第21回労働政策審議会安全衛生分科会じん肺部会 議事録

日時

令和元年12月17日(火) 10:00~

場所

厚生労働省 共用第6会議室

出席者

公益代表(敬称略)
   大藪 貴子、近藤 光子、城内 博、保利 一

労働者代表(敬称略)
   加藤 芳基、田久 悟、古谷 彰、諸見 力

使用者代表(敬称略)
   阿部 博司、佐藤 恭二、富岡 勇人、永良 哉、矢内 美雪

事務局
   村山 誠(安全衛生部長) 井内 努(労働衛生課長) 松井 春彦(主任中央じん肺診査医) 
   搆 健一(主任中央労働衛生専門官)
 

議題

(1)労働政策審議会安全衛生分科会じん肺部会長の選任について
(2)じん肺総合普及啓発事業について(報告)
(3)ずい道等建設労働者健康情報管理システムについて(報告)
(4)平成30年じん肺健康管理実施状況について(報告)

議事

  
○労働衛生課長 定刻になりましたので、ただいまから第21回労働政策審議会安全衛生分科会じん肺部会を開催いたします。委員の皆様方におかれましては、大変お忙しい中、当部会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。私は本年度7月より、安全衛生部労働衛生課長を務めさせていただいております、井内と申します。よろしくお願いいたします。本日は委員改選後、初めての部会になりますので、部会長選出までの間は、当課の主任中央じん肺診査医の松井が議事の進行をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○主任中央じん肺診査医 本年度9月より、主任中央じん肺診査医になりました松井でございます。部会長選出までは、当課の主任中央じん肺診査医の松井が担当させていただきますので、よろしくお願いいたします。
議事に入る前に、委員に就任されました皆様方を御紹介させていただきます。お手元にお配りしています資料1に委員名簿を付けていますので、御覧いただければと思います。五十音順に紹介させていただきます。まず公益代表の大藪委員です。近藤委員です。城内委員です。保利委員です。永野委員、山口委員は御欠席との御連絡を頂いております。次に労働者代表の加藤委員です。田久委員です。古谷委員です。諸見委員です。石橋委員、冨髙委員は御欠席との御連絡を頂いております。なお御欠席の冨髙委員の代理者として漆原様が出席されています。続きまして、使用者代表の阿部委員です。佐藤委員です。富岡委員です。永良委員です。矢内委員です。石川委員が御欠席との御連絡を受けています。本日は公益代表委員4名、代理者は含まれませんが、労働者代表委員は4名、使用者代表委員5名、計13名の御出席を頂いており、労働政策審議会令第9条第1項及び第3項に定める定足数を満たしております。
次に、事務局で安全衛生部長が交代をしております。御紹介させていただきます。
○安全衛生部長 安全衛生部長の村山でございます。
○主任中央じん肺診査医 また、本日は事務局より主任中央労働衛生専門官の搆が出席させていただいております。以上、本日の出席の委員及び事務局の御紹介をさせていただきました。
ここで傍聴の方へのお願いですが、カメラ撮影等はここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
それでは1つ目の議題の「部会長の選任」に移らせていただきたいと思います。労働政策審議会令第7条第6項の規程に基づきまして、部会長は、当部会に所属する公益を代表する、親審議会である労働政策審議会の委員のうちから、選挙して選出することになっております。当部会におきましては、公益を代表する労働政策審議会の委員でいらっしゃいますのは、城内委員お一人です。したがいまして、城内委員にじん肺部会の部会長に御就任いただきたいと思います。委員の皆様、よろしいでしょうか。
(異議なし)
○主任中央じん肺診査医 それでは以降の議事進行につきましては、部会長にお願いします。
○城内部会長 御指名いただいた城内です。よろしくお願いいたします。初めての部会でいきなり議長ということで、少し気遅れしておりますが、審議会からの流れということで、よろしくお願いいたします。適切にこの部会が進行されますよう、委員の皆様方の御協力よろしくお願いいたします。
それではこれより、議事進行を務めさせていただきます。最初に、部会長代理についてですが、労働政策審議会令第7条第8項において、部会長代理は、部会に属する公益を代表する委員又は臨時委員のうちから部会長が指名することになっています。私としては、本日は欠席されておりますが、以前に引き続き、山口委員に部会長代理をお願いしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(異議なし)
○城内部会長 ありがとうございます。次回以降のじん肺部会では、山口委員が部会長代理となります。
それでは、本日の議題に入ります。まず議題に入る前に、事務局から本日の資料の確認をお願いいたします。
