第1回電気自動車等の整備業務に必要な特別教育のあり方に関する検討会 議事録

労働基準局 安全衛生部 安全課

日時

平成31年1月25日(金) 10:00~12:00

場所

中央合同庁舎5号館16階 労働基準局第1会議室

議題

(1)検討会開催の趣旨及び進め方
(2)電気自動車等の整備業務に必要な特別教育のあり方に係る論点
(3)その他

議事

 

○奥野副主任中央産業安全専門官 定刻となりましたので、ただいまより、第1回「電気自動車等の整備業務に必要な特別教育のあり方に関する検討会」を開会いたします。
私は、厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課の奥野と申します。
座長選出までの間、議事進行を務めさせていただきます。
本検討会の開催に当たりまして、椎葉安全衛生部長から御挨拶を申し上げます。
○椎葉安全衛生部長 おはようございます。安全衛生部長の椎葉でございます。
本日は、第1回「電気自動車等の整備業務に必要な特別教育のあり方に関する検討会」に御参集いただきまして、まことにありがとうございます。
我が国における労働災害でございますが、関係者の皆様の取り組み、御尽力によりまして、長期的に見て減少してきているところでございますが、依然として多くの方が被災され、また、毎年1,000人近くの労働者の方々が亡くなられている状況にあるところでございます。
電気自動車等の整備業務につきましては、労働安全衛生規則上、低圧の電気取扱業務ということで特別教育が義務づけられているところでございますが、今般、電気自動車等の整備業務の実態に即した特別教育のあり方につきまして、電気による労働災害を防止する観点から御検討をいただくべく、本検討会への参集をお願いした次第でございます。
自動車整備業でございますけれども、平成30年、昨年12月25日に閣議決定されました「特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本方針」におきまして、人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野というふうにされるなど、深刻な人手不足の状況にある中、電気自動車、また、ハイブリッド自動車の保有台数は年々増加しているところでございまして、電気自動車等の整備業務に係る労働者の方々に適切な教育が行われることは、感電災害を防止する上で大変重要なことだと考えているところでございます。
この検討会でございますが、後ほど事務局のほうから御説明させていただきますが、全体で年度内に3回ほど開催させていただきたい。そして、結論を得たいと考えているところでございます。大変タイトなスケジュールでございますが、論点を絞りつつ深めていくことになろうかと考えているところでございます。
初回であります本日につきましては、事務局のほうから資料を説明した後に、参集者の皆様方に御議論いただくことを考えているところでございます。
こうした皆様方の知見をもとに検討いただいた結果、電気自動車等の整備業務に必要な特別教育につきまして、一定の方向性を取りまとめていただきまして、その後でございますけれども、厚生労働省のほうで必要な法令改正を行っていくこととしたいと考えているところでございます。よろしくお願いいたします。
○奥野副主任中央産業安全専門官 ありがとうございました。
続きまして、本検討会に御参集いただいた皆様方の紹介をさせていただきます。
本日はペーパーレス開催となっておりますが、参集者の皆様には紙の資料も配付しておりまして、そちらの3枚目に参集者名簿を添付させていただいております。この参集者名簿の順に紹介をさせていただきます。
まず、独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所電気安全研究グループ部長の池田様です。
工学院大学工学部電気電子工学科准教授、市川様です。
早稲田大学理工学術院環境・エネルギー研究科教授、紙屋様です。
一般社団法人日本自動車整備振興会連合会教育・技術部長、髙橋様です。
独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所研究推進・国際センター、冨田様です。
一般社団法人日本自動車工業会サービス部会委員、羽石様です。
一般財団法人日本自動車研究所電動モビリティ研究部主管、人見様です。
また、オブザーバーとして、国土交通省自動車局整備課整備事業指導官、田路様にも御参加いただいております。
続きまして、事務局の紹介をさせていただきます。
先ほど御挨拶いたしました、安全衛生部長の椎葉です。
安全課長の奥村です。
主任中央産業安全専門官の松下です。
私は、冒頭に申し上げたとおり、安全課の奥野と申します。
続きまして、本検討会には座長を置くこととなっておりますが、事務局といたしましては池田先生にお願いしたいと考えておりますが、いかがでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
○奥野副主任中央産業安全専門官 ありがとうございます。
それでは、以降の議事進行を池田座長にお願いいたします。
○池田座長 改めまして、おはようございます。
ただいま御指名いただきました、労働安全衛生総合研究所の池田と申します。よろしくお願いいたします。
先ほど椎葉部長からお話があったとおり、3回で、なおかつ2時間ずつという非常にタイトなスケジュールで結論を出したいということですので、御活発な御議論と、また、事務局のほうで大分タスクがあるかと思いますが、以降よろしくお願いいたします。
それでは、議事に入りたいと思います。円滑な進行に御協力いただきますよう、お願いいたします。
また、傍聴の皆様におかれましては、カメラ撮影等はここまでとさせていただきます。よろしくお願いいたします。
(カメラ退室)
○池田座長 それでは、議事に従いまして、まず、事務局から配付資料の確認をお願いいたします。
○奥野副主任中央産業安全専門官 事務局から、本日の資料の確認をさせていただきます。
本検討会はペーパーレスでの開催とさせていただいておりますので、お手元のタブレットで資料の確認をお願いいたします。
タブレットの操作方法についても簡単に説明いたしますが、操作方法がよくわからない場合などには事務局にお声かけいただきますようお願いいたします。
本日の資料で、PDFのファイルが並んでいるかと思いますけれども、こちらにありますように、次第の下から資料が始まっておりまして、資料1から資料6まで、さらに、参考資料1から参考資料5までがございます。
まず、資料1「電気自動車等の整備業務に必要な特別教育のあり方に関する検討会開催要綱」をタップしていただけますでしょうか。さわっていただきますと、開くことができます。
この画面で上のほうにずらしたり、下のほうにずらしたりしていただきますと、画面をずらすことができます。また、小さい場合には親指と人差し指の2本を使いまして、画面上に当てて開いていただきますと拡大、あるいは反対にしますと縮小もできますので、適宜拡大、縮小してごらんいただければと思います。
戻るのですけれども、左上の青い「電気自動車等の整備業務に必要な特別教育のあり方に関する検討会」というところを押していただくと戻ることができます。もしこの青い字が出ていない場合、資料をタップしていただきますと、この青い文字が出てきますので、出てこない場合にはタッチしていただきますようお願いいたします。
一度戻っていただきまして、続きまして、資料2「検討会の進め方(案)」をタッチしていただけますでしょうか。もし開かないような場合などには、事務局にお知らせいただければと思います。こちらが資料2の検討会の進め方です。
左上の青い「電気自動車等の整備業務に必要な特別教育のあり方に関する検討会」をタッチしていただきまして、続いて資料3「ハイブリッド車・電気自動車の保有台数推移」のPDFをさわっていただけますでしょうか。資料3ですけれども、開くことはできますでしょうか。
また戻っていただきまして、資料4「自動車整備業における労働災害の発生状況等」でございます。開くことができますでしょうか。
戻っていただきまして、資料5「検討に当たっての論点(案)」でございます。大丈夫でしょうか。
資料6「自動車整備士養成課程の教育科目別教育内容及び標準時間」でございます。
続きまして、参考資料1「関係法令」をタッチしていただけますでしょうか。
大丈夫なようでしたら戻っていただきまして、参考資料2「感電災害と防止対策」でございます。ちょっと時間がかかるかもしれませんが、開くことはできましたか。
続きまして、参考資料3「最近の感電死亡災害の分析」でございます。開きましたでしょうか。
続いて、参考資料4「自動車整備業におけるリスクアセスメント」でございます。
