第129回社会保障審議会医療保険部会 議事録

日時

令和2年7月9日(木)16:00~17:48

場所

全国都市会館

議題

  1. 1.医療保険制度改革の今後の進め方について
  2. 2.匿名レセプト情報等の提供に関する専門委員会の設置について
  3. 3.データヘルスの検討状況について 

議事

議事内容
 
○宮崎課長 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第129回「医療保険部会」を開催いたします。
委員の皆様におかれましては、御多忙の折、お集まりいただきまして、ありがとうございます。
なお、本日は新型コロナウイルス感染症対策の観点からオンラインによる開催としております。御不便をおかけいたしますけれども、御容赦いただければと思います。
前回同様、会議中、御発言の際には、手を挙げるボタンをクリックしていただきまして、部会長の指名を受けてからマイクのミュートを解除しまして、御発言いただきますようお願いいたします。御発言終了後は再度マイクをミュートにしてくださいますようお願いいたします。
また、議題に対して御賛同いただく際には「反応」をクリックした上で賛成、親指アップのボタンをクリックいただくか、あるいはカメラに向かってジェスチャーでうなずいていただくということも構いませんので、どちらかで、いわゆる異議なしの旨を確認させていただければと思います。
どうぞ、よろしくお願いします。
また、御不明点があれば、それもまたジェスチャーでお示しいただければと思います。
次に、本日の委員の出欠状況について申し上げます。
少し回線の都合で遅れていらっしゃる方を除きますと、本日は、一瀬委員、菊池委員より御欠席の御連絡をいただいております。
また、横尾委員からは、少々遅れるとの御連絡をいただいております。
本日、記者の方々には、別室にて会議の模様を傍聴いただいております。
記者の方々につきまして、お願いでございますけれども、会議冒頭のカメラの頭撮りは、ここまでとさせていただければと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。
それでは、以降の議事運営、遠藤部会長にお願いいたします。
○遠藤部会長 皆さん、本日もよろしくお願いいたします。
それでは、議事に入らせていただきます。
本日は「医療保険制度改革の今後の進め方について」「匿名レセプト情報等の提供に関する専門委員会の設置について」「データヘルスの検討状況について」。
以上、3つの議題といたします。
それでは、初めに「医療保険制度改革の今後の進め方について」を議題といたします。
事務局から、資料の説明をお願いいたします。
○宮崎課長 保険局総務課長でございます。
それでは、資料1に沿いまして御説明をさせていただきます。
資料1「医療保険制度改革に向けた議論の進め方」をお開きいただければと思います。
昨年6月以降の議論の経緯を年表のような形でまとめております。
昨年6月、いわゆる骨太の方針2019におきまして、医療制度改革につきましては、2020年度の骨太の方針の方針において、給付と負担の在り方を含む、社会保障の総合的かつ重点的に取り組むべき政策を取りまとめるという記載が閣議決定されまして、その後、令和元年9月、昨年の9月以降、当医療保険部会におきましても、この給付と負担の在り方を含めた見直しにつきましての議論を始めさせていただいたところでございますけれども、並行いたしまして、全世代型社会保障検討会議が9月20日に設置されまして、有識者からのヒアリングや現場との意見交換等が行われてきたという経緯でございます。
昨年の12月19日には、全世代型社会保障検討会議におきまして、中間報告がまとめられまして、後ほど、資料で御紹介いたしますけれども、医療政策に関しての一定の取りまとめが行われたところでございまして、その中では、さらに個別政策ごとに、来年夏の最終報告に向けて検討を進める旨の記載があったところでございます。
その後、年が明けまして、令和2年の1月からは、再び医療保険制度改革に関しましての議論を始めまして、2月27日には、後期高齢者の自己負担割合の在り方、現役並み所得の判断基準の見直しに始まりまして、3月には2回の部会をもちまして、大病院への患者集中を防ぎ、かかりつけ医機能の強化を図るための定額負担の拡大、薬剤自己負担の引き上げ、傷病手当金、任意継続被保険者制度等々、これらの項目についての御議論をお願いしてきたところでございます。
その後、残念ながら令和2年の4月から5月にかけまして、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の状況に鑑みまして、議論を一旦中断させていただきましたところでございます。
その上で、前回、6月19日に改めて医療保険部会の開催をさせていただいたところでございます。
その後、6月25日に全世代型社会保障検討会議の第2次の中間報告が取りまとめられたところでございます。
次のページをお開きいただければと思います。
6月25日の全世代型社会保障検討会議の第2次中間報告におきましては、最終報告を本年末に延期することとしたという点が記載されていることに加えまして、医療に関しましては、同ページの一番下でございますけれども、昨年12月の中間で示された方向性や進め方に沿って、さらに検討を進め、本年末に最終報告において取りまとめるということのみが記載をされたところでございます。
次のページをおめくりいただければと思います。
第2次中間報告では、こうした点以外に、少子化対策あるいは新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえた新たな課題ということで、医療に関わる部分についても取り上げられております。
1点、少子化対策につきましては、妊娠、出産への支援という項目の中で、不妊治療に係る経済的負担の軽減について、調査研究を行っていくという旨の記載がございました。
また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえた、新たな課題ということにつきましては、(1)として医療機関への様々な支援、また、(5)としてエビデンスに基づく予防・健康づくりの促進ということで、実証事業を通じた予防・健康づくりのエビデンスを蓄積して、予防・健康づくりを促進していくということですとか、あるいは事業主から保険者に健診データを提供する法的仕組みの整備、あるいはかかりつけ医等が患者の社会生活面の課題にも目を向けて、地域社会における様々な支援へとつなげるモデル事業の実施、こうした点に関しての言及もあったところでございます。
こうした6月25日の第2次中間報告までの動きを踏まえまして、今後の進め方について(案)という形で示させていただいておりますのが、次のページでございます。
○が4つありますけれども、3つ目までの○は、これまでの経緯をまとめたものでございます。
本日、お諮りをいたしますのは、今後の進め方ということで、4つ目でございますけれども、当社会保障審議会医療保険部会での議論についても、全世代型社会保障検討会議の議論の状況も見ながら進めていくこととなるため、取りまとめの時期を本年末に延期し、次回以降、取りまとめに向けた具体的な議論を進めていくこととしてはどうかということで提案させていただいおります。
この内容につきましては、前回、6月19日の部会のときに、冒頭、遠藤部会長からも全世代型社会保障検討会議の状況を見ながら議論を進めていきたいということで、お話をいただいていた線に沿いまして、今後の道行きとして、次回以降、そして、取りまとめ時期としては本年末ということで進めさせていただけたらという案でございます。
参考資料として、その後ろについておりますのは、全世代型社会保障検討会議の中間報告、昨年末の内容が6ページ以降にございます。
具体的な内容といたしましては、7ページに大きな柱として、後期高齢者の自己負担割合の在り方ですとか、8ページに、大病院への患者集中を防ぎ、かかりつけ医機能の強化を図るための定額負担の拡大に関しての記載がございます。
そのほか、中間報告では、保険者努力支援制度の抜本強化、エビデンスに基づく政策の促進等の記載もございまして、予防・介護に関する記載もございます。これらについては9ページに抜粋をしております。
また、11ページ以降には、改革工程表、これも昨年の12月に決定された工程表でございますけれども、給付と負担の見直しに関する工程表ということで、全世代型社会保障検討会議の中間報告に取り上げられたこと以外項目につきましても、工程表という形で示させていただいているところでございます。
なお、お手元には、参考資料1として、資料番号でいうと、6番になっているかもしれませんけれども、参考資料1として、医療保険制度改革についての、これまでの主な意見というものをまとめております。
そちらも見ていただければと思いますが、昨年あるいは年明けからの医療保険部会での御議論の中で出てきた御意見を議事録に基づきまして、事務局の責任のもとで整理をしたものでございます。
1ページ目をお開きいただきますと、後期高齢者の自己負担割合の在り方についての御意見。
2ページ目には、現役並み所得、3ページ目には、大病院の患者集中を防ぎ、かかりつけ医機能強化を図るための定額負担の拡大といった項目ごとに、これまで精力的に御議論いただいてきた内容を抜粋して整理しているところでございますので、こちらも今後、併せて参考としていただければと思います。
戻りまして、資料1でございますけれども、今後の議論の進め方といたしましては、4ページ目にありますような形で進めさせていただければという提案でございます。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、ただいま事務局から報告のあった内容につきまして、御意見、御質問等あれば、いただきたいと思います。
いかがでございましょうか。
では、佐野委員、どうぞ。
○佐野委員 ありがとうございます。
まず、全体的なスケジュール感ですが、前回にも申し上げましたが、全世代型社会保障検討会議の最終報告は、年末に先送りされたということで、これに合わせて、医療保険部会の議論も年末の取りまとめに向けて議論をしていくと、これはやむを得ないと思っております。
一方で、やはり景気の先行きは大変不透明でありますし、医療保険財政についても、より厳しい状況になることが予想されると思います。
コロナの影響は、実際、健保組合にとっても深刻な状況になっておりますので、保険料の納付猶予の申請も大きく拡大しているところです。
健保連としても、現在、新型コロナウイルス拡大の影響に伴う健保組合の財政影響について、緊急調査をしておりますけれども、やはり賃金と賞与の大幅な低下が見て取れます。リーマンショックとの比較においても、より早期にかつ大きく収入が減少するのではないかという気がしております。
