第13回がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会(議事録)

健康局がん・疾病対策課

日時

平成30年3月9日(金)16:00~18:00

場所

田中田村町ビル 8階 8E会議室(東京都港区新橋2-12-15)

議題

(1)地域がん診療連携拠点病院・地域がん診療病院の指定について
(2)都道府県がん診療連携拠点病院の指定について
(3)その他

議事

 
○事務局(向井) それでは、定刻となりましたので、ただいまより第13回「がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会」を開催いたします。
構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中、お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。
事務局の健康局がん疾病対策課の向井でございます。よろしくお願いいたします。
初めに、構成員の御紹介をさせていただきます。
小松本悟構成員。
中村康彦構成員。
松本陽子構成員。
道永麻里構成員。
山口建構成員。
若尾文彦構成員です。
本日は、金沢構成員、木庭構成員より欠席の御連絡をいただいております。
続きまして、事務局の紹介をさせていただきます。
健康局がん・疾病対策課長の佐々木でございます。
同じく健康局がん・疾病対策課主査の丸野でございます。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
それでは、まず、初めに座長の選任に移りたいと思います。
座長は、構成員の互選による座長を置くこととしております。御推薦がございましたら、お願い申し上げます。
小松本構成員、よろしくお願いします。
○小松本構成員 小松本ですが、山口建構成員を推挙したいと思いますが、いかがでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○事務局(向井) それでは、山口構成員にお願いすることでよろしいでしょうか。
それでは、山口構成員、座長席に移動のほうをよろしくお願いいたします。
○山口座長 御選任いただきまして、ありがとうございます。ベストを尽くしたいと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。
○事務局(向井) よろしくお願いいたします。
それでは、議事の進行を山口座長からお願いいたします。
○山口座長 それでは、議事を進めさせていただこうと思います。
現在、別途、新しい拠点病院の要件が検討されておりますけれども、本年度、この会では、平成26年1月に示された、がん診療連携拠点病院等の整備に関する指針に基づいて、新規指定推薦のあった、がん診療連携拠点病院等の指定について議論をさせていただきたいと思います。
それでは、議事に入る前に、事務局から資料の確認をお願いいたします。
○事務局(向井) それでは、資料の確認をさせていただきます。お手元の資料をごらんください。
お手元の資料には、座席表、議事次第、ここからは資料番号がついておりますが、資料1「がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会 開催要綱」。
資料2-1「地域がん診療連携拠点病院・地域がん診療病院の指定推薦について」。
資料2-2「地域がん診療連携拠点病院・地域がん診療病院の指定推薦の医療機関」。
資料2-3「平成29年度 都道府県・2次医療圏別の現況報告(抜粋1)」。
資料3-1「千葉県がんセンターヒアリング概要」。
資料3-2「平成29年度 都道府県・2次医療圏別の現況報告(抜粋2)」となっております。
また、参考資料といたしまして、参考資料1「がん診療連携拠点病院等の整備について」。
参考資料2「がん診療連携拠点病院等の指定の考え方」。
参考資料3「がん診療連携拠点病院・小児がん拠点病院のあり方に関する検討のスケジュール」。
また、別添資料といたしまして「都道府県プレゼンテーション資料等」をつけております。
以上、資料の過不足等がございましたら、事務局にお申し出ください。
また、ここでカメラ撮りは終了させていただきますので、御協力のほど、よろしくお願いいたします。
以上です。
○山口座長 ありがとうございました。
それでは、本日の議題に入りたいと思います。