戻っていただきまして、最後、参考資料5「自動車整備業におけるリスクアセスメントマニュアル」でございます。開きましたでしょうか。
本日、使用する資料は以上でございます。もし開くことができなかった資料などがあった場合には、事務局にお声かけいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
○池田座長 ありがとうございます。
それでは、議事に入りたいと思います。
まず、最初の議事ですけれども、検討会の開催の趣旨及び進め方につきまして、事務局から説明をお願いいたします。
○奥野副主任中央産業安全専門官 まず、資料1の開催要綱をお開きください。資料1の「1 趣旨」ですが、電気自動車及びハイブリッド車のうち、積載されているバッテリーの電圧が50ボルトを超えるものの整備の業務は、労働安全衛生規則第36条において、低圧電気取扱業務とされています。
我が国における電気自動車等の保有台数の推移を見ると、年々増加傾向にあり、平成29年3月末には約664万台で過去最高を更新しています。このような電気自動車等の普及状況を鑑みると、電気自動車等の整備業務に対する需要は、今後さらに増すと考えられるため、電気自動車等に特有の構造や作業に伴う危険・有害性について労働者に理解させ、労働災害を防止するために必要な知識を付与するための特別教育を徹底することが望まれます。
このような状況を踏まえ、本検討会では、電気自動車等の整備業務に必要な特別教育のあり方について検討することとしています。
続いて「2 検討事項」ですが、電気自動車等の整備業務における感電防止対策に必要な特別教育とその他としております。
「3 構成等」ですが、本検討会は、安全衛生部長が開催します。本検討会の専門家等の参集者は、別添のとおり。この資料の別のファイルで参集者名簿をつけさせていただいております。「(3)本検討会には座長を置き、座長は本検討会の議事を整理するとともに、必要に応じて座長代理を指名することができる」、「(4)本検討会の参集者は、必要に応じ追加することができる」、「(5)本検討会での議論を踏まえ、必要に応じてヒアリングの実施や参集者の追加を行うものとする」、「(6)本検討会は、原則として公開する。ただし、個人情報、企業の秘密に係る情報を取り扱う場合などにおいては非公開とすることができる」としております。
それでは、一度左上のほうで戻っていただきまして、続いて資料2「検討会の進め方(案)」をお開きください。本日の第1回検討会では、現状の把握と論点の提示、論点に関するフリーディスカッションを行っていただくことを考えております。
第2回、2月27日ですが、第1回での質問、きょうの御議論でいただいた御質問などがありましたら、そちらへの回答、そして、論点ごとの検討、報告書骨子案の検討を行っていただくことを考えております。
第3回は3月18日を予定しておりますが、骨子案の議論を踏まえた報告書案の提示、報告書案の検討を行っていただくことを考えています。
また、予備日を設けております。
以上です。
○池田座長 ありがとうございました。
この検討会では、今、御説明いただきましたように、電気自動車等の整備業務における感電災害防止のための特別教育のあり方について議論いただきまして、ごらんいただいておりますように3回の検討会を開催しまして、報告書としてまとめる予定にしております。
まず、この趣旨につきまして、御意見、御質問等がありましたら、御発言をお願いいたします。どなたか御発言があれば、よろしいですか。
今、一言で言ったとおり、特別教育のあり方をどうしたらいいかということをこれから検討いただくということで、中身のほうに行きましょうか。
続きまして、議題2になりますけれども、電気自動車の整備業務に必要な特別教育のあり方に関する論点ということで、事務局からまた説明をお願いいたします。
○奥野副主任中央産業安全専門官 一度戻っていただきまして、資料3「ハイブリッド車・電気自動車の保有台数推移」をあけていただければと思います。こちらはハイブリッド車・電気自動車の保有台数の推移を示したもので、一般財団法人自動車検査登録情報協会が取りまとめたものとなっております。下のほうに棒グラフがございますけれども、ごらんいただきますように、ハイブリッド車・電気自動車とも近年急増していることがわかります。
続いて、資料4「自動車整備業における労働災害の発生状況等」をお開きいただければと思います。
まず、自動車整備業における労働災害の発生状況ですが、折れ線グラフは休業4日以上の災害でございます。そのうち感電災害は、棒グラフになりますけれども、平成22年に1件、平成25年に3件、平成27年に1件、平成28年に2件、そのほかの年はゼロ件となっております。
平成29年の593の死傷災害につきまして、内訳を「(2)事故の型別 死傷発生状況」で示しております。多いのが「墜落・転落」の107件、「はさまれ・巻き込まれ」の104件、「転倒」の88件などとなっております。
また、その先の「(3)事故の型別 死亡災害発生状況(平成29年)」でございますが、5名亡くなられておりまして、内訳は「はさまれ・巻き込まれ」が4名、「激突され」が1名となっております。
続いて、感電災害の発生状況(全産業)です。先ほど整備業の中で感電についてはゼロから3だったわけですが、全産業で見ますと、感電による休業4日以上の死傷者数の推移は100件前後で推移しておりまして、平成28年、29年は100件を下回っているところでございます。
感電災害の発生する業種でございますが、その先の「(2)業種別 感電による死傷災害発生状況」をごらんいただきますと、製造業が28人、建設業が27人となっております。さらにその先、(3)の死亡災害の発生状況でございますが、建設業で5名、製造業で3名となっております。
続いて、感電災害につきまして、市川様と冨田様が執筆された記事を参考資料に添付しておりますので、それぞれ観点に御説明をいただければと思います。
まず、一度戻っていただきまして、参考資料2「感電災害と防止対策」をあけていただければと思います。
それでは、市川先生、よろしくお願いいたします。
○市川参集者 それでは、私、市川のほうから、感電災害と防止対策に関しまして、資料の内容と電気自動車に関連する作業に関して、私の知っている限り御説明させていただきます。こちらの資料は2009年ということで、その当時は冨田さんにもいろいろと教えていただきながら、安衛研のほうに勤務、このときはもう大学のほうに移っておるのですけれども、例えば日産のリーフとか、電気自動車が販売されたぐらいかと思うのですが、メーカーの方などは、作業に当たってどういう点に注意したらいいかということがそれほどよくわかっていない状況だったのです。
最近は、整備工場等でも感電に関する認識を、注意点とか注意事項などをまとめて、作業に関するようなマニュアルなどもある程度はあるのではないかと思うのですけれども、どうしたら感電災害を防止できるかというような基本的な事項は、大方電気の資格等をお持ちの方はわかっているのですが、多分、そうではない方は、理解せずに作業をされている方も中にはいるかもしれないということで、自動車関係での整備に当たるマニュアルは、とても必要ではないかとは思います。
こちらは感電死亡災害の動向ということで、冨田さんとともに、その当時、調査研究を進めておったわけなのですけれども、いろいろと教えていただきながら、1959年から2007年の感電死亡災害ということで、今から考えますと、50年とかその当時は40年ぐらい前だったのですが、400~500件発生しておりまして、法令による規制等、例えば作業の安全化とか漏電遮断機の一部設置の義務化等によりまして、感電死亡災害の発生件数は、図-1にありますとおり減少傾向にはあるわけです。ただ、年間の死亡災害が
ゼロ件になったことがないというのは、安全に作業していたにもかかわらず事故を起こしてしまった、あるいは作業を安全にできていなかったというような点ももちろんあるかと思います。
図-1のグラフからはそういうことがわかるわけなのですけれども、その次の2ページの表-1に、関連する感電災害の防止に寄与したといますか、感電災害の防止に大いに役立っているような法令の例といたしまして、例えば電気事業法ですね。電力会社に関連するようなところ、あとは電気設備技術基準、内線規程ということで、作業に当たるような規程とか、労働安全衛生法、労働安全衛生規則のほうでの作業の安全化に関するような内容がこちらに書いてあります。そちらをよく理解されて、最低限守るべき作業手順を守って作業をされていれば事故は起こらないと思われがちなのですけれども、やはり事故の防止対策を講じていたとしても、充電部が人体、例えば手に触れてしまうとか、そういうものは防ぎ切れていないような状況もあったりします。
それだけではなくて、作業の安全化ということで、例えば絶縁の手袋などを着用して作業をすることが望ましいのですけれども、濡れた軍手とか、そういうものを使用した場合には感電事故を起こすようなこともあります。
