薬事・食品衛生審議会薬事分科会血液事業部会 令和元年度第1回献血推進調査会

日時

令和元年8月8日(木) 10:00~11:30

場所

新橋会議室8E会議室
(東京都港区新橋2ー12ー15 田中田村町ビル8階)

出席者

出席委員:(15名)五十音順、敬称略 

石田 明            柑本 美和             根岸 久美子                              
衞藤 隆            佐々木 司             花井 十伍                    
海老名 英治          武田 飛呂城              松本 大樹      
大平 勝美           田中 純子             松本 剛史      
喜多村 祐里          長島 公之             村井 伸子      


日本赤十字社:敬称略

瀧川 正弘
小室 裕希


事務局:

石川 直子   (血液対策課長)
菅原 高志   (血液対策課長補佐)
大山 和仁   (血液対策課献血推進係長)
 

議題

1.座長の選出及び座長代理の指名
2.献血推進調査会設置要綱の改正について
3.平成30年度の献血実績の評価について
4.その他

配布資料

資料ページをご参照ください。

議事

○菅原血液対策課長補佐 それでは定刻になりましたので、ただいまより薬事・食品衛生審議会薬事分科会血液事業部会、令和元年度第1回献血推進調査会を開催いたします。本日の会議は公開で行いますが、カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきます。マスコミ関係者の皆様におかれましては御理解と御協力のほど、よろしくお願いいたします。

 まずはじめに、薬事・食品衛生審議会血液事業部会委員の改選があり、献血推進調査会委員につきましても委員の交替がありましたので、お手元の委員名簿に沿って御紹介申し上げます。石田明委員です。衞藤隆委員です。海老名英治委員です。大平勝美委員です。喜多村祐里委員です。柑本美和委員です。佐々木司委員です。武田飛呂城委員です。田中純子委員です。田中里沙委員です。田中委員につきましては本日、御欠席です。長島公之委員です。根岸久美子委員です。花井十伍委員です。松本大樹委員です。松本剛史委員です。村井伸子委員です。以上です。また、本日は日本赤十字社血液事業本部より瀧川経営企画部次長、小室経営企画部献血推進課長に御出席いただいております。

 次に、本日は改選後始めての会議ですので、委員の皆様に御留意いただきたい事項につきまして2点御説明いたします。まず第一に、守秘義務の関係です。国家公務員法第100条において、職員は職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後といえども同様とすると規定されております。委員の皆様は非常勤の国家公務員としてこの規定の適用を受けますので、職務上知り得た秘密について漏らすことのないようお願い申し上げます。第二に、薬事に関する企業等との関係です。薬事分科会規定第11条において、委員、臨時委員又は専門委員は、在任中、薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任した場合には辞任しなければならないと規定されております。審議の忠実性、公平性を確保する観点から規定されておりますので、これらに該当する場合、又は任期中に該当することになった場合は速やかに事務局に御連絡を頂くようお願い申し上げます。留意事項の説明は以上でございます。

 続きまして、ただいま御説明した薬事分科会規定第11条につきまして、全ての委員の皆様より適合している旨を御申告いただいておりますので報告させていただきます。

 最後に、委員会資料のペーパーレス化について御説明いたします。現在、厚生労働省では審議会のペーパーレス化に取り組んでおり、本委員会においてもタブレットを活用し、ペーパーレスとさせていただいています。タブレットの使用法につきましては、事務局大山から説明させていただきます。

○大山血液対策献血推進係長 事務局の大山でございます。私のほうからはタブレットの使用方法について御説明させていただきます。机上にペーパーレス審議会タブレット操作説明書と記載のある用紙を配布しております。こちらの用紙をお手元に御用意いただきまして、併せて御確認をお願いいたします。まず、はじめに資料の確認をさせていただきます。お手元のタブレット画面上に、本日の資料①議事次第から⑪参考資料3までのPDFファイルが表示されているか確認をお願いいたします。資料が表示されていない場合や資料に不足がある場合はお近くの職員にお声掛けいただければと思います。続きまして、資料の閲覧方法を御説明いたします。例として、⑤資料1というファイルを指又は配布しているタブレット用のペンで軽くタッチをお願いいたします。タッチしていただきますと、画面に資料が表示されます。資料のページをめくる際は画面に指かペンを置いた状態で上に動かすとページが進んで、下へ動かすとページが戻るようになっております。また、画面に指を2本置いていただきまして、2本の指を開いたり閉じたりすることで表示内容を拡大又は縮小することができるようになっております。注意点になりますけれども、今回、御使用いただくタブレットは2つのファイルを同時に開いて閲覧することはできません。別の資料を閲覧したい場合は、画面左上に表示されているマイプライベートファイルというボタンを押していただきまして、再度資料一覧から閲覧したい資料をタッチしていただければと思います。その他の操作方法については操作説明書に記載しておりますので、適宜、御参照いただければと思います。会議中、タブレットの使用方法に御不明な点などございましたらお近くの職員にお申し付けください。なお、本日は厚生労働省が作成している高校生向けのテキストと日本赤十字社が作成しているパンフレットを参考として机上に配布しております。適宜、御参照いただければと思います。私からの説明は以上でございます。

○菅原血液対策課長補佐 間もなく議事に入りますので、カメラの頭撮りはここまででお願いします。それではこれより議事に入りますが、座長が選出されるまでの間は私が進行役を務めさせていただきます。議題1、座長の選出及び座長代理の指名についてです。献血推進調査会設置要綱の4-1により、座長は委員の互選により選出されることとなっておりますが、どなたか御推薦いただけますでしょうか。

○花井委員 これまでの御実績と御経験から衞藤隆委員にお願いするのがよいかと思いますがいかがでしょうか。

(拍手)

○菅原血液対策課長補佐 それでは皆様から御了承いただきましたので、衞藤委員が座長に互選されました。衞藤座長については座長席への移動をお願いいたします。

○衞藤座長 ただいまお認めいただきましたので、座長を務めさせていただきます衞藤でございます。私はこの調査会におよそ9年ほど関わってきたかと思いますけれども、元々は小児科医師ですが、東京大学の教育学部で健康教育を担当する教授を15年ほど務めた経験があり、学校保健分野等に関しても研究を進めておりましたので、若年者への献血の推進という観点で協力を求められて、この場に出るようになったというのが経緯です。今後ともどうかよろしくお願いいたします。それでは献血推進調査会設置要綱4-3によりますと、座長があらかじめ座長代理を指名すると定められております。座長代理は田中純子委員にお願いしたいと思います。いかがでしょうか。

(拍手)

○衞藤座長 ありがとうございます。では、田中委員、よろしくお願いいたします。

 それでは議事を進めたいと思います。議題2、献血推進調査会設置要綱の改正について、事務局より資料の説明ををお願いします。

○菅原血液対策課長補佐 それでは議題1、献血推進調査会設置要綱の改正について御説明いたします。資料1を御覧ください。今回の改正ですが、血液事業部会には当調査会のほかに安全技術調査会、適正使用調査会の3つの調査会が薬事・食品衛生審議会の分科会規定により設置されております。ただ、1月の委員の改選に当たり、3つの調査会に係る設置要綱を確認したところ、同じような調査会であるのに関わらず一部の規定等に差異があることから今般、見直しを行うところです。献血推進調査会設置要綱につきましては、特に内容の変更はなく、他の要綱に合わせて条文化するとともに、第1条に血液法の基本方針である血液製剤の安定供給を確保することを明記するなど、文言を整理するなどの事務的な見直しを行ったものです。以上、よろしくお願いいたします。

