令和元年7月29日 第1回障害児入所施設の在り方に関する検討会 福祉型ワーキンググループ(議事録)

日時

令和元年7月29日(月)
10:00~12:00

場所

厚生労働省 17階 専用21会議室

出席者

構成員

議題

  1. (1)発達支援機能の課題について
  2. (2)社会的養護機能の課題について
  3. (3) その他

第1回 障害児入所施設の在り方に関する検討会 福祉型ワーキンググループ 議事録

 
○鈴木障害児支援専門官 おはようございます。お時間になりましたので、進めさせていただきたいと思います。これより第1回「障害児入所施設の在り方に関する検討会 福祉型ワーキンググループ」を開催いたします。
構成員の皆様におかれましては、大変お忙しいところ、お集まりいただきまして、本当にありがとうございます。本日はよろしくお願いします。
なお、青木構成員、小出構成員様からは、御都合により欠席との御連絡をいただいております。今井構成員様は少しおくれるということなので、到着されましたら席に着いていただきたいと思います。
本会議は、資料・議事ともに原則公開としており、議事録については、後日、厚生労働省のホームページに掲載予定となっております。
また、ホームページでも御案内いたしておりますとおり、厚生労働省における審議会等のペーパーレス化の推進の一環として、本検討会の資料は、基本、紙配布を行っておりません。本日は、米山構成員からの資料に追加がございましたので、事務局の手続の関係上、追加分のみ紙で御用意させていただいております。御不便をおかけいたしますが、御協力をお願い申し上げます。
構成員の皆様には、卓上にタブレットを設置しております。使い方について御不明な点がございましたら、事務局までお問い合わせください。
それでは、カメラ等の撮影はここまでとさせていただきます。

(カメラ退室)

○鈴木障害児支援専門官 それでは、以後の司会は柏女主査、よろしくお願いいたします。

○柏女座長 皆さん、おはようございます。関東も梅雨があけて、とても急に暑くなりましたけれども、お暑い中、お集まりをいただきまして、ありがとうございます。
きょうは、障害児入所施設の在り方に関する検討会の福祉型のワーキンググループの第1回ということになります。こちらのほうの主査を務めさせていただきます淑徳大学の柏女と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
また、今回、副主査として、心身障害児総合医療療育センター外来医療療育部長の米山さんにお手伝いをいただくことになっております。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、これから福祉型ワーキングを進めさせていただきたいと思います。
今回は、ワーキングの第1回目ということになりますので、まずは構成員の皆様に、お一人ずつ自己紹介を賜りたいと思います。時間の関係上、ディスカッションに中心を充てたいと思いますので、申しわけございません。お名前と御所属のみの御挨拶でお願いしたいと思います。
それでは、佐々木さんからお願いいたします。

○佐々木構成員 ありがとうございます。
おはようございます。全国手をつなぐ育成会連合会の佐々木でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○原口構成員 おはようございます。国立精神神経医療研究センターの原口です。よろしくお願いします。

○相澤構成員 大分大学福祉健康科学部の相澤でございます。よろしくお願いします。

○濱崎構成員 全国盲ろう難聴児施設協議会から出ております濱崎久美子です。よろしくお願いします。

○藤井構成員 同じく全国盲ろう難聴児施設協議会の米山寮の藤井と申します。よろしくお願いします。

○市川構成員 おはようございます。日本自閉症協会の市川でございます。よろしくお願いします。

○北川構成員 日本知的障害者福祉協会児童発達支援部会から来ました北川です。よろしくお願いします。

○遠藤構成員 おはようございます。同じく日本知的障害者福祉協会の児童発達支援部会から来ました遠藤と申します。知的障害の子供たちの施設で、かなりの福祉型の入所施設の割合を占めているところですので、皆さんにいろいろ教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○柏女座長 事務方はよろしいですか。
ありがとうございました。それでは、早速議事に入っていきたいと思います。
議事については、これまで全体で議論を進めてきました。その中の福祉型を中心に議論をするということになりますが、随時医療型のほうへの意見についても、もしありましたならば、出していただければ事務方のほうでつないでいただけると思いますので、前の全体の会議でも福祉型・医療型と分け切れないところもかなりあるといった御意見も出ておりましたので、そこは制限するところではございませんので、ぜひ積極的な御意見をいただければと思っています。
その全体会の折でも、障害児入所施設の機能を大きく4つに分けて議論をしてきました。発達支援機能、社会的養護機能、自立支援機能、地域支援機能、大きくその4つに分けて議論を進めてきましたが、このワーキンググループでも同じ方法をとっていきたいと考えました。
そこできょうは、この4つのうちの大きな2つ、メーンの2つである発達支援機能と社会的養護機能、この2つの課題を中心に議論を進めていきたいと思います。
まずは、議事の「(1)発達支援機能の課題について」、これまで出た意見をもとに事務局のほうでまとめていただいておりますので、それを事務局から説明していただき、それに基づいて半分ぐらいの時間、50分ぐらい議論をし、さらに次の社会的養護機能について資料を説明していただいた上で、また50分ほど御意見を頂戴する。きょうはそんな流れで12時まで進めていきたいと思いますが、そうした形でよろしいでしょうか。
ありがとうございます。そのような形で進めさせていただきたいと思います。
それでは、まず、資料1に基づいて説明をお願いいたします。

○鈴木障害児支援専門官 それでは、資料1について御説明いたします。
こちらは、前回の本検討会第4回の際にお示しさせていただきました課題の整理の発達支援機能についてです。今回の資料には、前回のヒアリングの際の意見を反映させていただいております。
発達支援機能の課題としましては、1,子供の健全な発達の観点からは、より家庭的な雰囲気での支援が望ましいと考えられるが、これを推進するための方策について、どう考えるか。
1ポツ目が、施設の小規模か、地域化の推進。
2ポツ目が、里親、ファミリーホーム、グループホームの活用・連携強化になります。
課題の2ですけれども、障害児入所施設としての専門的機能の高度化について、どう考えるか。また、これを推進するための方策について、どう考えるか。
1ポツ目が、愛着障害と知的・発達障害等の重複障害児への支援の推進。
2ポツ目が、強度行動障害児への対応力の強化。
3ポツ目が、医療的機能と福祉的機能の強化・連携促進となっております。
あと、参考資料2の「障害児入所施設の現状」につきまして、お開きいただければと思いますけれども、こちらは第1回目のときに参考資料としてつけさせていただいたのですけれども、項目の10番以降を今回新たに追加しておりますので、ごらんになっていただければと思います。
また、参考資料3ですけれども、加算の実態について、今回出させていただきました。国保連データの平成31年3月の1カ月分の実績になりますので、今回、国保連の請求からなので、契約の児童のみに限定されていますので、御了承願えればと思います。
以上になりますので、主査、よろしくお願いいたします。

○柏女座長 ありがとうございました。
思ったより短かったので少しびっくりしました。事前に送られているので、一通り目を通していただいているかなとも思いますので、これで進めていきたいと思います。
それでは、議事の(1)について説明いただきましたので、御意見がありましたら御発言をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。どなたからでも結構です。
課題の(1)(2)は捉われずに進めていきたいと思います。発達支援機能全体についていただければと思います。いかがでしょうか。
まだエンジンがかかりませんか。では、エンジンがかかるまで、私の意見を先に申し上げさせていただきたいと思います。
この部分については、基本的には施設の小規模化、地域化、里親、ファミリーホーム、グループホームの活用・連携強化といった方針など、社会的養護で行われている政策の方向について、しっかりと評価をした上で進めていくということが基本になるのではないかと思っています。
また、愛着形成ということも考えますと、特に就学前の子供を受け入れていく場合には、職員の配置基準を手厚くしていくといったことも大事なのかなと思います。
3つ目ですけれども、社会的養護関係の施設では、施設それぞれの運営指針がつくられ、外部の目を入れていくための第三者評価が義務化されています。また、施設長の資格の更新制度などもつくられておりますので、そうしたことも見習っていくことが必要なのかなと思います。
ちょうどきょうの朝日新聞の千葉県版のところに、千葉県の障害児入所施設で6年前に園児の死亡事例があったわけですけれども、その改善に向けて動いているはずなのだけれども、それが効果を上げていないといった記事も出ておりました。やはりそこでも検討委員会をつくって、外部の目を入れて、議論もしていっています。そういう意味では、外部の目が入っていくということがとても大事なのかなと思いますので、そうした方向も考えていっていいのかなと思っています。
最初に私の意見を申し上げさせていただきました。
ほか、いかがでしょうか。
では、北川委員、お願いします。

○北川構成員 北川です。
私も何度か申し上げていますけれども、最初に意見が書かれてありますが、子供たちが児童養護と同じように、親御さんが何らかの理由で子育てができなくなって、代替養育が必要になった場合、やはり児童福祉法の理念にのっとって、家庭的養護を障害児入所のほうでも保障できるように、具体的には地域で小規模な形で進めるようなことが必要だと考えます。
もう一つは、やはり強度行動障害や愛着障害、また、なかなか生活習慣が身につかない、睡眠がとれないなど、子育てがいろいろ大変でケアニーズ、困り感の高いお子さんに対する治療的機能を、きちんと本体施設等で充実させていく必要があるのではないかと考えます。
以上です。