あと、3番目の感電災害の負傷例ということで、例えば感電に関する書籍とかを見ても、感電事故が起こったときにどういう状況になるかということで、写真であらわしたような文献は、その当時はそんなに多くなかったのです。こちらの写真-1と写真-2は海外の文献に出ております写真でして、写真-1が110ボルトの電線に接触した子供のやけどの状況。写真2が木登りをしていて、木を登っていたときに墜落してしまったといいますか、落っこちてしまって高圧電線に触れてしまった。国内の高圧電線、例えば配電線などは、絶縁ケーブルが使われているのですね。絶縁ケーブル、ちゃんと絶縁耐力、高電圧のそういう絶縁対策がしっかりとされていれば、触れたとしても事故は起こらないと考えられるのですけれども、海外のほうでは、配電線なども裸電線のままであったりとか、そういうことがありますので、木登りをして容易に触れてしまうような状況にありまして、高圧電線に接触して、子供がこういうやけどを負ってしまうような状況があるわけです。現在も、その状況はそんなに変わらないと思います。
4番目が感電災害の事例と防止対策ということで、中央労働災害防止協会のホームページに出ております事例をベースに、電気設備学会の解説記事ということで、感電防止に寄与するための内容としてまとめさせていただいたものです。
5番目、感電事故を防止するというのは、私などは今、大学のほうに勤務しておりますけれども、大学生であってもそんなに知らない学生も多いのです。それほどよく知っているわけではないということがあります。そういうこともありまして、実際には作業を行って感電事故を起こしてしまうわけなのですけれども、大学生で、それほど感電に対して知らない学生さんももちろんおります。
そういうことで、実際に電気設備学会誌ということで、技術者を対象とした内容ということで、絶縁用保護具、絶縁用防具、絶縁用防護具、活線作業用器具ということで、守るべき、使用すべき防止対策を、こちらのほうにどういうものかということでまとめさせていただいております。
多分、先生方は御存じだと思うのですけれども、絶縁用保護具は人体が身につけるものです。例えば絶縁用のヘルメットであったりとか、ゴム手袋とか、絶縁衣とか、それが絶縁保護具と呼ばれているものです。
絶縁用防具は絶縁シートとかゴム絶縁管、がいしカバーということで、人体が充電部と触れないように、充電部のほうを覆うような、そういう安全対策のものが絶縁用防具です。
あと、活線作業用器具ということで、サブコンさんなどはもちろんそうなのですけれども、原則停電作業なのですね。ただ、停電作業ができないときは活線作業用器具等を使って活線状態のものを扱うことももちろんあるということで、活線作業用器具は、例えばホットスティックだったりとか、そういうものがこちらにあります。
絶縁用の防護具ということです。こちらは建設作業で使われる場合の呼び方が絶縁用防護具と呼ばれるものです。例えば配電線の近くでクレーンなどを動かすときに、配電線などに触れないように黄色の線カバーなどを取りつけることになっておるのですけれども、そういうものが絶縁用の保護具になります。
その下に表-3がありまして、こちらは接近限界距離ということで、建設業の方などは、よく事例として高架を持って足場を組んだりする。そういうことで安全対策をこちらにまとめてあります。
ちょっと長くなりました。済みません。以上となります。
○奥野副主任中央産業安全専門官 ありがとうございました。
一度戻っていただきまして、参考資料3をあけていただければと思います。
参考資料3で、冨田先生、お願いいたします。
○冨田参集者 これは2015年に私が執筆したものです。
図1をごらんください。これは昭和49年からの感電災害による死傷者数の推移を示しておりまして、最近ですと、事務局からお話がありましたように、死傷者数は百数十名ぐらい、死亡者数は10名前後ぐらいで推移しているという状況にございます。
次のページをごらんください。平成25年労働災害の統計ということで、感電災害はどのような特徴を持っているかを表1で示しています。型別に21になっておりますけれども、その中で感電災害を見ますと、死傷災害では17位、死亡災害でも17位ということで、全体の中では感電災害は低い。下のほうにランクされるのですけれども、死亡災害が死傷災害でどのぐらいの割合を占めているかという致死率、一番右側の列をごらんいただくと、感電災害は5番目ということで、上位にランクされているところです。感電災害は、発生件数は少ないのですけれども、一たび災害が発生すれば死亡する可能性が高い。そのような特徴を示しているということを表1は示しているところでございます。
その次からは、平成19年から24年までの6年間、厚生労働省より公表されております死亡災害データベースの分析結果です。この中では89件の感電死亡災害がありましたけれども、これにつきまして、感電災害をいろいろと分類したものが次から紹介されているところでございます。
図2は、先ほど事務局からも紹介がありましたけれども、どのような業種で災害が発生しているかといいますと、建設業、製造業が大半を占めています。今回の結果ですと、9割ぐらいを占めているという状況にありました。
そういう中で、製造業をより詳細に分類したものが図3に載っておりますけれども、この中では、一番多かったのは輸送用機械等製造業で、それから、いろいろな業種で起きているという状況にございました。
次に、規模別ということで、事業場の労働者数を規模として分類したところでございます。右下にある図4はその結果でありまして、この結果にありますように、規模が29人以下で、それから、建設業で多くの感電死亡災害が起きているという状況を図4は示しているところでございます。
次のページに行きまして、電圧別ということで分類をしております。低圧というのは交流ですと600ボルト以下、高圧は600ボルトを超えて7,000ボルト以下であります。そのような分類をして結果を示したものが図6になります。そうしますと、低圧が52人で約6割ぐらい、600ボルトを超える高圧が約3割でありました。このように、電圧別に見ますと、感電災害は低圧のほうが半分以上、若干半分よりも多いぐらいの状況にあるということでございます。
具体的に、どのような起因物によって感電災害が起きているのかということを示したものが図7になります。そうしますと、送配電線等が37人ということで、全体の約4割を占めています。続いて、電力設備の17人という状況にありました。具体的にどんなところで感電災害が起きているかというと、先ほど市川先生からもありましたように、クレーンを使って作業をしているときに、誤って送配電線に触れてしまって感電災害が起きている状況が見られました。電力設備の災害としましては、受変電設備の点検をしているときに、作業者が誤って充電部に接触して感電する事例が見られました。
次は月別ということで、図8に示しております。高圧につきましては、月に対しての依存性が余り見られません。それだけ高圧はやはり危険ということで、対策がされているのではないかと考えています。一方、低圧につきましては、月に対しての依存性が見られております。夏場、7月とか8月、この時期に感電災害は大変多く発生しているという状況があります。これはすぐにおわかりいただけるように、夏場はどうしても汗をかきますので、人体の抵抗が下がりがちになる。それから、軽装になるので、どうしても肌を露出する可能性、絶縁用保護具の着用を怠るような可能性が高まります。また、どうしても暑いので注意力が持続できないいったことが関連して、夏場に感電災害が多く発生しているのではないかと考えております。
○奥野副主任中央産業安全専門官 ありがとうございました。
それでは、一度戻っていただきまして、続きまして、資料5の説明をさせていただきます。資料5をお開きください。検討に当たっての論点(案)をまとめたものとなっております。
「1 特別の教育の目的」でございますが、現状を4点示しております。1点目が、電気自動車やハイブリッド自動車には、通常の自動車には使用されていなかった高い電圧の動力が使用されています。
2点目ですが、電気自動車等の整備の業務は、低圧の電気取扱業務に当たり、事業者は、当該自動車の整備を行う労働者に対して、当該労働者の電気による危険を防止するため、労働安全衛生法第59条第3項及び労働安全衛生規則第36条第4号に基づく特別教育を実施することが義務づけられています。また、当該特別教育の科目(範囲)と時間数につきましては、安全衛生特別教育規程第6条に定められております。
続いて、3点目でございますが、電気による危険の防止対策については、労働安全衛生規則において、停電作業を行う場合の措置、低圧活線作業、その他ここに挙げられておりますような規定がございます。
