業であるという逆に企業の評価につながりますので、無理して各社連携しなくても、できない会社はできない会社ということを明らかにしていただければいいのかなと考えております。少し乱暴な意見かもしれませんが、以上でございます。
○清田座長 そこのところは表現に加える必要はないですよね。
○坂巻構成員 ないです。
○清田座長 ありがとうございます。
安部先生、どうぞ。
○安部構成員 恐らく26ページの(3)のところの部分に当たると思うのですが「実際に供給不安に陥った際の取組」のところの26~27ページの書きぶりでありますけれども、前回か前々回、私は意見を述べさせていただきまして、7月16日に日本製薬団体連合会が会長名で加盟団体に対して、医療機関と薬局に対する欠品出荷調整に関する情報提供の徹底という通知をお出しいただきました。その中では欠品や出荷調整に至った理由でありますとか、供給の再開見込みの時期、代替薬を取り扱うメーカーと事前調整に基づく代替薬に関する情報、それから、問い合わせ対応窓口の明示と医療現場の要望に対する対応をちゃんとしろということであります。
これは今後、供給不安に陥ってしまった場合に基本となるような考え方であろうかと思いますし、この関係者会議で取りまとめたものを参考に、今後、対応していく上でも、それがどのように有効に運用されているのか、実効性があるのかということも含めて参考になることかと思いますし、その対策ができるまでの間はしっかりこれでやっていただかなければいけないということもありますので、その他の主な意見、もしくはその前の部分にそういった取組を簡単な表現でもよいと思いますので、しっかり現在の取組にも書いていただくとすればありがたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○清田座長 もう一回、どこの辺りにどのような表現を加えたらよろしいか、もう一回。
○安部構成員 一番いいのは27ページの「その他の主な意見」の中に書いていただくのが、文字で残していただければいいのではないかと思います。あとは田中室長がやりやすいところに書いていただければと思います。
○清田座長 大丈夫ですか。
○田中ベンチャー等支援戦略室長 事務局のほうで検討させていただきます。
○清田座長 今の御意見はよろしいですね。
○林経済課長 ちょっとこれは若干分かりにくいので、いずれにしても結論からして整理いたしますが、その前の(3)は供給不安に陥った際で、(2)が供給不安の兆候をいち早く補足し対応する取組と、どちらかというと、こちらのほうに結構情報提供が話をたくさん書いてありまして、一方で(2)と(3)のフェーズの違いがちょっと分かりづらくなっているので、その辺の書き分け方の工夫も含めて、分かりやすく整理をさせていただきたいと思います。
○清田座長 ありがとうございます。
ウェブのほうで一條委員と成川委員から御意見があるようですので、一條委員、お願いします。
○一條構成員 三村先生、林課長、ありがとうございました。
やはりこの中で、26ページの15~16行目ですけれども、私たち流通ガイドラインの上の措置でやっていきたいと思いまして、実際にはネットでメーカーさんと卸はつながって、いろいろな供給情報を毎日やりとりしております。ですので、厚労省のほうから依頼があれば、その情報はすぐに卸連中に出せますので、これは今の流通ガイドラインの上にのっとってやって、報告していきたいと思います。
それから、20行目に「供給不安発生時には、ある程度強制力を国が持って、全国の供給を調整し」というのがございます。これをやっていただくということでいいのですが、これは安定供給スキームの整備のほうに入るのではないかなと思います。
もう一つとしましては、次の27ページの4行目ですが「国が介在しないでも」と書いてありますので、ここはその前のことと矛盾すると思いますので、次の27ページの4~5行目は削除していただければいいのかなと考えておりました。
そして、最後の27ページの22行目、要するに、医薬品の安定確保について、法整備を検討する必要があるのではないかというよりも、もう法整備を検討するという形で書いていただければ、大変助かるなと思っております。
以上でございます。
○清田座長 ありがとうございます。
いかがですか。
○林経済課長 まず1点目、26ページの15~16行目に関連していただいた御意見でございますが、そういったメーカーと卸の間の共有されている情報を情報ソースとして活用できるよという御提案と理解しましたけれども、そのような理解でいいですか。今後の運用に当たって、またいろいろと協議をさせていただければと思いますが、特にこの文章を修正するという意見ではないという理解でよろしいでしょうか。確認したいです。