○柏女座長 ありがとうございました。
そのほか。
では、遠藤さん、お願いします。

○遠藤構成員 発達支援機能を考えていく上で、知的障害児の入所施設については、来るところというか、その前に住んでいるところが随分違いました。家庭から来たり、児童養護施設から来たり、児童養護施設で不適応を起こして、再判定で児童相談所を経由してきたりということがあるのですけれども、特に生活環境の中での虐待等々があって、生活が非常に不安定な子供たちは、児童相談所から来ても、児童養護施設の再判定以後に来ても、相当強烈な行動障害の状態を日常的に呈します。
そういう子供たちを、将来的には小規模で、濃密な関係の中で後押しをして社会に送り出していくというのは私も大賛成なのですけれども、一定程度の落ち着きを取り戻すまでの期間というのは、職員が相当きっちり向き合っていかなければいけないという状況が出てくるのですね。それが小規模な枠組みの中になってしまうと、多分落ち着く前にどちらも、子供たちもそうですけれども、職員もパンクしてしまうという状況が、我々の日常の現場ではたくさんあります。
ですから、その辺を相当きちんと考えながら、小規模化できるロードマップみたいなものをつくっていかないと、非常に厳しいかなということを実感しています。

○柏女座長 ありがとうございます。
現場の貴重な御経験から、ステップを踏んでやっていくということの大事さを御主張いただきました。ありがとうございます。
ほかはどうでしょうか。
では、濱崎委員、お願いします。

○濱崎構成員 全国盲ろう難聴児施設協議会から来ております濱崎です。
私は、養護施設のほうができて、なぜ障害児施設が、本当は障害のある子供さんのほうがもっといろいろやらなくてはいけないのではないかと思います。それが、順番が後になっていって、同じにもなかなかできないというのもちょっとどうなのかということはありますけれども、それはそれとして、施設の小規模化等は、いいということはわかっているということなのですね。
それで、全部が同じ形でなくて、やはり今、いろいろ言われたように、お子さんの状況とか段階によって幾つかのものがあって、そこに一番適切な時期を過ごしていくという対策は必要だと思います。
あと、本当に小規模化の中でやっていくと、お子さんたちもそこに一緒に入っているわけですね。それをしようとするには、やはり結局はお金というか、人の数だったり、施設を建てていくときの補助金のところに最終的にはかかってくる。そういうところがクリアできると、そのことはいいことだから、やってみようと思っている経営者の方はたくさんいらっしゃると思うのですけれども、そこが一番大きな問題なのではないかと思っています。

○柏女座長 ありがとうございます。
では、佐々木さん、お願いします。

○佐々木構成員 育成会の佐々木です。
私自身も児童入所施設の加齢児の方たちを受ける施設を一昨年からやっておりまして、全部強度行動障害の方たちです。1年間準備期間がありまして、もともとの施設に職員を派遣して、そこで本人たちのことを行動観察したり、アセスメントをきちんととったりした上で、1年後に新しい施設で見るということになりましたけれども、それだけやったことで、御本人たちもある程度落ち着いて、今、暮らせていますが、施設ができて3カ月ぐらいで、どうですかと施設長に聞きましたら、大分施設のあちこちに穴などがあきましたというお話も出ております。
といったことで、1年丁寧にやったことである程度落ち着いてできるということは、やはり児童施設の時代にもう少し人を配置して、そういった丁寧な支援ができるようにしていかないと、御本人たちの行動面を改善することはなかなか難しいのではないかと思っております。

○柏女座長 ありがとうございます。
ほかはどうでしょうか。
では、今井さん。

○今井構成員 自閉症協会の今井です。おくれて申しわけありません。前のところに行っておりました。
私は支援者側でなくて親側で、これまでも入所施設での入ってこられる新しい御家族、保護者にオリエンテーションなどを行っておりました。そういう経験も踏まえて、特に最近の変化も踏まえて幾つか申し上げます。
一つは、家族とか家庭が唯一無二であるとは思っておりません。2点目として、むしろ子供はその子にとってベターな環境を提供される権利を持っているのだ。そのベターとは何かは、その人によるのだと考えております。
3点目ですけれども、今、特に自閉症、発達障害の子供を念頭に置くと、学校あるいは家庭の場合もありますが、そういうところでむしろ状態が悪くなる人が多いのです。それはなぜかというと、実は集団への統合教育というか、どうしてもそれが中心なものだから、それが本人の特性と合わないということであります。
一方、児童入所施設へ案内するということについては、現在、なるべく抑制気味の文化がありますので、そうすると、思春期になって傷がかなり大きくなってから、それで18歳までということで入所施設を選びますと、療育期間も短いし、リカバリーの期間が短過ぎるのですね。
その意味で、入っていくのが遅くなっているという問題は、むしろいい結果を生んでいないと思います。傷が大きくならないうちに、むしろそういうところで、本人にとってベターな環境で回復するということが望ましいと思います。
2つありまして、一つは15歳以上。ということは、長くて5年ですからあと3年ぐらいしか使えない。個人によっても違いますけれども、むしろその場合は、今後のことを考えたら児童入所施設でなくて、成人入所施設で受けて、その後も継続されるほうがベターではないかと私は思っております。今の法律、その他でそれができるかどうかはよく研究しておりません。
もう一つは、小規模化と言いますけれども、一体小規模化と言っているのは何をもって言っているのか。マンションに住んでいれば大規模なのか。そうでなくて、生活の中で他人との調整を必要とするという集団性との関係の中で、大規模か、小規模かということを議論すべきではないか。
確かに入所施設の問題は、お風呂が一つであるから、1日のスケジュールは各グループがお風呂を使い分けるとか、あるいはトイレを使い分ける、そこで集団との折り合いをつけなければいけない部分が多くなるということが問題なのです。
ですから、形だけ大きいかどうかでなくて、集団との関係で規模を考えていただくということが大事だと思っております。
以上です。

○柏女座長 小規模化という概念には、施設規模の小規模化あるいはユニットの小規模化といったさまざまなことがありますので、それを一つ一つ細かく見ていくべきだろうという御意見でした。ありがとうございました。
山口さん、お願いします。

○山口障害児・発達障害者支援室長 今の関係で資料を御紹介したいと思うのですけれども、参考資料2の「福祉WG第1回目参考資料」というファイルを開いていただきまして、ずっとスクロールをしていただきまして、最後のほうにあるのですが、右下に16と打ってあるページ、タイトルが「12.在籍年数(福祉型)」と書いてある資料を見ていただきますと、今、今井構成員のほうからございましたけれども、何年入所していたかという在籍年数を子供の年齢別に見たものです。
一番左側の水色のところは1年未満、次が2年未満、3年未満となっているのですけれども、15歳とか、16歳とか、17歳とかは、結構1年、2年、3年で入所している。ですから、今井さんがおっしゃったように、年齢が結構上になってから入所して、入所期間が短い子供が意外と多いなという資料が出ています。現状の資料としてこういうのがございますので、御紹介をさせていただきます。
ちなみに、次のページは医療型なのですけれども、医療型は構成が全然違いまして、30歳以上の方がすごく多いので、これを見ていただくと福祉型と医療型は全然違うのですけれども、今回は医療型でなくて福祉型のワーキングですので、今、御発言がございましたので、福祉型のほうを御紹介させていただきました。

○柏女座長 ありがとうございました。
事務局のほうでこうした補足の説明がありましたら、ぜひ随時お願いしたいと思います。理解を深めるのに役立つと思います。
原口さん、お願いします。

○原口構成員 原口です。
発達支援機能に関しては、今、発達支援や家族支援という障害児支援の枠組みの中で、少しずつではあると思うのですが、例えばアセスメントですとか、支援の技術に関する専門性というのは、少しずつ明らかになってきている部分があると思うのですね。ですので、小規模化というところでの議論とかももちろんすごく大事だと思うのですけれども、直接的な支援の技術というところに注目したときには、やはり職員の配置基準とか、資格化とか、心理職等のコメディカルのスタッフの配置とか、それを高めるための努力としての研修やコンサルテーションのようなものも一緒に整えていくということも、非常に大事な視点ではないかと思っています。
ですので、議論としては児童養護との関連ということが非常に出ていると思うのですけれども、例えば障害児の通所と入所という枠組みで考えたときには、そういった支援の技術やアセスメントという観点で取り入れられる取り組みというのは、非常にあるのではないかと感じています。

○柏女座長 通所との関連で考えていくという視点も非常に大事かなと思いました。また、重装備化ということも考えなければいけないという御指摘は、とても大事かなと思いました。ありがとうございました。
では、相澤さん、お願いします。

○相澤構成員 小規模化を進めていくと、いろんな問題が出たりするということは、決して障害児の施設だけではなくて、児童養護施設とかもあるわけです。そういう点では本体施設が高度化をしていくこと、いろいろな機能を持っていること、医療的機能とか、いざとなったらそこできちんと対応してもらえるという安全基地をきちんと用意していくということがすごく重要です。そういう意味では、本体施設の機能を強化し、きちんと小規模化をバックアップできるような体制整備が、発達支援をする上においては大切なことだと思います。

○柏女座長 社会的養護の御経験の中で御説明をいただきました。ありがとうございました。
では、市川さん、お願いします。

○市川構成員 外来で、医療をしている立場ですと、家庭そのものが変わってきてしまっています。どうやってよくして家庭に戻すかという話だったのですけれども、戻す家庭がそれでいいのかどうか。戻したらもっと悪くなってしまうのではないか、ということです。
なるべく早くお預かりしてという話もありましたけれども、そういう御家庭ほど早くお預かりすることを拒否しますから、支援する側だけで決められない問題があると感じています。
座長のほうからおっしゃっていましたが、外部の目というのは非常に重要だと私も思っております。外部の目というのは可視化することが重要だろうと思いますし、可視化を進めるということは、逆に中のスタッフにとっても最終的にはプラスになるのですね。
「自分たちは見られているのだ」という意識を持ってもらったほうがいいと思います。私は者の施設を11年前につくりまして、初めから観察カメラを導入しております。導入するときはスタッフから大反対を受けましたが、真面目に勤務するスタッフほど歓迎してくれました。ます。嫌がるスタッフほど心配な点があります。何代か前の室長に「観察カメラの導入の件は言わないでください。いろいろな施設がカメラを入れるから補助金を出すように言うと困ります」。千葉のときも、最後にまとめのところで、そういう方向性も示されたと記憶しています。
例えば、「けがをしたのは職員が何かしたのだろう」と家族に言われましたが、カメラの録画から「てんかん発作が起きて、ベッドから落ちてけがをした」ことが分かりました。
重要なのは、責任の問題でなくて、適切な対応をとることだと思います。幾ら偉い先生方が来て対策委員会をつくっても、本当の事実がわかっていなかったらまた同じことが起きてしまいます。
個室化して、ユニット形式で行うと職員は足りず、目が行き届きません。自閉症の人が対象の場合は、ひとりぼっちになりたいときとみんなと一緒になりたいときがありますので、個室化・ユニット化は有効な手段だと思っております。
以上です。