○衞藤座長 ただいまの御説明につきまして、御意見、御質問があればお願いいたします。いかがでしょうか。

○大平委員 設置要項の改正案なのですけれども、改正案には第1条の目的の所で、割とまとめられていて、シンプルになっているかなというところです。今、事務局からのお話があり、いろいろな調査会とかで整理された形で、それに沿った文言になっていると見受けられますけれども、献血推進そのものが割と国民全体に啓発を促すもの、そして協力を仰ぐものということで、人の心に関わるような問題があるのではないかなと思います。現行で、将来にわたって安定的に献血者を確保することが必要不可欠であることからという所の、必要不可欠という所が削除されたわけなのですが、これについて少し違和感があるかななんて思うのですね。その点について、事務局からの御判断とそれから皆さんに何か、そういうことについて御意見があれば伺いたいなとは思ったのですが、いかがでしょうか。

○衞藤座長 それではまず、目的に関しての文言の変更について、事務局からお願いいたします。

○菅原血液対策課長補佐 御意見ありがとうございます。まず、今回の目的の第1条につきましては血液法第1条の趣旨を踏まえて、安定的に献血者を確保する方策も含め、血液製剤の安定供給の確保の方策について御審議していただくことを条文化に伴い、文書を整理したものであります。委員が御指摘の必要不可欠、こちらについてですが、これは不可欠ではございますけれども、ただ、血液製剤には人から献血いただいた血液製剤から製造するものだけではなく、遺伝子組換え、そういったものもありますから、その部分を加味して、シンプルに今回、整理したものです。なお、安定供給に関しては献血者の確保、これについては重要であることは承知しているところであります。

○衞藤座長 それでは、委員の皆様のほうでは御意見ございますでしょうか。

○花井委員 この段階で、修正可能なのですか。大平委員の指摘は、シンプルにしたがゆえに飛んでいるのですよね。つまり、安定供給と献血推進の間には、分画とか医薬品とは違って、安定供給の間に献血者の安定確保が必要だというところは自明と言えば自明なのだけれども、飛んでいるので、大平委員のような意見が出ているかと思うのですが。だから安定供給のためには、やはり輸血用血液、分画原料については、やはりこの献血者の安定的な確保というのが、この特殊な事情でありますよねという記述がオミットしているのですね。それは読み取ってくださいよなんて言いますけれども、お任せしますが。

○石川血液対策課長 御意見ありがとうございます。こうした、必要不可欠とか、極めて重要みたいな表現というのは、何かトピックス的なことがあった検討会等でよく我々も使っていることが多くございます。当時、恐らくこれは献血推進調査会、平成15年とか、大きな血液法の改正をした際に国内自給、あと、きちんと善意の献血でしっかりとやっていくんだという、そういういろいろなことがあって、必要不可欠というような強いメッセージが入ったのかなと推察をしておりますが、我々としては、特に今日もテーマになりますけれども、若い世代の方をどう確保していくのかということは、極めて重要な課題だと認識をしておりまして、トピックス的な話というよりは今後、継続してこの調査会で対策を考え実施をし、評価をし、これから恒常的に対策を講じていく必要があると考えております。この調査会もそうした課題に対し、恒常的に設置をされている調査会ということで、この設置要綱の条文上は、法律の文言を引っ張ってきた、根拠を明確にした少しシンプルなものにさせていただいておりますけれども、国民へのメッセージといいますか、我々の気持ちとしては、献血推進というのは極めて重要な、我々の血液行政の根幹になるものであるという認識は持っておりますので、そこは御安心いただければと思います。座長の御判断で、もしこの案のままでよろしいようでしたら御了承いただければと思います。

○衞藤座長 大平委員、今までの御説明を伺っていかがでしょうか。

○大平委員 特段、是非にという話ではなくて、この調査会自体の目的としては、粛々とこの献血の推進の中身をきちんと整理し、そして調査していくということが重要だろうという役割だと思うのですけれども、献血という問題自体が、やはり国民に強く訴えかける問題なので、ここについて少し、必要不可欠というのは少し余りにも固いかもしれないので、そこはもう少し重要性を加味したような文言が入ってもいいのかなと思ったものですから御質問させていただきました。皆さんの御意見で特に異論なければそれでいいと思います。

○衞藤座長 それでは改正案は、やや単純化された表現になっておりますけれども、ここで目的に関して議論をしたということで、そういった将来にわたって安定的に献血者を確保することが必要不可欠であるということは前提としてあるという、そういう読みを含むということで、この改正案ということでお認めいただければと思いますけれども、いかがでしょうか。ありがとうございます。それではこの改正案をお認めいただいたということにさせていただいて次に進ませていただきます。

 次、議題の3になりますが、平成30年度の献血実績の評価についてです。資料2-1について、日本赤十字社から資料2-2、2-3について事務局から続けて説明をお願いします。

○日本赤十字社 日本赤十字社血液事業本部で献血推進を担当している小室と申します。どうぞよろしくお願いいたします。私のほうからは資料2-1に基づいて、平成30年度の供給、献血の実績などについて御報告いたします。ファイルの6番、2-1の3ページ、製造供給の実績について御報告します。製造実績については、赤血球製剤511,000L、血漿製剤258,000L、血小板製剤168,000Lと、献血推進計画における製造見込量をほぼ達成しております。原料血漿は確保目標量99万Lに対して、993,000Lの実績ですが、右上段の国内製造販売業者等への配分量という右上のグラフでお示ししているとおり、配分量としては114万Lを配分しております。これは血液事業部会や運営委員会等で御説明しているとおり、主に献血者を安定的に確保するため、保管在庫を取り崩し、配分させていただいたものです。また、供給実績については、全体で平成29年度と比較して2.1%減少の1,7338,000本です。全製剤について微減傾向となっております。

 4ページ、赤血球製剤の在庫の推移です。このグラフは平成30年度の赤血球製剤の在庫推移をお示ししたグラフです。表の中央部分に「適正在庫」と書かれた青いラインがあります。適正在庫というのは、1日に必要な赤血球製剤のおよそ3日分の在庫です。全国を合計しますと、約6万4,300単位ほどです。この3日分を100%として、これを下回らないよう献血のお願いを日々させていただいる状況です。このグラフから分かるとおり、国民の皆様の献血の御協力のお蔭をもちまして、年間を通して一切不足することなく安定供給を確実に行うことができました。

 5ページ、平成30年度の献血者確保に係る取組について御報告します。()広報資材の作成については、各種パンフレット、ポスター、チラシを作成しました。①「愛のかたち献血」については、お手元に配布させていただいた資料の13ページ、今年度作成分より、輸血用血液製剤の説明に加えて、新たに14ページの部分に血漿分画製剤についての表記をいたしました。このように改訂をしております。②「献血Walker」とは、若年層向けの献血情報誌です。こちらの冊子と、インターネットやSNSによる広報展開を若年層向けに実施いたしました。()映像素材の作成については、③のように、人気YouTuberとコラボした献血動画の配信や、献血のパラパラ漫画をYouTube上で公開するなど、若年層向けの献血広報展開を実施しました。()献血者に対する働き掛けとしては、行政との連携により、年代別献血者目標数を設定し、目標達成に向けた確保人数等の情報共有を行いました。②高校や大学への献血バスの配車体制を見直し、大規模校へは複数回の献血バスの配車を行うなど、配車台数を増やすことで献血機会の拡大に努め、高校では62台、大学や専門学校では80台、前年度を上回る配車を行いました。高校の実施校数としては微減でしたが、高校生の献血は昨年度よりおよそ6,000人増加しているところです。③献血セミナーについては、学校等へ出向いて行う献血セミナー、血液センターの施設等を使って開催するセミナー、見学会、そういったものを併せて昨年度を上回る回数を開催しました。

 6ページ、()LOVE in Actionについて御説明します。本プロジェクトは平成21年度より展開しておりまして、平成30年度は特に10代、20代前半の献血者をメインターゲットとし、LINEを主体とした情報発信と全国各地でのイベント実施を中心に実施しました。その上で、献血者に人気のあるアニメ等のタイアップ企画を行い、若年層への普及啓発を展開しました。