こうした非常に厳しい状況を踏まえて、健保組合に対する財政支援策についても、ぜひ検討をお願いしたいと思います。
健保連は、従来から、団塊の世代が後期高齢者に移行することによる高齢者医療費の急増、また、医療保険財政の悪化について、2022年危機と申し上げてきたのですけれども、コロナの影響によって、これがさらに前倒しになってくるのではないかと思っております。
現役世代の負担軽減はもちろんですが、国民皆保険制度の持続性確保のためにも、後期高齢者2割負担導入等、給付と負担の見直しを含めて制度見直しを、これ以上先送りすることはないように、しっかりと議論をしていただきたいと思っております。
もう一点、資料の3ページに出ています、今回の中間報告の中の不妊治療に関わる経済的負担の軽減の部分でございますが、ここについては、やはり不妊治療にかかる個人の経済的、社会的負担が大きく、これに対して、公費による負担軽減をはじめとして、仕事と治療の両立、継続に向けた支援というのを充実していくということは、当然理解できる部分です。
今回、中間報告の中では、効果が明らかな治療に対しては、広く医療保険の適用を検討し、支援を拡充すると書かれていますが、やはり健康保険制度における給付の考え方、これも踏まえた上で、まずは、実態把握を含めた調査研究を進めて、その上で現状の課題を整理していただいて、治療の範囲をどうするのかということも含めた議論をお願いしたいと思います。
また、当然ですけれども、医療保険の給付範囲については、医療費が急増しております。そういった中で、革新的で、かつ高額な新薬等の保険適用も今後見込まれておりますので、そういった点の課題もございますが、やはり新しい考え方を入れる際には、例えば、既存医薬品に対する保険給付の在り方等を含めて、幅広な視点で検討をお願いしたいと思います。
以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、平井委員、お手をお挙げになっておられますので、お願いいたします。
○平井委員 ありがとうございます。
今、日程の繰延べのことにつきましては、異論はございません。むしろ、我々は現場でコロナ対策をやっている関係からしますと、なかなか医療現場と話をしながら御意見を申し上げるのは、都道府県でも難しい状況がございますので、現時点での状況をよく踏まえていただければと思います。
今日も224人、東京で出たということでございまして、今後、どういうふうに流動化していくのか、関係先は懸念しているところでございます。
そういうコロナの状況がございまして、1点だけ申し添えさせていただければと思うのですけれども、これは、国民経済、懐事情は変わってきたり、また、大切なのは、医療保険の最大の関係者でもあります、医療機関、こちらの経営に、このコロナが大きく関わっているということであります。
現状、全国でも問題になっておりますのは、コロナ患者を受け入れたがために、大変に経営が厳しくなっている、そういう状況が報告されています。
そして、併せて、例えば小児科、今、うちの子が病気で調子悪いかもしれないけれども、小児科受診は、今はやめておこうかとか、また、病院のほうでも、どうも学会の指導もあるようなので、いかがかと、私などは思うのですが、こういうコロナの患者の潜在的な可能性があるので、手術を控えろということで、がん診療等、ほかの医療にも影響してきているという状況があります。
それが影響しまして、医療機関、コロナ患者を今後受け入れていただかなければいけないのですけれども、コロナ患者以外の病気を治す、普通の医療機関においても経営が悪化しているということが言われてきておりまして、これが今後大問題になってくるのではないかなと思います。
診療報酬のこと、医療保険のことを考えてみますと、恐らくパイは総額では、社会保障の医療保険の賦課総額は減ってくるのではないかなと思います。
そういう中で、医療機関の経営も支えなければいけない、医師や看護師も抱えなければならないというようなこともあるのであれば、そうした水準調整をどう考えるかというのも、頭のどこかに置いておかなければいけない状況なのではないだろうか。
そのことがありまして、問題提起をさせていただきたいと思います。
それで、負担感のことで、高齢者等、今後、負担の引き上げということが出てきたときに、こういう国民経済の状況や、あるいは社会保障全体の関係で、場合によっては、診療報酬の水準を変える、そうなると、負担額も1割負担、2割負担というものが、額的には上がってくるということも考えられなくもない。
ですから、慎重に全体像を考慮しながら、この社会保障の議論というのを進めていかなければならない、医療の在り方ではないかなと思っております。
そういう意味で、また、皆様のほうで、今後の進め方の中で、ぜひ、こうしたコロナ関連の関係で、大分状況が変わってきていること、それを織り込みながら慎重に審議を進めるということも、今の私たちに課せられた使命ではないかと思いますので、御考慮いただければと思います。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
それでは、安藤委員、お待たせしました。
○安藤委員 ありがとうございます。
現在の議論の状況を踏まえますと、やはり、取りまとめの時期を本年末に延期するということは、やむを得ないと考えております。
医療保険制度改革は、待ったなしの課題であり、これ以上の延期は許されないと考えています。
今後、新型コロナウイルス感染症の第2波が襲来した場合に、また、再び議論ができない状況に陥るということも想定されますので、早急に具体的な議論を進めていただくよう、よろしくお願いします。
また、3ページの不妊治療に対しまして、これは、他の委員とも意見は同じなのですけれども、少子化対策の観点から、不妊治療に関わる経済的負担の軽減を図ることは、非常に重要な取組であると考えております。
しかしながら、しっかりと実態を調査していただいて、医学的なデータ等、エビデンスも踏まえた上で、保険給付の在り方も含めた考え方を整理していただければと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
ほかに、いかがでしょうか。
藤井委員、お願いいたします。
○藤井委員 ありがとうございます。
まず、3ページ目の不妊治療の医療保険の適用についてでございますが、明らかな疾病であるケースについては異論ございませんが、未病領域など、例えば、ホルモン補充を目的としたOTC医薬品でも効果があるものがあり、そのほうが体に対する負担も軽いと言えます。
したがって、最初から高度な保険医療を使わなくてもできる対策があるということについて、ご認識いただきたいと思います。
続きまして、4ページでございますが、コロナの影響から議論を先送りすることは仕方ない面もございますが、2022年に団塊の世代が後期高齢者になり始めることを踏まえれば、残された時間はわずかであり、年末に向け、痛みを伴う改革にも真正面から取り組む覚悟での議論をお願いしたいと思います。
特に、後期高齢者の2割負担については、所得要件を高く設定してしまうと、制度の持続性を高める効果が限定的になってしまうことを十分考慮し、原則として2割とすることを強く要望したいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、石上委員、お待たせしました。
○石上委員 ありがとうございます。
4ページの今後の議論の進め方については、理解をしましたし、こういう形で進めていくしかないと思いましたので、了承をしたいと思います。
1点だけ、この少子化対策の不妊治療に関わる経済的負担の軽減の関係ですが、この不妊治療の保険適用を検討するということなのですけれども、少子化対策ということ全体を考えれば、この妊娠・出産全体、正常分娩も含めて、健康保険の適用について検討していくと、そういう視点が必要なのではないかと思います。1点だけ申し上げておきたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
では、お待たせしました、樋口委員、お願いいたします。
○樋口委員 ありがとうございます。
私どものNPOは、会員のほとんどが65歳以上の女性、そこに若干の男女の専門家がいるという団体でございますが、3月以来の自粛発令以来、一体、高齢者の周辺に何が起こっているかということで、アンケート調査というほどではございませんけれども、意見を集めてみました。
今までに50ほどの意見が返ってきておりますけれども、まず、医療関係者の方に御礼申し上げたいのは、例えば、これは88歳の会員からでございますけれども、ちょうど米寿記念に大腸がんになってしまったそうでございます。それで、手術の日も決められていたけれども、ありがたいことに、富山県高岡市の公的病院がございますけれども、順番を後回しにもされず、トリアージもされず、無事に帰還いたしましたと、日本の医療制度のありがたさをたっぷり享受して帰ってまいりましたという手紙が来ております。
ああだこうだ、いろいろ言われますけれどもこれが基本的に、日本の医療制度の中では、きちんと機能している部分が多かったということで、医療関係者に心から御礼申し上げたいと思います。
と同時に、やはり、日常的な医療にアクセスできないで困ったという意見も散見いたしました。例えば、歯医者さんに、かなりの期間かかれなかったとか、リハビリを週に2回行うことになっているのが、行かれなくなったとか、それは病院の側が軽症の方は自粛してください的にPRなさったという例もあれば、とても大きい理由は、高齢化が進むに従って、自分で自家用車の運転ができなくなってしまっています。一方で、在宅勤務が増えたというものの、若い働き盛りは、自家用車を使ってあちこちへ移動することなども、結果として多くなり、年寄りを病院に連れていくなどということが不可能になっています。私は、コロナ以降の病院へのアクセスというのは、そういう働き方の変化も含めて、家族の援助を受けて病院に行くというようなことが、結構難しくなる高齢者もいるのではないかと、これは高齢化が進めば、当然のことでございます。
それで、いただきました資料の中の8ページでございますけれども、8ページの前半、病院完結型の医療から地域完結型の医療に変わりつつありとありますし、これは、高齢者自身の希望でもございますから、当然のこととは存じますものの、この2つを截然と分けてしまわないで、在宅型のほうがいい人もいれば、これは家族の関係、その他もろもろ地域のサポートの格差というものが出てまいります。
ですから、病院にあれば、最もよい病院医療の在り方、家庭にあれば、最も多い在宅の在り方というふうに余り「在宅」「施設」とはっきり切り分けないで、連続的に考えていただきたいと思っております。
以上でございます。ありがとうございました。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
それでは、先ほど来、手を挙げておられます、秋山委員、お願いいたします。
