【照会先】
健康局 結核感染症課課長補佐 加藤 拓馬
主査 柳川 愛実
(代表電話) 03(5253)1111
報道関係者各位
中華人民共和国湖北省武漢市における原因不明肺炎の発生について(第2報)
中華人民共和国湖北省武漢市において、昨年12月以降、原因となる病原体が特定されていない肺炎の発生が複数報告されている件について、1月7日現在の状況及び厚生労働省の対応について、お知らせいたします。(下線部分が更新部分です。)
1.本疾患について
・感染経路:不明。ヒト-ヒト感染の明らかな証拠はない。また、医療従事者における 感染例も確認されていない。
・発生場所の疫学的な特徴:海鮮市場(華南海鮮城)と関連した症例が多い。当該海鮮市場は、野生動物を販売している区画もある。現在は閉鎖中。
・病原体診断の現状:インフルエンザ、鳥インフルエンザ、アデノウイルス、重症急性呼吸器症候群(SARS)、中東呼吸器症候群(MERS)は否定されている。
2. 患者の発生状況について
・1月5日現在、中国では59例の確定例(うち7例は重症)。死亡例なし。59例の発症日は昨年12月12日-29日の間。1月1日に海鮮市場を閉鎖した後、新たな同様の患者は発生していない。なお、香港、シンガポール、台湾等で武漢市から渡航した者の発熱の報告があがっているが、既に他の原因(病原体)が明確になった事例が大半であり、これまでのところ、本疾患との因果関係が明らかになったものはない。
3. 厚生労働省の主な対応
・空港等の検疫ブースにおけるポスターを用いた武漢市からの帰国者及び入国者に対する自己申告の呼びかけ
(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000582923.pdf)
・厚生労働省検疫所ホームページ「FORTH」における、渡航者への注意喚起
(https://www.forth.go.jp/topics/20200106.html)
・帰国者に対する現行の検疫体制の継続(日本への入国者に対し、サーモグラフィー等を用いて、発熱等の症状がないか確認を実施)
・自治体及び関係機関に対し、原因が明らかでない肺炎等の患者に係る、国立感染症研究所での検査制度(疑似症サーベイランス)の適切な運用について依頼(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000582709.pdf)
日本では、これまで上記肺炎と関連する患者の発生の報告はありませんが、武漢市から帰国される方におかれましては、咳や発熱等の症状がある場合には、マスクを着用するなどし、医療機関を受診していただきますよう、御協力をお願いします。なお、受診に当たっては、武漢市の滞在歴があることを申告願います。
厚生労働省では、引き続き必要な情報の収集に努めるとともに、適宜必要な対応を行ってまいります。
(参考)
・中国における原因不明肺炎について(世界保健機関(WHO)Disease Outbreak News):
(https://www.who.int/csr/don/05-january-2020-pneumonia-of-unkown-cause-china/en/)
・海外感染症発生情報 原因不明の肺炎-中国(厚生労働省検疫所HP FORTH):
(https://www.forth.go.jp/topics/20200106.html)
・中国湖北省武漢市における非定型肺炎の集団発生に係る注意喚起について(事務連絡)
(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000582709.pdf)