○柏女座長 ありがとうございました。
先ほどお手をお挙げいただいていました米山さん、お願いいたします。

○米山副座長 米山です。
私の心身障害児総合医療療育センターも、医療型の障害児入所施設ですけれども、ここのグループに入れていただいたのは、皆さんのお手元のところとタブレットのほうの資料にあります、平成28年、29年に障害児入所施設の質の向上を検証するための研究という、厚労科研のほうの入所施設の実態調査ということをさせていただいたので、そのことがいろいろな参考になっているかと思います。
もちろん回収率は100%でなくて、3割というところですので、参考ではあるのですけれども、それとあわせて、私が資料として提出したところで、まず一つは、ペーパーレスに全然協力しなくて済みません。今、山口室長からお話のあった、一つはタブレットのほうの参考資料2の7というところで、先ほど遠藤構成員のほうからもお話がありましたけれども、ケアがなかなか難しくて児童養護施設から障害児入所施設へ入っていくという方もいらっしゃるということがあって、そういう入所経路も、先ほどの入所施設の在り方の中で全部調査していますけれども、それに少し足すと、児童養護施設等のグループにどんなお子さんたちがいるかということと、今、社会的養護のところで話題になっている、今の参考資料2の7ページのところに「7.児童養護施設における障害等のある児童の増加」ということがあります。
そこでパーセンテージがあるのですが、これをもう少し詳しく入れたのが、お手元のほうのパワーポイントのカラーバージョンの4枚つづりのものですけれども、次のページを開いていただくと、障害児童の増加という同じ資料があって、その次のところの「ケアニーズの高い子ども」というところで言うと、児童養護施設だと28.8%ですし、いろいろな疾患、病気ということも2割ぐらいいるということで、里親委託でも結構あったり、当然、自立支援施設も半分近くのものがあって、次のページを開いていただくと、実際にケアニーズが高いと言われる子供たちの中身をもう少し見てみますと、先ほどの大きくまとめたものの割合を見てみると、児童養護施設でも12%ぐらい知的障害があり、いわゆる発達障害と言われるLD、ADHD、ASD等々の方たちも多くなっていて、そこでのケアが困難で、障害児施設へ入っている、移動するという方も多いのかなと思います。
そういったところで見たときに、社会的養護の機能も含めて、障害児入所施設の3割ぐらいの方々が虐待、ネグレクトも含む被虐のお子さんたちであるわけですけれども、そういったときに私が見て、加算の話になってしまうので、加算についてはタブレットの参考資料3というところを開いていただくとあるのですが、私も幾つか行動化するお子さんたちを見ていて、一つは強度行動障害加算等々、重複加算とかはあるのですけれども、見ていると、必ずしも強度、いわゆる重度の知的障害と行動障害を伴う強度行動障害の方たちだけでなくて、社会的にいろいろ非行だとか行動化をするお子さんたちというのは、知的障害でも軽度の形にもかなりいらっしゃるので、それは外国の調査でもあるわけですけれども、むしろ中等度以上の方よりも、実は軽度の方のほうが高度化が高いという報告もありますけれども、そういったときに、やはり障害児施設の中でケアをする人たちの人員配置について言うと、ざっくり言うと、児童養護施設のほうが4対1ですけれども、障害児施設のほうが4.3対1という状態になっていて、実態としたら、障害児施設のほうは2から2.5対1ぐらいに人を宛てがっているという現状があるというところで、一つは、やはり質と量の両方なのですけれども、質を高めることも努めなければいけないと思うのですが、実際に人がいるというのは大事なことで、そういう配置の見直しをしていく必要があるのかなと思っています。
それと、社会的養護のほうの話に入ってしまいますけれども、そういったときに心理職担当加算というのもあるのですが、それを使っている施設は決して多くなくて、いわゆるファミリーソーシャルワーカーという形も当然必要なわけですけれども、家庭引き取りも含めた再統合だとか、特に社会的養護のお子さんたち、地域連携あるいは地域支援ということも考えると、ファミリーソーシャルワーカー的な人もいるのですが、そのアンケート調査も入所施設の調査でしているのですけれども、やはりそこでも直接子供たちの介護とか支援に当たりながらやっているという状況があるので、やはりその辺の人の配置といいますか、そういったものをきっちりしていく必要があるなと思います。
少し長くなりました。以上です。

○柏女座長 独自のデータをもとに御説明・御意見を頂戴しました。ありがとうございました。
北川さん、お願いします。

○北川構成員 先ほど家庭とはというディスカッションが続いていたと思うのですけれども、やはり今井構成員のおっしゃるように、家庭が全てでないというか、虐待も家庭の中で起こりますし、機能不全になりやすいのが家庭であるというリスクを十分踏まえながら、やはり子供にとってどんな環境がいいのかというのは、本当に子供の最善の利益を考えて、社会的養護の中で育つことも、子供たちや家族が罪悪感を覚えないようにしていくことが大切だなと思っています。
ただ、今の制度の中で、家庭的な養護で暮らせる子供たちも集団の中で暮らすという制度なので、それは新たに児童養護等を参考にしながら、障害児入所の中でも、新しい家庭的養護の地域で暮らせる制度を新たにつくっていったほうがいいのではないかということと、市川先生がおっしゃったように、今、家庭が非常に大変な状況だというのも事実だと思います。
そういうときに、在宅支援として、私は児童発達支援センターもやっておりますけれども、そこでどれぐらいの本当の意味での家族支援ができるのかということも、今後問われていくと思います。
例えば昨日、自閉症の子が全然寝ないで泣いて、寝かそうと思うけれども、寝なくて、お母さんは、つらくて暴力が出そうだから子どもに手を出さないためにSOS電話をしたということでした。そういう実態にどうセンターなり入所施設が、今後在宅のお母さんを応援するというところで応えていけるかということも、もっと考えていかなければいけないし、本当に入所が必要になったときに、お母さんにどう納得していただけるかというところでは、チームアプローチも必要だと思うのですけれども、児童発達支援センターには、ソーシャルワーク機能ももっと必要かなと。入所とつなぐ役割とかも含めて、そのように思います。
障害児入所のほうも、本当にいろいろな制度がもう少し、もう一歩進んでいくことができればと思いますし、ファミリーホームをやっているのですけれども、ファミリーホームの中で、6人なのですが、きちんとバックアップがあれば、かなり重度の子供も、地域で暮らすことができるという実践もありますので、トータルにどういう支援があれば一番いいのか、どこにいても、治療的な枠組みでもいいし、家庭的な枠組みにいてもいいし、その子にとって一番いいところでみんなが子供を支えていく仕組みができればと思います。

○柏女座長 では、関連して市川さん、お願いします。

○市川構成員 北川構成員がおっしゃったとおりで、重心と同様に考えれば、同時に保護者を支援せざるを得なくなると思いますね。
最近、医療関係のほうで言われているのは、発達障害を持っているお母さんが、子供の気持ちがわからなくて虐待してしまうということを御本人も訴えてきています。発達障害の方が妊婦の場合、出産の前から支援が必要と考えて、保健師さんに入ってもらっているところもあります。
児童を支援すれば、同時に保護者の支援も頭に入れていかなければいけないので、ファミリーサポートの必要性があるというのはおっしゃるとおりだと思います。

○柏女座長 ありがとうございます。
今の関連で言えば、先ほどの米山さんの資料だと、どの程度の障害かどうかは、ここでははっきりしませんけれども、ファミリーホームには障害を持っている子供たちの割合が児童養護施設よりも高くなっているということもあります。
それから、今、北川さんがおっしゃったように、障害を持つ子供たちのファミリーホームあるいは専門里親なども存在していることは事実ですので、そうした子供たちを受託しているファミリーホームの方や、里親さんに対する支援というものも充実させていかなければならないのだろうなと思います。
これは社会的養護のところにも当てはまるかと思いますし、発達支援として、障害を持った子供たちを家庭に近い環境で受け入れていき、さらにそれを受託してくださるファミリーホームや里親さんについての濃厚な支援を行っていく。
障害児入所施設の本体機能がグループホームをバックアップするということを相澤さんもおっしゃっていましたけれども、それと同じように、里親やファミリーホームの障害を持った子供たちを受け入れていただき、それを障害児入所施設がバックアップしていくといった方向性も考えていかなければならないのだろうなと思いました。
ありがとうございました。
ほかはどうでしょうか。
では、濱崎さんと遠藤さんですね。

○濱崎構成員 やり方なのですけれども、一つは、実は私ども、入所施設は潰れたら行くところがなくなるから物すごく大事だというのを言われてきたのですけれども、それともう一つ、本体はそれでもいいけれども、例えば借家のようなものでもう少し気軽に、本体はいじれないけれども、法人ができればそういうものを借りるということをやってもらえるということで、ふやすことも可能かなということが一つ。
あと、私のところですと、自分の中だけでやっているわけですけれども、幾つかの地域では、法人は違うけれども、施設が協力し合って、子供さんたちの対応についてもやっていくし、特に重度のお子さんたちの医療の関係というのは、今は自分のところと病院だけをつないでいろいろなところに行っているわけですけれども、それをある程度障害児専門のところに、どこからも一緒に行けるみたいな、そういう工夫をすることでももう少し力が出せるのかなと思っています。