○秋山委員 ありがとうございます。
私からは、1点質問でございます。
資料1の3ページの下のほうです。6の「(5)エビデンスに基づく予防・健康づくりの推進」というところに、「社会的処方についてもモデル事業を実施」するとありますが、この社会的処方というのは、具体的にどのようなことを指しているのでしょうか。質問でございます。
○遠藤部会長 これは、厚労省の書いた報告書ではないですけれども、関連で分かると思いますので、それでは、連携政策課長、どうぞ。
○山下課長 医療介護連携政策課長でございます。
ここに書かれた社会的処方なのですけれども、これは、具体的に、例えば、宇都宮市の医師会のほうで、実際に、医療機関の社会的処方で地域包括ケアシステムの仕組み等を活用しながら、実際に実践をしているというところを聞いて書かれてきたのではないかと思います。
実際に、お話を伺ってみますと、例えば、お一人様で暮らしているおじいちゃん、おばあちゃんが、食事の意欲が低下してしまっていると、一方で、その方に対して糖尿病の食事療法をしていかなければいけないのですけれども、そういった食事意欲の低下によって、困難になっていると、その食事意欲の低下が、例えば、実際には、もう少し、おじいちゃん、おばあちゃんに、地域社会の外に出ていっていただいて、もう少しいろんな人と触れ合ったり、中の活動をしたら、食事の意欲も上がって、そして、一緒に御飯を食べて、結果的には、糖尿病による食事療法もうまくいくというようなことを、具体的にかかりつけのお医者中心に、そして、地域社会が一緒になってやっているということで、そういった活動をなさっていると、そういったことをやることが予防・健康づくりの観点でもいいのではないかということで書かれたものと思っております。
そういったことをモデル事業で行ってみてはどうかという御提案と受けとめているところでございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
秋山委員、いかがでしょうか。
○秋山委員 ありがとうございます。
患者さんの社会生活面の課題に目を向けて、地域社会における様々な支援につなげるという点、非常に重要だと思います。
そうした社会生活面の課題に、最初に気づくのが、恐らく看護職ではないかと思っています。診療所とか外来であれば、予診、問診の際に、また、入院であれば、入院時に行われる退院調整のスクリーニングの場面等で、こうした課題が発見されますし、特に在宅の場面では、訪問看護ステーションの看護師が実際に患者さんのお宅を訪問して、患者さん御本人あるいは御家族の生活にも触れますので、そういった社会生活面の課題に気づきやすい立場にあると思います。
実際、そこで課題が発見されて関係機関につないだり、情報提供したりといったことが行われておりますし、そうしたことが訪問看護師の重要な役割でもありますので、モデル事業を実施されるに当たりましては、単に関係機関に紹介して終わりとか、情報提供したら、それで終わりということではなくて、最終的に必要なサポートや地域の活動につなげることが重要だと思いますので、多職種をしっかり巻き込んでいただいて、地域の社会全体のシステムとしてうまく機能するような、そういった方策を検討していただければと思います。よろしくお願いいたします。
以上です。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
ほかにございますでしょうか。
よろしゅうございますか。
ありがとうございました。貴重なコメントを大変ありがとうございます。今後の議論の中で検討させていただければと思います。
それでは、事務局から、今後の進め方についての提案がなされておりますが、これについては、よろしゅうございますか。
(首肯する委員あり)
○遠藤部会長 ありがとうございます。ほとんどの方に御承認いただけたと思いますので、この原案のとおり、進めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、次の議論でございますけれども、次は「匿名レセプト情報等の提供に関する専門委員会の設置について」を議題にしたいと思います。
これも事務局から資料が出されておりますので、説明をお願いいたします。
では、連携政策課長、どうぞ。
○山下課長 医療介護連携政策課長でございます。
資料2の「匿名レセプト情報等の提供に関する専門委員会(案)の立ち上げについて」を説明させていただきたいと思います。
これにつきましては、実は、この社会保障審議会の運営規則第8条において、分科会長または部会長は、必要があると認めるときは、それぞれ分科会または部会、こちらでいうと、医療保険部会に諮りまして、こういった委員会を新しく設置することができるとされています。これに基づいて、今回、こういった専門委員会の設置についてお諮りをさせていただきたいということで用意をさせていただいたものでございます。
では、どういう専門委員会かということで、経緯となりますけれども、1ページに、昨年の5月に成立しました健康保険法の改正に基づきまして、3.で囲っておりますけれども、ナショナル・データベース、介護データベース、これらについて、連結の解析をすると、これは第三者提供ということで、集まったレセプトのデータにつきまして、公益目的の利用促進のために研究機関などに提供させていただく、そういった規定を法律に整備をさせていただきまして、その施行が令和2年、今度の10月1日ということを予定しておりまして、これの関係でございます。
次のページをめくっていただきまして、おさらいになりますけれども、第三者提供というのは、どういうことかということでございますけれども、厚生労働大臣は、このレセプト情報、もう一つはDPCの情報なのですけれども、これらを匿名にしまして、匿名した医療保険等関連情報を相当の公益性を有すると認められる方、また、求められる業務に対して提供しますというようなことが法律に規定されました。
実際に、どういった方に提供されるかというと、国の行政機関、また、地方公共団体に対しての提供、さらに大学その他の研究機関、そして、3号で民間事業者というようなことが決められております。
こういった方々が研究、相当の公益性の高いことに対して研究をするということで申出があれば、そういった方々に対して、厚生労働大臣は匿名の医療保険の関連情報を提供するということになっております。
次のページに行きまして、同じところの条文では、その際、提供する際には、厚生労働大臣は、あらかじめ社会保障審議会の意見を聞かなければならないということが法律に定められております。
この社会保障審議会の意見というところで、どういったことを聞くかといいますと、厚生労働省のほうで、事実関係とか、いろんな手続上の書類の確認をしますけれども、一方で、専門的な知見を有した者によって、個々の事例に即して、利用目的とか、利用内容、そして、そういった研究に対して、提供するデータは、これでいいのかどうなのか、総合的な審査をするということになっております。
そういったこととともに、公益性があるのかどうなのかの確認、また、不適切な利用がないかどうか、個人の権利利益が侵害されていないかどうか、こういったことを確認するために、社会保障審議会の意見を聞かなければならないということで、その意見を聞くための専門委員会を立ち上げさせていただきたいというものでございます。
4枚目のスライドになりますが、匿名レセプト情報の提供に関する専門委員会の立ち上げということで、先ほどの経緯を含めてやるということなのですけれども、一方で、この専門委員会なのですけれども、第三者提供のルールを決めるということとともに、実際に提供の申出があった研究に関して、このレセプトでいいのか、この研究と提供するレセプトのデータの範囲が合っているのかどうなのかということについて審査をするのですけれども、実際の提供の申出に関する審査に関しては、その申し出た内容というのは、やはり研究の着想を保護しなければいけないと思いますので、そういった観点では、ちょっと公開ではできない場面もありますので、こういった場面では非公開とするということを考えております。
併せて、医療のレセプトだけではなくて、介護データベースのデータとも連結してやりたいという場合には、介護保険部会のもとにも同様に、こういった専門委員会が設置予定でございますので、それと合同に行うということを考えております。
次に5ページに行っていただきまして、実際の事務の流れを簡単に図式化したものでございまして、真ん中のほうにあります、点線の赤で囲っているところが専門委員会の役割で、こういった事務の流れを通じて、契約を締結された暁には、それに基づくデータを抽出し、データを提供するということをしていきます。
もちろん、実際に利用している間には、監査というのも考えておりますし、また、実際に中間的に何らか公表したいということであれば、事前に公表物の確認をして、その事前の公表物確認を経て、公表していくというような事務に流れになるということでございます。
6ページには、この専門委員会の設置要綱ということを、案ということで書かせていただいておりますけれども、検討項目としましては、匿名レセプト情報の扱い、また、匿名の特定健診の情報、これの扱いについて書かれているガイドライン、さらにDPCのデータ提供もありますので、それらのガイドラインに関しての検討を行うとともに、先ほど申したとおり、データの提供の申出があった場合には、個々のデータの利用について、公益性の有無や匿名データの利用目的、利用内容、また、成果の公表の有無などについて確認をしていただくことを、専門委員会の所掌にしていくということでございます。
なお、この専門委員会の委員については、現在は、まだ、選定をお願いしているところでございまして、今後、遠藤部会長と相談の上、確定させていきたいと考えているところでございます。
事務局からの説明は、以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
今、丁寧な説明がありましたけれども、もう少し詳しく説明してほしいという御意見もあるかもしれませんし、御意見、御質問等あれば、承りたいと思います。いかがでございましょうか。
石上委員、どうぞ。
○石上委員 ありがとうございます。
この専門委員会の設置については、賛成いたします。
着想を保護するために専門委員会による個別審査については非公開とすることについても、理解ができると思います。
その前提として、ガイドラインの設定というのがあるのですけれども、このガイドラインの設定の検討経過の公表、そして、議事録の公開というのは必要ではないかと思いますので、この相当の公益性というのが、どういうことなのかということについて、議論を尽くしていく必要があるのではないかと思います。
それと、個別審査の件では、不適切な情報の利用などが起きたときに、事後的に検証できるということが必要だと思いますし、検討結果に対して、不服申立ての機会を担保するためにも、議事録は必要なのだろうと思います。