○主任中央じん肺診査医 それでは、資料の確認をさせていただきます。まずお手元の資料を御覧ください。最初に議事次第、次に資料1「安全衛生分科会じん肺部会委員名簿」、資料2「じん肺総合対策普及啓発事業について」、資料3「ずい道等建設労働者健康情報管理システムについて」、資料4-1「平成30年じん肺健康管理実施状況について」、資料4-2「じん肺健康管理実施状況表」です。続きまして、参考1「じん肺部会部会長選任規程」、参考2「第9次粉じん障害防止総合対策について」、参考3「ずい道等建設労働者健康情報管理システム」、参考4-1「じん肺健康管理実施状況報告(様式第8号)」、参考4-2「平成30年業種別じん肺健康管理実施状況」、最後に参考として「労働政策審議会令」「審議会、安全衛生分科会、じん肺部会の運営規程」となります。資料の不足等ありましたら、挙手により事務局までお知らせください。
○城内部会長 それでは、次の議題に入ります。議題2は「じん肺総合対策普及啓発事業について」ということで、事務局から説明をお願いいたします。
○主任中央じん肺診査医 それでは、じん肺総合対策普及啓発事業の報告について説明いたします。資料2を御覧ください。じん肺総合対策普及啓発事業について、粉じんばく露防止対策講習会。概要ですが、厚生労働省は、第9次粉じん障害防止総合対策(平成30年度から5年間)に基づいて、各都道府県労働局での各々の実情に合わせた計画を策定して実施中でございます。この第9次粉じん障害防止対策の更なる普及啓発を目的として、本年度は以下のとおり全国7か所で関係事業者向けの講習会を開催いたします。
講習会の目的です。事業者に対し、じん肺の正しい知識や粉じんばく露防止のための具体的な方策について講習会を通じて周知展開を行うことで、第9次粉じん障害防止総合対策の更なる普及啓発を実施いたします。特に重点事項の1つに、呼吸用保護具の使用の徹底及び適正使用の推進があります。ほかの重点事項である屋外作業の粉じん障害防止対策の手法の1つでもあります。これを踏まえまして、各都道府県労働局で策定された計画に基づく現場の指導に合わせ、厚生労働省が事業者向けに正しい知識の獲得の機会を提供する目的があります。受講対象者ですが、粉じん作業のある事業場における事業者、現場管理者、衛生管理担当者なども対象としております。
今回実施させていただきます講習の概要です。開催場所は全国7か所、時期は来年の1月から2月にかけて、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、岡山、福岡の7か所で実施をさせていただく予定です。開催時間は午後13時30分から16時50分、内容は、まず1つ目が粉じん障害防止総合対策の取組、労働者向け健康管理教育が60分、じん肺の知識と粉じん作業従事者に対する健康管理60分、3つ目は呼吸用保護具の適切な使用方法ということで、電動ファン式呼吸用保護具の使用体験講習を約60分間予定をしております。
1枚おめくりください。こちらが粉じんばく露防止対策のリーフレットです。対象プログラムにつきましては、先ほど御説明させていただいたとおりです。裏側になりますが、下のほうに実際の開催日時、場所の詳細を書いておりますので、そちらの通知を徹底していきたいと考えております。事務局からの説明は以上です。
○城内委員 ありがとうございました。ただいまの説明を踏まえまして、皆様から御質問、御意見等ございましたらお願いします。
○田久委員 ちょっと質問なのですが、事業者や管理者ということですが、一番問題なのは一人親方、事業主兼労働者というところである立場の人たちの対応はどう考えているのかなというのが1つです。その部分でいうと、この開催日時はかなり厳しいなと正直思っておりますので、その辺をどうお考えで、対策を進めていくのかなというところを、もう少し確認も含めてさせていただければなと思います。
○主任中央じん肺診査医 一人親方につきましても参加を妨げるものではなく、御指摘のとおり時間に関しては、かなり難しい時間帯かとは思います。今回、この粉じん総合防止対策をまず広く周知をさせていただいて、講習会の実施状況等を把握するように進めておりますので、参加されている方等、その実施の後に、集計・分析をさせていただいて、次の施策につなげたいと考えています。
○田久委員 恐らく日程的にはこれで固まっているので、次年度に向けて、5か年の計画の中ですので、特に建設職人の基本法の中にも、一人親方対策というのは掲げられております。その点に対して、このじん肺の問題、作業する方というのは、恐らく一人親方の方も多いと認識をされますので、そういった点では、是非、次年度に向けてはそういった所も含めた認定なども考えていただければなと、要望で終わりたいと思います。
○城内部会長 はい、そのほかございますでしょうか。ありがとうございました。
それでは、3番目の議題に移りたいと思います。ずい道建設労働者健康情報管理システムについて、事務局から御説明をお願いいたします。
○主任中央労働衛生専門官 御説明いたします。資料3を御覧ください。粉じん作業については、じん肺になるおそれがあるということで、じん肺法、粉じん障害防止規則で、健康管理、工学的対策等が規定されています。法令では、事業主が変わる、すなわち離職時には、そのときまでの健康情報等について、労働者に写しを提供することが義務付けられています。
