被爆者とは

被爆者とは

 昭和20年8月に広島市と長崎市に投下された原子爆弾によって被害を受けた、被爆者(被爆者健康手帳所持者)の方々の数は令和4年3月31日現在、全国で11万8,935人となっています。
 被爆者援護法に定める「被爆者」とは次のいずれかに該当する方で、被爆者健康手帳を所持している方をいいます。
1. 直接被爆者

 原子爆弾が投下された際、当時の地名で次の区域において、直接被爆した方。

広島
  • 広島市内
  • 安佐郡祇園町
  • 安芸郡戸坂村のうち、狐爪木
  • 安芸郡中山村のうち、中、落久保、北平原、西平原、寄田
  • 安芸郡府中町のうち、茂陰北
長崎
  • 長崎市内
  • 西彼杵郡福田村のうち、大浦郷、小浦郷、本村郷、小江郷、小江原郷
  • 西彼杵郡長与村のうち、高田郷、吉無田郷
2.入市者    原子爆弾が投下されてから2週間以内に、救援活動、医療活動、親族探し等のために、広島市内または長崎市内(爆心地から約2kmの区域内)に立ち入った方。
  • 広島にあっては昭和20年8月20日まで、長崎にあっては昭和20年8月23日まで。
3.1及び2のほか、身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあった者    原子爆弾が投下された際又はその後において、身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあった方。
(例)
  • 被災者の救護、死体の処理などをされた方
  • 「黒い雨」被爆者健康手帳交付請求等訴訟の「原告」と同じような事情で「黒い雨」に遭った方で、次に掲げる障害のいずれかを伴う疾病にかかっている方(令和4年4月1日より適用)
 
[1]造血機能障害を伴う疾病(再生不良性貧血、鉄欠乏性貧血など)
[2]肝機能障害を伴う疾病(肝硬変など)
[3]細胞増殖機能障害を伴う疾病(悪性新生物など)
[4]内分泌腺機能障害を伴う疾病(糖尿病、甲状腺機能低下症など)
[5]脳血管障害を伴う疾病(くも膜下出血、脳出血、脳梗塞など)
[6]循環器機能障害を伴う疾病(高血圧性心疾患、慢性虚血性心疾患など)
[7]腎臓機能障害を伴う疾病(慢性腎炎、慢性腎不全など)
[8]水晶体混濁による視機能障害を伴う疾病(白内障)
[9]呼吸器機能障害を伴う疾病(肺気腫、慢性間質性肺炎、肺線維症など)
[10]運動器機能障害を伴う疾病(変形性関節症、変形性脊椎症など)
[11]潰瘍による消化器機能障害を伴う疾病(胃潰瘍、十二指腸潰瘍など)

※ 過去に白内障の手術を受けたことが確認できる方(眼内レンズ挿入者)は、水晶体混濁による視機能障害を伴う疾病にかっているものとみなします。
4.胎児  上記の1から3に該当した方の胎児であった方。
  • 長崎にあっては、昭和21年6月3日まで、広島にあっては、昭和21年5月31日までに生まれた方。

被爆者健康手帳とは

 上記「被爆者」にあてはまる方には、被爆者健康手帳が交付されています。被爆者が病気やけがなどで医者にかかりたいとき、この手帳を健康保険の被保険者証とともに、都道府県知事が指定した医療機関等にもっていけば、無料で診察、治療、投薬、入院等がうけられます。