4点目ですが、一方、我が国における電気自動車等の保有台数の推移を見ますと、年々増加傾向にあり、平成29年3月末には約664万台で過去最高を更新しています。このような電気自動車等の普及状況を鑑みますと、電気自動車等の整備業務に対する需要は、今後さらに増すと考えられるため、引き続き、電気自動車等に特有の構造や作業に伴う危険・有害性について労働者に理解させ、労働災害を防止するために必要な知識を付与するための特別教育を徹底することが望まれます。
以上の現状を踏まえまして、矢印で示しておりますが、本検討会においては、電気自動車等の整備業務の作業の実態を踏まえた上で、電気による労働災害を防止する観点から、電気自動車等の整備業務に必要な知識及び技能を習得するための特別教育のあり方について検討を行っていただくこととしております。
続いて「2 必要とされる学科教育の内容について」です。
まず、現状です。低圧の電気取扱業務に係る特別教育の科目及び範囲等につきましては、特別教育規程第6条に定められていますが、低圧の充電電路の敷設もしくは修理の業務または配電盤室、変電室などで充電部分が露出している開閉器の操作の業務など、工場などにおける業務が想定されていて、電気自動車等の整備業務に従事する際に想定されない作業等が含まれています。また、感電による労働災害防止の観点から検討すべき電気自動車等の整備業務に特有の作業があるのではないかと考えられます。
一方で、低圧電気取扱業務に係る従前の教育内容の中には、引き続き、電気自動車等の整備業務に従事する者が習得しなければならない事項があると考えられます。
低圧電気取扱業務に係る学科教育のカリキュラムにつきましては、この表に示したとおりでございます。
続いて、検討に当たってのポイントを3点示しております。
1点目ですが、現行の低圧電気取扱業務に係る学科教育の科目及び範囲のうち、電気自動車等の整備業務において想定されない事項はあるかということです。電気自動車等の整備におきましては、メーカーの整備要領書により、サービスプラグを取り外し、対地電圧が限りなくゼロボルトに下がったときに作業を行うこととされており、対地電圧が50ボルトを超える充電電路に係る活線作業は通常想定されないのではないか。続いて、通常の工場などに設置されるような配電設備や変電設備は、電気自動車等には搭載されていないのではないかというところです。
(2)ですが、現行の低圧電気取扱業務に係る学科教育の科目及び範囲に加えて、電気自動車等の整備業務に従事する者に習得させる事項はあるか。(1)は除かれるようなものがあるのではないかということで、(2)は逆に追加すべきことがあるのではないかということです。例えば電気自動車等の仕組みや種類に係る基礎知識を保有しておく必要があるのではないか。コンバータやインバータなど、通常の自動車にはなく電気自動車に特有の電気回路などに係る基礎知識を保有しておく必要があるのではないか。
3点目でございますが、上記で検討された事項は、学科教育の科目及び範囲としてどのように整理されるか。また、科目ごとの時間配分はどのようなものかとしております。
続いて「3 必要とされる実技教育の内容について」でございます。
現状ですが、低圧電気取扱業務に係る特別教育において、実技教育は、低圧の活線作業及び活線近接作業の方法について、7時間以上行うものとされています。ただし、開閉器の操作の業務のみを行う者については、1時間以上行うものとされております。
検討に当たってのポイントですが、(1)は電気自動車等の整備業務に係る特別教育において、必要とされる実技教育はどのようなものか。電気自動車等の整備においては、前述のとおり対地電圧が50ボルトを超える充電電路に係る活線作業は通常想定されないが、停電作業が行われるのではないか。サービスプラグを取り外す行為は、充電電路に係る活線作業または活線近接作業に当たらないか。
(2)ですが、上記2で検討する学科教育の科目に対応する必要な技能を習得させるための実技教育の時間配分はどのようなものかとしております。
続いて「4 自動車整備士資格の取扱いについて」でございます。
現状ですが、電気自動車等の整備業務に従事する者の多くは、自動車整備士技能検定規則に基づく自動車整備士資格を保有しています。自動車整備士になるためには、一定の受験資格を満たした上で、国土交通大臣の行う自動車整備士技能検定試験に合格する必要があるため、自動車整備士資格を保有する者は、電気自動車等の整備業務に必要な電気に係る一定の知識及び技能を有していると考えられます。また、労働安全衛生規則第37条において、「科目の全部又は一部について十分な知識及び技能を有していると認められる労働者については、当該科目についての特別教育を省略することができる」とされています。
参考ですが、労働安全衛生規則第36条第33号に規定される「自動車(二輪自動車を除く)用タイヤの組立てに係る業務のうち、空気圧縮機を用いて当該タイヤに空気を充てんする業務」については、こちらは特別教育の一つになるのですけれども、二級ガソリン自動車整備士などの技能検定に合格した者などについては、十分な知識及び技能を有していると認められる者として差し支えないとされております。
続いて、検討に当たってのポイントでございます。
自動車整備士であっても、電気自動車等の整備業務に従事する場合に習得させるべき事項は何か。自動車整備士技能検定に合格するために必要とされる知識及び技能はどのようなものか。その確認に当たり、自動車整備士養成課程の教育科目別教育内容が参考になるのではないか。電気自動車等の仕組みや種類、コンバータやインバータなど通常の自動車にはなく電気自動車に特有の装置などについて、自動車整備士養成課程では知識を習得していないのではないか。
(2)は、上記を踏まえると、自動車整備士に対して行う特別教育について、学科教育及び実技教育の時間配分はどのようなものか。
以上です。
続いて、資料6につきましては、国土交通省の田路様に御説明をお願いできればと思います。まず、資料6をおあけいただけますでしょうか。
田路様、よろしくお願いいたします。
○田路オブザーバー 資料6ですが、1ページ目は頭紙でありまして、自動車整備士になるために養成施設がありますが、養成施設を経れば実技試験が免除されます。国土交通省えは、養成施設の指定を行っており、きょうはその指定の基準を御紹介したいと思います。
ページをめくっていただいて、2ページ目の左肩上に、「別表1(その1)」とあります。養成施設は2種類あります。1つは「別表1(その1)」で今、ごらんになっていただいている一種養成施設、もう1つはその次のページにあるのですが、二種養成施設という2つ種類があります。一種養成施設は、簡単に言いますと、整備専門学校というイメージを持っていただければいいと思います。一方、二種養成施設は昼間整備工場で働きながら資格を取得するための施設です。これは整備振興会のほうで教育を行っています。
2ページ目の「別表1(その1)」にある一種養成施設の二級・三級自動車整備士養成課程の教育科目別教育内容及び標準時間を定めています。
上から教育科目が自動車工学から自動車整備とかいろいろありますが、一番上の教育科目に自動車工学があります。これは二級整備士だと350時間、三級だと180時間の教育を行うこととしております。そこに電気・電子理論とあります。今回、感電防止対策に係るものの関係の教育として、こういう電気・電子理論で、電気・電子の基礎知識とか、感電防止の必要な教育もここで一部やっているということです。
次のページをめくっていただくと、左肩に「別表1(その4)」とありますが、二種養成施設である整備振興会においても、二種養成施設ではどんな教育をしてくださいということは、同じく教育科目に自動車工学とあって、そこに電気・電子理論があって、ここは一級だと48時間、二級で28時間、三級で24時間の教育を行うこととしております。
このようなことで、自動車整備士になる方は、一種養成施設、二種養成施設において、このような教育を受けていますということをお示ししたものであります。
以上です。
○池田座長 説明は以上ですね。ありがとうございました。
それでは、ディスカッションは後ほど行いますが、まず、今まで説明いただきました資料6までの中で、資料自体について御質問はございますでしょうか。何かわからない項目とか、よろしいですか。
○紙屋参集者 1つだけなのですけれども、基本的なお話になりますが、ここで言う整備業務というのは、定期点検的なものだけを指して、例えば車の場合、故障したものが持ち込まれて、それを修理するとかいうこともあると思いますが、それはもう除外するというイメージになるのですか。
○池田座長 これは関連業界さん、いかがでしょうか。
○奥野副主任中央産業安全専門官 労働災害を防止するという目的がございますので、通常整備工場で行われている作業はもちろんなのですけれども、そうではない場合、事故車が持ち込まれたりするような場合とか、あるいは出張してサービスを行うようなものも想定されますので、そういった非定常的な作業を行う場合でも労働災害に遭わないような教育にしていただければと思っております。
