第122回社会保障審議会医療保険部会 議事録

日時

令和元年11月28日(木)15:59~17:17

 

場所

全国都市会館

議題

1.診療報酬改定の基本方針について
2.「医療等情報の連結推進に向けた被保険者番号活用の仕組み
  に関する検討会」議論の取りまとめについて
3.医療保険制度をめぐる最近の動向について(報告)
 

議事

 

○遠藤部会長 それでは、若干定刻の前でございますけれども、委員の皆さんおそろいですので、ただいまより「第122回医療保険部会」を開催したいと思います。委員の皆様におかれましては、御多忙の折、お集まりをいただきましてありがとうございます。
まず、本日の委員の出席状況について申し上げます。
本日は、池端委員、一瀬委員、尾崎委員、菊池委員、原委員、樋口委員、藤原委員、前葉委員より御欠席の御連絡をいただいております。
続きまして、欠席委員のかわりに出席される方についてお諮りをいたします。
池端委員の代理として武久参考人、尾崎委員の代理として家保参考人、原委員の代理として中野参考人、藤原委員の代理として井上参考人、前葉委員の代理として松岡参考人。以上の方々の代理出席についてお認めいただければと思いますが、よろしゅうございますか。
(「異議なし」と声あり)
○遠藤部会長 ありがとうございます。
なお、会議冒頭の頭撮りはここまでとさせていただきたいと思います。
(報道関係者退室)
○遠藤部会長 それでは、これから議事に入りたいと思います。
本日は「診療報酬改定の基本方針について」「『医療等情報の連結推進に向けた被保険者番号活用の仕組みに関する検討会』議論の取りまとめについて」「医療保険制度をめぐる最近の動向について(報告)」の3つを議題としたいと思います。
初めに「診療報酬改定の基本方針について」を議題といたします。
本日はこれまでの議論を踏まえた基本方針の取りまとめ案を事務局から提出していただいております。この時期でございますので、そろそろ当部会としての取りまとめができればと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、事務局から資料の説明をお願いいたします。
○山下課長 医療介護連携政策課長でございます。
お手元のタブレットの資料1-1をごらんいただきたいと思います。
過去3回にわたりまして皆様方から御議論いただいたことを踏まえまして、基本方針案とさせていただきました。まず、その基本方針案の骨格につきまして、表題という形で一覧表になっていますので、これをごらんいただきたいと思います。
構成としましては2つに分かれておりまして「改定に当たっての基本認識」と「改定の基本的視点と具体的方向性」でございます。
基本認識でありますが、4つに分かれております。
まず、政策の方向性としまして、健康寿命の延伸、人生100年時代に向けた「全世代型社会保障」の実現に向けて政策をしていこう。
それに当たって、医療でございますので「患者・国民に身近な医療の実現」を果たしていきたいということです。
そのためにも、医療を提供する側、どこに住んでいても適切な医療を安心して受けられるということを実現するとともに、医師等の働き方の推進ということが必要である。
こうした医療を実現するためにも、根本としまして社会保障制度の安定性・持続可能性の確保、経済・財政との調和ということが必要だという形で基本認識をまとめております。
次に「改定の基本的視点と具体的方向性」を4つに分けて整理をしております。
1番目は、医療従事者の負担軽減、医師等の働き方改革の推進。これを重点課題として整理しています。
2番目は、患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現。
3番目は、医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムの推進。
4番目は、効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上。このように整理をしております。
続きまして内容でございますが、実際の本文をごらんいただきたいと思いますので、資料1-2をお開きいただきたいと思います。
「改定に当たっての基本認識」ですが、健康寿命の延伸、人生100年時代に向けた「全世代型社会保障」の実現と整理しまして、最後の○のところなのですが、「来る人口減少社会に備えた将来の医療体制の展望を見据え、国民一人一人の予防・健康づくりに関する意識を涵養し、健康寿命の延伸により長寿を実現しながら、患者・国民にとって身近でわかりやすい医療を実現するとともに、医師等の働き方改革を推進することが必要である。その際、高齢化や技術進歩、高額な医薬品の開発等により医療費が増大していくことが見込まれる中、効率化・適正化を進め、制度の安定性・持続性を確保しつつ経済・財政との調和を図る観点も重要である」。
続きまして、「患者・国民に身近な医療の実現」としまして、最初の○なのですが、「地域の実情に応じて、可能な限り住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、地域包括ケアシステムを構築するとともに、かかりつけ医機能や患者への情報提供や相談・支援を充実することが必要である」。
2ページをめくっていただきまして、上から2行目なのですが、診療報酬制度の基本的仕組みやそこから見える医療の方向性について、住民に丁寧に理解を広めていく必要があると書いております。
続いて、「どこに住んでいても適切な医療を安心して受けられる社会の実現、医師等の働き方改革の推進」ということで、最初の○なのですが、地域医療構想の実現に向けた取組、実効性のある医師偏在対策、医師等の働き方改革を推進し、総合的な医療提供体制改革を実施していくことが求められている。
次の○なのですが、「医師等の働き方改革については、将来の医療ニーズの変化や現役世代の減少、医療技術の進歩等も踏まえつつ、医療の安全や地域医療の確保、患者や保険者の視点にも留意しながら、医師等の負担軽減等を図ることが重要」と書いてあります。
最後に、「社会保障制度の安定性・持続可能性の確保、経済・財政との調和」ですけれども、最初の○で、「制度の安定性・持続可能性を確保しつつ国民皆保険を堅持するためには、国民各層の制度に対する納得感を高めることが不可欠であるとともに、医療政策においても経済・財政との調和を図っていくことが重要である」。
次の○なのですが、「保険料などの国民負担、物価・賃金の動向、医療機関の収入や経営状況、保険財政や国の財政に係る状況等を踏まえるとともに、無駄の排除、医療資源の効率的な配分、医療分野におけるイノベーションの評価等を通じた経済成長への貢献を図ることが必要である」と整理しています。
続いて、改定の基本的視点と具体的方向性でありまして、3枚目のスライドになりますが「(1)医療従事者の負担軽減、医師等の働き方改革の推進」を重点課題としました。
基本的な視点としまして3つ○があるのですが、最後の○です。
「時間外労働の上限規制の適用が開始される2024年4月を見据え、今後、総合的な医療提供体制改革の進展の状況、医療の安全や地域医療の確保、患者や保険者の視点等を踏まえながら、適切な評価の在り方について検討する必要がある」としております。
さらに、具体的方向性の例としまして、最初の○です。「医師等の長時間労働などの厳しい勤務環境改善する取組の評価。
次の○は、「地域医療の確保を図る観点から早急に対応が必要な救急医療体制等の評価」。これらを具体的方向性の例として書いております。
続きまして「(2)患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現」ということなのですけれども、「基本的視点」の後、具体的方向性の例としまして、それぞれ○のところを読み上げます。
「かかりつけ医、かかりつけ歯科医、かかりつけ薬剤師・薬局の機能の評価」
「患者にとって必要な情報提供、相談支援等の評価」
「アウトカムにも着目した評価の推進」
「重点的な対応が求められる分野について、国民の安心・安全を確保する観点からの適切な評価」
「口腔疾患の重症化予防、口腔機能低下への対応の充実、生活の質に配慮した歯科医療の推進」。
5ページに参りまして、