○柏女座長 では、遠藤さん、お願いします。

○遠藤構成員 先ほどの佐々木さんと今井さんのお話に、現場目線でいくとすごく同感なのですけれども、実は障害児の入所施設で生活環境の非常に厳しい子供であるとか、児童養護施設からの再判定で来る子供たちを見ているときに、私たちが最初にするのは、全部はとれないですけれども、背負わされた重荷をどうやって軽くするかから始まるのですね。
そこで、先ほど私も、小規模化は最終的に大賛成ですと言ったのは、そこに行く前に、そういう子供たちと何が大事なのかという視点で小規模化を考えたときに、大人とのかなり強い固定的な関係をどうつくれる支援体制をつくるかということなのかなと思います。
小学校の高学年から中学生ぐらいにかけて入ってくる強烈な行動障害を呈する子供たちは、実は職員も本当に少ない中で動いていますから、今、この件でこの子にかかわったら1時間や2時間完全にとられてしまうなというとき、職員は放っておくのではなくて、後でやろうと思っているのです。ところが、子供にとっては、見て見ないふりをされたと思ってしまうと、少しずつ積み上げてきた関係はそれで壊れてしまうのですね。それはだめだよ。やめてね。後でゆっくり話そうねでもいいから、きちんと伝えるということがとても大事で、その関係性をつくれるようなシステムをきちんと描きながら小規模化をつくっていく。
私のところでは、2つの10人ちょっとの生活単位でそれぞれに職員を配置しているのですが、早番、遅番、宿直の組み合わせで、必ず担当でないけれども、そこのパートの担当者が朝起きるときにいる、夜、小学生とか幼女が寝るときに、おやすみと言えるという体制をつくっています。
というのは、私たちもそうですけれども、小学校とか、初めて家族以外の大きな集団に行って、自分の名前を先生に呼ばれたときに、おいらの名前を覚えていてくれたのかと少し安心したりする。実は難しいことでなくて、関係性というのはそこからつくりながら、まず負わされた荷物を少しでも軽くするというところですので、ぜひ小規模化というときに、大人との関係性と、当然アタッチメントにも関係してくるわけですから、そういうことも大事にしていかないと、なかなか次に進めない。
佐々木さんがおっしゃっていた、子供の時期に丁寧に適応する力を後押ししてあげるというのは、おっしゃるとおりだと思います。
以上です。

○柏女座長 ありがとうございます。
小規模化にしても、愛着関係の形成等々、何を目指すのかということがないと、本質からずれていくということもあるかもしれないという御意見でした。貴重な御意見だと思います。
では、今井さん、お願いします。

○今井構成員 私も長く児童入所施設を子供が利用していたので、また、ほかのお子さんの変化も見てきたことから申しますと、小規模化といっても、年齢層によって、その子の発達の度合いによってかなり意味が違ってくる。そこで入所施設が持つ、あるいはほかでもいいのですけれども、小集団が持つプラス面とマイナス面があると感じております。
プラスは、今のような兄弟が少ない家庭の中では、身辺自立とか、あるいはこういう場ではどう行動したらいいかというのを親子関係の中で身につけるのは、すごく難しいのです。
しかし、疑似兄弟みたいにほぼ同年齢の子たちと一緒にいると、あのように食べればいいのかとか、別に教えてもらっているわけではないのだけれども、まねることによってかなり早く身につけていくのですね。ですから、そういう手段が全て悪いというのでなくて、安心して学ぼうと思っているわけではないかもしれませんけれども、そういう人間関係というプラス面が一つある。
もう一つは、大人との関係の人間関係で、今、おっしゃられたように、安心できる大人がいるということを小さなときに体験することはとても重要で、やはりそういう施設の名前をつけるかどうかは別として、それは大事だと思います。
ただし、15歳ぐらいを超えて自我が成長してきたときに同じようなことをやるとむしろマイナスで、周囲と敵対的な関係になったりするので、やはり私は最初に申し上げましたけれども、そういう小集団が持つ機能が働きやすい年齢で、むしろ児童入所施設が本来持つ機能を果たすことがとても大切だと思っております。

○柏女座長 ありがとうございました。
そのほか。
では、佐々木さん、お願いします。

○佐々木構成員 今、小集団とか小規模化ということがキーワードになっていると思うのですけれども、例えば行動障害の子たちだったりすると刺激にとても弱い。ですから、入所よりも本来はグループホームもしくは一人暮らしなのだということで取り組まれていらっしゃる法人さんもおありなのです。そういった意味で、今の今井さんの御意見もごもっともだと思っているのですけれども、いろいろな場面で学ぶ場がある、やはり学校が子供にとっては一つの社会だと思うのです。学校で学ぶべきものも勉強以外にたくさんあると思いますし、全てが小規模化がいいということでなくて、その子その子に合った、やはり学ぶ場とかを、一つ一つその子に合ったものがつくれるような入所であったらいいのかなと思っています。
少し話がずれてしまうのですけれども、やはり私どものほうにも、お父さん、お母さんが育てられないので乳児院にいたわけですけれども、おば様が引き取っている御兄弟が2人とも軽い知的障害がおありですが、今、おば様から離れられない。2人とも学校を卒業したばかりですけれども、通所施設に通えないという状況で、つい最近御相談があったりしています。
ただ、お二人それぞれにいろいろな課題を抱えていらっしゃるので、すぐにどう解決できるという手立てが、今ないわけです。今、家庭力が落ちているという話も市川先生から出ましたけれども、確かに親としていろいろな御相談を受ける中で、それは物すごく感じております。
これがこのままいったら、親御さんに発達障害とかの問題がなかったとしても、こういった施設を利用しなければ子供が育てられないというケースは、今後ふえてくるのではないかと思うのですね。
そういったことも考えると、やはり乳児のころから家庭支援、保護者支援というものを、もう少し何らかの形でやっていかないと、本当に施設のほうだけでは賄えなくなってしまうのではないかということを危惧しているので、この入所施設の在り方とは少しずれてしまうかもしれませんけれども、そういったことも視野に入れて検討していただけたら大変ありがたいなと思います。

○柏女座長 ありがとうございます。
相澤さん、お願いします。相澤さんの次、原口さん、お願いします。

○相澤構成員 私も遠藤委員の発言を聞いていて、やはり子供の発達支援ということを考えたら、関係性というのはすごく大切で、私も長いこと国立武蔵野学院で、小舎夫婦制で子供たちと寝食をともにしてきました。なぜ小舎夫婦制でずっと子供たちと生活を一緒にさせていただいたかというと、やはり関係性で、一貫性と連続性のあるかかわりが大切であり、つまり、子供が見通しの持てる安心・安全をどのようにつくっていくかということがすごく重要なわけですね。
そういうことを考えていったときには、やはり発達支援とか、自立支援とか、地域支援とか、社会的養護とか、要するに、施設の多機能化をどのように図っていくかということになろうかと思うわけですね。
そうすると、例えば小規模化でも、私はいろいろな小規模化があっていいと思っているのです。例えば私がやっていたような小舎夫婦制みたいに、夫婦でやる小規模化もあっていいし、交代で、ローテーションでやる小規模化もあっていいし、先ほどの子供のニーズに応えるには、いろいろなタイプの施設をつくってあげればいいし、例えば集団になじまないような子は専門里親を活用して本体施設がバックアップするとか、そういう子供のニーズに合わせた発達支援機能のための小規模化をきちんと考えていくことが大切なのではないかと思います。
以上です。

○柏女座長 原口さん、お願いします。

○原口構成員 少し前の議論に戻るのですけれども、重なって出ているのですけれども、養育者、保護者の方への支援という観点で、少しいただいている資料を見させていただきますと、先ほどの参考資料2の第1回目参考資料というので、入所理由というのが4ページ目に出ていて、そこにも具体的な入所理由として、保護者の養育力不足というところがデータとしても出ているところからすると、やはり今、皆さんが意見として出されていたことというのは、支援として重要なテーマだということはこれでもわかるなと思うのですが、一方で、養育者に対する支援ということは一体何をすることなのかと考えると、これは米山先生ですか。きょういただいたペーパーのほうの155ページのところに、心理担当職員に対する調査ですが、入所児の家族、保護者への支援として行っている業務ということを調査されていて、これは私も初めて見させていただきましたけれども、要するに、家族や保護者に対して支援が必要だということなのですけれども、何をすることなのかということが、これを見るだけでも、面接ということが中心になっているのですけれども、非常に多岐にわたっているということが感じられました。
この多岐にわたっているのがどうしてかと考えると、恐らく非常に個々にニーズが異なっていて、幅広いニーズがあるということが一つあると思うのですが、もう一つの可能性としては、やはり家族に対する支援というのは一体何なのかということが、具体的に明確化されていないのではないかということも一方で考えられますので、先ほど佐々木構成員からもお話があったように、親御さんを支援するということが、入所施設の議論だけでなくて、恐らく全体の議論としても関連してくるところで、保護者に対する支援が必要だけれども、それは一体何をすることなのかということを理念的にも、具体的にも整理していくことが必要になるかなということで、少し入所施設から広がってしまうところがありますけれども、感想も含めて加えさせていただきます。

○柏女座長 ありがとうございます。
発達支援ということを考えた場合、保護者をどう視野に入れていくのか、家族支援をどう考えていくのか、とても大事なことだと思います。
米山さん、今の調査で何か補足はありますか。