様々な粉じん作業のうち、トンネル建設工事の労働者については、特殊な事情があります。工事は3年とか4年とかいう短い期間で完成して終わります。終わって工事現場が変わることは、ほかの建設工事でもよくあることなのですが、トンネル工事の場合、そこで一旦雇用関係が切れてしまうということが多く、ある場所での工事が完了すると、別の地域、場所に移ってそこで工事をする。トンネル建設の労働者はその分野の専門職ですから、その工事があるところを日本中移動するということになり、それらが全て粉じん作業ということになりますと、個々の工事現場での粉じん作業に関する健康情報等を労働者が写しをもらって、自ら管理をするということが現実には困難といわれています。したがって、事業者においても過去の健診結果に基づく適正な作業配置をすることが難しくなるので、トンネル建設労働者の健康情報を一元管理する仕組みというものが各方面から求められておりました。平成30年度にこのシステムの構築を行いまして、平成31年3月に建設業労働災害防止協会においてシステムの稼働を開始したところです。
建設業労働災害防止協会への補助金という形で進めております建設工事労働者の情報については、その人を雇うトンネル工事事業者において、じん肺法に基づく健康診断を行っていますので、粉じん作業の従事歴なども含めた情報を、事業者から建災防のデータに入力をします。これを各現場ごとに行うことにより、ある労働者について、どこの現場でどれだけの期間粉じん作業に従事していて、健康管理状況はどうだったのかということが一元的に管理できるようにということで進めています。
2枚目を御覧ください。トンネル工事の元請ではなくて、トンネル工事事業者において、まず事業場を登録した上で、パソコン等で事務的にデータを入力をし、、建災防あてデータを送信するという作業を行います。トンネルが完成するまでの間に、全てのデータを送る必要があり、従事歴、健康診断の記録、じん肺健診に基づく管理区分とその変更履歴状況が変わった所のデータを入れるということになっております。
このシステムにおいては、労働者が一元的にデータを見ることができるということが必要ですので、全てのトンネル工事のデータをこちらで一元的に集める必要があり、洩れがあってはならないということです。データの登録状況を御覧いただきたいのですが、こちらは3月末から開始しまして、6月から本格稼働したというものです。全国おおむね300余りのトンネル工事現場があります。おおむねといいますのは、完成するもの、新しく工事が始まるものがあるので、合計の数というのは若干変動しますが、すべてを対象に登録する必要があるということです。まだ始めて数か月ですので、11月現在で登録は65事業場です。トンネル工事現場全数を336としており、この数をまずは全数登録できるよう全力で取り組んでいるところです。法令に基づく強制のものではありませんので、事業者側に承知をしてもらって、手続を始める必要があります。昨年度、今年度にわたりまして、元請、トンネル工事会社に対して、全体での説明、個別にも訪問をして周知をしています。また、地方においてもブロック単位での説明、都道府県ごとの説明も始めております。こうした周知を積極的に行い、短い期間に全数登録をめざします。
今後は、おおむね大多数の事業場が登録された時点で、個々の健診データ、従事歴の提出状況を確認してまいりますが、それと同時に新しい工事現場に対する登録呼びかけも必要です。こちらについては労働基準監督署等に計画届が出された段階で、行政からフォローして、洩れなく登録をするようにします。参考で後ろのほうに、事業場の登録状況を発注者別に整理したものを入れております。以上です。
○城内部会長 はい、ありがとうございました。ただいまの説明を踏まえまして、皆様から御質問、御意見がありましたらお願いいたします。
○保利委員 作業者は有期的にトンネル工事の期間だけ働いてその都度変わるということはよく分かったのですが、作業者がトンネル工事以外の作業に就くということがあるのでしょうか。そういう場合把握できるのでしょうか。
○主任中央労働衛生専門官 トンネル工事以外の粉じん作業ということでしょうか。
○保利委員 はい。
○主任中央労働衛生専門官 可能性としてはあるのですが、トンネル工事の特に切羽(きりは)で、トンネルを掘り進むところの作業者というのはかなり専門性が高いので、その専門性を活かすことができない他の作業、例えば溶接の作業であるとか、岩石を削る作業に従事するというのは、ほぼないだろうという認識です。粉じん作業全体としてみるべきというご指摘と存じますが、実態として洩れはないと考えております。
○保利委員 分かりました。
○城内部会長 そのほか、いかがでしょうか。田久委員お願いします。
○田久委員 先ほどと同様ですが、一人親方は労働者でないとしたら、管理されているのかどうかという確認ですね。一人親方は事業主でもありますが現場に行けば労働者でもありますので、その管理はこのシステム上としてはどうなっているのかというのが1つ聞きたいのと、有期的な雇用であるという面でいうと、少し一人親方のような働き方にも似ているのかなというようには思っていますので、その辺の管理の仕方とかはどうなっているのかを教えてください。