「薬局の地域におけるかかりつけ機能に応じた適切な評価、対物業務から対人業務への構造的な転換を推進するための所要の評価の重点化と適正化、院内薬剤師業務の評価」。
次に、医療におけるICTの利活用と整理しております。
続きまして「(3)医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムの推進」ですが、
「具体的方向性の例」としまして、○のところですが、
「医療機能や患者の状態に応じた入院医療の評価」
「外来医療の機能分化」
「質の高い在宅医療・訪問看護の確保」
「地域包括ケアシステムの推進のための取組」
と整理しております。
続きまして「(4)効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上」でございます。
「具体的方向性の例」としまして、
「後発医薬品やバイオ後続品の使用促進」
「費用対効果評価制度の活用」
「市場実例価格を踏まえた適正な評価等」
「医療機能や患者の状態に応じた入院医療の評価」
「外来医療の機能分化、重症化予防の取組の推進」
「医師・院内薬剤師と薬局薬剤師の協働の取組による医薬品の適正使用の推進」
このように整理をさせていただいております。
最後に「3.将来を見据えた課題」でございます。7ページ目です。
主要なところだけ読み上げますと、最初の○は、
「団塊の世代がすべて後期高齢者となる2025年、団塊ジュニア世代が65歳以上の高齢者となる2040年と、高齢化の進展に併せて、サービスの担い手(生産年齢人口)が減少する超高齢化・人口減少社会が到来している。また、地域に生きる一人一人が尊重され、その可能性が最大限に発揮できる「地域共生社会」の実現に資する取組が求められている」。
続いて、2番目の○の2行目からなのですが、
「診療報酬制度を分かりやすくするための取組を継続していくことが求められる。あわせて医療に係る財源は、保険料、公費及び患者負担等によってまかなわれていることに鑑み、医療機関等の経営に携わる者は、社会に対する説明責任を果たしていくことが求められる」。
続いて、その次の○なのですが、
「加えて、住民、医療提供者、保険者、民間企業、行政等の関係者がそれぞれの役割を自覚しながら保健・医療に関わることが重要であり、国民全体の医療制度に対する理解を深めていくための普及啓発も含め、国民に対して丁寧に説明していくことが求められている」。
最後の○なのですが、
「予防・健康づくりやセルフケア等の推進が図られるよう、住民、医療提供者、保険者、民間企業、行政等の全ての関係者が協力・連携して国民一人一人を支援するとともに、国はこうした取組に向けた環境整備を行うことが必要である」とまとめております。
事務局から読み上げる形で御紹介をさしあげましたけれども、これまで3回の委員の皆様方の御意見を踏まえて、こうした案としてまとめさせていただいて、提示をさせていただきました。
説明は以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
前回、前々回の御意見等々を反映した形の事務局原案ということでありますけれども、御意見等あれば承りたいと思います。いかがでございましょうか。
佐野委員どうぞ。
○佐野委員 ありがとうございます。
本件についてはこれまでも繰り返し申し上げてきたのですが、まだ医療従事者の負担軽減、医師等の働き方改革推進だけを重点課題にされているということは大変残念でございます。
中に具体的な方向性の例として、長時間労働などの厳しい勤務環境の改善ですとか救急医療、ICTなどが挙げられていますが、この分野についても、真に緊急度が高くて必要な部分を明確に限定すべきだと思います。中医協においては、この点も踏まえた慎重な議論をお願いしたいと思います。
いずれにしても、制度の安定性、持続可能性の向上については十分配慮した改定を実施してほしいと思います。
以上でございます。
○遠藤部会長 どうもありがとうございます。
安藤委員、どうぞ。
○安藤委員 ありがとうございます。
佐野委員と重なってしまうのですけれども、基本的視点(1)だけを重点課題とすることについては、私だけではなく他の委員から反対の意見が出ておったのですが、反映されていなくて非常に残念だと思っております。
また、前回の医療保険部会におきまして、入院医療について、患者像に応じた適切な評価をさらに推進することは看護師の負担軽減の観点から非常に重要な論点であるということを基本的視点(1)に明記していただきたい旨を発言したのですけれども、今回、反映されておりません。
基本的視点(3)の医療機能や患者の状態に応じた入院医療の評価の再掲でもいいと思いますので、基本的視点(1)に何らかの記載をしていただければと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、横尾委員、どうぞ。
○横尾委員 ありがとうございます。
1つ確認ですけれども、前回の医療保険部会の時に、原委員がおっしゃった「有床診療所に関する配慮や評価というのも必要ではないか」ということについて、私も全く同感の気持ちを持っています。特に有床診療所という文言が入ってないような気がするのですが、そのことについてはどこの記述と受けとめていいか、事務局に確認したいと思います。
○遠藤部会長 事務局、コメントをお願いいたします。
医療課長、どうぞ。
○森光課長 有床診療所につきましては、例えば具体的なところで言いますと、医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムの推進といった中で、まさに有床診療所もこの地域包括ケアシステムの中の一つとして頑張っていただいているという状況もございますので、そういう中できちんと評価をしていくということになるかと思います。
○遠藤部会長 横尾委員、どうぞ。
○横尾委員 概要的に言うとそうかもしれないのですけれども、仮に私が開業医で有床診療所の経営をしていたら、できたら有床診療所に関することを明記してもらいたいという気持ちになるわけです。この辺については医師会の委員の方がよく御理解されているかと思います。
なぜ取り上げたかと言いますと、全国の医療に関することをいろいろ調べているのですが、例えば腎疾患になって透析が始まると、年間500万~600万の経費がかかって、医療費の高騰の一つの原因になっていると一般によく言われています。
ところが、ある地方の現状などを見ていきますと、腎臓疾患になるような兆候としての生活習慣病、いわゆる糖尿病の悪化の進行中に、実は脳疾患、心疾患があって急逝されるということがあるそうです。御本人にとっても家族にとっても急なことですから大変痛ましいことなのですけれども、そういった方々の通常の健康とか、簡単に入院しての治療ですとか、大病院に行かなくても、そういったことは恐らく有床診療所、全国にある開業医の皆さんがサポートされていると思うのです。けれども、それはそれで大変な御苦労もあるし、それぞれ工夫もして、地域の事情に合わせた医療の提供も心がけて、努力されていると思うのです。そういったことも評価するようなことをできるなら文言に入れるか、あるいは今、おっしゃった「地域包括ケアシステムの中の一つ」ということならそれはそれで、どこかできちんと評価するということをぜひ希望したいと思います。
○遠藤部会長 ありがとうございます。ほかに御意見は。
井上参考人、どうぞ。
○井上参考人 まず、基本認識の中で、制度の安定性・持続可能性の確保、経済・財政との調和という点が盛り込まれた点につきましては評価をしたいと思います。
次に働き方改革について、これは産業界にとっても非常に大きな課題の一つですが、企業の視点から見ますと、この働き方改革が、例えば企業の価格とか給与にそのまま結びつくかというと、そういうことはないわけです。そのため、診療報酬上の重点課題として置くことには若干違和感が残っております。
働き方改革は単に労働時間の短縮ということだけではなく、限られた資産の中でいかに付加価値の高いアウトプットを創出して、社会的に有用なアウトカムを得るかということが本質だと思います。これは医療制度においても同様だと思います。
(4)にありますような効率化とか適正化の視点も含めて、今後バランスを持った改定となるように期待をいたします。
以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