医療保険部会への報告ですけれども、匿名データの提供件数だけではなくて、提供するかどうかの判断するに当たっての相当な公益性の有無だとか、どういった情報を提供したのかなど、できる限り可能な範囲で、多くの情報を部会に報告すべきだと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
これは、事務局のコメントもお聞きしたいと思いますので、連携政策課長、お願いします。
○山下課長 ありがとうございます。
今、石上委員の御指摘のあったとおりでございまして、それを踏まえて、我々としても、新しくできる専門委員会の運営を務めていきたいと思っておりますし、もちろん、学者、研究者からの独特な発想を保護しなければいけない面もちゃんと加味しながら、一方で、医療保険部会の皆様方にもちゃんと説明できるようにきちんと進めてまいりたいと思っています。
○遠藤部会長 よろしくお願いいたします。
それでは、池端委員、お願いします。
○池端委員 ありがとうございます。
今と同じ内容に近いかもしれませんけれども、確認なのですけれども、このガイドライン等について検討を行うということは、この専門委員会でガイドラインそのものを大きく変えることも可能だという委員会になるのか、それは、あくまでも検討して、最終的には別の親会議等で決定していくのか、その辺の役割分担というのが、もし、分かれば教えていただきたいと思います。
事務局、お願いします。
○山下課長 ありがとうございます。
ガイドラインのほうは、まさに、このガイドラインの改正ということは、この専門委員会でやっていこうと思っています。
では、実際にガイドラインとは、どういうものかといいますと、例えば、レセプトのデータを提供された場合、どういう場所でやらなければいけないのか、実は、その専門のための個室を作って、施錠できるようにして、さらに監視カメラも置いてというように、非常に細かい、いわゆるデータの取扱いについてきちんと書いてあるというのが、ガイドラインでございまして、そういったことの技術的なところを議論するというようなことで、改正の場合にはしようと思っております。
一方で、皆様方の御関心という形で、どんな研究が行われているのか、また、どんな成果が出ているのかというようなことにつきましても、それなりに時間がかかりますけれども、当然、そういった成果が出てくれば、我々としても提供したナショナル・データベースについての果実が出てきたら、きちんと皆様にも報告ができるように運営してまいりたいと思っております。
○遠藤部会長 よろしゅうございますか。
ちょっと私からも関連で質問をよろしいですか。
そのガイドラインというものの範疇なのですけれども、例えば、このレセプトの開示の話では、有料にするのか、どうするのかというようなことも議論されまして、しかも、仮に有料にする場合には、研究者と企業との間では、価格差をつけるべきだと、こういう議論があって、結論は出ていないと理解しているのですが、そういったことも、ここの専門委員会で議論することになるのでしょうか、そこら辺の関係は、どうなりますか。
○山下課長 ありがとうございます。
法律上は、手数料を取ることになっていまして、その手数料の額については、実費を勘案してということを書かれています。
では、実費というのは、どういうことかといいますと、実際に提供するデータの量と、そのデータ量を抽出するための時間、それの作業時間にかかる人件費、それでもって実費を計算するということであります。一方で、例えば、公益性の高い研究をしている。具体的にいうと、それは、厚生労働科学研究とか、いろんな科学研究ということとで、公的な研究費をいただいていてやるようなことです。そういうことであれば、それについては、例えば、無償にする、もしくは減額にするというような形できちんと決めておりますので、それをもって、そうしていいですかということも、この専門委員会のほうで議論していただくということになります。
○遠藤部会長 分かりました。ありがとうございます。
ほかに、いかがでございましょうか。
特段御意見がないようであれば、事務局の提案でございます、この専門委員会の設置については、御承認をいただいたということで、よろしゅうございますね。
(首肯する委員あり)
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
それでは、次に「データヘルスの検討状況について」を議題といたします。
事務局から資料がありますので、説明をお願いいたします。
○山下課長 医療介護連携政策課長でございます。
資料3、データヘルスの検討状況につきまして、御説明を差し上げさせていただきます。
前回の医療保険部会で、健康・医療・介護情報利活用検討会の検討状況について説明を差し上げましたが、それのいわゆる続きということと、また、昨年の12月にさせていただきましたオンライン資格確認等システムの構築に向けての、今の検討状況について説明をさせていただきたいと思っております。
1ページをおめくりください。
今年の6月に公布されましたけれども、地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律の中に、医療・介護のデータ基盤の整備の推進、これは、介護保険法の改正がありまして、その介護保険法での介護のデータ基盤の整備の推進もありましたが、その他に、社会保険診療報酬支払基金の業務としまして、オンライン資格確認の実施に必要な物品の調達、提供の業務を追加するという法改正が入っておりまして、これが、おかげさまで成立をしたということでございます。
具体的にどういうことになるかといいますと、マイナンバーカードが健康保険証になるということで取組を進めておりますが、そのマイナンバーカードには、保険者の名前とか、番号とか、被保険者番号が券面に書かれておりませんので、それを見るだけでは分からないということでございます。このマイナンバーカードのICチップを読み取るカードリーダーの機械を、支払基金が一括して調達しまして、これを全医療機関、診療所、病院、薬局、全医療機関にお配りをするというような業務が追加されたということでございます。
その業務ですが、2ページ目、全ての医療機関にカードリーダーを入れていただきたいというようなこと。
一方で、どんなことがあるのか、どういうふうにしなければいけないのか、医療機関も、いろいろと分からないところも多いと思います。それは、我々のほうがしっかりと説明をしていかないといけないということで、現在、周知広報ですけれども、見ていただくと、7月に医療機関向けのポータルサイトを開設させていただきました。具体的には、社会保険診療報酬支払基金のほうでポータルサイトを作っているのですけれども、こういったポータルサイトにきちんと登録をしていただきたいということを、今、やっているところでございます。
他にも、コールセンターを設けておりまして、支払基金のほうへの電話だけではなくて、私ども医療介護連携政策課にもコールセンターを用意し、実際に電話でかかってきて、対応をさせていただいております。
同時に、参考資料2-1を見ていただきたいのですが、リーフレットをつけておりまして、実際に、このリーフレットを、たしか7月6日に発送をしておりますので、支払基金のほうから、全医療機関、全保険薬局のほうにお配りをしておりますので、こういった形で、今すぐ、ぜひともポータルサイトに登録をしていただきたい。
なぜ、登録をしていただきたいかというと、ここに登録をすることで、実際に補助金とかの申請や、どのカードリーダーをうちの診療所で、うちの病院で選ぼうかというようなこともできますし、また、ポータルサイトに入っていただければ、我々のほうからも、今、こういう状況です、こんな情報を発信していますということで、お伝えをするということになります。このポータルサイトを通じて、カードリーダーを導入していただく医療機関の皆様方と会話ができるようになっていきます。実際に、補助金の申請、また、カードリーダーの申請ということにもつながっていきますので、ぜひともポータルサイトに入って御登録をいただきたいと思っております。
併せて、私どものほうは、今後、診療所や病院、薬局、こういった方々に対して、個別個別に説明会というのを全国でさせていただきたいと考えているところでございます。
続いて、3ページをめくっていただきたいのですけれども、マイナンバーカードの申請件数なのですけれども、令和元年4月からやっておりますけれども、それより前からずっとあるのですけれども、申請件数と交付件数、最近になって、急激に申請が増えておりますし、実際に交付件数も増えているということでございます。
その結果、総務省さんからいただいている直近の数字なのですけれども、全国民の17.5%、実際の枚数でいうと、2200万枚以上のマイナンバーカードが交付されているというところでございます。
続いて、経済財政諮問会議で、加藤厚生労働大臣が発表した、新たな日常にも対応したデータヘルスの集中改革プランということで、4ページ以降、説明をさせていただきたいと思います。
データヘルス集中改革プランとしまして、オンライン資格確認等システムやマイナンバー制度などの既存のインフラを最大限活用して、令和3年に必要な法制上の対応を行った上で、令和4年度中に運用をしたいということで、ACTION1、ACTION2、ACTION3という3つのACTIONということで、今後、2年間集中的に実行するという内容を提案させていただきました。
まず、ACTION1なのですけれども、前回の医療保険部会でも説明したとおりなのですけれども、全国で医療情報を確認できる、そういった仕組みを作って、令和4年夏をめどに運用を開始したいというものでございます。
次に、ACTION2は、電子処方箋の仕組みを、令和4年夏をめどに運用を開始するということで考えております。
そして、ACTION3は、自分自身の保険医療情報を活用できる仕組みの活用ということで、これも令和4年度早期から順次拡大し、運用するということを考えております。
具体的に、どういう内容かということにつきまして、7ページを御覧いただきたいと思います。
まず、ACTION1の医療情報を患者や全国の医療機関等で確認できる仕組みということでございます。
真ん中の絵にありますけれども、今、私どもが支払基金さん、また、全保険者さんと一緒になって構築をさせていただいております、オンライン資格確認等システム、これは、個人単位の被保険者番号、また、どの保険者に入っているかという資格情報、医療費、薬剤情報、そして、特定健診の情報が一人一人の個人被保険者番号と、一対一対応で管理されることになります。
これに加えまして、レセプトや診療報酬の明細書にあるような情報としまして、手術の情報、また、移植の情報、透析とかの情報、さらにどこの医療機関で治療したのかという情報も付け加えまして、例えば、その情報から、自分がマイナンバーカードで、自分のマイナポータルで見たいということであれば、それが見られるような仕組みを作る。