○城内部会長 はい、事務局お願いします。
○主任中央労働衛生専門官 トンネル工事においては、通常一人親方として作業している方は、労働者として入ることになると聞いております。トンネル工事は、工事を単独で小規模に請け負うようなものではありません。したがって、じん肺健康診断の記録等は雇っている事業者から入れてもらうようになります。一人親方ではないですが、雇用形態ということで一点補足しますと、1つの工区の工事において、元請が請け負って、基本的には1つの工事会社が請け負うことになりますが、ときとして2次下請を入れるケースがあります。その場合は工事としては1件ですが、事業者としてじん肺健診を行うのは、その2次下請があれば2次下請の事業者ということになりますので、1つの工区の工事について2事業場の登録ということがあります。
○城内部会長 そのほかございますでしょうか。加藤委員お願いします。
○加藤委員 こちらのカタログを開くとシステムの仕組みがイラストで描いてありますが、本人が情報を入手して、次の再就職のときに活用するといったシステムになっていると思います。今年4月からは、労働者の心身の状態に関する情報の適正な取扱いに関する仕組みも構築され、情報の扱いが適正に行われているとは思うのですが、こちらのずい道の建設に関するシステムについては、その点はいかがな状況になっていますでしょうか。
○主任中央労働衛生専門官 御指摘ありがとうございます。このシステムは労働者の健康管理を目的として立ち上げていますので、労働者が健康管理情報を活用できることが重要です。特にじん肺という病気は、症状が出た段階では悪化しないための管理が基本となりますので、早期に健康状況を把握して、しっかり管理をすることが重要ですし、労働者本人もよく承知しておくことが不可欠だと思っております。
このシステムを立ち上げた時点では、残念ながらご指摘の点への対応ができておりません。データを洩れなく集めること、適切に保管することなどに重点を置いて進めてきたのですが、ご指摘いただいた労働者への情報提供ということは、このシステムの本来の目的の1つであると思いますので、運用開始におけるデータ収集と並行して検討していきたいと思います。留意いただきたい点として、住所を把握しても、そこにステートメントで定期的に、あるいは職場が変わるごとに送るという方法は、登録住所が頻繁に変わってしまうということから困難ということがあります。それから労働者が受け取った過去の従事歴、健康情報を別の新しい事業者に渡すとき、この時間差が出るのです。システムでの事務作業としてできるだけ縮めるとしても、健診の結果を入力をしする事業者側での作業や、離職後すぐに次の現場に勤め始める場合の遅れなど、技術的に解決すべき点があります。
○城内部会長 田久委員よろしいですか。では漆原委員どうぞ。
○漆原代理(冨髙委員) 1点確認をさせていただければと思います。先ほど公益委員から御質問のあった、ずい道工事の合間にほかの工事をやられた場合においても、本人が所持してる手帳上は、合間の工事がじん肺作業であれば、そこはきちんと経歴として記されていくということと、チラシの最後のページにありますように、過去の健康情報というのはシステム上では収集しないと書いてありますが、手帳には記される理解でよろしいでしょうか。
○主任中央労働衛生専門官 健康管理手帳についてはおっしゃるとおりです。システムにおいて、過去の情報は集めないというのは、検討会でそのように運用合意をした上で、3月からシステムの稼働を開始したものです。10年前の健診データこそ大事なのだと、是非入れてくれという意見もありましたが、そもそも過去のデータを正確に集められていない実態が問題であったものですから、時間がたってからそれらを正確に洩れなく集めるというのは、そもそも無理な話だということになったものです。今年3月、このシステムが立ち上がった時点で、竣工した、完成したトンネルについてから集め始めるということに整理をしたものです。
○城内部会長 よろしいでしょうか。それでは田久委員どうぞ。
○田久委員 先ほどの続きというか、2次下請で入ってきた場合、そこの2次下請に一人親方がいる場合は、では一人親方が自分で登録して、自分を管理するということになるのですか。そういう2次下請の場合で一人親方が2次で請負契約をするということは考えられることだとは思うのですが、そういうのはないという認識でよろしいのでしょうか。
○主任中央労働衛生専門官 トンネル工事に限定しての議論になりますが、その場合は2次下請が個人で、つまりほかの建設工事現場のように一人親方が続々と入ってくるということはありません。2次下請となる例外的なケースは、先ほど私が述べたようなまとまった単位での労働者としての入場というように承知しております。
○田久委員 了解しました。
○城内部会長 佐藤委員お願いします。