 7ページ、左側が平成30年度のはたちの献血のポスターです。右側の2つが今申し上げたアニメキャンペーンの紹介用のポスターです。御覧いただければと思います。

 8ページ、平成30年度の献血実績です。総献血者数は平成29年度と比較し、およそ3,800名多い約4736,000人となっております。その内訳としては、血漿成分献血が分画製剤原料確保のため約9万人の増加、血小板献血は供給の微減傾向と併せてお一人から頂いた血小板成分献血を2分割した分割血小板の割合が上昇したことによって約5万1,000人の減少となりました。しかし、先ほども申し上げたとおり、供給量的には十分確保しております。また、全血献血は200mL献血を若年層に特化した献血ということで推進させていただき約4,000人減、400mL献血については供給の減少により約3万1,000人の減少となっております。

 9ページ、年代別の献血状況です。10代の献血者については、平成30年度は対前年度に比べて、8,163名上回る御協力を頂きまして、一昨年度より御協力者が更に増加しております。引き続き、10代献血者の協力増加と20代前半の献血者増に注力しつつ、20代後半、30代の献血者強化に努めていきたいと考えております。

 10ページ、年代別の延べ献血者数の状況となっております。10代と50代の方々の延べ献血者数が前年度を上回っている状況が御確認いただけると思います。今後はやはり御覧いただけるとおり、20代、30代の献血者の減少に歯止めを掛けることが急務であると考えております。

 11ページ、年齢別の献血可能人口を縦の棒グラフで、折れ線グラフについては、16歳~69歳までの献血率を示したグラフです。18歳が8.1%、19歳が7.7%と高い献血率を示しておりますが、35歳までその後緩やかに減少する傾向が見られます。これは近年ほとんど同じような傾向ですので、今後については18歳、19歳の高い献血率は堅持しつつ、20代から35歳まで減少していく部分について、いかに食い止めていくかという対策を講じることがポイントであると考えております。

 12ページ、初回献血者を年代別総数で示したグラフです。総数としては、昨年度より全体でおよそ5,000名ほど減少しておりますが、10代の初回献血者については、対前年より1.7%ほど増加している状況です。

 13ページ、こちらから3ページにわたりまして、平成30年度に設定した年代別献血目標人数、結果についてグラフにしたものです。13ページが10代の表です。①平成30年度設定された10代献血者の計画数、②平成30年度の献血者の実績、③平成29年度の献血者数、④計画に対する達成率、⑤対前年比という形でお示ししております。この表の右下の部分は、達成率が102.2%、対前年度比としては103.2%と増加しているところが読み取っていただけるかと思います。14ページ、20代の状況です。20代については前年度比が97.1%、達成率が90.5%という状況です。15ページ、30代の献血者です。こちらも対前年比96.2%という状況です。

 16ページから、先般、弊社のほうでアンケートを実施させていただきましたので、その結果について御報告いたします。対象者としては、献血に御協力いただいたラブラッド会員様に対して、翌日、献血のお礼メールを送らせていただいているのですが、そのメールとともにアンケートの協力の依頼をお願いして、約1万1,000名様からの御回答を得ました。その内容については17ページ以降に示しております。調査内容は御覧のとおりです。下段のQ3、Q4、平日の献血しやすい時間帯、土日の献血しやすい時間帯については、平日、土日祝日ともに午前中の部分が最も支持されている状況です。ただ、10代献血者、10代の平日に注目しますと、夕方がやはり支持されており、学校帰りに献血会場に足を運んでいただいている状況が分かるかと思います。

 18ページ、上の段が初めて献血に行ったきっかけ、Q6が献血を続ける理由です。献血を続ける理由は複数回答でお願いしております。献血のきっかけとしては、「社会貢献をしたい」というお気持ちの回答が28.8%で、「職場又は学校に献血バスが来たから」というものが26.8%という状況です。続ける理由としては、「社会貢献をしたい」というお気持ちが31.3%で最も多く、続いて、「自己の健康管理として」が20.6%であり、献血のきっかけの上位回答の「職場又は学校に献血バスが来たから」という部分については3.1%まで下がります。このことから、献血は大切な社会貢献であるという部分、検査結果通知サービスは献血者にとって重要な献血の動機になる。また、初めての献血のきっかけとしては、献血バスは身近な場所にやって来るというところが非常に有効であると考えられます。

 19ページ、献血広報の手段については、テレビCMが36.9%で最も高いです。ただ、10代、20代に関してはYouTube等のインターネット動画のテレビCMに近い支持を得ており、若年層はYouTube等が十分に有効な宣伝、広報媒体であると考えられます。令和元年6月に始まったばかりの「みんなの献血」については、LOVE in Actionよりも高い認知度を頂戴しております。今後はこの認知度を更に高めていくとともに、献血行動までいかに結び付けていくかというところが非常に重要かと考えております。

 20ページ、ラブラッドについての質問です。ラブラッドサービスのうち献血のきっかけとなったのは、献血記録、いわゆる検査サービスが30.8%と最も多く、こちらは若年層においても十分に支持されており、全世代に対して訴求していくべきサービスであると考えられます。予約機能という部分については、今後は予約によるスムーズな献血を体験していただきながら、更なる予約推進を進めていきたいと考えております。ラブラッド全体に対する満足度は、「大変満足」及び「やや満足」の合計で70.9%という状況です。会員の皆様の御不満な部分を解消しながら、更なる満足度の向上を目指していきたいと考えております。今回のアンケート結果をより詳細に分析して、今後の事業運営に反映させていきたいと考えております。以上がアンケート調査の分析でした。

 最後に21ページ、全体を通してのまとめです。前年度と比較して総供給本数の全体は約2.1%減の1,7338,000本、総献血者数は3,800名増のおよそ4736,000人となり、滞りなく安定供給が行えました。10代については前年度と比較して延べ献血者で8,163名、2年連続で10代献血者は増加しております。今後も若年層に効果的な施策を展開しながら、新規獲得者を獲得し、数回献血していただけるよう積極的に取り組んでいきたいと思います。また、献血セミナーなど啓発活動についても厚生労働省をはじめ、国・行政との連携を一層高めながら、今後も積極的に展開を図ってまいりたいと思っております。報告については以上です。

○菅原血液対策課長補佐 続きまして、事務局より資料2-2、2-3、参考資料3について御説明します。まず資料2-2、献血推進の施策について、厚生労働省の取組について御説明します。

 ただいま日本赤十字社様の取組について御説明いただいたところですが、資料2-2については、私ども厚生労働省の取組になります。血液法では、国の役割として献血思想の教育、普及啓発がうたわれております。こちらについては限りある予算の中で可能なところを実施しております。まず、若年層に対する普及啓発について、中学生への普及啓発、献血の重要性や必要性を理解してもらうために、ポスターを作成し全国の中学校に配布しております。配布数は資料に記載のとおりです。本年度におきましても同様に実施していく予定です。

 次に、高校生への普及啓発については、高校の授業で使用していただきたいということで副読本(けんけつHOP STEP JUMP)を作成し、全国の高校に配布しております。配布部数等については資料のとおりです。こちらについても本年度も同様に実施していく予定です。また、学校における献血に触れあう機会の受入れの推進として、高校などにおきまして、学校献血や献血セミナーを積極的に受け入れていただくため、文部科学省に協力をお願いしております。

 大学生等への普及啓発については、昨年度からの新たな取組として、大学に対してもポスターを作成して配布しております。配布部数は資料のとおりです。こちらについても同様に引き続き実施していく予定です。

 次に、主に10代、20代への若年層を対象とした普及啓発については2つあります。「はたちの献血」キャンペーンのポスターの作成、配布。こちらも部数のとおり配布しております。もう1つは、若年層向けの献血啓発映像資材を作成しております。()その他の普及啓発として「愛の血液助け合い運動」については、毎年7月に実施しており、私ども厚生労働省としては啓発用のポスターを作成し、都道府県等に配布しております。また「愛の血液助け合い運動」の一環として、毎年7月に献血運動推進全国大会を開催しております。本年度におきましては、7月11日に石川県金沢市にある石川県立音楽堂にて秋篠宮皇嗣妃殿下の御臨席を賜り開催したところです。