ほかにありますか。
松原委員、どうぞ。
○松原委員 重点項目の件ですが、随分議論してきたところであります。
この件に関しましては、反対されている方もいらっしゃいますけれども、重要な問題であるということは認識しているところだと思います。このまま重点項目として対応していただきたく思います。
特に、医師が大変疲弊しているのは事実であります。そこのところをどのように対応するか中医協で議論されているところだと思いますので、議論を重く受けとめて改訂していただきたく思っております。
2番目は、先ほど横尾委員から有床診のお話がございました。
大都会は多科にわたって診たり、重い病気を診療所で入院してみたりすることは、なくても十分に対応できるような医療資源がございます。しかし、地方に行きますと、有床診療所しかないところもございます。そういったところで頑張っている有床診療所がまさに究極のかかりつけ医機能を発揮しているとこであります。ぜひ、有床診療所という名称を挙げていただき、ここのところが重点であるということがわかるようにしていただければありがたいと思います。
先ほど医療課長から、そのように考えている旨の御発言もございましたので、中医協でしっかりと対応していただきたく思います。
3番目は、3ページの(2)です。これも以前から申し上げているところですし、去年も申し上げましたが、医療を内部だけでやっていますと、大変おかしなことが起きた例が多々ございます。したがって、第三者の目を入れていただくということは非常に大事な問題であります。特に高度な医療を担当している特定機能病院は、こういった他者の目が入るべきだと思います。ぜひ推進していただきたく思います。
最後に5ページであります。(3)の医療機能の分化・強化なのですが、具体的方向性のところの外来医療の機能分化につきましても、前回、前々回と議論を重ねて、前年度前の年も議論して、初診料のところをしっかりと、紹介状がなければアメニティーとして対応して、5000円以上選定療養として取るということをお決めいただきました。そのときに検討した再診料も、地域医療の分化のためには十分対応しなければならないということを何度も申し上げたところであります。
実際のところ、これが余り対応されていません。
中医協の議論でもこれを調べて対応したいという旨のお話があったように聞いております。ぜひ、速やかに見ていただいて、この再診料で地域医療の機能分化が速やかに推進できるように結果を早く検討して、通知で対応できることでありますので、すみやかに対応していただきたいと思いますが、医療課長、いかがでございましょうか。
○遠藤部会長 いかがでしょうか。
医療課長、どうぞ。
○森光課長 大病院の受診時定額負担の制度は、先生のおっしゃるとおり、医療機能の分化、連携というところをしっかり進めていくということのためにつくられた制度でございまして、それをさらに推し進めるということは必要なことだろうと思っております。
現在、中医協等でも議論をさせていただいておりますけれども、再診料の部分に関しては、確かになかなか進んでおらず、その理由がわからない部分がありますので、そこは明確化できるような仕組みをつくりたいと考えております。
また、それをもって次のステップに進めるようにしていきたいと考えているところでございます。
○松原委員 大病院に担当の先生方もお忙しいので、なかなか紹介状を返せない。その方を適切な医療機関に紹介できないという実情もあります。そこのところもしっかりと御配慮いただいて、調べた上で速やかに通知対応できることですので、よろしくお願いします。
以上です。
○遠藤部会長 それでは、お待たせしました。藤井委員が先ほどお手を挙げたので、藤井委員、どうぞ。
○藤井委員 ありがとうございます。
とりまとめていただいた「診療報酬改定の基本方針(案)」につきまして、特段、反対の意見はございませんが、過去に本部会でいろいろ私から申し上げで参りました、重複投与の削減やポリファーマシー、残薬の解消等に向けては、早急に具体策を検討していただきたいと思います。
以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
ほかにいかがでございましょうか。
武久参考人、どうぞ。
○武久参考人 2番のところの、かかりつけ医、医師会の問題であります。我々も医師会の一員なのですけれども、近くで見ておりますと、かかりつけ医というか開業医が高年齢化してきておりまして、お年を召したということで病院、医院を辞めてしまう先生方が結構いらっしゃいました。
その息子さんもお医者さんなのですけれども、なかなか継いでくれないということで、無床診療所に関しましても数がだんだん減っておりまして、そういう意味では在宅専門の先生が、都会ではビル診のようなものをつくって効率化していますけれども、現実に土地を買って、そこへ建物を建てて、開業医を始めるかかりつけ医になろうとされている方がいらっしゃいますけれども、投下資本に見合うだけのインカムがなかなか得られないということで、かかりつけ医というもの自体の機能が、全国で言うと少し落ちているような感じが、私の周りでしております。
開業医の先生が近くの地域の患者さんの医療を守っていただいて、その近所の地域の多機能な病院が連携してうまく在宅医療が進められるようにするということが、この医療行政のうちの非常に重要なことだと思いますので、かかりつけ医はかかりつけ医、病院は病院というふうに分けないで、ここのところを地域医療でうまく連携できるような方策を講じていただけると大変ありがたいと思っております。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
ほかにございますか。
大体御意見は出尽くしたと思います。
いろいろと御意見もありましたけれども、大筋において皆様、大体お認めいただいていると思います。ただ、働き方改革のところで重点課題ということに対しては、賛否の議論があるということであります。
大きな働き方改革は勤務医の働く環境にとって大きな改革でありますので、それに伴うさまざまな施策が必要になるだろうということで重点課題と書いているわけだと思いますけれども、無駄になるようなことに対する懸念が示されているのだろうということを支払側の方たちがおっしゃっておられるのだろうと思います。そういう懸念もあるということを含めて、重点課題ということで対応させていただければと思いますけれども、支払側はいかがでしょうか。
そういう懸念もあるということを実際、中医協の審議の中でも十分考慮しながら御審議いただければと思います。
それでは、大体この内容で御了承いただけたと思います。まず、そういう理解でよろしゅうございますか。
(「異議なし」と声あり)
○遠藤部会長 それであれば、ただ、これは12月9日に医療部会のほうでまた議論されるということで、医療部会と医療保険部会の合同でこれをつくることになります。その結果もありますので、その調整等々につきましてしなければいけないわけなのですが、その点につきましては座長預かりということで対応させていただければと思いますけれども、よろしゅうございますか。
(「異議なし」と声あり)
○遠藤部会長 それでは、そのように対応させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
次に「『医療等情報の連結推進に向けた被保険者番号活用の仕組みに関する検討会』議論の取りまとめについて」を議題としたいと思います。
事務局から資料の説明をお願いいたします。
○三浦参事官 お手元の資料2-1をお開きください。パワーポイント横長資料「医療等情報の連結推進に向けた被保険者番号活用の仕組みに関する検討会(報告書概要)」です。
1ページをおめくりいただきまして、こちらの検討会の報告書の概要を御説明申し上げたいと思います。
検討の背景あるいは経緯です。1つ目の丸にありますが、データベースの整備を通じて医療などの分野の研究開発を推進するために、あるいは、医療機関などの間での患者情報の共有を推進するといったことから、医療等情報の連結の推進というのはかねてより重要性を指摘いただいておりました。
私ども情報化担当参事官室では、医療等分野情報連携基盤検討会を開催し、昨年の8月に、医療等分野における識別子として、個人単位化される予定の被保険者番号履歴の提供を受けることができる仕組みの整備を目指すという方向性をお示しいただきました。