○佐藤委員 今のをちょっと補足しますが、飛島建設の佐藤ですが、トンネル工事自体については非常に特殊な工事という部分が、中でも坑夫は特殊な技術を持っている集団ですので、私の認識の中では、トンネル坑夫で一人親方というのはないのかなという認識はあります。基本的にはトンネル専門工事業者がこういった登録をやるということで、その中で元請とトンネル専門工事業者と坑夫3人が、自分は何の仕事をいつまでやったよねということを登録できるシステムかなと認識しています。
○田久委員 すみません、私自身がその辺が曖昧なという部分があったので確認をさせていただきました。
○城内部会長 どうもありがとうございました。そのほか、ございますか。阿部委員お願いします。
○阿部委員 資料3の2枚目のシステムの実務というところで、健康情報等の登録は、本人の同意を得てということなのですが、強制ではないというこのシステムの中で、各事業場がどういった本人同意の取り方をしているかというのを御存じでしたら教えていただきたいということと、今回、ここで登録されている工事については、事業場の中で対象労働者が漏れなく登録されているという理解でいいかどうか、その2点を教えていただければと思います。
○城内部会長 はい、事務局お願いします。
○主任中央労働衛生専門官 まず、健康情報の登録に当たって、労働者本人の同意については通常、入職時、仕事に入るときに、こういうことで集めることに同意してくださいということで、書面で手続を個々にすることになっております。工事が始まるときは、通常、集団で集まったときに、説明をして書いてもらうことになると思いますが、その後の追加で入るケースもありますので、個々にということになります。それから全員が登録されるかどうかについては、これは法令上の強制ではありませんので、個々に、例えばこれは全て自分で管理するので必要ないというように、労働者が仕組みを承知した上で同意しない場合には入らないことになります。その場合には、システムでの管理はできませんが、それは労働者本人が全ての情報を時系列で綴ってしっかり把握して管理していただく必要があります。
○城内部会長 よろしいでしょうか。そのほかはございませんでしょうか。よろしいでしょうか。それでは私から、聞き逃したかもしれないですが、現場で大体延べでどれぐらいの方がシステムに入っているかというのは概数で分かるでしょうか。
○主任中央労働衛生専門官 正確な数字はありませんが、この事業場数が300余りのうち65で、この登録事業場数を短期間に増やすということを述べましたが、労働者数については少し以前に見たところ、100人に満たない数字でありました。登録事業場が、個々の労働者の従事データ、健診のデータを入れる作業を行うのは、通常、トンネルが完成する間近だと考えられますので、この段階では少ないことはしかたがないことと思います。ただ、必ずしも工期の終わりまで、労働者が最後まで従事するとは限りませんので、途中で離職する労働者に対しては、洩れがないように、入力をいつするかはともかく、事業場としては離職前に全てのデータを集めて、把握しておいてもらうということを注意喚起しています。
○城内部会長 はい、分かりました。それから先ほどの阿部委員の質問にも関わるかもしれないのですが、本人の同意が取れなかった人たちが、パーセントとしてどれくらいいるか、つまり、フォローできる人とできない人の比率というのは最終的に分かるようになるのでしょうか。現状で分かる範囲でよろしいのですが。
○主任中央労働衛生専門官 すみません、同意を取れない場合に、記録をどう残すかという実務については正確に把握しておりませんが、例外的なケースだと思います。自分で自己管理をするという労働者以外は、全て同意して参加すべきものと思っておりますが、大多数が参加する状況であることをあるタイミングで把握することを考えてみたいと思います。自己管理はいけないということではなく、溶接などたの粉じん作業に従事する労働者が行うべき管理と同じになるということです。ただ、トンネル工事従事者については、所属先の異動が頻繁に起こるので、実態としてなかなか管理し切れていないというところが分かってきたものですから、上乗せの措置を提供することにしたものです。
○城内部会長 ほかに御質問はよろしいでしょうか。それでは、4番目の議題に移ります。平成30年じん肺健康管理実施状況についてです。事務局から御説明をお願いいたします。
○主任中央じん肺診査医 まず、お手元の資料4-1、資料4-2、参考4-1、参考4-2を使用して御説明いたします。まず、資料4-1「平成30年じん肺健康管理実施状況について」です。従来ですと、資料4-2の内容で、今年度(平成30年)の報告をさせていただいてはいるのですが、今回、実際に公表されているデータの中で修正が必要なものが発生したものですから、その状況を確認した経緯と修正に至った流れ、今後の方向性について御説明させていただきます。
まず、資料4-1を御覧ください。今年の8月にお電話で、「新規有所見労働者数が、今公表されている数値が前年度の倍になっている」という御指摘がありまして、それを受けて幾つか調査させていただいた結果、実際に報告されている数値と厚生労働省内のシステムに入っている数値との違いが確認されました。それを受けて、再確認させていただいたというのが大まかな経過です。実際、今回のじん肺健康管理実施状況の報告の概要と、再集計の経過、調査結果、今後の方針について御説明させていただきます。