 次に、政府広報を活用した普及啓発です。政府全体的な広報のホームページである政府広報オンライン、ラジオ、インターネットテキスト広告、新聞広告、更に厚生労働省の広報誌、厚生労働省のアカウントのTwitterFacebookなどで献血の普及を図ってきたところです。

 次に、若年層の献血者の増加に向けた取組については、先ほど日本赤十字社様から説明していただいたとおり、都道府県別に10代、20代、30代の献血者数の目標を立て、進捗管理をしております。また下に参考として、総献血者数に占める年代別献血者数の割合の表を用意しております。例えば一番上の昭和60年度です。横に年代別のそれぞれの割合を記載しております。20代の方はこのときは30.3%ということで、一番多く献血に御協力いただいていたということです。平成10年度までは20代の方々がその年において一番多く献血に御協力いただいております。平成15年度、平成20年度になってきますと、一番献血の多かった世代が30代に移ってきました。平成25年度になると40代に移り、平成30年度になると50代、60代に移っております。将来的に更に年が進んだら50代、60代の方々は献血ができなくなってくる世代に入りますので、その分、ほかの年代の方で献血に御協力いただきたいということになっております。このように年代で献血数にばらつきがありますと、献血用血液製剤の安定供給に支障が出てくることがありますので、この数字をなるべく均一にする取組が必要ではないかと考えております。資料2-2の説明は以上です。

 続きまして、資料2-3、平成30年度の献血実績の評価については、平成30年度の献血の実績の評価を示しております。最初に平成30年度の実績の評価です。先ほど詳細を日本赤十字社様から御説明いただいたところです。初めの2項目については、献血用血液製剤の供給状況に関するものです。まず最初に必要な血液を確保し、安定的に供給することができた旨を記載しております。その次に、献血者数については、前年度よりも約0.4万人増の473.6万人となったものの、献血率については5.5%と昨年と同様でした。これは輸血用血液製剤の供給本数が医療機関からの需要量の減少により前年度より減少したものの、原料血漿の国内販売業者への配分量については免疫グロブリン製剤等の供給量の増加に伴い、対前年度より増加したことから結果として献血者数は微増したものと考えております。

 3つ目の項目として、10代については献血者数、献血率とともに前年度を上回っております。これはひとえに日本赤十字社様を含め都道府県、自治体の皆様、ボランティアの皆様、関係する方々の御努力の賜と考えております。併せて、昨年度から行っている各年代別の献血者数の目標を設定して、それを進捗管理していくという取組と、学校献血の推進や献血セミナーの実施、高校生向けの副読本の配布など、これらの普及啓発が大きいものと考えております。このような平成30年度の実績や取組を踏まえ、来年度令和2年度の献血推進計画を作成するに当たり、この方向性について案を作成しております。まずは10代に対しては引き続き献血普及を通じて、初回献血に行ってもらう取組を推進していく必要があると考えております。

 次に、先ほど日本赤十字社様からの資料の2-1の11ページにあるとおり、献血率は18歳、19歳で一度ピークがきます。その後、20歳から35歳にかけてだんだん献血率が下がってくる。つまり、一度献血した方が献血をしなくなってくる傾向があるということです。これらの傾向を踏まえ、来年度の献血推進計画を作成するに当たっては、まず若い時期における献血の経験が、その後の献血の動機付けになるという過去のアンケート結果があります。10代については、まずは献血を経験していただいくことと併せて、初めて献血した後から時間を置かずに再度献血していただく取組が必要だろうと考えております。

 次に、18歳、19歳で一度多くの方に献血に御協力いただくわけですが、その後、35歳ぐらいにかけて、継続して献血していただいている方が減ってくることがグラフ上見てはっきり分かっております。一度献血した方が20代、30代にかけて継続して繰り返し献血に御協力していただくための取組は、仕事や家事で忙しい20代、30代の方が献血しやすくするための、例えば献血ルームの受入れ時間の設定等、献血しようと思っている方に献血しやすくするための献血者第一の取組を考えて、その内容を献血推進計画にしていきたいと考えております。資料2-3の説明は以上です。

 最後に参考資料3、第1回青少年意見募集事業計画について御紹介します。こちらは内閣府で、青少年に関する施策をより充実させるとともに、青少年の社会参加意識を高めるため、中学生から20代の方をユース匿名報告員としてモニター募集し、社会の様々な課題についてどのように思っているか意見を募る事業です。今般、私ども厚生労働省から若い世代に対し、「献血推進活動について」と題し、本年6月から意見募集を行ったところ、260名の方から御意見を頂きましたので、かいつまんで御紹介します。

 5ページ、献血を知っているか否かについてお聞きしたところ、98.8%の方が知っているということでした。その知ったきっかけについて、6ページで複数回答で頂いております。これによりますと、一番多かったのは街頭での呼び掛けで58.8%。次いで、学校、ポスター、テレビ、それぞれの順にありました。

 8ページ、献血について知っている方に、献血が16歳からできることを知っているかについて尋ねたところ、50.8%の方が知っていたという回答がありました。ちなみに、それ以外で多かったのが18歳、次いで20歳でした。若い世代の献血を促進するため、国はどのような取組が効果的かについては、自由記載で募集したところ、1117ページまでの回答がありました。全般的に見ますと、学校における知識、献血の必要性、広報、いわゆる献血についての周知の必要性についての内容が多かったと考えております。

 19ページ、今回の意見募集に応じた方のうち、16歳以上の方で、献血をしたことがあるか聞いてみました。そうしますと、23.2%の方が献血したことがあるとの回答でした。ちなみにきっかけについて自由記載でお聞きしたところ、20ページで、きっかけとしては学校内での機会や、献血に対する興味、社会貢献についての記載が多かったと考えている次第です。

 23ページ、献血しなかった理由について自由記載で示しております。献血への不安や、知識不足、健康面を挙げる方が多かったです。

 25ページ、こちらにあるとおり、献血しなかった方に、今後してみたいかという旨聞いたところ、69%の方が献血したいとの回答がありました。これは、この意見募集に当たって自ら献血について調べたことにより、献血についての知識を得たためではないかと考えております。駆け足で簡単でしたが、かいつまんで御説明しました。なお、この結果については既に内閣府のホームページに掲載しております。御紹介は以上です。

○衞藤座長 ありがとうございました。ただいま日本赤十字社及び事務局から御説明いただきましたが、これらの御説明について、御意見、御質問があればお願いいたします。いかがでしょうか。

○長島委員 いろいろ行った施策の効果を判定する場合には費用対効果というのも極めて重要な視点ですので、各施策が大体どれぐらいの費用が掛かっているかという情報も、是非一緒に載せていただければ有り難いと思います。

 それから、実際の評価をする場合にアンケート調査は極めて重要であるということでお願いしておりましたのを実行していただいて、ありがとうございました。これは今後の施策に反映させて、その結果がどうなったかというPDCAサイクルを回すためにも、継続して毎年やっていただきたいと思います。

 それから、最後の青少年の意見募集にもありましたが、実際に献血をされていない方がなぜしていないのかということも極めて重要ですので、一般向けのアンケートというものも、是非やっていただきたいと思います。

 それから、初回及び継続して献血を行う方の理由として一番多いのが社会貢献ということですので、献血がどのような形で社会貢献に結び付いているかということが分かりやすく、あるいは具体的なデータに基づいたものを、まず一般の方に、あるいは1度献血をされた方にきちんと継続して伝えていくということは重要かと思いますし、さらに学校教育の中でこれをしっかりと伝えていくということも重要かと思います。

 それから、全く関心がない方に知っていただくためには、つまり受動的な方にはテレビ、ラジオ、ポスター、新聞というのも極めて重要だと思いますが、一方、コミュニケーションツール、SNS等も特に若年層には極めて有用ですが、これを連動させるということが一番役に立つので、アナログ的な媒体の所にwebサイトのURLを載せたり、QRコードを載せるということで、是非連動させてやっていただければ有り難いと思います。