○一條構成員 ちょっと音が途切れますので、聞こえてないです。次回はそちらに行きたいと思います。すみません。
○林経済課長 後で確認します。その他、27ページの4~5行目を削除するという御意見は、むしろこの会の中で記憶はありませんが、どなたかが多分おっしゃった御意見だと思いますので、私というよりも会の中で御異論がなければ。
○清田座長 削除する。
○林経済課長 ということだと思います。
最後のところは法整備を検討すると書ききる、そういった御意見があったという趣旨であれば、そうかと思いますが、ただちに法整備をする状況ではないので、むしろ会として我々に投げかける意見として、どのような語尾にするかというのを考えていただければと思います。
○清田座長 それでは、27ページの4~5行目を取るという御提案ですけれども、これはよろしいですかね。では、この4~5行目は取るということにさせていただきます。それから、27ページの21行目の「検討する必要があるのではないか」という法整備、法整備を検討しなければならなくなってしまいますので、それを検討することが望ましいとかいう程度だったら許してもらえそうですか。それでよろしいですか。
一條先生、大丈夫ですね。ありがとうございます。
そうしましたら、次に成川先生、御意見があるようです。よろしくお願いします。
○成川構成員 成川です。ありがとうございます。
取りまとめ文書、私は資料2のスライドと照らしながら読ませていただきまして、ちょっと細かいところかもしれないのですけれども、24ページの一番下に(2)の「(5)供給不安時の対応策の整理」というのがありまして、1枚めくって25ページの上から3行目なのですけれども「対応策については、定期に情報を更新し」と書いてあります。これはちょっと曖昧だなと思って読んでいまして、スライドのほうには自己点検を実施というニュアンスで書いてあるので、よければそこも定期的に自己点検を実施しと書かれたらどうかなと思いました。
併せまして、この自己点検というのは各社がいろいろ工夫してやっているのだと思うのですけれども、いざというときにきちんと機能するためには、ある程度客観的といいますか、定量的な基準があってもいいのかなと思います。ですから、そこは報告書に書くかどうかは別としましても、何らかのそういう判断基準ですね、そういうものを何か今後検討していく必要があるのではないかなということを意見として述べさせていただきます。ありがとうございます。
○清田座長 ありがとうございます。
表現方法ですね。25ページの3行目、これはよろしいでしょうか。
○林経済課長 経済課長でございます。御意見ありがとうございます。
まず1点目、確かに表現が曖昧ですが、ポンチ絵のほうにあるように自己点検の実施ということが内容でございますので、明確化したほうが確かにいいかと思います。
また、自己点検の方法、チェックリストについても、確かに御指摘のように現状では、例えば日薬連が昨年示しているチェックリストがございますが、少し事柄として定性的なところが中心になっています。客観的、定量的な基準がどこまで示せるかはあれですけれども、今御指摘いただいたような検討課題として、ある程度明確化できたほうがいいかと思いますので、検討課題として書いていただくということでいいかと思います。
○清田座長 よろしいでしょうか。ありがとうございます。
そうしますと、次に伊豆津先生、御意見があるようですので、よろしくお願いします。
○伊豆津構成員 国衛研の伊豆津です。よろしくお願いします。
今回の取りまとめ全体が、品質問題が起こってからという前提でほとんど作られていると思うのですけれども、日常的に各メーカーとPMDAが品質の確認をして、品質の問題を起こさないようにという取組がなされていますので、それが基本の基本として大事だということを例えば19ページ、今後の対応策の基本的な考え方のところで一言入れていただいて、具体的に何をやるかというのは今回の会の目的ではないと思うのですけれども、ぜひ背中を押すような形のことをしていただければと考えております。よろしくお願いします。
○清田座長 ありがとうございます。
先生、具体的に19ページのどの辺りにどのような表現か、今もう一回改めて御指摘いただけますでしょうか。
○伊豆津構成員 19ページの上の段落と考えております。どこかというのがまだはっきり分からないのですけれども、原薬の品質を確保するための各メーカー及びPMDAによる品質確認、GMP調査などの日常時の作業が品質問題を起こさないために重要であり、より品質問題を起こさないということが安定供給の視点からも重要だということを入れていただければと考えております。