○紙屋参集者 わかりました。そこでかなり変わってくるような気がするので、ありがとうございます。
○池田座長 また後ほどの議論のところで、そのような観点が出てくると思います。
○紙屋参集者 わかりました。
○池田座長 そのほか、御質問はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、これから残りの時間で、資料5ですね。先ほど事務局より御説明いただきました、検討に当たっての論点をもう一度ごらんいただきながら、その論点に沿って検討を進めていきたいと思います。
資料5の、まずは最初の特別教育の目的です。現状を事務局から御説明いただきましたが、これにつきまして、皆様から自由に御発言いただきたいと思います。どなたか御発言がございましたら、よろしくお願いいたします。いかがでしょうか。
どうぞ、市川さん。
○市川参集者 論点のところにまとめてありますとおり、特に電気自動車はこれから普及がますます進んでいくのではないかと思うのですが、ここに書いてありますとおり、DCの200ボルトから400ボルトぐらいの、低圧とは言えますけれども結構高い電圧のバッテリーを積んでいるということで、例えば漏電が起こったり、基本は設計のほうで安全にできれば、感電事故はもちろん防ぐことができるのですが、そのあたりで、例えば400ボルトとかの高電圧になりますと、多分、先生方は御存じのとおり、水没したりとか、そういうときに人が足を動かせなくなってしまったりするような可能性ももちろんあることから、事故に遭ったときに、どのように安全に自動車から離れるかとか、安全に対する意識を高める上でも、マニュアル的な、危険な状況での車からの離れ方とか、そういうものもちょっと検討してみるのは必要かと思います。
○池田座長 それは避難というような意味ですか。
○市川参集者 そうです。多分、先生方は御存じだと思うのですけれども、冨田さんなどはよく御存じなのですが、以前は動物実験とかで、羊を使った実験とか、そういうときにも足を動かせなくなるとか、そのような実験などはよく行われていたということで、そういうことから、人間も同じように電流が流れますと手が固着してしまったりとか、体の自由がきかなくなってしまうような状況にもちろんなりますので、そういうところでの感電事故の防止。設計のほうではもちろん対策をとる必要があるのですが、現状はそこまで完全に、絶縁されているような状況ではないかと思いますので、設計のほうも、ガイドとしてそのあたりも少し触れられるといいのではないかとは思います。
○池田座長 今、市川様からいただいた御意見は、実は次の議題のほうの、科目のほうにも絡む話ですので、そちらでもう一度触れたいと思います。
そのほか、まず、この特別教育をするということの目的について、当然ながら厚労省が定めているものですので、電気による感電等の労災を防止するという観点で、特別に教育をしていただくという目的なのですが、これ自体に関して、必要であるということは皆さん御認識されていると思いますが、何か御意見はございますでしょうか。
事務局から御説明いただいたように、これは低圧の電気取扱業務に係るということで、50ボルトを超えるものは範疇に入るということで、特別教育が定められて学科と実技が規定されております。
どなたか御意見はよろしいですか。お願いいたします。
○羽石参集者 整備業界というか、我々自工会で、ディーラーを我々メーカーのほうで持っていたりとか、それ以外にも一般の整備業者さんがいらっしゃいますけれども、現状では、先ほど田路さんのほうからも御説明いただきましたが、まずは整備士が取る資格がありますと。その上に、こういう電気自動車・ハイブリッド車を整備するあれがあるという中で、まさにこの資料の論点の中にあるものをなぞることにはなってしまうのですが、まず、中身の過不足は、現状に即して整備をやる上で本当に必要なものに絞る。それから、必要なものは加えるということを進めるべきだと自工会としても思っています。
申し上げたいのは2つで、1つは整備士の方が安全に労働できるということが大目的だと思いますので、それを損ねないように、本当に安全が担保できる中身にするべきということ。もう一つは、そうはいっても、あれもこれもという形で入れると、現場の方が、あれも勉強しなければいけない、これも勉強しなければいけないというふうになると、またこれは大変だと思いますので、本当にきっちりコアの部分を押さえた中身にするべきというように、その2点を考えております。
○池田座長 ありがとうございます。
どうも次の議題に皆さん行きたがっているようなので、どうぞ、お願いします。
○田路オブザーバー 国土交通省の取り組みを申し上げますと、自動車が去年の災害で水没したとき、運転者がどのようなことに気をつけないといけないかについて、プレス発表とかメディアを使って説明しております。
ちょっと整理したいのは、今回の厚労省の特別教育の目的は、あくまでも整備士が当該車両を整備するときに気をつけなくてはいけないことを知るための教育がどうあるべきかということと、災害時に運転者がそこから安全に逃れるというのは別のような気がしておりまして、運転者が安全にその場を離れるというところはもちろん大事なことですが、今回の議論の中心は、整備士が水没した車両も含めて整備するときに当該整備をするときに感電を防ぐための教育のあり方はどうあるべきかということに焦点を当てていただく検討かなと私は思っております。
○池田座長 次の議題でその辺はちょっと申し上げようと思ったのですが、あくまでもこれは厚労省の特別教育の話ですので、自動車の整備士の方を対象にしています。ただ、その中でも、教育の中で、危険な状況が起こったときの回避行動も一応考える論点はあるかなと思いますので、またそれは次の議題のときに触れたいと思います。
○田路オブザーバー ありがとうございました。
○池田座長 そのほか、御意見はございますでしょうか。きょうこの場、第1回はフリーディスカッションの場ですので、ここで結論が出なくても事務局に宿題を持ち帰っていただいて、次回に回答を、また議論いただきたいということですので、御自由に御意見をいただければと思います。
お願いします。
○紙屋参集者 今、この場なのか、その次の議題なのかの線引きがよくわからないのですけれども、1つ事務の方にお聞きして、次回までにもし可能だったらということがあるのですが、資料4でいろいろと災害状況の大変貴重なデータをいただきました。その中で、自動車整備業における、この業界における感電というものがしっかりと分離して出ていたわけですが、具体的にこの感電は、整備業界で、どういう状況でどのように起こった感電なのか。こういった情報は、もうちょっと調べればわかるようなものなのでしょうか。過去の事例を、整備中の感電の事例はかなりいい参考資料になると思うのですが。
○奥野副主任中央産業安全専門官 承知しているのは電気自動車でというわけではなくて、それ以外にも整備で電気を使う機会が溶接とか塗装などでありますので、そういったところで起こったものと思っておるのですけれども、また概要について整理させていただければと思います。
○紙屋参集者 よろしくお願いします。
○池田座長 そのほかに御意見はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
引き続きまして、資料5の次の2番ですね。必要とされる学科教育の内容につきまして、御意見がございましたら、御発言をお願いいたします。
ここにつきましては、事務局のほうからも検討に当たってのポイントということで、現状のお話と、それに対応するコメントが載っておりますので、それをベースにして御議論いただければと思いますが、いかがでしょうか。
お願いいたします。
○紙屋参集者 まさに先ほどの私の2つ前の質問にも絡みますけれども、整備全般ということで、正常な車だけではなくて、持ち込まれた故障車なども対応しなければいけないということを考えると、やはりサービスプラグを抜いたらもう対地電圧がほとんどゼロだから、安心だからというのもなかなか難しいかなと思いました。
まず、その前に自動車特有の、(2)にもありますけれども、正常運転中、こういう仕組みで車が動いていて、この機器とこの機器は高電圧で動いていて、こちらは低電圧だとか、そういう基本的な仕組みにかかわる教育は重要なのではないかと思っております。万が一故障車が持ち込まれていてサービスプラグが抜けないとか、抜いても機器に高電圧がまだ残っているとか、そういうことも想定されるわけですから、やはり車が、電動車両というものがどういうふうに、どういう仕組みで動いているのか。それぞれの機器がどういう働きをしているのか。どの機器が高電圧で動いているのか、そこら辺の基礎的なことを勉強するようなカリキュラムは必要かなと思います。