 それから、もう1つグロブリン製剤というものが今後大きな問題になっていくと思いますので、今後の医療の方向性も踏まえて、その点もきちんと、ある意味ではそこにフォーカスを当てたような検討というものもするべきではないかと思います。

 以上、要望でございますけれども、よろしくお願い申し上げます。

○衞藤座長 主として御意見ということで受け止めますけれども、最初におっしゃられた費用対効果ということに関しては、何か既にそういった検討をなさっているかどうか、日本赤十字社さんのほうからお願いいたします。

○日本赤十字社瀧川経営企画部次長 日本赤十字社の瀧川でございます。広報的な媒体の費用については、平成25年度から比べまして、平成30年度につきましては、事業全体で約半分ぐらいの事業規模となっているところです。ただ、お金を掛けていればいいということではなく、先生が御指摘のとおり、費用対効果の調査をアンケート調査を中心に、客観的な観点での実施を考えております。

 今後は、先ほど小室のほうからも御説明させていただきましたが、「LOVE in Action」から「みんなの献血」という形で移行させていただきました。その際、プロポーザルにおきまして私どもは業務委託仕様書には新たに、今後はメインターゲットを具体的にきちんと決めて、数値目標を示したうえで、今までは単年度の事業でプロポーザルを行っておりましたが、今年度からは3年計画で、どのような形でこの道筋を立てていけるかという形のプロポーザルをさせていただきました。その都度、これからは客観的なアンケートを取りながら、その事業が果たして効果的だったのかというところも含めて進めていきたいと思っているところです。

 アンケート調査については、献血の協力者、非協力者の両面についての調査につきましても、隔年で調査を行っておりますので、その調査内容を今後の推進の糧にしていきたいと思っているところです。

 さらに、学校教育のほうについては、今回「みんなの献血」の取組の一環として、全てが連動するわけではございませんが、小学校低学年と幼稚園に、ある程度的を絞っておりますが、今回は絵本を作成しようと思っています。その絵本を各学校、また図書館等に献本いたしまして、献血について推進していきたいと。そうなりますと、ご両親の方の20代から30代にかけての方々についても波及効果として出てくるのではなかろうかと思っています。これも、先ほどお話させていただきましたとおり、きちんとした効果的な評価をさせていただこうと思っているところです。

 また、それに連動しまして、その絵本の読み聞かせのイベントを全国7か所で展開しまして、我々の施策を拡大していきたいと考えているところです。

 さらに血漿分画製剤のご質問ですが、先ほどもお話させていただきました私どもの広報誌にも、新たに今年度から掲載をし、現在作成中ですが、血漿分画製剤の必要性に関するチラシを作成しております。これは一般の献血者と、医療機関の方々に向けてと、両方に使えるようなチラシを作成しており、今後展開していきたいと思っているところです。○衞藤座長 そのほかに御意見、御質問等はございますか。

○田中()委員 若いところの献血者が増えているということで、一定の効果があったのかなと思っています。それから、血液製剤についての説明をパンフレットに加えられたということは、とてもよかったと思いますので、またチラシも作られるということですので、それも何かの効果になればいいなというように思っています。

 若いところが増えているのはよかったのですが、昔から「なぜ献血するのか」「なぜ継続するのか」というアンケートを継続して私のほうでもやっていて、傾向は全く変わらないと思っている中で、献血しないという理由の中に、「痛い」「怖い」「血液を採られて何か体に悪いのではないか」というのが、三大理由で入ってきているのですが、それに対しての対応は何かされているのかというのを、1つお伺いしたいと思います。

 それから、資料2-1の所で、年代別の献血率、初回献血者の所、献血実績、達成率と前年度比というものを、10代と20代と30代をお示しいただいています。これを見てみると、50歳代の献血率が高くて、献血に貢献されている世代なのですが、コホート効果と言うか、50歳になって初めて献血する人はいないわけなので、若いときに経験があって、20代、30代はどうしても忙しいから、思い出して50代で来る、あるいは50歳の世代、出生コホートが元々献血に対してファミリアだというのが分析から見えていると思うのですが、確保状況の50代の前年度比とか達成率についてはどうなのでしょうか。というのは、表が10代、20代、30代しかないので、50代のところがすごく献血を支えている世代なので、そこが落ちてくると心配だなと思うので、50代のところの達成率とか前年度比がどうなのかをお伺いしたいと思います。

 それから、今言ったように、若いところで初回をやっておいて、後で来るということで、30代半ばにかけて減少する傾向があるので、仕事や家事で忙しい人が献血する機会を確保できるように受付時間を延長するところのターゲットに、40代、50代、60代の方もターゲットに入れて、ルームの快適性をちょっと上の年代も入れると、とても今は献血ルームは快適で、長くいたいような献血ルームになっているのですが、ちょっと年代を上げたところもターゲットにしていただくと、時間的にも余裕があるのでもっと増えるかなと思います。

 あと1つ提案なのですが、社会的貢献が献血のきっかけになっているということで、以前も申し上げたかもしれないのですが、ボランティア活動の1つなので、就職のときの面接員に、「ボランティア活動の1つとして献血はされましたか」ということを聞いていただくような取組などをすると、昔、お遍路をすると面接にいいという都市伝説のようなものがあって、お遍路が増えたという話もありますので、そういう取組で増やしていただくようなことも必要かなと思いました。以上です。

○衞藤座長 それでは、幾つか質問がございましたので、日本赤十字社さんからお願いいたします。

○日本赤十字社瀧川経営企画部次長 まず、「痛い」「怖い」というところですが、これは永遠の課題かなと思います。ただ、先ほどもお話させていただきましたが、若年層にそういう傾向が強いというところですので、我々としてはYouTubeにおける広報展開で、お笑い芸人の鉄拳さんによるパラパラ漫画を公開しております。このストーリーは、鉄拳さんのお父様が実際に輸血をしたという実体験の中で、痛いというよりも社会貢献をするのだというテーマの下で作成させていただいています。YouTuberの広報展開につきましても、献血は怖いものではないのだ、若年層に向けて献血の参加を遡及する内容で作成させていただき、展開させていただいているというところです。痛くないのかと言ったら痛いわけでして、そこの取組というのは、間接的なところから、ここはみんなが一緒にやるべきだというところで、輸血を受けた方々がどれだけ感謝しているのかという部分も含めて、私どもはそこで訴求していければいいかなと思っているところです。

 次の50代以上についてですが、実は進捗の管理の中で大変恐縮なのですが、40代以上で1つの括りにさせていただいております。これは本年度の8月6日までの結果ですが、対前年比で104.4%、数にして4万3,312名の御協力を頂いているところです。

 加えてもう一点ですが、今まで10代の献血を向上させるために傾注してきましたが、今、20代の前半において、ほぼほぼ昨年と同様の献血者数が出てきております。ここは先ほどお話しましたように、まず20代前半を何とかクリアしていきたいということで、今後の施策も含めて、このままで推移いたしますと20代前半は前年を上回れる結果になるだろうと。そうなると、20代全体の構成も若干上がってくるところで、今、我々はこの辺を注意しながら、強化をしていきたいというように考えているところです。

 全般的に若年層を一生懸命というところもあるのですが、先ほど長島先生からもお話があったように、いわゆる原料血漿の確保において、やはり血漿成分献血というのが重要視されてきます。そこは今まで御協力いただいています40代、50代、60代の方々にも、今まで以上に御協力を堅持しながら進めていかなければいけないということは我々も認識しているところですし、そのような形で進めさせていただいているというところです。以上です。

○田中()委員 「怖い」「痛い」という割合が減っていくといいと思うのですが、何回か聞いていますので、今後は減ってきているのかどうかということも把握していただければと思います。

