2019年12月4日 第31回戦没者遺骨のDNA鑑定人会議議事要旨

日時

令和元年12月4日(水)  14:00~

場所

経済産業省別館11階1107会議室

出席者

構成員(五十音順)

事務局

議題

鑑定結果の確認について
その他

議事

 
1 鑑定結果の確認について
   今回鑑定した件数            42件
   (1)血縁関係の確認が出来た件数     6件
   (2)血縁関係の確認が出来なかった件数 12件
   (3)今後再鑑定等を行う件数      24件(※)
      ※ 昨年4月以降に米国国防総省捕虜・行方不明者調査局(DPAA)
     より受領のあったキリバス共和国ギルバート諸島タラワ環礁で
     収容された遺骨の検体について、今回23件の鑑定結果の確認を
     行った。検体から抽出されたDNAの状態が悪いことから良好な
     結果を得られるよう再度DNAの抽出、型判定を行うべき、との
     意見もあり、次回に再確認することとなった。また、その他1件
     については、DNA型の判定を精査する必要があり、次回に再確認
     することとなった。
      
 2 日本人ではない遺骨が収容された可能性が指摘された7事例(94
  柱)について(構成員の主な発言要旨。なお、地名については、事務
  局において一部補足して付記。)
 ○A構成員(ロシア・クラスノヤルスク地方)
      アメロゲニンがXしか出ず、Yのほうも出なかったので、恐らく
   女性ではないか。また、日本人やアジア人らしき人も混じっている
   けれども、ウェストユーラシア人が多いのかなという印象を受けた。
 ○B構成員(ロシア・イルクーツク州)
     ミトコンドリアとYだけを見て、日本人の特徴を持っていないも
    のは外国人と書いている。外国といっても、論文上でその地域の特
  徴を見て、全部のデータを合わせた場合に地域の推測を順番にする
  ものであり、外国人とした人がどこの人かは、全部の論文が分から
  ないうちは書けない。
 ○C構成員(ロシア・タンボフ州) 
    Y-filerとミトコンドリアのHV1領域でハプログループを調べた
  結果、両方とも日本人ではないのではないかと判断した。多分ヨー
  ロッパ系だと思う。
 〇C構成員(ロシア・イルクーツク州) 
   女性も混じっている。Y-filerの結果では、明らかに日本人では
  ないのではないかというものもあり、今の段階では何とも言えない
  感じ。恐らく、日本人の多く埋葬されているところに、若干ヨーロ
  ッパ系の人が埋葬されているという形。2~4人固まって埋葬され
  ている遺骨がヨーロッパ系ではないかとの印象を受ける。
 ○D構成員(ミャンマー・チン州) 
   南方にしては、IdentifilerもYもミトコンドリアもきれいに出
  ている。恐らく最近のものだと思う。5年とか10年とか経っていな
  いような遺骨の可能性が高い。野戦病院の脇で見つかった骨という
    ことだが、70年以上たってこんなに出ることはあり得ない。ほぼ間
    違いなく現地の人だと思う。
 ○E構成員(ミャンマー・マンダレー管区) 
   一つはIdentifilerとかはきれいに出ている。ミトコンドリアも
    きれいに出ているが、Y-filerが全く出ないのでこれは女性ではな
    いか。もう一つは日本人かもしれない。
 〇E構成員(ツバル・ヌイ環礁) 
   YHRDのデータベースを検索した結果によると、オーストラリア、
    フィリピン。ミトコンドリアも結果を出したが、やはり日本人とい
    うことを積極的に示すものはない。

                              以上

照会先

 

厚生労働省社会・援護局事業課調査第一係
 代表:03-5253-1111
 内線:3482