まず、資料4-1の右下のページ数の1ページを御覧ください。まず、じん肺健康管理実施状況自体がどういったものかというのを書いております。こちらのじん肺健康管理実施状況は、じん肺法施行規則第37条に基づく事業者からの報告などを集計したものです。右上に参考4-1と書いてある帳票がありまして、こちらの「じん肺健康管理実施状況報告」を用いて、OCR帳票で御提出していただいているというのが、じん肺健康管理実施状況です。
従来、報告させていただいているデータが、年次別のじん肺管理区分の決定状況、平成30年業種別じん肺健康管理実施状況、これが現在、厚生労働省のホームページで公表されています。その中に、1ページの真ん中にある(1)適用事業所数、粉じん作業従事労働者数、じん肺健康診断実施事業場数、じん肺健康診断実施労働者数、新規有所見労働者数、じん肺管理区分決定件数、有所見者数、合併症り患件数の項目が公表されています。
先ほど御説明させていただいた実際の帳票を用いて報告されているのが、こちらにある(1)から(5)の適用事業所数から新規有所見労働者数までの報告です。なお、(6)については、各都道府県労働局からの報告に基づいて集計されますので、これについてはOCR帳票は使用していません。この下に、じん肺法施行規則第37条第1項をお示ししておりますが、事業者は毎年12月31日現在におけるじん肺に関する健康管理の実施状況を、翌年2月末までに先ほどの様式8号により、当該事業場の属する事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長を経由して、所轄都道府県労働局長に報告しなければならないという規定になっています。
2ページを御覧ください。こちらが、実際にこの報告をしていただく流れを書いています。まず、事業者から先ほどの帳票の提出がございます。その帳票を労働基準監督署で受理をして、真ん中にある労働基準行政システムに入力して登録するという流れがございます。この労働基準行政システムについては、右側の枠の中に簡単に説明が書いてありますが、厚生労働省が監督・安全衛生業務を行う上で、情報を電子データで一元的に管理するシステムです。こちらのシステムに読込み、登録をして、先ほどお示しした、じん肺健康管理実施状況報告を毎年集計しています。その結果を厚生労働省のホームページで公表します。そして、例年ですと、安全衛生分科会じん肺部会で健康管理状況ということで報告させていただいているというのが、この統計です。
3ページを御覧ください。こちらの統計に関しては、厚生労働省のホームページや中災防の『労働衛生のしおり』で、「業種別じん肺健康管理実施状況」として掲載されております。繰り返しになりますが、この業種別じん肺健康管理実施状況では、じん肺管理区分決定件数以外の項目をOCR帳票から入力された数値を基に集計しております。この下に詳細な集計条件が書いてありますが、中身については割愛させていただきます。
4ページを御覧ください。今回、8月の御指摘を受けて9月に再確認、再集計を実施しております。この経過を示した表が、こちらです。まず、上のほうに適用事業場数、粉じん作業従事労働者数、じん肺健康診断実施事業場数、じん肺健康診断実施労働者数、新規有所見労働者数の5項目がございます。これが、先ほど御説明したOCR帳票を主に用いて集計している内容です。左側に、「公表データ」「修正前データ」「修正後データ」というように、3つのデータがあります。こちらについて説明いたします。
まず、「公表データ(4月3日)」と書いてありますが、これが現在ホームページで公表されている確定したデータとなっています。ですので、上のほうにある5項目に関しては、現在ホームページで一番上の数字が掲載されています。2番目の「修正前データ」ですが、こちらは「9月2日」と書いてありますが、8月の御指摘を受けて、1度この9月2日時点の集計データを確認した経過があります。こちらの詳細データを各都道府県労働局を経由して監督署において再度確認していただいたというのが、この9月2日以降の経過です。最終的に監督署で確認していただいて、労働基準行政システムの修正も行っていただいた結果が、3つ目の「修正後データ」です。こちらを最終的に集計したのが9月27日の経過です。今回御指摘のあったのが、一番右の新規有所見労働者数です。一番上の現在公表されているデータが246となっています。実際、平成29年が125となっていますので、倍近い数値が載っています。その後、9月2日のデータを集計しますと、こちらの新規有所見労働者数が191人となっています。
こちらについては、下の「修正前データについて」という枠の所にありますが、監督署において労働基準行政システムの登録内容の再確認を開始する時点のデータですので、4月の公表データ以降、9月2日以降の修正前のデータです。ですので、公表データの集計以降、この9月2日の抽出までに追加、修正されたデータも含まれますので、実際のところ4月に公表されたデータとは数値は異なっているという状況です。一番下の「修正後データ」ですが、こちらは各労働局、監督署で修正された最終的なデータですが、新規有所見労働者数は91人となっています。ですので、現時点のデータは、この91人です。この真ん中の修正前データが191、修正後データが91となっていますので、この間の100人の変化について、詳細を確認させていただいた結果が、次のページです。