さらに、御自身がマイナンバーカードを通じて、主治医の先生、また、自分が通っている薬局のほうで見てくださいということで見てもらうというような仕組みを構築するというものでございます。
実際に、モデル事業をやっておりまして、医師、薬剤師、また、救急の現場で、これらの情報によって、医療の現場でどうなったのかというのが、それぞれのコメントというか、感想が書いてありまして、これは、説明を省略しますが、参考資料2-2で、そういったことが書かれているということでございます。
この仕組みを、どのように進めていくかということなのですけれども、実際には、医政局のほうで具体化していくということでありますけれども、そうは言っても、オンライン資格確認等システムの基盤の中でやっていくということでございますので、こういったことをやっていきますということを、今日、医療保険部会の皆様方に御紹介しますが、それと並行して、医政局でも検討をしていくということになります。
我々としましては、この検討をある程度具体化していく中で、もしくは中途の検討状況ということを、この秋とかに進捗状況を聞いたりしていくということでございます。そして、来年には、検討の最終報告というのを医療保険部会にも発表していただくというつもりでおります。
続いて、9ページを見ていただきたいのですけれども、ACTION2としまして、電子処方箋の仕組みです。
例えば、患者さん自身、医療機関に行って、かかりつけのお医者さんから診察されて、診断をされます。
その際、本来であれば、お医者さんから処方箋を紙でいただいておりますけれども、それをせずに、この処方情報を電子的に医療機関の方々からオンライン資格確認等システムのほうに登録をしていただくということです。
そして、患者さんは、診断していただいた後、お支払いが終わった後、次に薬局に行っていただいて、薬局でマイナンバーカードを提示して、本人確認とともに、そのマイナンバーカードを通じて、薬局の方に私の処方された情報を見てくださいということを言うことで、薬局は、医療機関が処方した電子処方箋の情報をオンライン資格確認等システムからもらって、見に行くというような仕掛けでございます。
これは、リアルタイムの処方情報を共有するというようなイメージで思っていただきたいのですけれども、オンライン資格確認等システムを媒介しまして、リアルタイムで処方情報を共有できるという仕組みが、こちらでございます。
これらに伴いまして、薬局における処方箋情報の入力の負担の軽減が図られるとともに、患者さんも紙ではなくて、オンラインで情報を得ることができるというようなメリットがあるということでございます。
具体的にどういう検討をするかというところが、10ページにありますけれども、これも実際に検討するのは、医薬・生活衛生局で、今後、調査研究をしまして、検討していくということでございます。
そうは言っても、電子処方箋の仕組みにつきましても、オンライン資格確認等システムの基盤でやっていくということでございますので、こちらの医療保険部会でも、もちろん注視をしていかないといけないということでございます。先ほどと同様、秋ごろに検討状況の進捗について伺う機会を設けさせていただくとか、また、実際に1月には、最終的に、医薬・生活衛生局での検討結果を報告いただくというようなことを考えているところでございます。
続きまして、11ページです。
「自身の保健医療情報を閲覧・活用できる仕組み」ということでございます。
これは、健康診断の情報につきまして、今、保険者にあるのは、40歳以上の特定健診の情報のみでございますけれども、一方で、健診する実施主体は、例えば、乳幼児健診を行う自治体であったり、学校健診であれば、学校であったりしますし、さらに働き始めれば、労働安全衛生法に基づいて、毎年、必ず事業主は健診を従業員に対してしなければいけませんので、そういった様々な主体が行った健診情報があります。
これにつきまして、特に、事業主のところ、左側を見ていただきたいのですけれども、事業主が行った事業主健診の情報を、保険者に必ず情報提供してくださいというようなことについて、法制上の対応を講ずることによって、そうすると、保険者のほうは、事業主健診の情報が集まる、これは40歳以上であろうが、40歳未満であろうが、事業主健診で行った情報が、保険者に集まる。その上で、保険者のほうで、先ほどの説明のとおり、オンライン資格確認等システムに特定健診だけではなくて、事業主健診の情報も登録するということができれば、本人がマイナンバーカードを通じて、マイナポータルというものがありますので、そこから見ることができるとともに、御本人が、例えば、自分の情報を主治医の先生方に、マイナンバーカードを通じて見てくださいということもできます。そのような仕組みが、自身の保健医療情報を閲覧・活用できる仕組みということでございます。
そして、12ページを見ていただきまして、これらのメリットを書かせていただいておりますけれども、左側になりますけれども、データヘルスの一層の推進ができるということ。
さらに、コラボヘルスとしまして、事業主と保険者が一緒になって加入者の健康づくりに役立てることができるということ。
それだけではなくて、マイナポータルで自分の健診情報を見ることができるということになりまして、さらに、その健診情報をお医者さんに見せることで、自分の受ける診療の質を高めることもできますということでございます。
そういったメリットがありますので、実際にどういうふうにするかといいますと、現在は、40歳以上を含めた事業主健診情報を保険者のほうに提供するということが、法的にありますけれども、それだけではなくて、40未満の方々の事業主健診情報も保険者に集約できる、そのための法制上の対応というのを、これから考えてまいりたいと思っております。
説明は、長くなりましたけれども、データヘルスの検討状況につきまして、事務局からの説明は、以上でございます。
○遠藤部会長 丁寧な説明、ありがとうございました。
それでは、これにつきまして、御意見、御質問等あれば、いただきたいと思います。
藤井委員、お願いいたします。
○藤井委員 ありがとうございます。
これまでも申し上げておるとおり、過剰投薬や重複受診をなくしていくためにも、患者本人の同意に関わらず、原則、医師が患者の投薬履歴等を把握できるようにすることが必要と考えますので、ぜひ、進めていただきたいと思います。
加えまして、中小企業経営者あるいは従業員自身にとりましても、予防接種や乳幼児からの健診の結果を含めて、過去に自身がどういった医療を受けてきたか、さらにはOTC医薬品を含めて、どういう薬を摂取してきたかということを把握することは、安心して事業を行う上でも、安心して働く上でも必要不可欠と感じております。
したがいまして、閲覧できる情報の拡大も含め、積極的に進めていただきたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、前葉委員、お待たせしました。
○前葉委員 ありがとうございます。
資料3の12ページでございますが、最後のページでございますが、新しいスキームを40歳未満の方について御検討いただくと、これは賛成でございます。
併せて、最後の左側の一番下のオレンジ色の四角のところに書いてございますが、40歳以上の者も含めた事業主健診情報の保険者への提供促進のための取組、これもぜひお勧めをいただきたいと思います。
全国市長会として、国保の場合ということで、少しお願いを申し上げたいわけでございますが、どうしても小規模な個人事業所に勤務しておられる被保険者の方が多いということでありますので、なかなか現実、40歳以上の方の健診情報、事業主健診情報について、保険者から事業主に対して提供するよう要求することが困難であるケースが多うございます。事業主の特定が難しいということであります。
そういう場合において、なかなか保健事業に活用ができないということがございますので、ぜひ新しい制度、新しい取組の御検討の中に、保険者の求めによらずとも、自動的に健診データが保険者に提供されるような新しい仕組みの構築について御検討を進めていただければという要望でございます。
以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、お待たせしました、佐野委員、どうぞ。
○佐野委員 ありがとうございます。
本件は、前回のときにも、少し申し上げましたが、重要なことだと思っておりますので、再度お話ししたいと思います。
オンライン資格確認等システムの基盤活用というのは、今もずっと説明がございましたが、この活用に当たっては、やはり費用負担の在り方ですとか、準備期間、こういったものを十分に考慮いただいた上で、無理のないスケジュールで進めていただきたいと思っております。
それから、オンライン資格確認をさせるためには、やはり保険者のみならず、全ての医療機関、薬局の参加が極めて重要だと、前提条件であるということも改めて申し上げておきたいと思います。
そういう中でいいますと、今回の資料の中の5ページに、今後の工程表が入っていて、共通して大変分かりやすくなっているのですけれども、一方で、次の6ページに全体のスケジュールが入っておりまして、医療機関等の利用環境整備を見ますと、まずは、2021年3月、来年が6割程度の導入、そして、おおむね全ての医療機関の導入というのは、2023年3月末となっております。
先ほどの5ページの表でいいますと、2023年3月というのは、工程表の一番右端になってしまうわけで、せっかく確認できる仕組みを順次やっていくということに当たって、実際、その前提条件の完成が2023年3月というのでは、本当に実効性がある形になっていくのか疑問を感じますので、やはり、全医療機関、薬局におけるオンライン資格確認の基盤整備を、より前倒しでやっていただく必要があるのではないかと感じている次第です。
それから、最後に1点質問をさせていただければと思います。
御説明のあった40歳未満の労働者の健診情報を保険者にということなのですが、これもスケジュール的には、2021年の3月から情報提供と書かれております。
それまでに必要な法制上の整備を考えているということですが、具体的にどういうスケジュールを考えておられるのか、お伺いしたいと思います。
以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
では、事務局、お願いいたします。
○山下課長 佐野委員、ありがとうございます。
事業主健診情報の40歳未満の労働者のスケジュールだということでございますが、そのスケジュールにつきましては、今後、検討するということでございまして、現在では、具体的に40歳未満につきましては、まだ、スケジュールはないということでございます。
○遠藤部会長 佐野委員、いかがでしょうか。
○佐野委員 スタートは、2021年3月ということですが、さほど時間は残されていないと思いますので、ここは早急に検討をお願いしたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 では、事務局、どうぞ。