○米山副座長 ありがとうございます。
今、原口委員のほうからあったように、心理職も心理加算はほとんどとっていないけれども、実際にやっているものの中で、やはり家族支援ということが、被虐で入ってくるお子さんたちも多いということで、心理職も発達支援機能としてどう専門的にかかわるかという課題とともに、やはり家族を支援するという両方を考えているということが、次の156ページに、具体的にどういう取り組みをしているかだとかのものが幾つか出ているものと、最後には、自由記載で、心理職の悩みというところでいろいろ書いてあるのですけれども、そういう時間がなかなかうまくとれないということが書いてあります。
少し離れてしまって、きょう資料に入っていないかもしれませんが、この入所施設の在り方の中で、家族支援というあり方は、小規模化もしているのと、あとはもともと障害児の福祉協会さんのほうが出していらっしゃる入所施設の在り方という中で、施設もいろいろな専門的な障害児支援をしているところを、地域支援という中で家族を支援する、そういう機能を持たせるといいますか、地域連携といったことで機能を持たしていこうということがうたわれたかと思うのですけれども、そういったところが、入所支援で入所の子供たちだけでなくて、そこの地域の中で、その障害児の家族を支援するというところは、もちろん通所系もそうかもしれませんが、そういったところがそういう機能を持てると、大変だったら泊まれるレスパイトなりショートステイが利用できるとか、そういう機能とともに支援ができる。
そういう機能をきっちり持つことが大事だろうと思いますし、まさに多機能、とにかくそういう機能を持つことが大事だと思いますし、田舎に行ったときに、高齢者のといいますか、本当に包括で考えていかなければいけないところもあるかもしれませんが、いずれにしても家族支援ということが、今、いろいろ話題になってくる虐待予防にもなると思いますし、児童発達支援センターも、そういう機能、専門性を生かした形で家族支援、地域支援で、子育てということへ入った形で支援していくということが課題としてあるかと思いますけれども、やはり入所施設もそういう専門性を持っているので、そういったものをぜひぜひ活用・利用していただくといいのではないかと思います。

○柏女座長 ありがとうございます。
では、濱崎さん、お願いします。

○濱崎構成員 話が変わりますけれども、障害の特性から言いますと、同じことを何回も発言して申しわけないのですけれども、聴覚障害の子供たちの特性という点では、やはり聴覚障害児の入所施設にも、当然、社会的養護のお子さんとか、虐待とか、あるいは知的障害とか、発達障害とか、重ねて持って入っている子供はたくさんいるのですね。
やはり聴覚障害があればいろいろな影響はあるのですけれども、しかし、聴覚障害だけというお子さんもいるのですね。そうすると、そのお子さんたちに対する対応というのは、将来的な社会での活躍の場にしても全く違ってきますので、そういう個々の対応ができる状況は必要だということ。
もう一つは、子供たちの言語の問題なのですけれども、ほかのものと重ねて持っていようと、何と持っていようと、基本的な言語は目で見る言語ということで、発達の上でそこをどこで保障していくかということはあるのですね。
それで、実はろう学校というのがあって、聴覚障害児の子たちが行っていましても、学校は24時間体制でないではないですか。行っているときだけですし、学校の考え方として、やはり昔からある口話教育をやっているところもあれば、手話が下手な先生もいれば、手話中心にやっている学校もあればということで、家庭では9割以上の家庭は聞こえる家庭で、中に聞こえないお子さんが一人生まれるような状況の中で、不適応を起こしたりして入ってきているわけですから、そうすると、やはり手話というものが言語として認められていきつつある現状からすると、子供たちの人間形成の上でのアイデンティティーの形成ですとか、自信を持って生きていくための方策ということになりますと、子供たちが一番自由に使える言語をきちんと保障して育てていくということが、施設でも必要だし、むしろ施設のほうが、聞こえない大人の職員がいたり、24時間体制でその言語の中に入っているということで、重複障害の子供さんたちも、それはそれで一つ安定している面もあるのですね。
こういう意味での聴覚障害児の施設のあり方についても、決して忘れていくわけにはいかない。それプラスということで考えていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

○柏女座長 ありがとうございます。
藤井さん、お願いいたします。

○藤井構成員 視覚障害のほうもうちだけですので、少し述べさせていただきたいと思います。
より家庭に近く、個々に配慮した生活環境の整備というのはあるのですけれども、今、15名が在籍しています。うち9名が盲学校へ通っている子です。全11居室があるのですけれども、一人部屋が2部屋、残り9が2人あるいは3人部屋になるのですけれども、個室にしているところは、他害がある、器物損壊などのある発達障害児が中心で、受験を控えた中3の子は一人部屋にしています。個室化という話もあるわけですけれども、個室化するには、増築はお金の問題で難しいので、定員を減らすしかないという状況です。
あと、施設がもともと盲人施設ですので、ワンフロア、男女の浴室が隣り合わせだったりするという構造です。ですから、最近いろいろな児相から、中高生になってからの入所依頼が多いのですけれども、視覚障害のない中高生になった子たちというのは、それまでの生活があるものだから、集団生活を送る上で問題が多いです。目が見えるものですから夜中でも抜け出す。無断外出の子がいましたし、性的な問題行動を起こした子もいて、いずれももう少し施設が、施錠とかいろいろなことがしっかりできるところへ措置変更となりました。
もう一つ、家庭なのですけれども、正月の帰省も5人です。帰省なしが5人おります。残りの子は、面会とか外出が時々あるぐらいなのですね。理由は、虐待とか、ネグレクトだとか、親に帰せないというのもありますし、親自身が知的障害とか精神障害を持っていて難しいというケースが多いですので、いわゆる家庭に戻す、地域に戻すというのは、今、うちにいる子たちにとっては難しい現状です。
済みません。長くなりました。

○柏女座長 ありがとうございました。
では、市川さん、お願いします。そろそろ次の課題に移っていきたいと思います。

○市川構成員 今、お話を伺っていて感じたのですけれども、小規模化といってもみんな違うことを考えているのではないかという気がしてきて、小規模化というのはどういうことを念頭に置いているか、もう一回詰めたほうがいいのではないかと感じました。

○柏女座長 おっしゃるとおりですね。施設機能の小規模化、施設そのものの小規模化、生活単位の小規模化、さまざまあろうかと思います。それらのどちらを目指していくのか。どちらもということもあるかもしれませんけれども、考えていかなければならないテーマだと思います。
あと、医療的な機能と発達支援機能、福祉型のところでどう結びつけるか、連携するかといった点についての御発言がなかったので、また次のところで、社会的養護機能のところでも結構ですので、お話をしていただければと思います。
それでは、続きまして、社会的養護機能のところに移りたいと思います。課題について、事務局より資料の説明をお願いいたします。

○鈴木障害児支援専門官 資料2をごらんください。
こちらのほうも、前回の検討会の資料をつけさせていただいていますし、ヒアリングのことを参考につけ加えさせていただいております。
課題は1,ですね。社会的養護を必要とする障害児が多く入所している現状を踏まえ、障害児入所施設の社会的養護機能について、どう考えるか。また、これを推進するための方策について、どう考えるか。
1ポツ目ですけれども、被虐待児への支援を適切に行うための専門性の確保。
2ポツ目が、児童養護施設、里親、ファミリーホーム等の社会的養護分野への支援・連携強化となっております。
以上になりますので、御議論のほどよろしくお願いいたします。

○柏女座長 この部分について、先ほど来、発達支援のところでも出てきているところが非常に多いのですけれども、さらに加えて、社会的養護機能をどう強化していくのか。あるいは社会的養護関係施設との関係を整理していくのか。それらについての御意見を頂戴できればと思います。どなたかありますでしょうか。
では、相澤さん。

○相澤構成員 最初の発言のときに、柏女主査から御発言があった第三者評価とか、自己評価とか、そういうことも含めて、やはり子供の権利擁護機能をきちんと充実・強化をしていくということが、まずもって大切だろうと。
先ほど手話という話がございましたけれども、やはり子供たちの意見をきちんと傾聴して、それを表明、支援するようなアドボカシーシステムとかを今後検討することになってきますので、そういう意味での権利擁護機能をどのように充実させていくかという点をきちんと考えていくべきだと思います。
以上です。

○柏女座長 ありがとうございます。
ほかはどうでしょうか。
では、北川さん、お願いします。

○北川構成員 先ほどの意見にも関連するのですけれども、コミュニティーの中でいろいろな支援を必要とする子供たちをどのように支えていくかは、治療的な部分が手厚い子もいるし、集団で暮らしたほうがいい子もいるし、ファミリーホームで暮らしたほうがいい子もいるし、そういうのをしっかりアセスメントしてつくっていく、コミュニティー全体をトータルにつくっていく、障害のある子の検討会ですので、そういうことが必要になってくるのかなと思います。
例えば入所施設では適応できなかった子供が、ファミリーホームに来て、兄弟のいる子だと少し大変だったのですが、里親さんの家庭で、障害のある子で、障害児入所でも難しかった子が、個別的対応ができたのでとても落ち着いて成人期を迎えたという例もあります。もちろんその反対もあります。どこがいいとかでなくて、その子にとって合った場所。
ただ、実際は里親さんがそういう難しい子を見られるという状況ではないです。うちの場合、17組の里親さんがいますけれども、ほとんど障害児のパパとママが里親をやっているので、少々発達障害の子が来ても、自閉症の子が来ても対応できますけれども、一般の里親さんはそうはいかないと思いますので、やはり障害児入所施設が里親支援機関としての役割を持って、実際里親で育ったほうがいい子供もいますので、そういった場合にきちんと支援していくような機能が本当に欲しいなと思います。
私自身も、もう二十歳になりましたけれども、3歳のときに自閉症の子を育てて、パニックがすごかったもので、自分が悪いのかなとか、このパニックの最中に本当に絶望的な気持ちになったりしながら抱っこして、入所ではないですけれども、本体施設のセンターの職員に電話して来てもらったり、電話しただけでもほっとしたり、誰かが助けてくれるのだと思ったら、その子にネガティブな感情を向けなかったりできますので、こういう地域を支える、入所施設が地域の里親さんを支えるという機能が、これからはより必要になってくるのかなと思います。
以上です。