○清田座長 ありがとうございます。
それでは、その文言を文章がつながるように入れさせていただくようにいたします。
○伊豆津構成員 ありがとうございます。
○清田座長 蛭田先生、御意見を頂きたいと思います。
○蛭田構成員 日薬連の蛭田でございます。よろしくお願いします。
20ページの3行目以降に安定確保医薬品の選定について記載がございます。まず選定に当たっては各製販から医薬品の製造の状況を提出して、その上でカテゴリーを決めると書かれていますけれども、製造の状況というのはいろいろな要因で変わってくる可能性もございますので、このカテゴリーを決める段階では純粋に薬剤としての必要性を中心に御検討いただいて、その上で、製造の状況も勘案して対応策を決めていくというような流れのほうが自然かと思うのですけれども、その点いかがでしょうか。
○清田座長 どうですか。おっしゃるとおりだと思いますけれども、皆様いかがですか。そのとおりだと思いますけれども、この中でどう表現を変えたらいいか御指摘いただければ助かります。蛭田先生、いかがでしょう。
○蛭田構成員 蛭田でございます。ありがとうございます。
この部分を切っていただいて、下の12~16行目の部分を評価基準にして、カテゴリーを決めていくというような表現にしていただければと思うのですが、いかがでしょうか。
○清田座長 事務局のほうで控えられましたでしょうか。大丈夫ですか。
○田中ベンチャー等支援戦略室長 この選定に当たっては、まずは製造販売業者からの部分で始まるところを「リスク評価結果を提出してもらい」の部分を削除した上で、今の追加された17行目のニ)の部分の「各医薬品の製造の状況やサプライチェーンの状況等」というこちらで見ていくという御意見だったかと思いますけれども、そういった御意見でよろしいでしょうか。
○清田座長 蛭田先生、よろしいでしょうか。
○蛭田構成員 ありがとうございます。
○清田座長 では、最終的にまたチェックしていただければと思います。
坂巻先生、どうぞ。
○坂巻構成員 坂巻でございます。
22ページ目の下のほうです。17行目から「長期的な目標」ということが書かれていまして、その下に、22行目から「対策の実施に当たっては」ということで、3ポツが示されております。前半の議論に少し反対の意見かもしれませんけれども、基本的に国内製造ということが中心の議論になっていると感じますけれども、やはりこれまでの議論でも全て国内製造できるかというところについての発言もありましたし、可能であればやはり海外、特に日米欧の協調、具体的に言いますと、原薬・原料に関する不足状況についての情報共有、あるいは原料・原薬の備蓄についての国際的な連携というようなことについても考慮すべきであるというようなことを文章として入れてはどうかなと思います。
長くなりましてすみません。実はこの会議に参加するに当たって、少しアメリカ、欧州の状況も調べましたけれども、アメリカ、欧州についてもやはり中国、インドに過剰に依存していることが問題視されております。ですから、やはり情報共有ということについては、お互いにメリットがあることではないかなと思っております。
以上でございます。
○清田座長 ありがとうございます。
もうちょっと具体的な表現にしたほうがいいということですよね。
○坂巻構成員 国際連携ということをぜひ22ページの「対策の実施に当たっては」というところに一つ入れていただきたいということになります。
○清田座長 国内生産移行などについても、それとその予算とかという表現を入れておいたほうがいいですよね。
○宮川構成員 いいですよね。
○清田座長 お金がかかることは分かっているのだから、とにかくお金が要るのだよと、そういう話ですよね。
○坂巻構成員 国内生産移行について削除しろということでは全くないです。
○清田座長 というように頑張って、予算を取るようにしてくださいという感じでよろしいですか。
○林経済課長 そういう意味では今2つあったと思います。多分、坂巻先生の御意見は全部国内で全て作るというのも現実的ではないので、同じような課題を抱えている、ある意味、米国欧州といったところと協調して対策を取るべきところもあるので、そういったことも、ここにあまりそういった記載がないので追記をしてほしいという御意見かと思うので、御意見の趣旨を踏まえて、そこは文案を作っていきたいと思います。
座長がおっしゃっているのは、多分、国もカテゴリーを考慮しつつという18~20行目の文章について、もうちょっと財政的な支援をということを明確に書いてほしいと。
○清田座長 そうですね。そのほうがいいのではないですかね。