また、本年の通常国会で健保法の一部改正法において、被保険者番号の個人単位化、オンライン資格確認の導入が立法され、この方向性について、具体的な検討を進める素地ができ上がっている状況でございました。
これを受けまして、このページの一番下に成長戦略フォローアップをご覧頂きたいのですが、本年6月に「また、医療と運輸における識別子(ID)については、オンライン資格確認システムを基盤として、個人単位化される被保険者番号を活用した医療等分野の情報の連結の仕組みの検討を進め、必要な法的手当を行い、令和3年度からの運用開始を目指す」と閣議決定をされております。
これらを踏まえまして、冒頭申し上げた検討会を本年7月に立ち上げ、特に「データベースでの利用」を念頭に置きながら、2021年度からの運用開始を目指した具体的な検討を進めてまいりました。
2ページに進んでいただければと思います。具体的な仕組みの御説明になります。
主に3点ほどございます。
まず、基本的なスキームでございますけれども、被保険者の記録というものは被保険者番号とともに紐付けされております。ですので、例えば、加盟をする保険者が変わりますと番号も変わるということになります。それをどう結合させるかというのが課題であり、これにつきましては履歴の照会を受けて、同一人物性について回答を行うシステム、ここでは履歴照会・回答システムと呼んでおりますが、このシステム上で照会された被保険者番号に何らかの目印を付する形で、同じ人物のものであるということを返すことが必要になってまいります。
その方法につきましては、技術的には、紹介の頻度や、データの量などを踏まえた検討が必要だろうということでありますが、何より大事なのは安全性が担保される設計というところで、下に小さい字でパターン1、パターン2と書いてありますような、それぞれのデータベースに応じてのやり方ではございますけれども、安全性を担保した仕組みを、システム的に最適な方法をつくっていくことが求められるということでございます。
(2)でございます。履歴照会・回答システムの使い手、活用主体についての議論であります。
昨年8月の基盤検討会におきましては2点、被保険者番号履歴を履歴管理提供主体から取得できる、実際にユーザーとなれる者の範囲は必要最低限であるべきであること、そしてそれが認められる資格と申しましょうか、要求水準といたしましては、利用目的が法令等で明確にされている、あるいは適切な組織的、物理的、技術的、人的安全管理措置が講じられていることなどが必要であるということが指摘されておりました。
この検討会におきましては具体的に、さらに右の箱の上にありますとおり3点ほど、例えばデータの収集根拠、利用目的が法律で明確にされている、保有するデータの性質に応じて、講ずべき安全管理措置等が個別に検討され、確保されていること、あるいは、データの第三者提供に関するスキームがもう法律に規定されていて、提供先における照合、照らし合わせの禁止の規定など、必要な措置が設けられている。このような要求を満たしているようなデータベースについては利用可能でしょうということが結論づけられているところでございます。
また、右側の箱の2つ目の丸でありますけれども、公的データベースについて、このルールを当てはめて検討いたしました。
公的データベースというのは、パワーポイントの一番下です。6ページにこのシリーズのリストをお示ししております。
少し御説明申し上げますと、国が保有するデータベースと民間データベースがあるでしょうと。また、国が保有するデータベースといたしましても、特定の人のデータであるということがはっきりしている、件名の形で持っているようなデータベースもあれば、匿名のデータベース、誰のデータであるかということがわからない形で保有をしているデータベース。こちらにNDBですとかDPCといったものが該当するわけでございますけれども、そういったものがパターンとしてあるでしょう。
また、それぞれどのようなデータを持っているか。こういうものを俎上に置きながら、どのような仕組みが、この制度を利用することが適切かどうかを検討してまいったわけでございます。
2ページに戻っていただければと思います。右側の箱の2つ目の丸でありますが、公的データベースについて検討いたしましたところ、先ほど述べた挙げた要件を満たすものといたしましてNDB、介護保険総合データベース、いわゆる介護DB、それからDPCのデータベース、あるいは、がん、次世代の認定事業者といったデータベースが挙げられます。
これらのデータベースで実際にこの仕組みを活用するかどうかは、各データベースの所管部局、関係審議会などで御検討いただいて、このシステムを活用する場合においては、関係法令の整備を含めて、必要な措置を行われる必要があるだろうというものが、この報告書のテーマのポイントの一つでございます。
その費用について、下の2つ目の※に書いてございます。「ランニングコストについては」というところでございますけれども、一般的にその便益を受ける主体が負担をすべきであろう。またこのシステムの活用の中心が国のデータベースということであれば、公費負担を原則としながら、あわせて活用する民間事業者からも実費を徴収するということが考えられるという形になっております。こちらについても詳細な検討を今後加えていくということが結論づけられております。
3ページにお進みいただければと思います。具体的な仕組みの(3)でございます。
実際にこの履歴照会・回答システムを誰が管理、運営するかという点ですが、その右側にありますとおり、オンライン資格確認の運営主体となることが想定されている診療報酬支払基金などが考えられるということでございます。
履歴照会・回答システムの管理・運営は、オンライン資格確認の運営主体が適切に行うことが妥当だろうということでした。
連結精度の向上の仕組みについては、被保険者番号の履歴管理がスタートして以降の、将来にわたってのものでございます。しかしながら、御案内のとおりDPC、NDBには、これまでにもたまっているデータがあります。非常に大きな財産であるということで、(4)にありますとおり、こちらの連結については別途精度の向上について取り組むということが御指摘をいただいているところでございます。
以上がこの報告書の概要となっております。
本日御紹介いたしましたシステムにつきましては、こちらの保険局も含めて各データベースの所管部局とも相談しながら検討を進めてまいりました。
NDB、DPCにつきましては、この仕組みが活用できればより確実な名寄せが可能になろうかと思います。
また、並行いたしまして、介護DBでも同じような検討が進んでおりまして、そうなりましたら、医療、介護の連結解析という点でも確実で精度の高いものが可能になるかと考えております。
今後、私ども、当室、情報化担当参事官室におきまして、必要な法令上の手当ですとかシステム開発といったものを進めていくこととしております。その際、保険局とともにこの報告書に従いまして、政府のシステムの構築を進めること、あるいはNDB、DPCも今後このシステムを活用していただく方向で検討を進めたいと考えておりますので、どうぞ御議論のほうをよろしくお願い申し上げたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
何か御質問、御意見はございますか。
横尾委員、どうぞ。
○横尾委員 余り細かい話ではなく、ちょっと大きい話になるかもしれませんが、こうやってデジタル政府化という動きがどんどん加速していきますので、各省庁別に「データベースの管理やシステムの運用を誰が行うのか」といった検討が出てくると思っています。
ただ、そのときに事業別入札を行ってしまいますと、例えば、データのストレージやサーバー管理について、クラウドもしくはオンプレミスなのか、ほかの方法があるのか詳細は必ずしも把握しきれていませんが、システムに関すること全体を戦略的にやらないと、日本としての情報セキュリティーのレベルが落ちることも危惧されていまして、有識者の一部にはそういうことを指摘する方も既におられます。
ぜひそういったところを政府CIOともよく連携をしていただきながら、後々、困ったことにならないようにしていただきたいと強く思っているところです。
これは医療に関する情報のことなのですが、一方では政府としても表明され、総理大臣も表明されたように、ICT教育の推進のことでもどんどん進もうとしています。そのICT教育でもログが残るわけです。