今回、この100人について、各々実際の帳票、報告書を確認させていただいて、システムに入力されていた数字、また修正された後の数字等も確認させていただきました。その件数が、全部で25件あります。その25件を確認すると、修正した理由が大きく2つありました。まず1つ目が、OCRの読取りに関するもの、2つ目が、事業者における数値の修正というものです。
まず、OCRの読取りに関しては、右のほうに具体的な理由というのがマル1からマル4まであります。こちらの詳細を説明させていただきます。マル1報告書(原票)に記入されている数値と異なる数値がシステムに入力されている。こちらが8件ありまして、右側の具体例の所にマル1と書いてありますが、報告書(原票)では「0」と書いてあるのですが、実際にシステムに入力されていた数値は「1」「4」「6」「7」のトータル8件で入力されていたというものです。
マル2報告書(原票)では空欄となっているものがシステム上では数値として入力されている。こちらは2件ありまして、右側の具体例のマル2の所です。報告書(原票)が空欄になっているものが「1」と入力されていた、これが2件ありました。
3つ目は、報告書(原票)に記入されている数値がシステムに入力されていない。こちらが2件ありました。具体例としてはマル3にありますが、報告書(原票)には「0」「2」と入っていたものが、実際には空欄となっていました。
最後にマル4です。これは個別例ですが、裏面の映り込みが読まれたであろうと見られたものが1件です。実際に、これはおそらく古い帳票だと思うのですが、帳票の黒枠内に文字が入っていて、これを読み込んだものが2件です。数字の訂正と訂正印の読込みが1件、文字が不明瞭なものが1件ということで、トータル5件です。こちらのOCR読取りに関するものでは17件のものがありまして、右側にある影響した人数として61人多く集計されていました。
次に、事業者における数値の修正ということで、今回、各監督署に御確認いただいた結果、報告書(原票)の数値を修正する必要があると判明し、修正があったものです。これが8件です。具体例としては、報告書には、「1」「3」「4」「8」「18」と記入されていたのですが、確認された結果、修正後は0人というものになっています。こちらが、実際の人数は39人多く集計されていたという結果がございました。こちらが調査結果です。
こういった経過を踏まえて、じん肺統計に関して再発防止策ということで、次の6ページを御覧ください。3つあります。まず1つ目です。労働基準監督署への注意喚起ということで、実際に受付をされている労働基準監督署において受理する際の数値の確認に合わせて、OCR入力の際の読込み内容について確認を徹底するように注意喚起を行う通知を発出いたします。2つ目はシステム改修です。令和2年4月からの運用開始予定となっています。まず1つ目は、下記の場合に再確認を促すための表示を出す。例えば分母・分子の数値で整合性が取れない場合です。今回、御指摘のあった新規有所見労働者数等で、実数が入った場合等にシステム上、再確認を促す表示を出すように考えています。2つ目は、1度仮修正を行って各監督署において前年の統計数値と比較して、数値の大幅な増減があるかどうかを確認する。3つ目は、読込み誤りの原因となる手書き記載を減らすために、報告をインターネット上で電子的に作成可能とする。これは後ほど説明させていただきますが、一部OCR帳票では電子的に作成可能となっております。大きく3つ目ですが、今後システムが改修される際には、OCRについて識字率の精度向上や電子的に作成された報告書の電子申請等の検討を行っていきたいと考えています。こちらが、今回のじん肺に関しての再発防止策です。
続いて、7ページを御覧ください。今回、調査対象としては平成30年のじん肺健康管理実施状況を実施したのですが、過去の集計についても同様の修正が必要となる可能性がありますので、実際に事業者から提出されている報告原票が文書保管期限の平成28年、平成29年分についても、再集計を行う予定です。加えまして、じん肺健康管理実施状況報告と同様の仕組みで調査を行っている定期健康診断実施結果報告等11報告です。8ページに、じん肺とそのほかの11項目、計12項目の対象調査が載っていますので御確認ください。また戻ります。こちらの報告についても、平成28年から平成30年分、報告原票はおおよそ170万件についても再集計を行う予定です。
3番目ですが、じん肺健康管理実施状況報告及びこれらの12報告について、令和元年分についても、既に大部分のデータが入力されていることが想定されています。同様の修正が必要となる可能性もあるために、こちらについても再集計を行う予定です。調査方法とスケジュールですが、確認の必要な報告原票が合計200万件超となりますので、確認作業を分割、それぞれ委託、調達を行った上で、本省において確認することとします。なお、対象となる報告原票が多いこと、委託について分割発注の必要があることなどから、現時点では1年半程度かかる見通しとなっています。