○林経済課長 という理解をいたしましたが、合っておりますでしょうか。
○坂巻構成員 ありがとうございます。
○清田座長 ありがとうございます。
ほかは御意見ございますでしょうか。
○宮川構成員 今、坂巻先生が言ったことは非常に重要なことです。長期的な目標の観点から連携して情報収集をしなければいけません。必要な物資の安定供給を図る観点から、安定確保の推進に当たっては厚労省だけではなくて、経産省も含めて実際に対策として示すことが大切です。長期的な目標の定めるところに、この「その他」のところが先にあったほうが非常に分かりやすいのではないかと考えます。
もう一つ、24ページの11行目からなのですけれども「必要に応じて薬価算定の見直しが行える仕組みを検討する」と書いてあるのですけれども、もう仕組みはあるのです。ですから、仕組みを適切に履行するとか、そういうような適切に運用するとかいう表現でいいのではないかなと思います。
以上です。
○清田座長 ありがとうございます。
よろしいですよね。
○林経済課長 ありがとうございます。
他省庁との連携も宮川委員からおっしゃっていただきました。参考で、NSSという国家安全保障局というのが官邸にありますが、そちらのほうで経済班があって、医薬品も含めたこういった問題について対応をしているということがありますので、そういった各省庁連携のことも書かせていただければと思っております。ありがとうございます。
○清田座長 ありがとうございます。
平川構成員、どうぞ。
○平川構成員 平川です。
26ページ目の供給不安のところの項目なのですが、今回のマスクもそうでしたけれども、足りないというと取りあいになってしまって、サージカルマスクがないために手術もできない医療機関もあれば、たくさん在庫がある医療機関もあるということで、末端のところで偏在が出てきてしまうわけです。
その前のメーカーさんのところの市場の情報が入ると、また我々末端は買いあさるというか、そういうことが起こってくる可能性があって、12行目のところに「各社の自主的な取組みに委ねるのには限界があり」というのは、まさしくそのとおりなのですけれども、公的組織が全ての医療用医薬品を対象に一元的にサイトを整備する。それもいいのかもしれませんが、それを見ることでまたいろいろ市場が動いてしまいます。
やはりまずキードラッグごとに責任会社といいますか、やはりきちんとリーダーシップを持ってもらうような構造と、それがもし破綻した場合には国がそれを補てんするような何段階かの、やはりセーフティーネットをつくるような形が必要と思います。
また、今回の抗生物質が足りなくなって、我々精神科の病院は全然薬がなかったのですけれども、大学病院に聞くと「いや、いっぱいあるよ」という話があって、ふだんあまり使わない、慣れない薬こそ我々は情報がないもので、なくなってから驚くということが起こってしまったので、その辺は何か困ったらここに連絡をすればいいとか、この会社はこれをやっていますよとか、その辺をサイトで一覧にして教えてもらって、困ったらそこに連絡をする。そこの会社が対応できなければ国に責任を持っていただくと、何かそういう、供給のほうも大事ですけれども、我々エンドユーザーとしてそれをちゃんと安心して使っていけるような仕組みもぜひ考えていただきたいと思います。
○清田座長 ありがとうございます。
この点については何か表現を、今回総論なのです。総論をこうあるべきだと表現しなければならないのですけれども、具体的にどう変えたらいいか御提案があれば頂きたいです。
○平川構成員 このサイトというのに何か限定されているようなイメージがあるので、供給をする仕組みを、非常事態のときにきちんと構築をしておくというようなことを記載していただきたいと思います。
○清田座長 というような表現で、どうぞ。
○林経済課長 ありがとうございます。経済課長でございます。
そういう意味ではおっしゃったように、26ページの25~26行目の安定供給スキームの整備と書いてある、まさにこういった事態が生じた場合の対応かなと思っております。ここは簡単に昨年記載していまして、昨年のセファゾリンの事案時の対応を参考に緊急度の高い医療機関に対して、医薬品や代替薬を迅速に提供する仕組みと書いてございますが、今御指摘があったように、その際の情報提供のあり方とか、あるいは場合によっては、そうすると、医療機関の在庫状況の把握とその融通とか分かりませんが、そういうことを多分御指摘いただいたのかなと思います。
それがただちにどこまで国の介在した形でできるかというと、なかなか難しい面もありますけれども、本当にひっ迫した状況であれば、そういったことも含めて考えなければいけないと思いますので、この辺りに例えば意見として書くということかなとお聞きして感じておりました。