○日本赤十字社瀧川経営企画部次長 次回御報告ができれば、御報告させていただきたいと思います。

○衞藤座長 よろしいでしょうか。では、喜多村委員どうぞ。

○喜多村委員 細かいところなのですが、質問を幾つかさせていただきたいと思います。資料2-1の11ページです。このグラフの52歳の所で、献血可能人口が非常に少なくなっていて、そのせいで赤い折れ線の所が突出しているのですが、この原因を教えていただければと思います。

○日本赤十字社瀧川経営企画部次長 ここは丙午の年次でございまして、丙午のときというのは出生率が低いという状況で、ここだけ分母が低くなっている関係で突出しているところです。

○喜多村委員 これは配布の冊子のほうにも載っていましたので、どうしてかなと気になったのでお尋ねしました。そういうことであれば問題はないです。

 あと、さらに年齢別献血率の計算方法としては、分子は人の数になっています。言いたいことは、重複で献血されている方がいらっしゃいますが、それはカウントしていなくて、対象可能人口で割っているということですよね。

○日本赤十字社瀧川経営企画部次長 御指摘のとおりでして、その年次の人口に対しまして、これは延べの献血者数で、献血率というのは延べで出しているのが基本です。

○喜多村委員 ということは、分子と分母が一致していませんね。

○日本赤十字社瀧川経営企画部次長 はい。実は、実献血者数の計算もしておりますが、一応、今までの献血率の定義というのは延べの献血者数でやらせていただいているということです。

○喜多村委員 分かりました。その辺がちょっと気になったのと、もう一点で、初回献血者の定義を教えてほしいのです。初回というのは、全く初回ということなのでしょうか。それか、何年間か期間が空いている場合は初回とするとか、そういうことはありますか。

○日本赤十字社瀧川経営企画部次長 私どもの区分けは、初回というのは純然たる初めての方でありまして、数年やっていなく我々のデータがない期間をされていない方というのは、新規という定義です。○喜多村委員 データがないというのは何年ぐらいでしょうか。

○日本赤十字社瀧川経営企画部次長 平成8年以前にされた方はデータがないという方です。

○喜多村委員 では、平成9年、平成10年の方は、それ以前、3年ぐらい前に遡ることはできないということになりますか。

○日本赤十字社瀧川経営企画部次長 そのとおりでございます。これも情報量が増えていけば増えていくほど、年代がどんどんずれていくという形になろうかと思います。

○喜多村委員 十分だと思います。それ以降は、全て遡って初回ということですね。ありがとうございます。

 それと意見なのですが、費用対効果の話が出ていまして、私もそれは必要だと思いました。いろいろなキャンペーンなどをされていて費用も掛かっているでしょうけれども、それでそのアウトカムを献血者の数で見るのか、あるいは製造実績などで見るのか、アウトカムは何で判断しようと考えていらっしゃいますか。

○日本赤十字社瀧川経営企画部次長 先生が御指摘のとおり、これは広報におけることによります。例えば物販ですと、どれだけ商品が売れたかということで、ある程度は出てくる部分なのですが、広報という観点から見ますと、先ほどアンケートの結果も出ておりますが、それがそのままつながっていくものかどうかというのは、なかなか厳しい状況です。

 我々は、まず認知度がどれぐらいあったかということと、例えばそのキャンペーンにおいて、そのキャンペーンに参加していただいた方について処遇品の配布状況、それがどれぐらいの期間の中で配布できたかとか、その対象者に対してちゃんと配布ができているかどうかというところも、我々は1つの目安というようにしております。まずは効果があったかなかったかというのは、まず認知度というのが一番大きなところなのかなと。そこでどのように誘導ができているのかというような、仕掛けも含めて、現在実施をしております「みんなの献血」について、一つ一つその辺の効果の検証をしていきたいと思っているところです。

○喜多村委員 ありがとうございました。今回のアンケート調査の青少年の意見募集事業の結果を見ますと、分かりやすいところで言いますと、男女の比率について、回答者は女性が非常に多いです。実際の献血者数でいくと男性のほうが多いわけですから、こういったアンケートというのはどうしてもバイアスが掛かりますので、限界もあると思いますが、認知度の確認はアンケートでまた取れますし、先ほど田中委員がおっしゃったように、痛いか痛くないかといったことも、キャンペーンをするからには効果の検証というのは是非やっていただきたいと思います。最終的なアウトカムは、献血者数の増加や確保率ということに出てくると思います。以上です。

○衞藤座長 大平委員、お願いします。

○大平委員 資料2-1に出ていた希望される時間帯ですが、今回頂いた資料の中の「はたちの献血」とか「愛のかたち献血」には、献血の時間帯の記載がないのですが、これは全国的には統一はされているのでしょうか。

○日本赤十字社瀧川経営企画部次長 まず、献血ルームの場合については統一はされておりません。そこの地域事情によってばらばらです。例えば東京都内であっても、所在する地域性によってかなり違ってまいります。例えば秋葉原の献血ルームになりますと日中帯に人が多いということで、今までは朝9時半からの開始にしておりましたが、それを30分早めて9時からにするというような施策も取っております。

 今年度についても、時間帯のほかに土曜日を定休日にしていた所があったものですから、土曜日の定休日をなくすという献血ルームもございます。 先生が御指摘の午後の時間帯については、アンケート結果も出ておりますが、今後は精査しながら、まずパイロットで幾つかの献血ルームをピックアップしながら、そこで実施を検討していきたいと思っています。

 先ほどお話をさせていただきましたが、今はweb会員サイトがありまして、そこには予約枠という設定をしております。まず予約をしていただいて献血をしていただこうと強化しているのですが、その枠も含めて、実際に先ほどは18時から21時という大きな枠でしたが、そこを切り取って、ではどこまでの枠で予約していただけるかというところも含めて、今後の受付時間の延長や開始の時間についても検討していきたいと思っています。

○大平委員 時間帯については、20代、30代の方というのは、仕事の関係上、遅い時間帯で希望されているというのは前々からアンケートでも出ていまして、それについては調査会でもいろいろと議論があって、やる方向で検討は進められるのかなと思っていたのですが、一向にそこは踏み切っていないので、できればこういうアンケートを取った中で、15%以上の人たちが希望されているということになれば、早くに踏み切っていただいて、献血のしやすさ、受入体制がきちんと確保できるようにしていただきたいと思います。

 それで、せっかくこういうパンフレットを作る中で、どういう時間帯で設定されているかとか、そういうことというのも情報としては大事なのではないかと思います。あと、web会員などで、パイロット的にやっていくということをお話されましたが、社会貢献したいとか、セミナーとか学校献血でいろいろと機会を得ているという回答というのは、厚労省のアンケート調査で、若い人たちの中ではかなり出ているので、何か機会があったときにすぐにできるような献血の体制というのは大事なのかなと思いますので、そういう意味では献血の受入体制というのは、ある程度幅広い形で柔軟に取り組んでいただけるようにしていただきたいと思います。時間帯の調整はずっと課題なので、そこは早目にお願いしたいと思っています。よろしくお願いいたします。

○日本赤十字社瀧川経営企画部次長 ありがとうございます。言葉が足りなかったかもしれませんが、全体として時間延長を全てやっていないというわけではありません。その辺の評価もきちんと捉えながら、今後どういった地域のどういった傾向があって、ここは前の時間なのか、ここは後ろの時間なのかというのをきちんと見極めて、まずは取り組んでいきたいと思います。全国一律に時間の延長ということはなかなか難しいかもしれませんが、その辺を見極めながら取り進めようと思っております。

○長島委員 地域の特性とか設置場所の特性がいろいろとあると思うので、そこをきめ細かく調べて、それに対応していただくと。それから、職場とか学校のバスがあれば、また対応できる時間も大分違ってくると思いますので、それもそちら側の要望に、できるだけきめ細かく対応していくという形でお願いいたします。