以上です。
○池田座長 ありがとうございます。
これは事務局のほうからも指摘のあるとおりで、先ほど田路様のほうから整備士のカリキュラムの中で電気・電子はかなり時間を割いて教育しているというお話がございましたが、こちらの低圧取り扱いの業務のこちらの学科、実技のほうもそういう観点は入れざるを得ないというところですね。
今、新しい電気自動車等の電気に関する仕組み、制御も含めて、そういったお話が、教育が必要だというお話がありましたが、このあたりはメーカーの御意見として、羽石さん、どんな御見解ですか。
○羽石参集者 まさに今、紙屋さんが言われたとおり、このあたりの危険性とかをちゃんと認知するには、そもそも電気自動車とハイブリッド車はどうなっているのかということは、当然必要な項目になってくるかと思います。
参考までにですけれども、例えば弊社とかですと、ハイブリッド車とか電気自動車等の教育、ディーラーの整備士に対する教育の中で、当然そういう基礎知識というのですか、構造はこのようになっています、その中で、ここの部分が低電圧というようなあれで理解できるような内容にしていたりとかもしますので、やはりこういった中身の見直しの中では、そういった部分は外せない内容になってくるのかなと思います。
○池田座長 あと、事務局のポイントの2に書いてありますように、コンバータやインバータ等、その特有の電気回路の技術という基礎知識なのですが、このあたりもメーカーではなくて整備する方の観点として、どの程度というか、感電防止という観点では、教育としてはどのあたりまでのレベルが必要なのでしょうか
○羽石参集者 実際にどこまでということは、例えば整備士の資格を取る課程での内容とのラップぐあいとかを見ての判断になるかと思います。ただ、この辺のコンバータとかインバータは、本当に特有のものについては入れて、こちらの教育のほうで押さえていく内容になるのかなと思います。その中で、本当に基本的な電気・電子理論みたいな、当然普通の車でも12ボルトバッテリーとかは乗っかっていますので、電気というものは基本的にこういうものであって感電するよとかいう部分はこちらの整備士課程のほうでも入っている部分もありますので、ある程度そこは取り払った上で、プラス、では、コンバータとは何だみたいなところから教育に入れていく必要があるかと思います。
細かいところはこれからの議論になるかなと思います。
○田路オブザーバー 今の御質問なのですけれども、自動車メーカーはコンバータ、インバータをつくる者ですが、整備士はそれらをつくる者ではなく整備する者ですので、教育のレベルというようなことであれば、あくまでも細部にわたる構造とか、そういうものは整備士に対して今回必要ではないと思っていまして、あくまでもインバータたるものはどういう目的で、どういう機能を発揮するものか。そういう基本的なレベルを教えるということが必要かと思っております。
○池田座長 本当の基礎知識というか、そういうことですね。
○田路オブザーバー はい。
○池田座長 あと、検討に当たってのポイントの(1)で、先ほど紙屋様からもお話があったとおり、プラグを取り外して本当にゼロが保証されるのか。水没した車を修理する場合とか、本当に大丈夫かなということは懸念されるところですし、実際にゼロボルトで、停電の状態で、充電部がない状態でやる作業であれば問題ないのですが、果たしてそれが常時保証されるのかというところは懸念されるところだと思います。
ここに書いてありますように、対地電圧が50ボルトを超える充電電路に係る活線作業というところなのですが、このあたりはどうでしょうか。
○冨田参集者 200ボルトなり400ボルトなりの電源が搭載された状態であるのは間違いないわけですね。それがサービスプラグを抜くことによって、ほかの部分とは切り離されるのですけれども、その電源の部分は絶対に大丈夫なのでしょうか。電源部分については、メンテナンス上特段の配慮なり、活線作業というような形で注意しなければいけないとか、その辺の配慮はどのような状況なのでしょうか。
○池田座長 その辺に関しては、どなたにお聞きしたらよろしいですか。
髙橋様にお伺いしたほうがよろしいでしょうか。
○髙橋参集者 自動車メーカーさんの前で私が回答していいのか、甚だ疑問なのですが、普通の一般の建物の電気と違いまして、車というものは皆さん御承知のとおり動いているものですので、確かにそういう懸念点は出てくるかと思います。ただ、自動車メーカーさんもその辺は重々承知して製造しているものでございまして、とても頑丈な箱の中に、二重三重の形でつくっているものでございまして、当然水没等となりますと、すぐ自動的に、よく言うブレーカーがガチャンと落ちるというような形がつくられております。
当然例外というものがありまして、ちょっと想定できないのですけれども、例えば100メートルぐらい上から自動車が落っこちてきてぐちゃぐちゃになった場合はどうなるのか。さすがにそういう想定できないものはありますが、一般的な交通事故とかそういうものですと、まず間違いなく大丈夫というふうに保証されていると聞いております。
○冨田参集者 バッテリー自体をメンテナンスするという作業は、普通はないのですか。
○髙橋参集者 今、御懸念されております200ボルトとかのバッテリーは、まず、あけて分解するということがございません。
○冨田参集者 つまり、整備士さんは、基本的にそこら辺のものはタッチしないという形ですか。
○髙橋参集者 タッチしないです。自動車メーカーさんないしバッテリーメーカーさんのみしかさわらないというような現状です。
○冨田参集者 そういうふうに完全にすみ分けをしているということですね。
○髙橋参集者 業界用語になりますけれども、アッセンブリー交換といいます。専門の方が、中を分解して小さいもののこの2個だけを交換ということではなく、まるごと交換というのが原則と聞いています。
○冨田参集者 わかりました。
○池田座長 そうしますと、1番の最初の話に関しては、基本的にはプラグを外せばリスクはないというか、問題ない。それから、多重の防護とヒューズ等で必ず切れる、あるいは充電部がなくなるような配慮がされているので、通常整備士が行う業務としては、そのあたりは余り範疇には入らない。考えなくていいということですね。
次の通常の工場に設置されているような配電・変電設備は、自動車にはないでしょうということですが、当然工場などにあります配電設備にあるような変圧器とか、さまざまな遮断器等はないでしょうが、電気自動車の場合は高圧のバッテリーからそれをアクチュエーターであるモーターにつなげるところまで、そのあたりは通常整備士の方はどうなのでしょうか。当然電気の修理、点検の業務としてアプローチすることはあるのですね。
○冨田参集者 いろいろな電動工具などを使って整備することはあるので、少なくとも分電盤ぐらいはあけてチェックするとか、そういうことはあるのではないかと私は思います。整備士に詳しい方に補足をお願いできればと思います。
○羽石参集者 もう一度いいですか。配電盤をさわる機会があるのではないかと。
○冨田参集者 整備士さんはそのぐらいの作業はあるのではないか。メンテナンス中には、いろいろな電動工具などを使うこともあるのではないかと思うのですけれども、その辺はいかがでしょうか。
○羽石参集者 それは車ではなくて、車を扱う上での工具とか、それはそうですね。電動工具とかは当然通常の範疇で取扱はいたします。ただ、ちょっとそれてしまうかもしれませんが、ここの表にあるような、いわゆる配電設備とか変電設備とかいう部分は、直接の整備とは関係ない部分なので、整備士の方が通常業務でというあれではない範疇になってきますね。
○池田座長 整備工場にある、いわゆる電気設備に関しては、そこは整備士の業務とは関係ない。
○羽石参集者 もちろん整備工場を運営する上で、そういう必要な資格を取った方がやるということは当然あるかもしれませんけれども、車そのものの整備としては、では、整備士がみんなこういう配電設備・変電設備をいじれるかというと、そういうあれではないと思います。
○池田座長 事務局がここで書いてある意図は、工場などにある分電・配電設備にあるような何かの電気的なコンポーネントが電気自動車の中に入っていると、同じ考えが適用されるのではないかと、そういう意図ですね。
○奥野副主任中央産業安全専門官 今の低圧電気の取扱業務のほうではこう書かれているのですけれども、今回、御検討いただく電気自動車では、工場にあるものと違う形での設備とかがあるのではないかということで、そういった意味で、そのあたりは適切な形で変更していく必要があるのかなと思っておるところでございます。
○池田座長 電気自動車の中身の話ということですね。
○市川参集者 多分、先生方は御存じかと思うのですけれども、電気自動車は、例えば充電設備につないでいないときは車ということで、ただ、充電したいとか、そういうことで充電設備につないだときには電気設備という扱いになるということは知られていることかとは思いますので、電気設備として作業をする上で必要な知識というものは必要かとは思います。