○山下課長 すみません説明が足りず申し訳ございません。
2021年3月から始まるのは、この上のほうにピンクの①特定健診情報(2021年3月)から、とあります。
実際は、現実今、どうなっているかといいますと、保険者が自分で行うことで得られた特定健診の情報のほかに、事業主にお願いして、40歳以上の事業主健診の情報が保険者に来れば、それも特定健診の情報として扱っていいということになっていまして、これらで2021年3月から事業主健診情報も入ってきますということを書いております。
一方で、40歳未満の健診情報につきましては、まさに事業主健診を行っている、労働部局のほうと相談しながら、どういうスケジュールでやっていくのか、また、様式はどうなのか、そういうことを、これから検討して、なるべく早く皆様方、保険者のほうにも届くようにしていくということで、これから検討するということでございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
佐野委員、どうぞ。
○佐野委員 ということは、40歳未満については、2021年3月スタートという前提というか、そういう方向でもないと、まだ、それも決まっていないという理解でよろしいのでしょうか。
○遠藤部会長 連携政策課長、どうぞ。
○山下課長 はい、そのとおりでございます。
○佐野委員 了解しました。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、次にまいりましょう、石上委員、お待たせしました。
○石上委員 ありがとうございます。
データヘルスの集中改革プランのACTIONの3のところなのですけれども、この表を見たときに、まず、1つは、生涯の全ての健康診断ですとか、そういった健診のデータを集めていく、そこにある学校の設置者のところが検討中となっていますが、ここは非常に難しい課題なのではないかと思っております。
そして、現在、進められようとしています、特定健診情報の連結は保険者にということで、これは、メリットは非常に分かりやすいと思っているのですけれども、この表を見ると、ACTION3の出口が民間のPHR事業者となっています。
これは、全体を見ても、このことによって、どこに利益が生まれているのかというか、どこに誰が利益を得るのかというのが、なかなか理解しづらいというか、先ほども言ったように、これからデータ化しなければならないような課題も大きい中で、コストもかなりかかると思うのですが、これが完成したときに、一体、国民にとってどこにメリットが出るのかというのをもっと分かりやすく提示していかなければ理解が得られないのではないかと思いまして、もう少し慎重に検討が必要なのではないかと感じました。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
では、御意見として、何かコメントはありますか。
では、政策課長、どうぞ。
○山下課長 医療介護連携政策課長でございます。
石上委員、ありがとうございます。
まさに、おっしゃるとおりでございます。私のほうは、保険者のほうに健診情報を集めるということをやっておりますが、一方で、別途、健康局のほうで生涯を通じて、自身の保健医療情報を閲覧活用できる仕組みとしてどうあるべきかということを検討しています。さらに、今、ありました民間のPHR事業者、私はあえて説明しなかったのは、これは今回、医療保険部会で保険者の情報を集めるのと、少し違ったものですから、あえて説明しませんでしたけれども、こういった話も出ていることではあります。
これは、当然、何のためにやるかというと、一番利益を得るべき人は、加入者御本人が利益を得るべき話ですし、そうでないとおかしな話でございますので、そこをしっかりとできるように、私どもから健康局に対し、きちんと伝えて、対応していきたいと思っております。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、お待たせしました、横尾委員、お願いいたします。
○横尾委員 ありがとうございます。御無沙汰しております。
私は、今回のこの議題は、デジタル・トランスフォーメーションに欠かすことのできないものだと認識しています。
特に、今回、骨太の方針が、もうじき決定されますが、その骨子の大きな柱にもなっているところですので、ぜひ、厚生労働省関係部局におかれましては、このことがスムーズに行くように、ぜひ協力をいただきたいと思いますし、また、エンドユーザーである、国民の皆様が、それぞれの保険者あるいは保険を利用して、あるいは医療機関、センターなどは利用されるわけですけれども、うまくいくようにしてほしいと思っています。
また、年齢を問わず、生まれたときから、幼いとき、学ぶとき、仕事をするときに、そして、年を重ねてという時期がありますけれども、人生のそれぞれのステージにおいて、健康データ、医療データがしっかりと捕捉されて、それを本人も確認ができる、そのことによって自己管理ができる。また、医療機関が、そのことを知って活用することによって、より適切な医療を早期に提供できる、そういったすばらしい社会に向けて、ぜひデジタル・トランスフォーメーションを、この分野からスタートするのだということを、ぜひ推進してほしいと期待を込めて見つめているところです。
特に、このことがうまく進みますと、政府としても、現在、国民的にも課題になっているマイナンバーカードの普及についても、大きなアクセルになると思いますので、ぜひ、よろしくお願いしたいと、これは期待と応援を込めての意見でございます。
○遠藤部会長 どうもありがとうございます。
それでは、続きまして、お待たせしました、秋山委員、どうぞ。
○秋山委員 ありがとうございます。
1点、お願いでございます。資料3の2ページ目に、オンライン資格確認等システムの周知等のスケジュールが示されております。訪問看護については、オンライン請求が2022年度開始予定ですので、このスケジュールからは遅れての実施になるかと思いますけれども、2022年度のオンライン請求開始と同時に、訪問看護でもオンライン資格確認が開始できるように、着実に検討を進めていただきたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 どうもありがとうございます。
それでは、お待たせしました、平井委員、どうぞ。
○平井委員 ありがとうございます。
今、横尾市長のお話もございましたけれども、結構、これは社会的なインパクトのある話になるのではないかなと思っています。
今回も、経済社会対策で、10万円の給付金があるということで、それでマイナンバーカード、行列を作って、市役所に押し掛けるという社会現象がありました。
恐らく、こうした医療保険と結びついて、こうしたナンバリングの制度が根づいてくるということになれば、大きなインパクトがあると思いますので、社会的な相乗効果を狙った健康保険との兼ね合いを、この際、PRをしながら、先ほどデジタル・トランスフォーメーションの話がありましたが、推進していただければと思います。
私どものほうで、例えば、地元のコロナ対策で、薬剤師のほうで、薬局さんがリモートで薬をお送りすると。処方箋を遠隔でもらって、それでお送りするということをやったのです。
このようなサービスというのは、恐らく非接触型、特に病気、感染症があるということの中では、これから高齢化も進んできて、いわば脆弱性のある方々も多くなる中で、非常に重要になってくると思います。
こういう意味で、医療的に健康づくりでも効果が出るのではないかなと思います。
また、自ら健康管理ができるようになれば、これも全体としての社会保障の総額を抑制していくという、健康づくりにもつながっていくのではないかと思います。
いろいろと副次効果もあるわけでありまして、先ほども若干そういう御指摘もありましたが、いろいろとプライバシーのことだとか、重要な情報にも関わるところでありますので、慎重に進めるべきところはあろうかと思いますけれども、そこを解決しながら前に進めていただければと思います。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
では、お待たせしました、池端委員、お願いいたします。
○池端委員 ありがとうございます。2点お伺いしたいと思います。
まず、ACTION2、電子処方箋についてですけれども、これについて、私はITがそれほど詳しくはないので、確認をしたいのですけれども、一番心配するのは、現時点では、処方箋が本物かどうかというのを、最終的に実物をお持ちして確認して、それであれば、FAX等での情報でオーケーになっていますけれども、電子処方箋になると、1枚の原本だということを確認して、二重に受け取ることができないようなことは、技術的に、現時点で確定しているのかどうか、それを1点お伺いしたい。
もう一点は、これは前回のときにもお話をさせていただきましたマイナンバーカードの普及に関して、発行は随分伸びていますけれども、それを持ち歩くということが、なかなかまだ抵抗がある方が多いと思います。
それで、前回スマートフォンに入れることはできないかというお話をしましたけれども、その後、1週間後ぐらいですか、全国紙に運転免許証とマイナンバーカードを、同時に情報を入れるような形を検討するということが出ていましたが、管轄が異なるかもしれませんけれども、それの進捗状況を分かっている範囲で教えていただければと思います。
以上、2点です。
○遠藤部会長 それでは、事務局、お願いいたします。
○吉屋企画官(医薬局) ありがとうございます。医薬局からです。
電子処方箋ですけれども、今、お話がありましたとおり、今のコロナ対策であると、FAXで送って、後に実物を送らなければいけないというのは、確かにおっしゃるとおりでございます。
今回の電子処方箋については、これから、要件整理をさせていただきまして、どういう形にするかということを決めていくことになりますけれども、紙のものというのは、基本的にはないという形になりますので、9ページをごらんいただきまして、③にあるとおりで、電子処方箋の登録というのを医療機関で、このオンライン資格確認等システムの中にします。
この登録をした後、⑤とありますけれども、薬局のほうで、この電子処方箋の取得をしまして、その処方箋情報に基づいて薬局で調剤をする。
かつ、その調剤をする際に、その調剤を取得したということを、サーバーの中に入れますので、その登録された中身をほかの薬局が見たとしても、それを改めて調剤することはできないという形になりますので、そういう意味で、同じ処方箋に基づいて、2回調剤することがないと。
これについて、詳しくどのような形にするかということに関しましては、先ほど申し上げましたとおりで、今後要件整理をしっかりさせていただくつもりでおります。
以上です。