○衞藤座長 では、佐々木委員お願いいたします。

○佐々木委員 細かいことなのですが、資料2-1の18ページを拝見しますと、初めて献血に行ったきっかけの中で、自己の健康管理として血液検査の結果を教えてもらえるからというのは非常に低いのですが、献血を続ける理由を教えてくださいとなると、非常に高くなるのです。このギャップは、献血に行くと結果がもらえるので、「あ、これがもらえるんだ」というのが分かって、恐らくこれからは続けようということになっているのだと思います。最初に行くまでは、このことを全然知らないという方は結構多いのではないかと思われます。そのように推測されますので、そこのところをもう少し周知していただけると、ここは非常に効いてくるのではないかと思いました。今、非常勤雇用のような人たちが多く、定期健康診断を受けられない人たちも多くなっていますので、そういう人たちにとってはこういう所で血液検査の結果を知るのは非常に大事になってくるかなと1つ思いました。

 長期的なことを考えますと、今、団塊ジュニアの人たちが献血を担っているわけなのですけれども、この人たちがだんだん献血をできなくなってきて、人口の少ない今の若い人たちに献血を担ってもらわなければいけない、そこが一番長期的には重要なところだと思います。若い人たちへの健康教育というのは非常に大事になってくると思います。いろいろな手段で教育、周知をしていただいていると思うのですが、若い人たち、特に子供たちなどを見ていくと、やはり冊子とか印刷物に目を通すことがなかなかないというのがあって、この辺はちょっと考えていただいたほうがいいのではないかと思います。

 若い人たち、大人もそうなのですけれども、メディアなどでよく出てくる自分のよく知っている人たちが献血をして、こういうことだったよというような経験談を語るとか、あるいは輸血を受けて、製剤を使って、自分はこういうことで助かったというアピールをしてもらうという広報をしていただくのが、恐らく一番効いてくるのではないかと思います。これは私の専門の精神保健の分野でも、なかなか精神科の受診のハードルが高いところを、そういう人たちが、実は自分はこういうことで治療を受けて非常に良くなったというようなことを言っていただくと、非常にハードルが下がるということもありましたので、是非御検討いただければと思います。

○日本赤十字社瀧川経営企画部次長 先生、貴重な御意見ありがとうございました。まず1点目の検査サービスの件、もっともだと我々も思っております。この辺は十分に前向きに検討させていただいて、初回者や、献血未経験の方に対してどのようにアピールしていくかということを検討させていただこうと思います。広報については、我々日本赤十字社の施策として、献血セミナーという取り組みを行っております。これは小学校、中学校、高校で、授業の中で取り組んでいるというのが1点あります。また、今日も御出席いただいているのですが、全国の学生献血推進協議会学生ボランティアの方々が中心で献血のセミナーを大学を中心にやっていただいております。

 さらに、「みんなの献血」プロジェクトの中の受血者の方について本年度の取り組みとして、そのお一人の方が全国7か所の、主に高等学校を回ろうという施策も行ってまいります。また、映像から視覚に訴える広報展開を繰り広げていかなければいけないと思っていまして、その施策等も今後しっかり吟味しながら、取り進めていくことを考えています。いわゆる紙媒体をなるべく使わないようにしたいということです。

○佐々木委員 ありがとうございます。あと、いろいろな方にアピールしていただくといいと思うのですけれども、子供たちとか若い人たちにアピールするのは、やはりどうしてもメディアで露出度が高い方、そうである方とない方の効果は、全く違ってくると思いますので、そこのところも是非御検討いただければと思います。

○日本赤十字社瀧川経営企画部次長 先生のお答えに合っているかどうか分かりませんが、「はたちの献血」は御紹介しましたけれども、「みんなの献血」プロジェクトについても継続して、乃木坂46さんを起用しています。その中でスペシャルムービーというのがあって、そこは170万PVまで来ています。それが全部つながっているとは思いませんが、確かにPVの視聴回数から見ても、認知度の効果はかなりあります。○長島委員 そういうポスターとか、乃木坂等の効果を見るには、そこからYouTube等の画像を見る前に1回、献血に関するサイトを経由しないと行けないという仕組みにしておけば、まずどれぐらい見たかが分かるし、確実にこれを見てくれたというので、そういう仕組みを是非されるといいと思います。

○日本赤十字社瀧川経営企画部次長 スペシャルムービーは、「みんなの献血」の特設サイトがあって、そこに入らないと見られないということで、効果検証はしっかりできる仕組みにしています。

○衞藤座長 残り時間が余りないのですが、石田委員、村井委員、今日おいでいただいている松本大樹委員。では石田委員お願いします。

○石田委員 初めての参加なので理解ができていない部分があるかもしれません。まず10代の献血に対する教育啓発活動というのが非常に重要だということはよく分かりました。実際に10代に関する教育がいつ頃から行われているのかというのを教えていただければと思います。20代、30代の献血を増やすことが次の目標になるかと思うのですが、10代の教育が実際に20代、30代に反映していくのか、あるいはその方が4050になっても献血を続けられるのかということは非常に重要なことだと思うので、その辺りの評価がどうなのかなと思います。保健体育の授業などで教育を行っていると伺っていますけれども、どのぐらい学校で教育が行われているのか、その割合がもし分かれば教えていただければと思います。

 それから、20代、30代の方の献血を増やすということが、かなり直近の問題になっているのではないかと感じました。先ほど意見もありましたように、時間外の夕方の献血を増やすことが、具体的に必要なのかもしれませんし、献血バスの普及も重要なのかもしれませんが、一方で今の20代、30代の方は、朝食を取らずに仕事に行く方が2030%あると伺っています。朝食を取らずにそのまま献血に行くということは、決して健康面で良くないと思います。副作用の迷走神経反射の発生率も高くなると思います。

 また過労の問題もあり、実際に仕事が終わってから献血に行けるのかという問題も含まれてきて、そういうことが複合的に関わって20代、30代で献血が減っているのではないかと思いました。ですから実際に20代、30代の方がどのような問題を抱えて献血ができないのかをもうちょっと追究して調べていく必要があると思います。同時に、貧血があるのでできないという意見も上がっています。鉄欠乏性貧血に対する生活や、それに対する治療、あるいは知識などの普及も今後献血者の増加につながるのではないかと思います。以上です。

○衞藤座長 御質問事項が含まれていますので、回答をお願いします。

○菅原血液対策課長補佐 石田先生、ありがとうございます。まず10代の教育がいつからかという御質問がありました。こちらはまず「けんけつHOP STEP JUMP」を高校に配布していますが、これは平成2年度から配布しています。そして先ほども申しましたとおり、文部科学省の協力を得て授業での活用を、平成21年に改訂された高等学校学習指導要領解説の保健体育編に、献血の制度があることに適宜触れるということが追記され、平成25年度から「HOP STEP JUMP」を高校の体育の授業等で活用していただくことになっています。

○石田委員 ありがとうございます。10代の方の教育を随分前から始めているけれども、実際に20代、30代での献血継続には余りつながっていない可能性もあることも、少し調査していく必要があると思いました。それから追加ですけれども、資料2-2の2ページ目に延べ献血者数に占める割合の昭和60年から平成30年までの推移があります。これは当初ピークであった20代の方が歳を取ってきて30代、40代、50代に上がっていると読めるのですけれども、昭和60年から平成10年までは20代の方がこれだけ献血をしていた理由を今20代、30代の方が減っているということと考え合わせて、なぜこの時代にこんなに献血に協力してもらったのに、今の時代は少ないのかということを、もう一度見直すこともすごく重要なのではないかと感じました。以上です。

○衞藤座長 ありがとうございました。時間が超過していますけれども、村井委員お願いします。

○村井委員 先ほど来、教育が大切であるという皆様からの御意見がありましたけれども、社会貢献に加えて献血の知識があるということは、今後の献血率に大きな影響があると思います。そういう意味では、学校現場の教育というものは、大変重要だと思っていますが、まず高校の保健の授業で学習指導要領に、献血の制度があることについて適宜触れるということが明記されましたが、ここが献血制度があることを理解させると明記された場合には、必ずそれを理解させるような授業が展開されますが、触れるということになると、それぞれの授業者に任されているので、100%であると申し上げることができません。