これらを踏まえた今後の再発防止策です。上記を踏まえて、じん肺健康管理実施状況報告と同様の仕組みで調査を行っている定期健康診断実施結果報告等11報告についても、じん肺健康管理実施報告と同様の対応(一部を除く)を行います。なお、定期健康診断結果報告及び心理的な負担の程度を把握するための検査結果報告書については、12月2日からインターネット上で電子的に作成可能となっていますので、申し添えさせていただきます。
続いて、先ほど資料4-1で説明させていただきましたが、資料4-2を御覧ください。こちらは例年同じような形式で報告させていただいているのですが、平成19年からの年次推移を掲載しております。平成30年となっておりますのは、これが先ほど御説明させていただいた再集計結果後の数字が入っております。ですので、新規有所見労働者数は、現時点では91人です。平成28年、平成29年についても修正予定となっていますので、こちらは括弧を付けて「再集計予定」ということで、提示しております。次以降については、OCR帳票等は使用していません。特に変更はありませんが、このような数字となっております。説明は以上です。
○城内部会長 ただいまの説明を踏まえて、皆様から御質問、御意見がございましたらお願いいたします。
○阿部委員 確認ですが、今回、じん肺健康管理実施状況報告とその他の健診の実施報告に関する説明でしたが、労働基準行政システムで読み込む全てのOCR帳票について、同じような不具合が発生し得るという理解でよろしいでしょうか。
○労働衛生課長 この修正をさせていただく際に、我々としても、システム内で活用している報告について検証を行いました。その結果、確認の過程であったり、監督署での扱われ方等を勘案しまして、この基準システムで修正が必要となる可能性があるものは、今回再集計させていただこうという集計に集約されたということですので、この集計以外は今回と同様の修正が必要になるということはないという認識です。
○城内部会長 よろしいでしょうか。
○阿部委員 はい。
○城内部会長 では、保利委員どうぞ。
○保利委員 先ほどの5ページの表についてです。OCRの読取りのほうは分かったのですが、下の「事業者による数値の修正」という所は、原票のほうに間違いがあったということだと思うのですが、これはどうやって確認されたのでしょうか。
○労働衛生課長 これは監督署のほうで修正していただきました。我々は修正が必要になった原票のほうも全て頂いておりまして、原票と今回修正された数値が合わないので、問合せをしましたら、こういう事情だったということで、ここに載せさせていただいております。
○保利委員 事業者が間違って書いているというわけではない。
○労働衛生課長 間違って書いています。今回、確認したところ、間違っていたということが確認できたということでしたので、システムの数値をゼロのほうに入れ換えたということです。
○保利委員 分かりました。
○城内部会長 そのほかにございますでしょうか。
○漆原代理 気になるところは一番最後の8ページに、これだけの調査が不確かかもしれないという可能性が出ているところです。これだけの調査については、もちろん使用者側のところについても、そういった記入をして送るというような事務手続もありますので、それを考えれば電子的に処理するのが一番スムーズではないかと思いまして、そういったことをできるだけ早期に進めていただければと思います。むしろ、PHRなどにより一括して労働者が見られるように管理するということは、先ほどのずい道のところと通じるのかもしれないのですが、まとめて電子的に管理するほうが、監督署での作業も含めて、よほど効率的ではないかと思いますので、是非御検討いただければと思います。
○城内部会長 永良委員、どうぞ。
○永良委員 全く同じことでした。一般的には電子的なほうが、ミスも負荷も少ないかなと思いますので、御検討いただければと思います。
○城内部会長 そのほかにございますでしょうか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、じん肺部会としての御意見、御要望も幾つかあったと思います。今後、事務局のほうで必要な手続を進めてくださるようお願いいたします。本日の議題に関する議事は以上になりますが、その他の事項について、事務局から何かありましたらお願いいたします。
○主任中央じん肺診査医 特にございません。
○城内部会長 それでは、本日の部会は以上をもって終了とします。なお、議事録についてですが、労働政策審議会運営規程第6条第1項により、議事録には部会長の私と、私の指名する委員のお二方が署名することとされています。署名は労使代表1名ずつとしたいと思います。本日の議事録の署名は、労働者代表の古谷委員と使用者代表の阿部委員にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。それでは、皆様、お忙しいところありがとうございました。以上をもちまして、閉会とさせていただきます。