あるいは、生涯学習や生涯人生100年時代における健康ということに関する捕捉も、多分データベースとしてやっていく部分が出てくると思うのです。その際にデータ管理をバラバラに行うと非常に使い勝手が悪い。そこら辺のセキュリティーと利便性の確保ということがあるのですけれども、ぜひ日本国として情報管理でセキュリティーを高くしていただきたい。ただ、高くやりすぎると動けなくなるのですけれども、ぜひそういったところを踏まえバランスもうまく勘案していただきたい。
その辺については、何か動きとかはあるのでしょうか。
○遠藤部会長 事務局、お願いします。
○三浦参事官 ありがとうございます。非常に重要な御指摘だと思います。
ただいま横尾委員からも引用いただきましたけれども、政府CIOを中心といたしまして、あるいはIT戦略本部というのがございますので、そちらとよくコミュニケーションをとりながら、厚労省の中でも非常に大きなシステムの一つに位置づけられておりますので、丁寧にコミュニケーションをとりながら、より正しく、安全で、かつ適正な価格になるように取り組みをしっかりしていきたいと思います。
○遠藤部会長 ほかにありますか。
ちょっと私から質問してよろしいですか。
NDBと介護DBについては将来的には結合して利用できるようにしようということで検討会が開かれて、その報告書についてはこの部会でも報告をされているわけなのですけれども、その話と極めて類似性の高いようなお話なのですが、その違いは一体何なのかということを教えていただきますか。
○三浦参事官 連結解析をするということと、例えば介護の被保険者のデータと医療のデータというものを、何を鍵としてつないでいくかというお話の違いと御理解いただければと思います。
きょう御報告申し上げましたのは、識別子、鍵として、同じ鍵を使いながら連結できるように、同じ人であることを完全に特定できるような仕組みを今、つくりたいという御説明でございました。
○遠藤部会長 つまり、どういう仕組みで開示するかということではなくて、連携の仕組みとして、非常に汎用性の高い新しい方法を検討しているので、それをすると例えばDPCとも組めるということで、その紹介だという理解でよろしいわけです。
○三浦参事官 ありがとうございます。結構でございます。
○遠藤部会長 そういうことで、類似の話をここでも報告いたしましたので、どういう違いがあるのかの確認をさせていただいたわけであります。
ほかに何かございますか。よろしゅうございますか。
ありがとうございます。それでは、そういうお話として承りました。今後の発展を期待したいと思います。
次は「医療保険制度をめぐる最近の動向について(報告)」を議題といたします。
事務局から資料の説明をお願いいたします。
○宮崎課長 保険局総務課長でございます。
それでは、私から、医療保険制度をめぐる最近の動向ということで、現在、官邸で会議を設けられて、議論が進んでおります全世代型社会保障検討会議につきまして、これまでの審議の経過を御報告させていただきます。
資料が大変大部にわたっていて恐縮ですけれども、9月以降、4回にわたって全世代型社会保障検討会議が行われており、第1回から第4回の資料をお手元にお配りしているところです。
まず、参考資料2-1をお開きいただければと思います。
これは全世代型社会保障検討会議の概要を1枚にまとめたものでございます。左側にそのメンバー表がございます。
内閣総理大臣、関係大臣が入っておりまして、その上で有識者として、左側下段にございますような方々に参加をいただいて、検討会議が開催されています。
右側のスケジュールのところですけれども、これまでの経過、また、今後の動きについて、これまでに明らかになっているところを記載したものでございますが、9月20日に第1回の会議が開かれまして、その後、11月8日に第2回として有識者からのヒアリング。11月20日には総理と現場との意見交換会、いわゆる車座といいますか、そのような会が行われました。
11月21日に有識者からのヒアリングの2回目ということで会議が開かれ、一昨日の11月26日に第4回中間報告に向けた具体論について、会議があったということでございます。
今後の予定は、詳細がわかっているところはこの程度でございますけれども、年内に中間報告を取りまとめて、来年夏に最終報告を取りまとめるということで今後議論が進んでいくと聞いているところでございます。
資料に沿って、これまでの第1回から第4回までの会議に少し触れさせていただきますと、参考資料2-2をお開きいただければと思います。
参考資料2-2は全世代型社会保障検討会議第1回、9月20日に開かれた会議の資料です。その際には基礎資料が配られまして、各委員からの御発言があったということでございました。
参考資料2-3として、当日の第1回検討会議の議事録を添付しているところでございます。
続いて、11月8日に第2回の検討会議が開かれました。参考資料2-4ですけれども、このときには有識者からのヒアリングということで、この議事次第の中にございますように、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会の代表者の方が御参加されました。また、株式会社GNEXの三上洋一郎様、一般社団法人Public Meets Innovationの石山アンジュ様、株式会社三菱総合研究所の武田洋子様が御出席されて、ヒアリングが行われたということでございます。
それぞれの有識者から発表された内容につきましては、参考資料2-4の中に資料がございます。
医療関係ということで言いますと、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会が共同で、あるいはそれぞれで出された資料が参考になろうかと思います。私の方からは個別の紹介は省略させていただきます。
また、それ以外の、先ほど申し上げた三上様以下の有識者の方々の資料の中にも、年金や働き方といった面だけではなくて、医療にかかわる提言といいますかお考えが出されているものが入っているところです。
具体的なそれぞれの発言内容につきましては、参考資料の2-5で議事録をおつけしております。御参考にしていただければと思います。
続いて参考資料2-6ですけれども、第3回の全世代型社会保障検討会議におきましては、有識者からのヒアリングの2回目ということで、日本商工会議所様、全国商工会連合会様、日本労働組合総連合会様、株式会社働きかた研究所の平田未緒様、東京大学社会科学研究所の水町勇一郎様などが御出席をされまして、ヒアリングが行われたということでございました。
それぞれの内容は当該資料の資料1以降に添付しているところです。雇用、働き方等にかかわる資料がこの会については多く入っているところがございますけれども、社会保障、医療関係についての提言も、例えば、日本労働組合総連合会の資料などにも触れられているところがございます。
第3回の議事録につきましてはまだ公表されておりませんので、添付されておりませんけれども、後日公表されると伺っております。
最後に、参考資料2-7といたしまして、全世代型社会保障検討会議(第4回)がございまして、中間報告に向けた具体論について、議員間で意見交換が行われたと伺っております。
当該参考資料2-7の中で冒頭に入れておりますのは、その議論のもとになりました基礎資料が22ページまでついているところでございます。
その上で23ページに、参考資料2-7の中の資料のナンバーになりますけれども、資料2として、民間議員や有識者等から御指摘いただいた主な論点ということで、この間、9月以降、ヒアリングあるいはヒアリング以外の会の中で民間議員や有識者等から御指摘いただいた主な論点というものが整理されておりました。
年金に関しては、受給開始時期の弾力化のあり方、以降3点。
労働関係については、ここに記載のある4点。
医療につきましては、後期高齢者の自己負担割合のあり方、外来受診時の定額負担のあり方、市販品類似訳の保険上の取り扱いなど、こうした点についての意見なり御指摘などがあったということでございます。
また、医療提供体制の改革についても御意見があったということでございます。