 そういう意味で、もう1つ「HOP STEP JUMP」が各学校に配布されているというお話ですが、この活用についても大変悩ましいところで、佐々木委員から冊子の媒体は高校生は見ませんという話がありました。その通りだと思います。この冊子が送られてきたので、みんな読んでおきなさいと例えばホームルームで配ったにしても、もちろんめくって見ている生徒はおりますが、理解するまできちんと隅々読むかというと、そこもなかなか厳しい状況であると思います。

 そこで、この「HOP STEP JUMP」が配られたときに、1時間を確保することは難しいとは思いますが、ポイントとなることを冊子を用いて指導するという時間が確保できればいいのかなと思います。ただそれも学校に任されていますので、現状としてはこれが学校に送られてきたにしても、いろいろな荷物に紛れていて、手元に届かないというようなことも残念ながら聞いておりますし、ただ配って終わりというところもありますので。どこの学校でもこのように活用して、こう指導しましょうという通知が各教育委員会等から送られてきたら、しっかりと活用できると思いますので、その辺も検討する必要があると思います。

 それからもう一点ですが、生徒に指導するということは、教員がまた献血の知識がないと指導ができませんので、そういう意味では教育学部のある大学で教員を目指す学生に対して、献血についての話をするような機会を作るということも、1つかと思います。

 それから、これが現実的に実現可能かどうかはわかりませんが、教員になってから初任者研修であるとか、10年になると中堅教員等の資質向上の研修等法的に受けなければいけない研修があります。そこで1時間かけて献血について話をする機会は作ることはできませんが、研修の合間に資料を配布して、5分程度で情報提供するとか、こんなメディア、アプリがありますという話をすることは、教育にいかすことと、20代、30代の人の献血率を上げるところにつながるのでは。ただそれが現実に実施可能かどうかは分かりませんが、そんなことも思いました。以上です。

○衞藤座長 ありがとうございました。それでは松本大樹委員、大学生の立場からお願いします。

○松本()委員 ここまで話を聞きながら、僕も学生の10代、20代、若年層への献血普及のために動いているので、日本赤十字社の瀧川さんとかに質問を受けたことを、僕のほうの活動でもいかさないといけないなというスタンスで聞いていました。それで、僕がちょっと思ったのが、資料2-1の11ページの、年齢別献血可能人口と献血率というのを見ていて、1つ疑問に思ったのが、献血可能人口というのは、これは輸血を受けている人とかは献血できないと思うのですけれども、そういうのを抜きにした輸血とかを受けていない献血可能人口なのでしょうか。

○日本赤十字社瀧川経営企画部次長 あくまでもその年代の総人口になっています。

○松本()委員 わかりました。それと僕が思ったのが、先ほど石田委員も言われていた、20代、30代の生活リズムとかの問題で献血ができないのではないかという話もあったと思います。献血はボランティアで、余裕がないと人に血液を供給したりとか、そういうこともできないので僕とかが動かせるものではないと思うのですけれども、社会の全体的な働き方の問題とか、そういうのが改善されていったら20代、30代も余裕ができて、献血とかもやっていけるのではないかと思います。

 それと座長に質問なのですが、僕とかの学生の活動の報告とかはしなくても大丈夫でしょうか。

○衞藤座長 どうぞしてください。

○松本()委員 血液総会が今度10月に実施されると思うのですけれども、そのとき僕のほうからも話そうと思っていました。大学でのセミナーというのが、今、学生実行委員会で各団体の人にやってもらっている1つの取組なんですけれども、そのセミナーで昨年度僕は熊本の会長をやりまして、セミナーの回数を増加させたのですけれども、また総会のときに話すのですけれど、1つの大学に学内献血というバスを配車して献血してもらう日があるのです。それの1週間前ぐらいに学生に向けた献血セミナーを毎回しているのですけれども、それが1週間の内に3回か4回学生の授業の前にセミナーをしたりしたのですけれども、1校だけそれを4~5回やってもらった大学がありました。

 それが初回献血者率が50%上がったとか、結構数値が出たので、若年層への献血への知識を付けてもらうことが、若年層の献血者数増加につながるのかなと思って、今動いております。一応まだ全国実行委員長になって1回しか会議をやっておらず、また再来週ぐらいに第2回がありまして、そのときに各地方の代表者の人たちに集まってもらうので、そこで地域の特色をいかした活動とかを聞きながら、また次回ここで報告できたらいいと思っています。以上です。まとまっていなくてすみません。

○衞藤座長 大学での献血セミナー等の取組や工夫に関しても御報告いただきまして、ありがとうございました。まだまだ御意見を頂きたいところですが、既に時間を大分過ぎていますので、ただいま、これまでいただいた議論を踏まえて、事務局において令和2年度献血推進計画案を作成し、次回の調査会に提出していただきたいと思います。それでは、議題4のその他ですが、事務局から何かありますか。

○菅原血液対策課長補佐 事務局です。特にございません。

○衞藤座長 では全体を通じまして、委員の皆様からそのほか何か御意見はございますか。花井委員どうぞ。

○花井委員 時間があるならということなのですけれども。いわゆる初回献血率と資料2-1の年齢別の献血率と初回献血のデータがあるのですけれども、先ほど学生さんからもありましたし、いわゆる全体的な広報というのを、今私たちが認識している現状というのを、11ページのグラフで思うのですけれども、各都道府県で見ると相当形が違うのです。最初10代が低ければ、そのままアナロジカルに下に下がってくるという構造ではなくて、右肩上がりだったり、横ばいだったりと都道府県によって相当このグラフが変わるのです。

 全体の施策と都道府県単位で地域で施策というのがあると思うのですけれども、やはり地域には地域の世界というのがあるようです。大体右肩上がりの場合は20代で初回率が上がるのかといったら、それに合っている県もあるのだけれども、そうではない所もあって、全国で見るとこれが現状のように思うんです。都道府県によってグラフの形自体が相当変わっているので、その辺はそれぞれの類型があるのかは分かりませんが、地域の活動をする場合にはそれを分析していただきたいと思いました。

○日本赤十字社瀧川経営企画部次長 先生ありがとうございました。先生のおっしゃるとおりでして、10代については非常に献血率が高い所、低い所は本当に低い所があります。我々は一応平成29年度の平均が献血率が5.3%でした。それより高い所はそのまま維持をして、推進を進めてください。低い所については、5.3%をまずは目指してくださいという施策を取っていて、その計画を組んでいます。

 2020年に向かって、その施策を行ってくださいと思っていますので、今年度も計画していて、低い所が右肩上がりに徐々に上がってきていますので、もう少し傾向を見ながら、その辺の分析をちゃんとしていきたいと思います。また今後御意見を頂ければと思います。ありがとうございます。

○衞藤座長 ありがとうございました。それでは事務局からお願いします。

○石川血液対策課長 皆様貴重な御意見ありがとうございます。今の都道府県の取組については、複数の先生方から、良い県での取組を、まだどちらかというと20代の献血率がなかなか上がってこない、うまくいっていないというか、やり方が分からないのかわかりませんが、そうした県に参考にしてもらうことも大事だと言われています。日赤では、供給体制は広域になっていると思いますけれども、献血推進は県ごとにセンターで主導してやっていらっしゃると思います。花井委員からの御意見は、昨年も同じ御指摘を頂いていると思いますので、もう少しきちんと県ごとの取組を出して、先生方に見ていただくこと、日赤内で良い事例を全国に広げていくことをやっていただいて、また調査会に御報告いただければと思います。

○衞藤座長 よろしくお願いいたします。それでは、大幅に時間を超過して申し訳ありませんでした。本日の議題は以上といたしまして、これにて終了とします。本日はどうもありがとうございました。 

  (了)