○清田座長 要するにうわさが不安を呼ぶのを防ぐのですよね。手っ取り早く言えばね。それをうまい形でここら辺に表現しておくということでよろしいですか。
○平川構成員 情報についてはそうなのですけれども、実際に結局購入して病院の倉庫にあるものを提供するということはまずないと思うのですね。
○清田座長 無理でしょうね。
○平川構成員 それを融通してもらわないと回らないわけですから、そこら辺の仕組みがないと、一回国が買い戻すとか何かしないと、一回消費税を払って倉庫にあるものをどうぞ使ってくださいと。
○清田座長 それはなかなか難しいですね。
○平川構成員 でも、結局そうなっている。大学病院などに大量の薬が残っているけれども、民間病院にはものがいっていなかったのです。
○清田座長 そこら辺を融通できるような仕組みを考えていくというような感じになろうかと思うのですけれども、それでよろしいですかね。ありがとうございます。
全体を通じて何かございましたらば、御意見を伺って、それで最終的なたたき台を作らせていただきます。よろしいでしょうか。ありがとうございます。
それでは、本日は本当にいっぱい御意見を頂きまして、ありがとうございました。事務局に取りまとめを加筆修正していただくことになりますので、準備されたその取りまとめ案について、これまでの内容が包含されていると御理解いただいて、今日は終わりたいと思います。必要に応じてメールで情報のやりとりをさせていただいて、最終的には私がチェックしますので、それで皆様にお認めいただいて、最終案とさせていただきます。
それから、議題にちょっと戻っていただきまして、議題2の「その他」に戻ります。
○田中ベンチャー等支援戦略室長 その他の部分は特段ございません。
○清田座長 よろしいですか。ありがとうございます。
それでは、今回取りまとめということで、一つの節目になりますので、今後、医政局長から御挨拶がございますので、よろしくお願いします。
○迫井医政局長 本日は取りまとめに向けた作業ということでございますので、一言御挨拶をさせていただきます。
お忙しい中、本会議に御参加をいただきまして、本当にありがとうございます。閉会になりますので、簡単に済ませたいと思いますが、一言御挨拶をさせていただきますと、3月27日に開催されたのが第1回目だとお聞きをしております。本日、これは第4回になりますが、先生方におかれましては、有意義な議論を頂いたと認識をいたしております。御議論いただきました成果といたしまして、医薬品の安定確保策についての非常に重要な報告書がまさに取りまとめられようとしておりますので、改めまして御礼を申し上げたいと思っております。
医療現場で反映をされまして、医療上不可欠ではございます。そういった安定確保に特に配慮が必要な薬品を学会の御協力を頂きながら安定確保医薬品と定義をいたしまして、カテゴリー分けをしながら予防、早期対応、それから、事後対応の措置を講ずべきとの御提案も頂いております。こうした医薬品が継続的に安定して供給されるということは、医療の根幹、我が国の社会保障、そして、ひいては安全保障の要素の一部であると考えております。本日も活発な御意見を頂いておりますが、取りまとめの作業を進めてまいります。今後の医薬品の安定確保策の基礎となり、国民の皆様がより安心して医療を受けられる環境が整っていくことを期待いたしております。
今後、ワーキンググループを立ち上げ、御意見を伺いながら、安定確保医薬品のカテゴリーを決めていただければと考えております。また、国といたしまして、各企業の行われております供給不安の未然防止策でございますとか、安定確保のための国内における増産、それから、生産の多国化、そして、供給の多元化、さらには国内在庫の積み増しなどの対応につきまして、必要な支援を行うべきとの御意見も頂いております。
既に令和2年度補正予算で国内生産支援策の措置をいたしておりまして、今月中を締切りとして公募を行っているところではございますけれども、今年の予算編成につきましては少しイレギュラーではございますが、9月末、令和3年度予算要求に向けまして、さらなる支援策について検討してまいりたいと考えております。
構成員の皆様におかれましては、引き続き医薬品の安定確保策について、忌憚のない御意見を頂きまして、御指導いただきますよう重ねてお願い申し上げまして、私の御礼の御挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
○清田座長 それでは、これで終了とさせていただきます。
どうもありがとうございました。