○柏女座長 ありがとうございます。
御経験を踏まえての御提言ということで、とても貴重だと思います。
ほか、どうでしょうか。
では、米山さん、お願いします。

○米山副座長 社会的養護ということだと、きょう、私は資料の中に入れていなかったのですが、入所施設のほうの虐待ないし疑いの理由で入所した方の親御さんの要因ということで言うと、一般の虐待だと、人格だとか、薬物依存とか、親のほうのいろいろな偏りだとか、障害というのはあると思うのですけれども、障害の中で、そういう親の要因で一番高かったのが、3割ちょっとだったのですが、知的障害だったのですね。
そういうことを考えると、結果的にネグレクトが一番多いわけですけれども、そういったところの家族機能というところは、御家庭へ帰っていくにはなかなか難しいなということも予想されることでもあるので、先ほど原口委員からもありましたけれども、アセスメントという中だと、子供の特性のアセスメントも大事ですし、やはり家族のほうのアセスメントというのもしっかりした形ができるといいなと思います。
一方で、医療型のほうでもよく言われるのですが、措置か契約かというのは、資料の入所施設の現状という参考資料2の措置か契約かというのが18ページにあるのですが、医療型のほうは、イメージが私も大体できるのですが、医療型のほうは措置ができていなくて、ほとんど契約なのですが、福祉型のほうの措置契約の割合を見ると、本当に都道府県ごとに随分違うのです。愛知県は九十何パーセントでありながら、東京都は半分ぐらい。その基準というのがどのようなものなのかということがわかるようであれば、事務局なり、御意見なり御説明をいただきたいと思います。

○柏女座長 今の質問について、ガイドラインがあると思いますので、ぜひお願いしたいと思います。

○山口障害児・発達障害者支援室長 今、米山構成員からございましたのは、参考資料2の18ページの資料を見ていただきますと、18ページが福祉型、19ページが医療型ですけれども、県別の措置と契約の割合をこちらで調べたものでございます。
ことしの10月1日時点において、入所している児童について、措置か契約かというのを県に聞いたものですけれども、これを見ていただくと、先ほどございましたように、県ごとに結構ばらつきがあります。特に福祉型のほうはかなりばらつきがありまして、これについては、当然以前は措置でやっていたわけですけれども、自立支援法が入って契約にしますということになったときに、それぞれの県、実際には児童相談所のほうで措置か契約かということで、基本的には契約を主体としてやっていくというのが、新しい制度に変わったときに、障害サービスについて、全体の制度が契約でやっていきましょうというように変わっていったわけですけれども、そのときに、そうはいっても措置として残さざるを得ない部分があるということで、やむを得ない場合に措置を行うという仕組みが残ったわけでございます。
そのやむを得ない場合をどの程度まで解釈するかというのが、現時点でかなりばらついているというのが、この実績についてあらわれているとおりのところでございますので、これについては、課題の整理で言うと、全体の会合のときに、その他の部分で措置と契約についてどう考えるかという課題を載せておりますけれども、またそこのところでも御議論いただければと思いますが、そのあたりをもう少し具体的な基準、やむを得ない以上の基準というのを考えていくべきなのかどうか。こういう県のばらつきについて、どう考えるかというところを御議論いただければと思っております。

○柏女座長 ありがとうございます。
次の方のご発言者名が抜けているように思いました。ご確認ください。
私のきょう紙にしていただいたものの最後のところに、先ほどネグレクトが多いと申しましたけれども、実はこれを見ていただくとわかるように、児童養護施設の5年ごとの調査のデータと組み合わせたものなのですけれども、実は児童養護施設でも6割ぐらいがネグレクトという形で、措置で入所しているわけですね。
障害児施設も、実は6割余りはネグレクト状態があるので、そういったところの基準というのは、今、なかなか難しいのだろうなと想像するのですけれども、措置あるいは契約というところが、児童福祉法の中で、障害児施設のほうが訓練とかリハビリ目的という形で、社会的養護が必要だけれども、契約で入っているという方たちが多いというのは、この調査報告書で出しているのですけれども、その辺のところの見直しといいますか、どういう形が望ましいのか、あるいは施設で支援していくために、予算上のことも含めて検討できるといいなと思いました。

○柏女座長 ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
合間を縫って、隙を狙って私のほうから。
まず、障害児入所施設が全国にそんなに多くないということを考えて、でも、社会的養護の子供たちは、障害を持った子供たちにも一定割合必ず発生するということを考えると、地域小規模障害児入所施設のようなものを制度としてつくって、例えば児童養護施設が地域小規模障害児入所施設をつくることができるといったようにしていかないと。例えば北海道などでは障害児入所施設が、あの広い面積の中にそんなに幾つもないので、みんな遠くのほうへ措置されなければいけないといったことになると、家族が訪問に行ったりすることが限定されてしまったり、地域から浮いてしまうようなことになりますので、そうしたことも考えなければいけないかなと思いました。
2点目は、障害児入所施設と乳児院との関係です。先ほど米山さんの資料にもありましたように、乳児院の障害を持った子供たちの割合というのが非常に高いものになっていて、障害を持った子供たちの場合は、学齢まで乳児院に入所できるということがあります。
その一方で、先ほどお話がありましたように、障害児入所施設が持っている療育の機能をその子供たちが活用できない。障害を持った就学前児が障害児入所施設に入っても、一部の施設種別を除いて職員の加算がないという状況になると、どうしても障害を持った乳幼児が乳児院に滞留してしまうということになると思います。ここの関係、役割分担を少し整理しないといけないのではないだろうかと思っています。これは考えなければいけないことかなと思います。
3つ目が、北川さんがおっしゃったとおりで、障害児入所施設が里親やファミリーホームでの障害を持った子供たち、あるいは児童養護施設に入所している子供たちに対する後方支援をフォスタリング機関としてやっていくということが、とても大事かなと思いました。
先ほどの地域小規模に敷衍してこれからの動向を考えていきますと、政府のほうでは児童相談所を中核市に幅広く設置し、それを支援していくという形になると、中核市で障害児入所施設の機能を持つものを、もちろん管轄外に措置しても構わないのですけれども、そこに持っていくということが要望として上がってくるかと思います。
自分たちの設置の管内にそうした社会資源を用意しておきたいということを考えると、そういう意味では施設の規模も小規模化できるように、それが地域小規模障害児入所施設というのかもしれませんけれども、そうした機能も用意しておくことが選択肢の一つとして大事かなと思いました。
では、相澤さん、お願いいたします。

○相澤構成員 私も柏女先生の1つ目の多様な地域小規模の施設の運営という点ですが、私、社会的養育ビジョン検討会で言ったのは、例えば先ほど米山先生が言った、保護者の方が知的障害の方が多いということであれば、基本的には親子が分離せずに生活できることが非常に重要です。そういう点では、母子とか親子が一緒になって生活できるようなサテライト型の母子生活支援施設とか、親子生活支援施設とか、そういうものをつくって、障害児の施設がそういう小規模の施設を設置・運営できるということがあって、後方支援するとか、一緒にやるとか、そういうことができれば、親子を分離せずにきちんと生活が維持・確保できて、子供にも優しいシステムになりますので、ぜひそういうことも検討していただきたいと思います。
私、これまでの検討会の意見ということで資料に書かれてございますように、一つ、やはり多職種の専門家の配置も必要ということで、先ほど医療的ケアの問題ということもございましたけれども、当然、複合的な問題を抱えている子供たちが多く入っているわけでございますので、虐待を受けてPTSDの障害があるとか、それは当然必要だと思います。共生型サービスということであれば、児童福祉施策と障害児者の施策が一緒になって、共生型サービスを展開するようなことは、もちろん今後は必要になってくるでしょうし、北川先生がおっしゃったように、私も里親の後方支援、フォスタリング機関も、障害児施設が当然やるべきだと思っております。
以上でございます。

○柏女座長 では、遠藤さん、お願いします。

○遠藤構成員 社会的な養護機能を考えるときに、一つは、障害児だけでなくて、障害児者トータルした制度の考え方をどうするかという視点で整理するということが一点と、子供は子供という視点で、児童養護も、乳児院も、児童心理支援施設も含めて、自立支援施設も一部入ってきますけれども、そこも含めてどういう機能をそれぞれが持って、お互いにそれを認め合いながら、どこで何が連携できるのかということも整理をしていく必要があるのだろうと思うのですね。
それから、家庭にいる子供たちの施策と、児童養護も我々もそうですけれども、そこがどういう関係性を持つかということもとても大事な視点だと思います。
例えば里子を受けている里親家庭からは、時々ショートステイで入ってきます。里親さんに聞くと、ずっといると詰まるときがあるのだねと。1カ月に一遍とか2カ月に一遍、1泊2日でも少し間を置いて、精神的にも自分の心を整理するとまた向き合えるのですということで、今、制度的に二重措置とかそういうことでなくて、行政的にも制度としてありますから、そういうものは、実は我々はとても大事にしていかなければいけない機能だと思っています。
乳児院からも、障害が明確な場合は、比較的早い段階で来ます。特にわかりやすいというのは少し語弊があるかもしれないですが、ダウン症候群の重い人は、比較的早くから安定した支援をということで来ることがあるのですね。
一番考えなければいけない社会的養護機能の部分では、児童養護施設の幼児で、グレーゾーンと言うのが正しいのか、パステルゾーンと言ったドクターもいましたけれども、その人たちが保護者の受容認知ができていないのと、先ほど来出ている、保護者自身にも、心の問題であるとか、知的な問題であるということがある。その人たちも非常に微妙なのですね。
とりあえず児童養護施設だったらオーケーみたいな話になっていて、そこで不適用を起こすということもありますので、その辺の全体的な整理、役割分担というのは、実は障害児施設のあり方だけでなくて、子供をどう支えるかという意味では、とても難しいですけれども、大きな問題なのかなという気がしています。
北海道では、20カ所以上あった障害児施設が、今、単独でやっているのは10本弱です。児童養護施設は23カ所あるのですけれども、去年の1月1日に北海道の障害福祉課が、児童養護施設に入所していて、児童相談所が障害のある子供と判定した人がどのぐらいいたかといったら、44%です。23カ所のうち70%を超えている児童養護施設も1カ所あって、23カ所のうち6カ所の5割以上が判定のある子供でした。
そこの整理をというよりも、お互いが何を役割分担としてするのかというのが、どうも見えてきていないというところもこれからの課題なのかなと思っています。