○池田座長 当然電気自動車はバッテリーごとなのですが、バッテリーに充電するという設備は当然つなげばかかわってくる話ですし、逆に今は自動車側から給電するという仕組みもあるでしょうから、そのあたりを考えますと、それの周辺も一応全然関係ないというわけにはいかないと思いますね。
あと、先ほど私がちょっと申しました、自動車に搭載しているバッテリーからモーターに行くまでの間、200ボルト以上のところから、実際の電気モーターは数十ボルトとかだと思いますが、そこに行くまでの電気的な配線にかかわるところは、整備士の方は当然いろいろアプローチはすると思います。そこは基本的には全てプラグを抜いて充電していない状態でやるというのが原則でよろしいですか。例えば通電しながら何か保守や点検をする。そんな業務は、整備士の方はないでしょうか。どうでしょうか。ないですか。
○羽石参集者 ないです。
○池田座長 わかりました。
そうしますと、資料5のカリキュラムに戻っていただきますと、一応この科目ということで、基礎知識が並んでおりまして、一般的な低圧電気の危険性にかかわる部分と、設備にかかわる部分、それから、用具にかかわる知識と活線作業のこういう項目がございまして、それぞれ実技が何時間ということで定められております。このあたりの具体的な業務として、細かい科目や時間に関しては今後また御議論いただく予定ですが、まず、きょうの時点でこれは要らないとか、あるいはこういった項目は、ここにも書いてありますように、電気自動車の基礎知識や特有の電気回路に関する科目は入れないといけないという事務局の案がございますが、それにつきまして、過不足、何か補足するような御意見はございますでしょうか。
○冨田参集者 先ほど御発言がありましたけれども、低圧の電気設備に関する基礎知識の中の変電設備は、多分、整備士さんはほとんどメンテナンスをすることはないのではないかと思うので、これはなくてもいいかなというふうに私は思います。それから、配電設備の中の分電盤の操作方法ぐらいわかればいいので、余りこれについてもそれほど、現状よりは少し中身を減らしてもいいかなと思っております。○池田座長 保護具に関してはどうですか。実際にプラグを取り外し、取りつけるというときには、恐らく保護具はされているかと思いますが、それぐらいですか。それ以外のときには、特に保護具は使っていないですか。
○羽石参集者 そうですね。基本的にこの辺の保護具は、電気自動車とかの取り扱いのときには本当に基本になっていますので、実際にカリキュラムの書き方とかを私もまだ確認していないのですけれども、例えば保護具の着用とか、確認とかメンテナンスとかいう部分については、きちんと入れるというか残すべきかと思います。
○冨田参集者 あと、絶縁のシートとか、そういう防具は余り整備中には使わないのですか。つまり、整備中は絶縁用の手袋があればそれで十分というふうに普通は考えられているのでしょうか。
○羽石参集者 防具についてはどうでしょうか。
○阿部氏(羽石参集者随行) 弊社は絶縁手袋と、あとは絶縁靴を履いてやって、例えばサービスプラグを外すときなどは、必ず絶縁手袋、絶縁靴、保護眼鏡、これをつけてから作業しなさいという話でございます。
○羽石参集者 防具は特に。
○冨田参集者 絶縁シートで充電部を覆うとか、そういうことはやっていないのですか。
○阿部氏(羽石参集者随行) そこまではやっていないですね。
○冨田参集者 やっていない。そうすると、余り絶縁用防具というのも要らないという感じなのですか。安全上なくても大丈夫というお考えですか。
○池田座長 具体的なカリキュラムについては、また次回以降も御議論いただきたいと思いますが、とにかくバッテリーを外せば、あとはもう安全。そういう前提があるということでよろしいのですか。
○紙屋参集者 バッテリーと安全用具のお話を聞いてちょっと思ったのですが、電動車両の整備のあれなどを見ていると、バッテリーの故障時とか異常時の有機溶媒の液漏れがあるから、マスクとか何か。要は、喉とか鼻を痛めるから気をつけてくださいねと、いろいろなところに書いてありますね。それらみたいなところは、感電とはちょっと違うのですけれども、バッテリーを扱うということで、そういうことを加えていく必要はどうなのですか。
○羽石参集者 今は、マスクはないですね。保護眼鏡までです。
○紙屋参集者 今の用具では、保護眼鏡は入っているのですか。
○羽石参集者 こちらのほうで、今のカリキュラムで入っているかどうかは、私は今、わからないのですけれども、済みません。
○紙屋参集者 だから、そういう意味で、やはり電動車両を扱うということで、新たに加える、考えなければいけないことの1つに入るのではないかとちょっと思いまして。
○羽石参集者 そういう意味では、具体的に例えば保護具であれば、本当に過不足がないかということはきっちり見たほうがいいかなと思います。
○田路オブザーバー 今の御質問なのですけれども、検討の範囲にまた戻ってしまうのですが、今、厚労省のこの検討会は労働安全衛生規則の36条と教育規程6条に基づくものなので、あくまでも低圧、高圧電気の取り扱いにおける危険・有害な業務ということに着目した検討なので、バッテリーの中の溶剤、溶液が蒸発して目にというのは、電気の感電防止の今回の検討とちょっと違うような気がしております。また、整備工場の中の電気をオペレーションする機械についても、整備事業者は、自らの施設の電気のところの敷設もしくは修理を業としないと思うので、そこを検討の範囲とするのは少し違うと考えます。

○紙屋参集者 もちろんそれは感電と関係ないというのは先ほども言ったとおり、関係ないことはわかっていますけれども、範囲外ということでしたら、まさに範囲外ですね。おっしゃるとおりで、そこは今回のこの委員会の位置づけによって違ってくると思います。
○池田座長 もともとこの低圧電気の取扱業務の特別教育には、高圧バッテリーという概念自体が今までほぼなかったということもございますので、このあたりについては、もう一回ちょっと検討する必要もあるかと思いますので、また次回、検討できればと思います。
それから、プラグを引っこ抜けば全部オーケーという話も、いわゆる間接接触ですね。何かトラブルや異常があったときに、本来充電していない部分が充電してしまっている。そのような懸念が本当にないのかどうか。そのあたりに関しても、感電防止という点ではちょっと気にとめておく必要があるかと思います。
そのあたりのメカニズムに対して、人見さん、何か御見解はございますか。
○人見参集者 多分、一番いいのは自動車メーカーさん。ユニットそのものとしては自動車メーカーさんが最終的に取り扱うことになると思いますので、それ以外の配電の部分について、どのように取り扱っていくかということが主眼になるのかなと思います。
そのときには、メーカーさんが今、どのように指導しているのかということをベースにして、それを一般的にどこまで適用するのかというアプローチがいいのかなというように私としては思います。
○池田座長 ありがとうございます。
そろそろ時間も押してきているので、次に行きましょう。資料5に戻りまして、実技教育の内容についてですが、これは今のカリキュラムのお話と関連するものです。先ほど事務局から説明いただきましたように、現状の低圧電気取扱業務の特別教育では、実技を7時間行うということが規定されておりますが、カリキュラムと連動して必要な実技教育はどういったものがあるかということです。
ポイントで説明いただきましたように、プラグを外せばあとは関係ないという前提でいいのかということは、先ほどの学科のところの懸念の1つでもあります。この実技に関しましては、カリキュラムと連動する話と、それから、どのくらい時間が必要で、どんなことをやらせればいいのかというところは、また今後議論いただきたいと思います。
この検討会は3回しかございませんので、どの項目が必要でどの項目を省いていいか、残す科目としてはどのくらい時間が必要かというあたりを3回で何か結論を出したいということで、具体的に実技の中身の細かいところまでは多分、議論はいけないと思いますので、これからのフリーディスカッションに当たっては、まず、科目と基本的な範囲について御意見をいただければと思いますが、御意見はございますでしょうか。
極論を言ってしまえばサービスプラグの脱着のところだけ教育が必要かなという話になってしまうのですが、御意見がございましたらお願いいたします。よろしいですか。
ここに関しましては、先ほどのカリキュラム、学科のほうの話と連動しますので、こちらのほうに絡めましてまた振り返りたいと思います。