○山下課長 続いて、運転免許証なのですけれども、運転免許証、聞いているところでございますけれども、検討をやれるかどうかということを、これから検討するということでございます。
マイナンバーカードを健康保険証にするということも、実際に決まってから、実際に着工までにこれだけ時間をかけて、一生懸命丁寧にやっているわけですから、まだ、これから検討をして、どうなのかというところだと思います。もちろんそうなれば、マイナンバーカードの普及がさらに進むと、私どもも期待しておりますが、そういった状況も見ながら、我々としては、ぜひともマイナンバーカードの普及に資するような形で進めていくように頑張っていきたいと思っております。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、お待たせしました、松原委員、どうぞ。
○松原委員 日本医師会の松原でございます。
健康に関するデータを1つに集め、集約していくということは、大変必要なことだと思います。
ただ、議論を聞いていますと、中には誤解されている方もいらっしゃるように思います。国民の皆さん、患者さん皆さんのために行うべきことであって、民間の事業のためとか、あるいは企業に予防接種のデータを集めるとか、どうもそれは違うのではないかと思います。あくまでも国民、患者さんのために、データを集約するということを徹底しないと、おかしなことになると危惧します。
また、先ほど、マイナンバーカードを保険証にしたというような言い方をされましたが、そうではなくて、保険証は保険証、マイナンバーカードはマイナンバーカードだと考えています。患者さんにとっての重要な医療情報をきちんと守っていくことが大事なことであると、医療者として思います。そこのところを誤解のないようにやっていただきたいと思っています。
そういったことを押さえた上で推進しないと、何に使うのかということだけが先走って、本質とずれていくということに対して、大変危惧を覚えます。
電子処方箋についても、よくよく現場の意見を聞いていただかないと、非常に危険です。ぜひ、こういうことを検討するには、具体的に現場で行っている人たちの意見を十分に聞いていただきいと思っているところであり、まだまだ、これはたたき台であり、十分な議論が必要だと私どもは理解しているところであります。
以上です。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
それでは、先ほど来、手を挙げている順番で、安藤委員、お願いいたします。
○安藤委員 ありがとうございます。
前回の繰り返しになりますが、他の委員もおっしゃっていたように、データヘルスの集中改革プランによる効果と費用の関係を十分に検証していただいた上で、医療保険部会において費用負担の在り方をぜひ議論していただくようにお願いしたいと思います。
特に、ACTION2の電子処方箋につきましては、この仕組みは保険者が全然介在しない仕組みとなっております。
ACTION1及びACTION3とは前提が異なりますので、その費用負担の在り方を検討する際には、その点も十分に考慮していただくように、よろしくお願いします。
また、12ページに40歳未満の事業主健診情報の保険者への集約について提示されておりますが、前回の繰り返しになりますが、現行、40歳以上の事業主健診情報の事業主から保険者への提供も非常に伸び悩んでいるという現状でございますので、事業所から保険者への事業主健診情報を確実に提供されるよう、法令上の手当も含め、実効ある仕組みの検討をぜひよろしくお願いいたします。
なお、そもそも50人未満の事業所につきましては、従業員に対する定期健康診断の実施義務はあるものの、定期健康診断結果の労働基準監督署への提出義務はないものと承知しております。
現在の協会の加入事業所は、現在、230万を超えまして、そのうち10人未満の事業所が82%となっております。
また、2人以下の事業所の数は、50%となっております。
そのような中、御提案のような取組を実施するものであれば、中小企業において、確実に定期健康診断が実施されていることが必要であると考えます。
過去のデータを調べてみたのですけれども、平成24年の労働者健康状況調査によりますと、10人から49人の事業所でも健診率が78.3%と、約2割の方が受診されていなかったようでございます。
直近の実施率が、どの程度であるのかということを、厚労省のほうで把握しているのであれば、ぜひ教えていただきたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 事務局、何かコメントはありますか。
政策課長、どうぞ。
○山下課長 ありがとうございます。
安藤委員、おっしゃるとおりでございまして、これは、保険局だけではなくて、実際には、労働安全衛生法を所管して、従業員の健康を確保するということを労働部局でやっております。事業所の規模にかかわらず、やはりやっていただくということが、とても大事でございますので、今、いただいた意見、労働安全衛生の部局に伝えて実効あるようにしていただきたいということを伝えたいと思っています。
○遠藤部会長 安藤委員、どうぞ。
○安藤委員 ありがとうございます。よろしくお願いします。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、お待たせしました、井深委員、どうぞ。
○井深委員 ありがとうございます。
現在、データヘルスの整備に伴って、健診と薬剤、レセプト等の情報が一括で管理できる仕組みというのが作られている段階です。
これらのデータの整備は、国民の健康を支えるためのインフラとしてとても重要な役割を担うことが期待されていると思います。
同時に、適切に情報を管理するということを大前提とした上で、データヘルスの情報が二次利用するという可能性があるのであれば、将来的には、公益に資する研究の推進にも、非常に有益になるということが期待できると考えています。
その観点から言うと、1つ、データの二次利用に関してコメントをさせていただきたいと思います。
近年、健康の社会的決定要因という研究があって、その中での研究が広く行われていて、社会経済的な状況が健康に与える影響に関して多くの知見が得られていると思います。
本日の第1の議題の全世代型社会保障検討会議の第二次中間報告においても、予防・健康づくりにおける社会的処方ということに関する記載がありまして、この点とも関係があるのではないかと思います。
これらを受けて、健康というものを、個人の社会的状況との関わりの中で考えていくということが、今後ますます重要になってくると思われます。
その流れの中で、医療保険に関わる諸政策においても、健康の社会的決定要因という視点が必要になると考えられます。
以上の観点から、政策形成に際してエビデンスを与える研究に必要なデータヘルス情報も、二次利用ということを考えた場合に、社会生活状況に関する情報が突合できるような仕組みというものが重要になるのではないかと考えます。
これには、いろいろな取組が当然考えられると思うのですけれども、例えば、1つ例として挙げるのであれば、厚生労働省が行っている国民生活基礎調査という大規模な調査があると思いますが、その調査の結果を、例えば、今般、構築された新しい医療情報の枠組みに乗せて、同時に二次利用ができるような枠組みを構築するというようなことも1つ考えられるのではないかと思いました。
この機会ですので、ぜひ、お願いをと思いまして、コメントをさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○遠藤部会長 ありがとうございました。御意見として承りました。
それでは、先ほど、お手を挙げておられたと思うのですが、実際に手を挙げておられるということですね、森委員、林委員の順番でお願いします。
○森委員 ありがとうございます。
10ページ目の電子処方箋の仕組みの実現に向けた今後の進め方のところなのですけれども、先ほど、事務局のほうから、今、検討を進めているという話がありましたけれども、令和4年度の夏頃をめどに、電子処方箋の仕組みの構築を予定しているとなっています。
電子処方箋に関しては、新たなシステム開発も、これからということを考えると、余り時間がないのではないかと思います。
先ほど、松原委員からもありましたけれども、ぜひ現場の意見を、十分に聞きながら慎重に進めていただきたいと思っております。
その上で、システム開発以外にも、電子的な薬局の認証であるとか、薬剤師の認証、それから、薬局でのシステムの改修など、様々なことが必要になると思います。できるだけ早く薬局として何が必要で、どう対応していいのかということを示していただきたいと思います。
また、薬局のインフラを整備するに当たり、国としても十分な支援をいただきたいと思います。
それから、電子処方箋が実際に発行されるようになりますと、一番混乱するのは、患者さんではないかと思います。
これまで医療機関を受診して、医師が薬物治療の必要があるときには、お薬を出しておきますという説明と、処方箋を受け取ることで確認できたのですが、紙の処方箋が発行されないことで、患者さんも不安になったり、混乱をするのではないかと思います。
患者さんへ十分な説明・周知が必要だと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
では、林委員、お待たせしました。
○林委員 ありがとうございます。
前回も申し上げましたけれども、このデータヘルス改革に関しましては、医療の生産性を高めるという意味で、非常に重要だと理解しております。
その上で、こういったオンライン資格確認とか、マイナンバーカードの普及というものが、100%に近くなってこない限り、情報の格差というものが出ると想像されます。できるだけ、その辺りのタイムラグがないように進めていっていただきたいということ。
それから、5ページのデータヘルス集中改革プラン、2年間の工程案というところでございますが、ここで、工程表のピンク色のところでございますが、③が手術・移植、④が透析、⑤が医療機関名等という形で、医療機関名というものが、情報として享受できるという形になっておりますが、この辺り、患者さんにとって、やはり理解ができる仕組みづくりというのが重要なところだと思いますが、患者さんにとって、本当に医療機関名が分かってしまうというようなことが理解されているのかどうかというところも含めて、しっかりとしたコンセンサスが取れての情報提供なのかどうか、そういった案なのかというところも、また、御説明いただきたいと思っております。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
これについて、連携政策課長、コメントをお願いします。
○山下課長 ありがとうございます。
具体的には、先ほどスケジュールを8ページでお示ししたとおり、医政局における検討のところで、具体的な情報が決まっていくと理解しておりますけれども、ここにある医療機関名は、患者さんが診察終わった後、お支払いをしたときに、診療報酬の明細書をお支払いと同時にいただく、その中には、どんな処置をしましたかとか、要は診療報酬の明細書に書かれているところがあると同時に、どこで受けたのですかということで、医療機関名も書かれています。