○柏女座長 ありがとうございます。
関連して北川さん。

○北川構成員 市町の子ども・子育て会議の中で、今、プランをつくっています。その中で、例えば基本施策の中では、大臣重点項目とかで社会的養護の取り組みというところがあるのですけれども、その中には多分、障害児入所のことは全然考えられていないですね。
ですから、ファミリーホームをふやそうとか、児童養護を小規模化しようと掲げられているのですけれども、そこで、委員でもありますし、障害児入所のことも含めて考えていただきたいと申し上げるのですけれども、やはり障害児と社会的養護の施策が分かれていて、そこに壁があるような状況ですので、市町に行くと当然考えられないのですね。ですから、国としても社会的養護の取り組みとなったときに、計画の中に、先ほど遠藤先生は地域全体でどう描いていくかとおっしゃいましたけれども、社会的養護のことは、国としても家庭福祉課と一緒に考えていただいてほしいと思います。

○柏女座長 ありがとうございます。
今、出ていた遠藤さんのおっしゃったこと、北川さんのおっしゃったこと、障害児入所施設の世界だけでは考えられないことがたくさん出てきているかと思います。そういう意味では、子ども家庭局と障害保健福祉部がしっかりと協議をしていただいて、役割分担などについても、あるいは全体的な絵柄をどうつくっていくかということについても、協議していただく必要があるのかなと思います。
また、このワーキングでも、3回目ぐらいになるかもしれません。先ほど山口室長がおっしゃっていた、措置と契約の問題をどうするかといった議論ができる場をつくりますので、そこでは市町村との関係をどうつくっていくかとか、措置の権限移譲の問題だとか、そうした実施体制そのものについてのことですとか、施設の再編成の問題とか、そうした全体にわたることも、2回目か、3回目になるかわかりませんけれども、議論できる場をつくりたいと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
今、どなたか手を挙げて、今井さんですね。お願いします。

○今井構成員 今、出ましたけれども、社会的養護を主たる理由として、障害児入所施設に来られている人と、障害が行動障害等かなり重くて、環境を相当変えなければいけないということで来られている方の比率がどんどん変わってきて、社会的養護の方がふえると、実は知的に重いという方にとって、一緒に共同生活をすると児童入所施設の環境が悪くなるのです。
ですから、1番目と2番目の社会的養護というものを、障害児入所施設が受け入れるときの注意点というか、どういう役割分担をするかということをよく考えないと、両方の機能が必要だといっても、子供の生活から見るとかなりきついものになる場合があると思っております。

○柏女座長 ありがとうございます。
ほか、どうでしょうか。まだ15分ぐらい時間があります。
市川さん、お願いします。

○市川構成員 先ほど柏女先生のほうから、医療型と福祉型のという話があり、私は児童精神科の病院で医療型でした。一時期、知的障害児施設の医務科に勤務していました。
どこが違うかと考えると、福祉施設だと指導員の方とか、保育士さんたちが中心になって見ているし、病院のほうだと看護師とか、医師とか、あるいはコメディカルスタッフが中心になって見ているというところだろうと思います。
ですから、福祉施設へ行ってびっくりしたのは、入所するまで全く医療的ケアなしにきた方が随分いました。重要なのは、やはりお互いを余りにも知らないことでした。福祉と医療がどう違うかでなくて、どうやって連携するかを考えないと、結局利用者にとっては非常にマイナスになっているのではないかと思いますね。
施設にいて、夜寝なくて騒ぎ出す子が出てしまうと、非常勤の職員が頑張って出てくるのだけれども、大体2週間でみんな疲れ切ってしまいます。私が病院に戻ってから、障害児施設・児童養護施設等で大変な利用者を2カ月間お預かりするという制度をつくりました。非常に利用してくださいましたが、時々施設の籍を抜こうとする福祉施設があったので、児相に入ってもらいました。医師は、医学部の中で授業は受けているけれども、福祉の話はほとんどありませんでした。現場に行ってから初めて学習するわけで、看護師さんも全く同じ状況にあります。
福祉施設の職員の方に聞いてみると、スタッフになるための勉強の中で医療の勉強はほとんどなかったと皆さんおっしゃっている。医療をうまく利用すればいいのに知らないままに来てしまっている。福祉施設で、連続医療講座(5~6回)を開いたら、理解が進んだのを覚えています。
どうやったら連携をとれるかという発想を、今後持っていただかなければいけないのかなと思っております。

○柏女座長 ありがとうございます。
相澤さん、お願いします。

○相澤構成員 今、医療と福祉の連携ということですけれども、それは非常に重要だと思います。ただ、私どもが心配しているのは、医者の確保がすごく難しいということが実態上ありまして、例えば私も国立の児童自立支援施設にいましたけれども、医者をきちんと雇用するということが非常に困難でした。きちんとニーズに応えるために、医療スタッフを確保する対策もあわせて考えておかないと、なかなか難しいと思います。

○市川構成員 今のことでよろしいですか。

○柏女座長 どうぞ。

○市川構成員 おっしゃるとおりだと思います。恐らくこの20年ぐらいの間を見たら、そういうドクターはふえてきているのですね。ただ、需要を掘り起こしてしまっているので、外来でも新患が何カ月待ちというのが、余り変わらない状況になってしまっているのですね。
東京都の自立支援施設のそばで外来をやっていたこともあるのですけれども、一人来て薬を飲んでよくなってしまうと、列をなして来てしまうのですね。「これは薬の問題でなくて、スタッフの対応の問題です」と答えなければいけないケースもあったのを覚えています。

○柏女座長 ありがとうございます。
まだまだ検討しなければいけないところがたくさんあるのだなということを改めて思いました。
ほか、どうでしょうか。
どうぞ。

○米山副座長 今の教育ということは本当にそのとおりだと思います。入所施設の在り方の中で、きょう、ちょうど手元の印刷のほうの心理士さんが教育をどう受けてきたかということも、任意で、調査票でやったので、6ページの福祉型、医療型もそうですけれども、入所施設で勤めていらっしゃる心理士さんで、実はソーシャルワーカー的職にしている人たちも、持っている資格、教育歴を見ているのですが、その中で、やはり医学教育の中での医療だとか、発達障害あるいは障害自覚だとか、そういったことをどう受けてきたかということを調査していますので、また、その教育ということでは参考になるかと思います。

○柏女座長 そのほか、いかがでしょうか。
今井さん、お願いします。

○今井構成員 自分の経験というか、それは本当に狭い経験かもしれないけれども、思っていることを2点言います。
社会的養護を必要としている障害児に関しては、私は親の会のほうを地域でもやっていますけれども、いわゆる親の会の門をたたくような人は対象ではないので、まさにこの部分は公的機関が、児童相談所も含めて本当に入っていかないと、とてもキャッチできないと考えています。それが1点目です。
2点目は、社会的養護を必要とする障害児というのに、どういう年齢までに介入するほうがベターなのかということも頭に入れなければいけなくて、私の狭い経験では、やはり小さいときの介入は極めて重要で、そこだと回復が非常に早いと思っています。それは体験的なことが重要だと思っておりますので、その点を重視したような施策が要るのかなと思っております。

○柏女座長 ありがとうございます。
障害児の相談支援専門員の方々からもそうした御意見は出ていて、地域の中でしっかりと療育体制をつくっていく努力と、それから、障害児入所施設に入所したときの切れ目の問題なども意見がございました。大事な視点だと思います。
では、遠藤さん、お願いします。

○遠藤構成員 我々も入所施設ですので、地域の中でどこにどういう家庭があって、そこで子供が大変な状況なのだというのはわかりにくいのですけれども、障害児の入所施設で幼児を受け入れるときに、実は私のところは幼児を受け入れると、最初の退所のチャンスは就学時だと考えています。
それは先ほどもお話しさせていただきましたけれども、障害の受容認知が、保護者自身がなかなかきちんとできない時期に、そうだと思うのです。何で私たちがという思いも。それで混乱して、児童発達支援センターからつながってきた人たちの場合は、きっちり受けとめていくと、離れることで子供の成長、変化というのを保護者が感じられるようになってくると、保護者自身の子供に対する見方、保護者が変わるから、子供も親に対する信頼感というのが劇的に変わっていきます。
ただ、保護者が就学時もなかなか踏み切れないのは、家庭引き取り、フラッシュバックがあるのですね。大変な思いをしたときに、御主人も含めて助けてくれなかったではないかということがあるとなかなか踏ん切れないのですけれども、お母さん、短期入所という制度もありますよと言うと、1回やめても大丈夫なのですかと。そういうことを丁寧に伝えると、家庭に戻れるケースがあるのですね。1年生はちょっとごめんと言って、2年生、3年生で家庭に戻るケースというのも結構あります。
私たちが社会的な養護、利用契約も含めてですけれども、きちんとその人の自立支援計画で、親御さんとも話をしながら、最初に就学時とかとプレッシャーをかけると、それで保護者の方がまいってしまいますので、経過を見ながら、そういうこともありますねということを伝えながら、どちらもオーケーのときに、帰って困ったときにはこんな制度がありますよ。それはお願いして使わせてくださいでなくて、それも私たちの仕事ですからという伝え方をすると、実は結構帰れるものなのです。
障害児の入所支援で社会的養護もそうですけれども、これは家庭至上主義ということではなくて、どちらもオーケーになったときには、それを支える機能、地域の支援も含めて入所施設が支える機能というのも、私は相当きちんと意識をして進めていくのが役割、責任かなと考えながら、日々仕事をしているのですね。
ですから、もう少し安定して、継続してできる体制というのももちろん必要ですけれども、やるべきことも明確化していくのが、あり方検討のある種一つの役割でもあるのかなと考えています。