このほか、予防・介護として、保険者インセンティブの強化等の論点、あるいは介護に関する論点があったということでございまして、こうした会議の場では論点提示もあった上で御議論があったと承知をしております。
資料3以降につきましては各委員の方が出された資料が配付されておりますので、参考までに添付しております。
全世代型社会保障検討会議につきましては、参考資料2-1に書いておりますように、スケジュールとしては年内に中間報告ということでございますので、この後開催をされて、これまでの議論を反映した中間報告がなされるものと伺っておりますけれども、その上で来年夏までの間にさらに議論を重ねて、最終報告に至るということだと伺っております。
医療分野の給付と負担にかかわる議論につきましては、これまでこの医療保険部会でも御紹介させていただいてまいりました。先ほども御紹介させていただいた論点の3つにつきましてはいずれも、これまでに改革工程表の中で触れられていた論点でございますので、新しいものではございませんけれども、こうした論点も含めまして、医療の給付と負担の議論につきましては改めてしっかりと時間をとった上で、当部会におきましても御議論をお願いしたいと考えているところでございます。
私から、この全世代型社会保障検討会議につきましては、事務局を担っているわけではないものですから、御紹介をしたというところでございます。
どうぞよろしくお願いいたします。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
現在まで4回行われた全世帯型社会保障改革の中身の、公表されている内容についての御報告という形になって、先ほど事務局から言ったように厚生労働省が事務局をしているわけではないので、公表資料についての解説にとどまっているわけですけれども、こういうことが今、行われているということでございます。
御質問、御意見等あれば。どこまで事務局が答えられるかわかりませんけれども、何かあれば承りたいと思います。いかがでしょうか。
それでは、藤井委員、佐野委員の順番でお願いいたします。
○藤井委員 ありがとうございます。
日本商工会議所の三村会頭が、第3回全世代型社会保障検討会議に出席して、意見陳述を行いました。参考資料2-6の2スライド目に、当日の三村会頭の説明資料が掲載されておりますが、三村会頭からは、資料の左下の「(1)医療」については、「後期高齢者の自己負担割合の2割への引き上げ」や、「受診時定額負担の導入」などについて、また、その右の「(5)短時間労働者への被用者保険の適用拡大」については、「中小企業経営に大きなインパクトを及ぼしかねないため、慎重な議論が必要」といった意見を述べさせていただいております。これはいずれも本部会で、私からもいろいろ申し上げてきた項目でございまして、本日、詳細に説明はいたしませんが、ぜひ、これらの意見を十分踏まえた対応をお願いできればと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
お待たせしました。佐野委員、どうぞ。
○佐野委員 ありがとうございます。なかなかコメントしにくい部分もあるのですが、健保連としてコメントさせていただきます。
前々から申し上げていますが、健保連としては団塊世代が後期高齢者に入り始める2022年に向けて世代間の負担と給付のアンバランスを是正するという観点から、後期高齢者の窓口負担を原則2割にすること、また、後期高齢者の現役並み所得者の給付に対する公費投入等々、改革実現を求めているわけでございます。
この全世代型社会保障検討会議の中間取りまとめにおいてもぜひ、具体的な方向性を示していただきたいと思っております。
また、改革工程表の検討課題については先ほどもありましたが、骨太2020に向けてぜひともスピードアップをして、具体的な議論を進めていただきたいと思っています。
特に先ほど言いました現役並み所得者の範囲拡大ということもテーマに上がっているようでございますが、これをやる場合には少なくとも現役世代の負担増につながらないような形でお願いしたいと思います。
最後に、適用拡大についても再三申し上げておりますが、財政影響を踏まえた検討が必要であると思いますし、前回もテーマにありました任継制度のあり方ですとか、資格喪失後の継続給付の問題等々、見直しもあわせて、ぜひ総合的な視点で議論をお願いしたいと思います。
以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
社会保険に関連する5団体からの要望書は既に提出されておりますので、おっしゃっている御主張は十分理解しているつもりです。ありがとうございます。
松原委員、安藤委員、どうぞ。
○松原委員 今、議論されていることは大事なことでございます。財政の状況が非常に悪いのも事実でありますけれども、そこのところはこれまでいろいろな議論をしてきた結果、ここに至っているということを十分に踏まえていただきたいと思います。
外来受診時の定額負担につきましては、早目に来ていただいて早目に対応すれば、結局は大きな医療費をかけなくて済むということに根差している考え方に反しています。それを崩してしまいますと、結局最終的に大きな医療費になりますので、十分に御理解いただいてきたところであります。
さらにOTCの変化につきましても、必要な医療は保険で現物給付するという、国民皆保険制度に全員に入っていただくための前提でございます。それを崩すようなことについては、私どもは大変危惧しているところであります。
最後は、高齢者の皆さんの御負担ですけれども、健保法の改正のときに十分に議論して、それ以上の負担を求めないという話となり、そこのところで公約をしているわけであります。現役並みの収入のある人はともかくとしても、これを2割という話は、恐らく団塊の世代の方たちにとりましては、ようやく少し楽になると思ったのに、また負担増をしいられるのかという大変な怒りを覚えられると思います。政治的な問題になるかもしれませんし、ここのところは十分に丁寧な御議論をしていただく必要がります。年金生活をしている多くの方々は年金以外に収入がないわけですから、そこのところを十分に理解していただきたいと思います。
また、高齢者の方々の資産についても、例えば金融資産も十分把握できていませんし、年収だけで判断できないところもございます。そういったことが対応できない現時点においては、乱暴にやるのは大変危険ではないかと思っているところであります。したがって、負担増については反対しております。
以上です。
○遠藤部会長 御意見として承りました。
安藤委員、どうぞ。
○安藤委員 ありがとうございます。
個別の改革事項につきましては、これまで主張してきましたとおりでございますので、重ねて申し上げることはしませんが、本日は、医療保険制度改革に向けた議論の進め方について意見を申し上げさせていただきます。
来月の中旬ごろに取りまとめられる全世代型社会保障検討会議の中間取りまとめについて、75歳以上の方の窓口負担の引き上げが盛り込まれるとの報道がございます。これ自体は非常によい方向だと感じておりますが、これだけではなく、薬剤の給付範囲の見直しや給付と負担の見直しに向けた課題は他にもたくさんあると考えております。
我が国の医療保険政策を担う医療保険部会において十分な議論が行われていない中で、このような形で中間取りまとめが行われようとしていることにつきましては、非常に残念に思います。
また、このような状況が続きますと、骨太の方針2020に向けた来年以降の議論におきましても同様の事態となり、医療保険部会が形骸化されるのではないかという危機感さえ覚えます。
今回の改定の基本的視点は、どれもが大変重要なものであり、全世代型社会保障の実現のためには、75歳以上の方の窓口負担の引き上げだけでは実現されないということは、本日ここにお集まりの委員の皆様もよく御存知であると思っております。
中間取りまとめがどのような内容になるにせよ、骨太の方針2020に向けた全世代型社会保障検討会議におきまして、医療保険部会における議論の結果がしっかりと反映されることが何より重要であると考えており、全世代型社会保障検討会議の委員である遠藤部会長も同様の思いではないかと勝手に思慮しております。
厚労省におきましては医療保険制度の所管官庁としまして、政府における議論をしっかりリードしていただけるよう、強く要望いたします。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