その情報をベースに、私どもは考えておりますので、当然、患者さんが持っている情報を基に整備していくということでございますので、基本、それをベースに考えていくということでございます。
一方で、そのほかにも、診療する側にとっては、もう少しこういった情報が必要だというような話が今後医政局のほうで検討していく中で出てくると思います。その際、では、その情報は、どのような形であるのかというような話も議論して、また、医療保険部会のほうで進捗状況について聞くという流れにしたいと思っております。
○遠藤部会長 林委員、どうぞ。
○林委員 ありがとうございます。
医療機関名が、他の医療機関等に分かってしまうということではないと、患者個人、国民個人が見られると、そういう意味合いでよろしいのでしょうか。
○遠藤部会長 では、連携政策課長、どうぞ。
○山下課長 ありがとうございます。
おっしゃるとおりです。受けた人が、どこで受けたのかという情報は、これは受けた人は持っていますから、その情報がベースになっていますということでございます。
○林委員 ありがとうございます。
○遠藤部会長 情報を持っているということよりも、見られるのかどうかと、ほかの医療機関が、その患者さんが、前にどこでかかった医療機関名を知ってしまうのかどうかということを、多分、懸念されて御質問されているのかと。
○山下課長 ありがとうございます。
まさにそこなのですけれども、診療報酬の明細書を受けた患者さんにお渡しします。要は、その紙を患者さんが、例えば持っていろんなところに行く可能性というか、行くという前提の話ですので、当然、自分がどこで、どんな治療を受けたのかというのは、診療報酬明細書レベルですけれども、それは患者さんの情報としてあります。
その患者さんの情報を患者さんが自ら同意する形で、自分が信頼できる医療機関に御提示をするということでございます。そういった形で進んでいくと、要は、紙で既にもらっているものを患者さんが信頼できる医療機関に渡すということもあるのではないかということ、それらをベースに、実際にどうなるのかという話で具体的に医政局のほうで、どういう情報でやっていけばいいのかということを検討していくのだろうと思っております。
実際のデータというか、情報というのは、あくまでも診療報酬の明細書に書かれている、その内容、項目でございます。
結果的には、医療側が勝手には見られないで、患者さんが同意して見せるということでございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
林委員、どうぞ。
○林委員 ありがとうございます。
そこは非常に重要なところでして、患者さんが、それを御存じない場合での情報提供となると、後々トラブルのもとになると思っておりますので、よく周知していただいた上での必要な情報提供ということで、よろしくお願いしたいと思います。
○遠藤部会長 重要な御提案だと思います。ありがとうございました。
ほかに、ございますか。
菅原委員、どうぞ。
○菅原委員 ありがとうございます。
今のところに、もしかしたら関わるかもしれませんが、データを集約されて、それを予防だとか、様々な健康事業に役立てていくというのは、非常に重要なことだと思いますし、また、それを個々人の方が確認できるということも、非常に大事だと思います。
ただ、今、多分申し上げていたところに関わるのだと思いますけれども、治療上の必要性で、あえて患者さんに様々な診療の行為だとか、病状というものを隠されているようなことも、もしかしたら、素人ですけれども、あるのではないかということを懸念いたします。
そういった場合に、それが結果的に、個人でデータにアクセスすることによって、分かってしまうだとか、そもそもの診療の効果を狙ったところと意図せざるところで効果を持ってしまうと、非常に問題だと思いますので、その辺りの運用の仕方は、非常に丁寧に議論する必要があると思います。
以上です。
○遠藤部会長 重要な御指摘だと思いますが、連携政策課長、どうぞ。
○山下課長 菅原委員、ありがとうございます。
おっしゃるとおりでございます。そういったことも含めて、医政局のほうで検討となりますけれども、繰り返しになりますけれども、診療報酬の明細書に書かれている情報は、支払いの終わった後、患者さん御本人に渡されております。それらの情報を基礎として話をするということでございますので、今言った懸念も含めて、あったことを含めて、今後、医政局における検討で、しっかりとどういった情報なのかということを議論していただくということにしていきたいと思っております。
○遠藤部会長 菅原委員、いかがでしょう、よろしいですか。
では、ほかにございますでしょうか。
よろしゅうございますか、ありがとうございます。
大変重要なシステムなので、御意見も非常に活発にあったかと思いますので、また、今後も議論されると思いますので、そのときは、よろしくお願いいたします。
それでは、この点につきましては、本日は、これまでにさせていただきたいと思います。
それ以外で、何か事務局から説明はございますか。
お願いします。
○姫野課長 ありがとうございます。保険課長でございます。
参考資料の3につきまして、簡単に御報告をしたいと思います。
前回6月19日の医療保険部会におきまして、新型コロナウイルスへの対応として、医療保険制度において講じている取組を御紹介させていただきましたが、その後、追加的な対応を行いましたので、御報告をする次第でございます。
まず、前回御報告いたしましたとおり、健康保険料など、社会保険料につきましては、新型コロナウイルスの影響により収入が著しく減少した事業者については、無担保、延滞金なしで猶予するということにしてございます。
さらに、新型コロナウイルスに伴う自粛要請などを契機といたしまして、休業したり、それに伴って賃金が急減しているという被保険者が相当数生じている状況でございます。
また、雇用保険のサイドにおきましても、休業した者の賃金、休業手当を受けることができなかった方に対して、休業支援金という特例的な支給を行うという措置も講じられてございます。
こうしたことも踏まえまして、健康保険料につきましては、月々の賃金を標準報酬という形に変換をしまして、これに保険料率を掛けて保険料の額を決定しているわけでございますけれども、今回、この保険料の基礎となります標準報酬につきまして、賃金が大きく下がった場合に、翌月から改定をするという特例的な対応を、これは健康保険組合の皆様の御理解もいただいた上で行うことといたしてございます。
具体的には、参考資料3のリーフレットの中段にあります図を御覧いただければと思います。
通常は、左側にありますように、報酬が3か月連続して下がった場合に、4か月目から標準報酬を改定するということになってございますが、今回、特例的に報酬が下がった月の翌月から改定をして、結果的に保険料を引き下げるということを可能にする措置を講じたいと考えてございます。
通常、標準報酬につきましては、年に1回、4月から6月の報酬をもとに、9月に定時決定と呼んでございますけれども、決定することになっておりますので、今般の新型コロナウイルスの影響による4月から6月に生じている賃金の変動につきましては、9月の定時決定の際には反映されることになります。
そういったことも踏まえまして、下にありますけれども、対象となる保険料につきましては、今年の4月から7月までの間の休業により報酬が急減した場合、5月から8月分の保険料というものを対象として、今回の特例的な改定をすることにしてございます。
結果的に、既に納付された保険料も対象になってございますので、遡及して申請していただいた際には、適用していくということになりますが、来年の1月まで、こういった申請を受け付けるということにしてございます。
現在、関係団体等にも協力をいただきまして、周知をし、順次、申請の受け付けを健康保険組合、それから、年金機構において開始しているところでございます。
以上、事務局からの御報告でございます。
○遠藤部会長 どうもありがとうございます。
新型コロナ対策についての解説でしたけれども、何か御意見、御質問はございますか。
松原委員、どうぞ。
○松原委員 ありがとうございます。
新型コロナは、非常に難しい問題です。現在もどのような方向に行くのか分からなく、また、大変国民の皆さんも心配しているところであります。
各医療者は、命をかけて自らの義務を果たすべく努力をしております。こういった事態において、適切な形で速やかに対応してくださることに対しては、非常に感謝しているところであります。
しかし、新型コロナウイルスは、未知の部分が多く、分からない状態でどのように対応していくか、まだまだ山は越えていないと思っております。
そういった中で、国民の皆さんも、やはり不安です。不安を払拭できるような医学的な状態になれば、私どもも安心なのですが、まだまだ大変だと思います。
安心という点に戻りまして、先ほど、お年寄りの方原則2割負担と強く言ってた方がいらっしゃいますけれども、やはり、高齢者の方々の安心、これをきちんとするということが、結局は国民の幸福を保つために大事なことであります。私は、安心という面から、高齢者原則1割負担を守っていただきたいと思っています。
以上です。
○遠藤部会長 どうもありがとうございます。
では、佐野委員、お願いいたします。
○佐野委員 ありがとうございます。
特例改定の件ですが、今回の特例措置は、趣旨としては、理解しております。
一方で、従来の標準報酬月額の改定の取り扱いとの整合性が取れなくなるような部分もございます。
今般、年金の取り扱いとの一体性も重要だと思いますので、特例措置の対応はやむを得ないと理解をしておりますが、ただ、先ほど保険課長からも説明がございましたけれども、ちょうどこの時期は、通常の定時改定の事務があります。
それに加えて、今回、遡及適用も入ってまいりますので、事務的な部分でいいますと、大変な負荷がかかってくるということになります。
そういう面で、事務が円滑に行われるよう、これは日本年金機構も含めて、現場への丁寧な周知、説明など、十分な配慮をお願いしたいと思います。
また、今回、月額が減り、いわば収入減にもつながりますので、こういったことも含めて、健保組合に対する財政支援、こちらもぜひお願いしたいと思います。
以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
ほかに何かございますか。よろしゅうございますか。
ありがとうございました。それでは、本日の議論は、これまでにさせていただきたいと思います。
次回の開催日につきましては、追って事務局より連絡をいたします。
本日は、御多忙の折、御参加をいただきまして、本当にありがとうございました。
これにて終了したいと思います。