○柏女座長 先ほどの発達支援のところでファミリーソーシャルワーカーの配置の話が出ていましたけれども、それとあわせて、やはり今、遠藤さんのほうから心強い実践のお話もいただきました。家族再統合というか、親子再統合の視点もこの分野は必要で、もちろん何でもかんでも家族に戻すということでなくて、地域の中に幅広いサービス、社会資源を用意した上で、家族再統合できるものについては進めていくというのは、社会的養護機能としてはとても大事なことだろうなと思いました。ありがとうございます。
あと5分ぐらい。どうでしょうか。
どうぞ。

○米山副座長 もう一度、社会的養護という観点で在園ということを申しますと、先ほど山口室長のほうから資料のあった在籍年数ですか。資料2でしたか。17ページ、18ページ、先ほどの措置か契約かというところの前の16、17のところで見たときに、医療型について言うと、やはりいわゆる養護学校、義務化よりもっと以前のときに、要は就学免除になって在宅された方を、やはり社会へ出ようということで、施設へ入所ということを国も含めて進めていた方たちが昭和40年前後ですから、ちょうど50年ぐらいたったわけですね。その方々がなかなか退所できずに、そのまま児者一貫でとなっているのだと思うのですね。
何を言いたいかというと、今、そういう時代から、社会の福祉のあり方、あるいは地域でのあり方ということで変わったときに、医療についても、医療的ケアのことももちろんあるのですが、それほど医療的ケアがない方も重心で入所されているところを見ると、やはり障害に対する大もとの考え方が、よく言われる医療モデルという状態だったところでいろいろな施策があったのだと思うのですが、それがもう医療型ではなくて、より社会的養護という意味では、そういう暮らしをそこで、いわゆる家庭的な養育とか暮らしを保障するというようにどんどん変わってきているので、そういう意味で、本当にその施設でどう過ごすかということと、施設の今後のあり方という中で、そこを見据えて機能しなければいけないかなというのと、一方で、やはり入所している方たちの社会的養護で帰る場所としてなかなか難しいと考えると、成人になったときの施設のあり方は、やはりきっちり考えなければいけないなというところで、児童のところでも、先ほど市川先生がおっしゃった小規模ということを考えたときの、施設内の小規模化、グループケアという小規模グループケア加算がとれるようなものと、いわゆる地域の小規模化といいますか、分散ということ、本当に両方を考えなければいけないなと思います。
年齢が高い方について言うと、グループホームとか、実は私が知っているところでも、重心でグループホームをしているとか、結構ケアが要るという中では、市川先生がおっしゃったように、見守りカメラをつけることで、ある意味普通の病院機能で巡回というよりは、今はカメラをつけることのほうが、安全度は非常に高いといういろいろな証明が出てきているのですね。
そういう意味では、そういったものを駆使するといいますか、そういったことで個室化・個別化というのは、実は個別化したほうが、自閉傾向の方たちについても、より安定化が図られるとか、そういう報告もありますけれども、そういったスペースだとか、より小規模ということでの子供と大人とのかかわりがふえるということも考えてみると、やはり小規模、それから、年齢を考えたときのグループホームとか、そういったところへ出ていく。やはり社会的自立ということを考えると、より小規模だとか個室、個別化とか、そういうことができたらいいなと思います。
もう一つが、地域で考えると、都内だと、一人ずつのスペースを確保するというのは、物すごく高くて難しいのですが、田舎のほうに行くと全然スペースがとれるなというのは、本当に何とかならないかなと感じるところであります。
雑感のようで済みません。

○柏女座長 では、原口さん、お願いします。

○原口構成員 少し理念的な話になってしまうかもしれないのですけれども、家庭により近いとか、家庭的とか、小規模というキーワードが結構出ているかと思うのですけれども、恐らくそれは家庭イコール安心とか、家庭イコールいいという前提があっての話になっているのかなと思うのですが、先ほどからいろいろ出ているように、例えば家庭が安心できないという子供たちがいて、それで入所施設に入ってくるという状況を考えたときに、やはりどこで暮らしても子供が安心できるといったことが重要で、それが家庭であったり、入所施設であったりという話にならないと、家庭に戻すとか、小規模にということだけが非常に表面的に出てしまうのかなということは危惧します。
ですので、なぜそれが大事なのかということを考えると、やはり今、米山先生がおっしゃったように、パーソナルスペースが確保しやすいとか、親密な大人との関係が築きやすい、そういう家庭や小規模のメリットが重要ということで、入所施設の中でそれをどう実現するかという論理で話をしていかないと、家庭に戻すとか、小規模にというところだけが、非常に具体性を帯びた形ではあるけれども、いってしまうと思うので、もう一回理念的に考えていくときに、子供が非常に安心して安全に暮らせるという利益を持って、子供がよりよく暮らせるというところをどうするかというところが、入所施設の重要なところかなということは感じています。

○柏女座長 ありがとうございます。
では、時間も来ておりますので、お二人、短くお願いいたします。

○遠藤構成員 今、原口さんがおっしゃるとおりで、実は私のところの基本的な考え方は一つしかないのですね。利用している子供に安心・安全を教えるのでなくて、利用している子供が安心・安全を感じられるというところからでないと、支援のスタートはできないね。
例えば入所前に2度も硬膜下血腫で入ってきた方がいるのですけれども、虐待の事実があったかどうかということはともかくとして、とても大人が怖くて、イエスしか言えない子でした。その子にどう安心・安全を感じてもらうかというときに、選択の場面をどうつくるかとか、うんと職員が言ったら絶対に約束を守るとか、すごく簡単で単純なことなのですけれども、実はその関係性というのを、小規模も含めて全てのキーワードの基本は、安心・安全を子供が感じるということだと思うのですね。それを継続できるような枠組みというのを考えていかなければいけないのだと考えています。

○柏女座長 どうぞ。

○北川構成員 私は、障害児入所ができて以来、本当に長い歴史があって、そこで積み上げられた実践というのは、やはり大切にしていくというか、本当に尊いものだと思っています。
実際、障害児入所で頑張っている先生方もたくさんいらっしゃって、そこを今までの歴史とか、そういうことを否定ではなく、その上に立って未来をどうつくっていくかという発想で、ここの検討会はあってほしいなと。こちらがいいとか、こちらがだめとかでなくて、一緒に今までの歴史を次の歴史につくっていくという観点が必要なのではないかと思います。
以上です。

○柏女座長 ありがとうございます。
まだまだ御意見があるかと思いますけれども、そろそろ時間が参りましたので、きょうの議論はこのぐらいにしたいと思います。
議論の中では、先ほど原口さんもおっしゃったように、形態論の話と、子供にとっての視点、子供がどう生活できるか。言ってみれば、子供が当たり前の生活ができる。そういうことの大事さといった理念の問題。さらには、ケア論の問題ですね。きょうは、こうしたものがさまざまに重なり合って意見が出てきました。
いずれもぐるぐる回りながら、理念と方法と、子供の立場に立つということはぐるぐる回っていかなければならないわけですけれども、政策的にやっていくとするならば、ケア論のほうは、私が冒頭申し上げたような運営指針をしっかりとつくり上げていく。そして、それを外部の方が当たり前の生活の観点から検証する。そして、また施設に提言していく。
形態論はもちろん形態で、どういう職員を配置すればいいかとか、どのような形態でやったらいいか。これは制度論としてつくっていかなければいけない。この2つをしっかりと連携させながら進めていくことが、とても大事だろうと思います。ぜひこの検討会の後も、そういう形で進んでいけるといいかなと思いました。
まだ次回、次々回と、福祉型のワーキングについてはあと2回予定されておりますので、ぜひまた基本的な御意見をたくさんお願いしたいと思います。
事務局のほうにお願いなのですけれども、きょう出ていた意見が次回のテーマ、例えば地域支援のテーマとか、自立支援のテーマとか、そこにかかわっているものもあったと思いますので、その分は再掲としていただいて結構ですので、また入れておいていただけると議論も進みやすくなるかなと思いますので、お願いしたいと思います。
それでは、きょうの議事を終了とさせていただきたいと思いますが、補足的に委員の方から何かございますか。
よろしいでしょうか。それでは、きょうの議事を終了とさせていただきまして、事務局から今後のスケジュールについて御説明をお願いいたします。

○鈴木障害児支援専門官 きょうはありがとうございました。
次回の開催につきましては、8月28日の水曜日、3時からを予定しておりますので、よろしくお願いいたします。場所等は少し移動があるかもしれませんので、別途お知らせいたします。どうぞよろしくお願いいたします。

○柏女座長 それでは、きょうはお忙しい中、御出席いただきまして、ありがとうございました。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。



                                                                                  〈了〉