引き続きまして、4番目です。資料5の4に戻りまして、自動車整備士の資格の取り扱いについてであります。もう一度振り返りますと、現状、自動車整備士の技能検定がございまして、資格制度が国交省のほうで定められているということと、学科と実技で教育は受けている。労働安全衛生規則のほうでは十分な知識・技能があれば特別教育は省略できるというふうになっています。
検討に当たってのポイントは、自動車整備士であっても電気自動車等の整備業務に従事する場合に習得させるべき事項は何かということになります。先ほど学科のところでもお話がありましたように、電気自動車特有の仕組みに関して、ここに関しては、先ほど田路さんの御説明では、電気・電子というところでかなり時間を割いているというお話がありましたが、こういった電気自動車特有の知識や技能はどの程度入っているのですか。
○田路オブザーバー 養成課程の教育において、具体的には、電気・電子理論というものがあって、これらに係る内容を盛り込んだ教科書を国交省のほうで監修をしています。教科書では、基本的な電気の基礎知識について、しっかり教えていますし、感電防止のための必要な、例えば電圧計等の説明も含まれています。
髙橋さん、せっかくだから、もう少し教科書の説明とかをしていただけますか。
○髙橋参集者 教科書の電気関係でいきますと、今回の電気自動車関係は置いておきまして、従来のガソリン車・ディーゼル車の例えでいきますと、原則12ボルトのバッテリーを使っておるのですが、バッテリーだけでは当然そのうち電気がなくなってしまいますので、電気をつくる充電回路というものもありますし、ガソリンエンジンですと、点火プラグというものがありますので、そういうものに火花を飛ばすための回路、それに加えて、電気が来ているか、来ていないかという点検もしないといけないものですから、テスターとかの使い方。テスターの構造も勉強します。何でこれで電気がはかれるのか、電圧が、電流が、抵抗がと、そこまでの知識も入っております。
また、ランプのつく原理とか、そういうモーター関係も全部やっております。そのようなものが大体電気・電子のほうで基礎知識を学んでいるところでございます。
○池田座長 電気自動車特有の高圧バッテリーとか、エンジンではない電気的な制御の部分とか、そのような範囲はどうなのでしょうか。
○髙橋参集者 そちらのほうは全く触れていないと言っていいぐらい触れておりません。ただ、冒頭にもありましたように、インバータ、コンバータとか基礎知識、逆に言いますと、基礎知識があれば応用がきくという状態になっておりますので、構造がわかればどこが危ないのか、どこが安全なのか。そこまでわかるような形になっております。ですから、やはりインバータ、コンバータと、電気自動車特有のものは追加していただかないといけないと思っているところでございます。
○池田座長 このあたりは技術がどんどん進展しますので、全く違う仕組みが出てくるかもしれないですし、電圧の範囲が変わったり、アクチュエーターの能力が上がるともっとハイパワーが求められるかもしれませんし、そのあたりは結構追いつくのが大変かなという気はいたしますね。
○人見参集者 もし今の整備に電気自動車特有のインバータとか、あとはモーターも直流ではなくて交流モーターになっていますので、その仕組みは基本的には性能が変わっていっても大きくは変わらないと思いますので、基本的にどういう機能を有しているのか、どういう回路が組まれているのかという基本的な知識をできればカリキュラムには入れていただいて、そこは基本的に将来10年、20年たっても大きく変わらないと思いますので、ぜひ入れておくべきかなと私も思います。
○池田座長 ありがとうございます。
そのほか、資格に関しての御意見はございますでしょうか。
○冨田参集者 この学科の中で、自動車整備に電装という項目があるのですけれども、具体的にはこの中でどういったことを教育されているのでしょうか。学科項目の自動車整備の3番目ですね。電装というものがありますけれども、この中身は点火プラグでスパークを発生させるためのメカニズムにかかわるようなものなのでしょうか。
○池田座長 資料6の別表の自動車整備の科目の中の電装というところですね。
お願いします。
○髙橋参集者 自動車整備の電装ですが、ここは大きなところで言いますと、バッテリー、オルタネーター、スターターとか、そちらのほうの構造、機能、あとは整備方法、メンテナンスする部分、そういうところを勉強しております。座学と実習の2つがございます。現物を使っての勉強もやっております。
○池田座長 お願いいたします。
○奥村安全課長 事務局から質問してもよろしいですか。自動車の整備につく人の多くは整備士の資格を持っているということだと思うのですけれども、補助員のような、そういう資格を持っていない人も実際には整備作業にかかわっているということでよろしいでしょうか。
○髙橋参集者 冒頭、部長さんからもありましたが、人材不足ではございませんが、高校を卒業して整備工場で働きながら資格を取る。その時点では見習い工員という扱いで、資格がない方もいらっしゃいます。その後、実務経験を1年積んで、先ほど田路指導官からありましたように、振興会の夜間講習とかに行って資格を取る。二種養成施設に行くというパターンがございます。
○奥村安全課長 その従事していい仕事の資格がなくてもさわっていい範囲と、感電による災害のリスクがきれいに一致していればいいのですけれども、そうでもないこともあるのかなと。
○髙橋参集者 正直に言いまして、自動車整備業に関しましては何でもさわれるのが現状でございます。ただ、そこは事業主がベテランと新人の差を見きわめて、どこまでやっていいのか、やってはいけないのかということを、割り振っているところでございます。
○田路オブザーバー 先ほどの御質問で、うちのデータを御紹介しますと、整備振興会で特別教育を約18年間で実施した人数が10万9719人いまして、無資格者が受講したのが86名、0.078%(これ以外に自動車整備専門学校の学生が受講したケースはあるものの、その大半は整備士資格を取得していると思われる。)ということでありまして、基本的に事業者は振興会のほうに職員を派遣して講習を受けさせますが、ここでお示ししたように、ほとんどが有資格者です。すなわち事業場において電気自動車をさわらせているのは、有資格者にさわらせるというのがこのデータによりわかるかなと思います。もちろんゼロではないということはおっしゃるとおりです。
○池田座長 そのほか、資格に関しての御意見はございますでしょうか。よろしいですか。
それでは、本日は、この4点につきまして御意見をいただきました。最後に、振り返ってでも結構ですが、そのほかの御意見がございましたら、お願いいたします。
○髙橋参集者 先ほど座長さんがちょっと懸念していた、バッテリーが漏電していると、もしかしたらどこかさわったときに感電するのではないかというお話があったと思っていますが、これは自動車メーカーさん全部だと思うのですが、漏電すると、コンピューターのほうで自動的に全部シャットダウンといいますか、カットしまして、ほかのところをさわっても感電しないようなつくりになっていますね。
自動車メーカーさん、ハイブリッド車または電気自動車は、コンピューターのほうで全て電流・電圧関係はみんな管理しておりますので、何かしらの事故、不具合で電気が漏れ始めたとき、電圧が下がってきたということで、コンピューターが全てを遮断するような形で、当然ユーザーの方もランプがついたりして、警告します。安全のほうは担保されているような形になっているところでございます。
○池田座長 ありがとうございます。
我々安全研究所の立場で言うと、そういうコンピューターを使った監視の機能は本当に大丈夫かなというところを疑ってしまうのですが、その辺、自動車はかなり機能安全等々で厳重に安全のレベルは管理されているとは思います。ありがとうございます。
そのほか、御意見はございますでしょうか。よろしいですか。
では、まとめてよろしいでしょうか。ありがとうございます。
それでは、本日の議論はここまでといたしまして、次回は、本日の議論を踏まえまして、整理された論点をもう一度事務局のほうから御呈示いただきまして、それをもとに第2回、引き続き議論を継続させていただければと思います。
事務局、お願いいたします。
○奥野副主任中央産業安全専門官 次回、第2回の検討会につきましては、参集者全員の御都合のつく時間帯であります2月27日の16時から18時とさせていただきます。場所につきましては、本日と同じ会議室になります。
最後に、安全課長より閉会の御挨拶を申し上げます。
○奥村安全課長 本日は、お忙しい日程の中、お時間をつくっていただきまして、どうもありがとうございます。
2時間という短い時間ですが、幅広な観点で、また、コンパクトな議論をしていただきまして、いろいろ問題を洗い出していただいたと思っております。本日いただいた御意見を踏まえて、第2回目では、可能ならば報告書の骨子という形でお示しして、さらに御検討をいただきたいと思っております。
本日は、どうもありがとうございました。