石上委員、兼子委員の順番でお願いいたします。
○石上委員 今の御発言とほぼ同じなのですけれども、さまざまな報道もされておりますが、まずは政府における社会保障分野の検討体制が非常にわかりづらくなっているということについて指摘をしておきたいと思います。
これまでも、この審議会のほかに財政制度等審議会ですとか経済財政諮問会議などで議論されてきましたけれども、それに加えて全世代型社会保障検討会議が動いている。一体どこに権限があるのか、国民に非常に見えにくくなっているのではないかと思います。
社会保障制度の見直しは、多くの人の生活にかかわる重要な課題であるからこそ、さまざまな立場の人たちが集まってこのようなところで意見を交わして、その集約点を見つけてきているというのが基本的な流れであると思います。
医療の給付と負担に関する課題の検討に当たっては、くれぐれも患者の家計実態やこれまでの議論経過、制度改正の経緯などを踏まえて、丁寧で実証的な検討をこの部会で慎重に行うことを求めたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
当部会でも議論をするときには、できるだけエビデンスをベースにしながら議論をする。これまでもそういうスタンスをとってまいりましたし、これからも可能な範囲でそういうことをやっていきたいと思っております。
兼子委員、どうぞ。
○兼子委員 ありがとうございます。
これまでの御発言と重複する点があろうかと思いますが、この医療制度は基本的には早期発見、早期治療によって、保険制度は堅実に運営されていくのではないかと思います。それによって、医療保険制度で言えば、加入者あるいは利用者である私ども高齢者が利益を受けるわけですけれども、あわせて、社会も企業も国の財政も、それによって利益を受けるということになろうかと思います。
どのような財政再建を図っていくのかということで、私のほうからは、できれば今、保険が国保、協会けんぽ、組合健保、後期高齢者医療制度の4つの制度になっておりますけれども、それぞれの加入者の数あるいは平均年齢、1人当たり医療費、1人当たり保険料、保険料の負担率、加入者の平均所得といった資料をお出しいただきまして、それぞれの制度で加入者の負担も大きく違っていますし、事業主負担があるもの、公費で補っているもの、いろいろ違いがありますので、そういう資料をお出しいただき保険財政の検討をいただければと思います。
よろしくお願いいたします。
○遠藤部会長 いずれそれに関連する議論がある場合には、そのような資料を可能な範囲で出すことは可能だと思いますので、事務局と相談したいと思います。
森委員、どうぞ。
○森委員 ありがとうございます。
市販類似薬の保険上の取り扱いですけれども、この部会の中でも何回か発言させていただきましたが、市販類似薬を単に類似している物として捉えて保険給付外とすることや、給付率を見直すことは国民に対する医療手段の制限で、安易に行うべきではないと思っております。また、給付範囲の見直しや給付率を変えることにより必要な医療が保険給付されるという、我が国の医療保険制度の原則を大きく変えることで国民は安心して医療を受けられなくなるのではないかと思います。
また、主な論点、資料2にあるとこですけれども、給付と負担のあり方の見直しが最初に来ています。まずは、今後の医療全体がどうなるのか、どうあるべきなのかということを示すことが重要で、その上で、給付と負担のあり方を国民に示さないと国民としては不安になるのではないかと思いますので、ぜひそういう議論をお願いしたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
菅原委員、どうぞ。
○菅原委員 ありがとうございます。
この全世代型社会保障検討会議については世間的な注目度も非常に高く、特にこれから行われる給付と負担の関係についての議論については、本当に国民的にも非常に注目が集まっているところだと思います。
幾つか給付と負担の関係について論点を挙げられていると思うのですけれども、私見ですが、幾つか気になる点といいますか、考えるべき視点があるのではないかと思っています。
1つは、先ほど来お話しになった外来受診の定額負担の問題なのですけれども、若干気になるのは、この外来受診の定額負担が何を目的に導入されるのかという政策目的だとか理念というのが明示されていないような気がします。
この議論で言うと、恐らく頻回受診を抑制するためなのか、もうそれが前提になっている話のような気もしますが、例えば、医療機能の分化の観点から、かかりつけ医への受診を促すために、そうでない場合に外来定額の受診、定額負担を導入するという話になると、これは制度の趣旨という形で言えば、全く違う話になってくるはずなのです。
そういった意味ではこの議論をする際にはそもそも論点として何を目指した政策なのか、理念を明らかにして、きちんと議論をしていただきたいというのが第1点であります。
そのほかにも高齢者の自己負担率の問題でありますとか、薬剤負担の問題についても議論されるようですけれども、実は一個一個の議論はそれぞれおおよそ負担の問題にかかわっているわけですけれども、一つ一つの制度の議論をしてしまうと、実は全体としてその制度が入ったときに、国民負担としては相当なものになってしまうという可能性がございます。ですので、全体的に負担の議論をする際には一個一個のトピックだけではなくて、最終的にそれが入ったときの全体的なインパクトにもきちんと目配せしながら、整合性をとりながら議論をするという点が非常に大事かなと思っております。その点、どうぞよろしくお願いいたします。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
井上参考人、お願いします。
○井上参考人 現在、全世代型社会保障検討会議において、若者とか将来世代も含めた全ての世代に目配りをしようという観点で議論されていることを評価したいと思います。
議論の前提としては当然のことながら、団塊の世代の方々の後期高齢者入りが目前となっていることのほか、若者から見ると将来の自分の社会保障に対する将来不安が蔓延していることや世代間のアンバランスは拡大をしていること、ひいては、経済やその財政とかに大きな影響を与えているということがあります。
そのため、国としての大きな方向性を決断することがもう待ったなしの状況にあるという問題意識の上で、全世代型社会保障検討会議が開かれていると私は理解をしております。もちろん、全世代型社会保障ということですので、医療のみならず、その支え手を増やすような年金制度のあり方や、高齢者の方々の働き方の改革、介護等々も含まれています。これらの課題に横串を刺して議論し、大きな方向性を決めていくということで、全世代型社会保障検討会議での検討がなされていると思います。ぜひ、これまでの各審議会等での議論とよく連携を図りながら、大きな方向性の決断が迫られているという前提で議論をしていただいて、中間報告までにしっかりと方向性を示していただき、その上でまた詳細な検討を各審議会で行っていただきたいと思います。
以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
横尾委員、どうぞ。
○横尾委員 ありがとうございます。意見を4点述べさせていただきます。
1つは、いただいた資料の参考資料「全世代型社会保障検討会議の最新版の会議」の22ページに記載がありますが、腎臓疾患についてです。腎症が重度になった場合、どれぐらい費用がかかるかというデータが出ています。出典元は協会けんぽ広島支部の2014年データに基づくとなっておりまして、データを見ますと5万円、20万円、50万円、575万円となっています。重症化するとこれほど大きな費用がかかってしまう訳です。また、御本人にも負担がかかるということなのです。考えてみると、こういう知識を若いときに知るべきだと思います。中学、高校、大学ぐらいで知っておけば、むちゃくちゃな食生活や適当な健康医療の対応は良くないということがよくわかると思いますので、若い人の頭の中にしっかり残るように、テスト項目の中に入れることを戦略的にも考えて、若い世代からのこういった重要なことに関して教育の中で伝えていくべきだと思います。そのことによって、長期的な予防ができると一つは感じています。
