技能実習評価試験の整備に関する専門家会議(第32回)議事要旨

                           人材開発統括官海外人材育成担当参事官室

○日時 平成31年3月18日(月) 15:00~16:10

○場所 厚生労働省 共用第9会議室(20階)

○出席者
  大迫委員、岡本委員、岡野委員、椎根委員、高野委員、冨高委員
  厚生労働省人材開発統括官海外人材育成担当参事官室、法務省入国管理局入国在留課、外務省領事局外国人課
  外国人技能実習機構、公益財団法人国際研修協力機構
  (コンクリート製品製造関係)全国コンクリート製品協会、経済産業省
 
○議題
 (1)コンクリート製品製造職種の職種追加について
 
○議事
 1 コンクリート製品製造職種の職種追加について
 ○ 全国コンクリート製品協会より概ね以下のとおり説明があった。
 ・ クレーンの運転の業務、玉掛けの業務等の資格が必要な業務は、技能実習及び試験の対象か否かについて
  明確にすべきとの指摘があった。この指摘を踏まえクレーンの運転の業務、玉掛けの業務等の資格が必要な
  業務は、必須業務に含まないこと及び試験の対象とはならないことについて、審査基準上明確化した。また、
  資格が必要な業務は、労働安全衛生法令に基づく有資格者に限る旨についても審査基準に明記した。
 ・ クレーンの運転等の資格取得について、受入事業場に対する指導や技能講習等を外国語で行う講習機関
  との連携は考えているのかとの指摘があった。この指摘を踏まえ、実習実施者において資格が必要な業務を
  関連業務として行う場合には、その業務を開始する前に技能実習生の資格取得が確実になされるように、
  試験実施機関として、資格取得の啓発、資格が必要となる業務の周知、資格取得に必要な技能講習等を
  外国語で行う講習機関等についての情報提供を、ホームページ等を活用して行うこととする。
 ・ 学科試験の試験基準について、初級では、コンクリート製品製造一般に関する知識、コンクリート製品製造
  の工程に関する知識、コンクリート製品製造の特定の作業に関する知識について、初歩的な知識を有すること
  としている。専門級では、初級の項目の一般的な知識に加え、コンクリート製品製造の特定の作業に関して
  脱型、仕上げ(手直し)について一般的な知識を有することとしている。上級では、専門級の項目の実践的な
  知識に加え、コンクリート製品製造の特定の作業に関して、角欠けの手直し等について、実践的な知識を
  有することとしている。
 ・ 実技試験の試験基準について、初級では、成形準備、コンクリートの成型及び安全衛生、専門級では、初級
  の作業に加えて脱型、仕上げ(手直し)、上級では、専門級の作業に加えて作業管理(不具合製品発生の防止
  等)を追加している。
   実技試験について、初級及び専門級では製作等作業試験により行い、上級では製作等作業試験と判断等試験
  により行う。
   初級では、無筋のコンクリート製品の成形準備、コンクリートの成形について製作等作業試験を行う。専門級
  では、一層鉄筋格子までのコンクリート製品の成型準備、コンクリートの成形、脱型、仕上げ(手直し)に
  ついて製作等作業試験を行う。上級では、制限のないコンクリート製品の成形準備、コンクリートの成形、
  脱型、仕上げ(手直し)、作業管理についての製作等作業試験や判断等試験を行う。
 ・ 試験実施機関の体制について、外国人技能実習制度運営委員会、技能実習評価委員会、技能実習評価試験
  委員会を設置することとする。外国人技能実習制度運営委員会では規程類の整備等を行い、技能実習評価委員会
  では試験基準の決定や合否の判定等を行い、技能実習評価試験委員会では試験基準(案)の作成等を行うことと
  する。
 
 ○ 同団体からの説明に対し、概ね以下のような質疑があった。
  委員)試験基準の学科試験の専門級及び上級の「成形準備」での「インサート類の取付け(一組までに限る)」
   の「(一組までに限る)」等の記載について、実技試験の基準では差を付ける必要があるが、学科試験の基準
   としてはこのような限定は不要ではないか。
  説明者)学科試験の専門級及び上級の限定の記載は削除することとしたい。
  委員)試験問題作成者の安全衛生に関する問題作成能力を担保すべき。例えば、ヒヤリハットや過去の事故の
   事例のデータベースなどから、危険な作業に関する研修ビデオを作成し、試験問題作成者に危険な作業を何個
   見つけられるかなどの研修を行うこととしてはどうか。
  説明者)御指摘の対応について、検討したい。
  委員)専門級及び上級の事前に用意する試験用試料は、バリが必ずできるように作成する必要がある。バリが
   無いと技能の評価ができない上に、バリが有るものと無いものとで公平性も確保できない。
  説明者)試験用試料としてバリが必ず付いたものを出せるよう対応を検討したい。
  委員)試験監督者が異なっても“安全に作業ができていること”の評価にバラツキがなく同等となるようにすべ
   き。例えば、評価のチェックシートを複数の専門家で作成するとともに、試験監督者の判断の統一化のための
   講習会を開催し、講習会後に修了試験を行い、正しく審査が出来なかった者には講習の受け直しを求めること
   としてはどうか。
  説明者)御指摘の対応について検討したい。
 
 ○ 検討の結果、コンクリート製品製造職種(コンクリート製品製造作業)について、次回以降、引き続き、
  議論が行われることになった。
 
(以上)