2つ目は、世界的なトレンドでベストセラーの中に『LIFE SHIFT』という本があります。これは就学、就職、退職、その後の人生というのがこれまでのパターンですけれども、いや、そうではない、第2の人生、第3の人生があるではないかということで、およそ100年人生をどう生きるかということに関しての本です。以前ちょっと紹介しましたが、そういったコンセプトを考えていくと、全世代のみならず全人生ステージ、一人一人の人生のステージ全てに関して、幸せになるような社会保障制度はどうあるべきだという議論が、どうしても欠かせないと感じています。
私がその回答を持っているわけではありませんけれども、お一人お一人の暮らしや人生を考えていくと、健やかに、体力が落ちても元気に、にこやかにいたいとみんな思っていらっしゃるわけですから、そういった観点もぜひどこかで勘案していただきたいと思っています。
3点目に強く感じていることは、先ほども言いましたけれども、国民、特に若い世代への啓発ということは重要ですので、厚生労働省と文部科学省、できたら経済産業省も一緒になって、どう啓発するかという戦略をつくっていただいて、予防とか、早期発見など、この会議に出ていらっしゃる皆様が熟知されていることを少しでも若い時代に、若い世代に、勤労世代に伝えていくべきだと思いますので、ぜひそういったことは、厚生労働省事務局がおられますので、ぜひ今後お願いしたいと思っています。このことについても、かねて何回か申し上げてきたところです。
最後に4点目でございますけれども、こういう発言をして直接その会議に届くわけではないのですけれども、私は次のような認識を持っています。
この全世代型社会保障という議論は、国政選挙前に与野党の切磋琢磨の政策提言、政策オプションを出すときの議論の中で、いろいろなテーマが出まして、結果的にこの全世代型社会保障という形に現在は落ち着いていると思っています。
野党側も同じような考え方を出されましたし、与党側も似たような考え方を出され、今、こうやって制度化に向けての動きが始まったと認識しています。
そのときに考えると、私はあえて北欧の方とかデンマークの方に会ってみたのですが、デンマークの方がお話をすると、消費税25%以上で、所得税も結構なものを納めておられます。
「貴国では高い税負担のようですが、幸せですか」と聞いたら「We are happy」と複数の方がおっしゃいました。
理由を伺うと、「老後に、特に年金や医療について心配もない、学びたかったら大学も大学院もほぼ無償で行ける。そのためにみんなで費用負担をしているのだから」と応じられました。つまり、「そのことによってみんながそれぞれのやる気と個性と努力を生かして人生を開き、そこで幸せになる」という、いわゆる全世代の全人生ステージはこのことをフォローされていると思います。
考えてみると、日本の場合はそこまでの十分な議論がないままに、短期的か中期的な程度までの政策で対応するというのがこれまで重ねられているのですが、今の子供たち、将来を担う世代を考えていくと、戦略的に我が国はどのような福祉をやるのか、社会保障制度をつくって、安心な老後まで、天寿全うまでつなげていけるのかという議論をどこかでしていかないと、毎回毎回多分バージョンアップをしていく形になるのかと思っています。
先ほど御紹介したのはデンマークの例ですが、ほとんど同じコメントをスウェーデンの方も過去に言われたことがあります。全部が全部の詳細を知りえませんのでいきなり言い切れませんが、そのような大所高所のこととか、税制も含めて、国民にどのような戦略目標、将来目標を掲げて、そのことをよく知っていただき、さらには国民の議論も加えて、みんなが納得して、そういうことをみんなで負担してやっていこうということになっていかないと、多分、根本的な解決というのはなかなかできないのではないかと感じているところがございます。
ぜひそういった当たりを厚生労働省のほうから、事務局的に全世代型社会保障制度改革検討会議の方に投げかけるか、西村大臣の方に伝えていただけるか、どうかわかりませんが、そういったニーズは潜在的にあるということをお感じと思いますので、ぜひ今後ともそういったことの充実を心から願うところです。
ここに頂いた資料にも、民間議員、有識者から指摘していただいた主な論点と出ているのですけれども、こういうたくさんの議論があると思うのです。きっと国民の皆さんは今、私が後段で申し上げたようなことを一番期待して、どこかはっきりしてくれないかとお感じと思いますので、ぜひ、そういったことを含めて御検討をお願いしたいと切に思っております。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
大体、一とおり御意見を伺って終わりましたか。
堀委員、どうぞ。
○堀委員 本日は報告事項だと思いますので、個別の案件についての意見というのは改めてほかの場があると思うので、控えさせていただきたいと思います。
先ほど横尾委員から幸福感についての話もありましたが、OECD諸国で比較をすると、日本人の主観的な健康感、健康状態への認識というのが世界でもかなり低い状態にあります。日本は、フリーアクセス、国民皆保険など、すばらしい医療制度だという割には、主観健康観が非常に低いのはどうしてか。
外来受診時定額負担にしても後期高齢者医療負担にしても、負担の側面ばかりに注目が集まりますが、もちろん負担でもあるのですが、問題は、受診当たりの中身がどうなのかとか、負担に見合った給付なのか、その逆も然りですが、質が、国民にとっては重要なのではないでしょうか。
今すぐにそれができるかどうかわかりませんが、令和の時代になりましたし、団塊世代の方が2022年から後期高齢者になる新しい時代なので、負担と給付のあり方についてもこれまでの議論とは違うフレームワークで考えるというか、新しい枠組みが必要なのではないでしょうか。そうでなければ、前回も言いましたが、玄人だけの議論で国民がついてこないような気がして、非常に残念でならないです。若い人たちも、お年寄りも、全て日本人という意味では同じ国民ですし、本当に国民にとって必要なものは何か、「量から質」というこれまでとは違う発想で議論していく必要があるのではないかと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
大体よろしゅうございますか。
まだ現在進行形の会議ということでございますので、途中経過の御説明だったということであります。貴重な御意見をありがとうございました。
事務局どうぞ。
○宮崎課長 いただいた御意見の中で、少し私の方から説明が不足していた部分があろうかと思います。一つ補足して申し上げますと、26日の全世代型社会保障会議の場で、厚生労働大臣からは、給付と負担の問題というのも大変重要なテーマですが、国民生活に直結する課題でもあり、あるべき医療とはどういうものなのかといった議論をベースにこの問題を考えていくことで、国民の皆様の理解と納得を超えていくことが必要である。
厚生労働省では、この医療の問題について、今年の骨太の方針に基づいて、給付と負担のあり方を含めて関係審議会での検討を本格化させていく予定である。
検討に当たっては、高齢者を初め、国民の生活に影響を与える課題であり、さまざまな角度からデータに基づいて、国民の生活への影響を丁寧に見きわめながら進めていく必要があると考えているという発言をしているということでございます。
また、国会でもいろいろ質問があり、同様の趣旨の答弁を大臣からしております。幾つか御質問の中で例えば、厚労省の関与ですとか、今後の審議会での関わりとかが見えないという御意見もあったかと思いますけれども、その点につきましては、厚生労働大臣の方から繰り返し今、申し上げたようなことを、国会あるいは全世代型社会保障検討会議の場で申し上げておりますので、御紹介させていただきます。
私からは、以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
そういうことで、幾つか御懸念は少し払拭されたかどうかわかりませんけれども、そういう御発言があったということは事実でございます。
それでは、本日用意いたしました議題は全て終了いたしました。特段、皆様から何かなければ、これをもちまして本部会を終了したいと思います。
よろしゅうございますか。
それでは、どうも長時間ありがとうございました。