新規指定の医療機関について説明、それに対する質疑ということになります。
まず、議題の「(1)地域がん診療連携拠点病院・地域がん診療病院の指定について」という中で、資料2-1、2-2、2-3について、事務局から説明をお願いいたします。
○事務局(向井) それでは、まず、資料2-1、2-2、2-3について説明をさせていただきます。
資料2-1、2-2をごらんください。
新規指定推薦の医療機関についてということで一覧にしております。
まず、冒頭に各施設の頭にマークをつけさせていただいております。点線の四角の中には5種類のマークが書かれておりますが、本日、推薦の挙がっております医療機関については、2つ目の○、♯に該当するものがありませんので割愛させていただきます。
まず、◎は、都道府県がん診療連携病院としての推薦。△は、既に1カ所以上の拠点病院が指定されている2次医療圏からの推薦です。また、◆は、地域がん診療病院としての推薦です。
続いて、資料2-3をごらんください。
こちらの表の見方ですけれども、まず、2次医療圏ごとでセル分けされておりますが、網かけがなされている医療圏が拠点病院のない2次医療圏、空白の2次医療圏と呼ばれている医療圏です。網かけの中に医療機関名が掲載されており、黄色で塗りつぶされているところが新規指定推薦の医療機関です。
その隣をごらんください。参考資料1につけておりました指針にございますIIの「2 診療実績」の「(1)マル1またはマル2を概ね満たすこと」と指針の中に定められておりますが、これまでの検討会において「概ね」の基準としましては、9割とされております。
なお、地域がん診療病院に関しましては、診療実績の基準はないことを申し添えます。
以上です。
○山口座長 ありがとうございました。
それでは、引き続き、議事の進行に当たって、注意事項等をお知らせ願います。
○事務局(向井) それでは、続きまして議事の進行に当たっての注意事項を御説明いたします。
まず、都道府県からのプレゼンテーションについてですが、都道府県から地域の実情と拠点病院等推薦に関する考え方について御説明をしていただき、審議を進めていただきたいと考えております。
事前に都道府県には連絡をしておりますが、都道府県からの説明時間は5分以内でお願いいたします。4分経過時に1回、5分経過時にベルを2回鳴らします。説明の途中でも5分を過ぎた時点で質疑に入りますので御了承ください。限られた時間内に全ての審議が滞りなく進むよう、御協力をお願いいたします。
なお、都道府県からの説明には、マイクをお使いください。マイクを1本、前に御用意しております。
審議の進行について御説明いたします。今回、推薦していただいた都道府県ごとにプレゼンテーションをしていただき、それぞれのプレゼンテーションの後に、直ちに質疑に入ります。構成員におかれましては、事務局で取りまとめました資料を配付しておりますので、適宜御参照いただきながら御審議のほど、よろしくお願いいたします。
審議における公平性の担保についてですが、審議において公平性を担保するため、構成員が関係のある都道府県の審議中には、一旦御退室いただきますよう、例年お願いを申し上げておりますが、本日は、事前にお伺いしたところ、いらっしゃらないとのことでしたので、全ての構成員の方に御参加いただき、議論を進めていただきたく存じます。
以上です。
○山口座長 ありがとうございました。
それでは、議題1の審議に入りたいと思います。北から順番に地域がん診療病院の2病院を最初に検討させていただき、その後、がん診療連携拠点病院への申請、長崎県からお願いしていきたいと思います。
それでは、まず、秋田県から御説明をよろしくお願いいたします。
○秋田県 秋田県がん対策室の後藤と申します。よろしくお願いいたします。
座って御説明をさせていただきます。
お手元の秋田県のスライドの資料をごらんください。よろしいでしょうか。
○山口座長 済みません、別添の資料の「都道府県プレゼンテーション資料等」の秋田県のところをごらんいただきたいと思います。
○秋田県 秋田県でございます。よろしくお願いします。
○山口座長 どうぞ、よろしくお願いします。時間のカウントは、今からにしてください。
○秋田県 本県からは、このたび、地域がん診療病院として新規指定いたしました、北秋田市民病院につきまして推薦に至った経緯や、当該病院の状況につきまして御説明いたします。
まず、資料1をごらんください。
本県は8つの医療圏がありまして、現在、7つの医療圏、国指定のがん診療連携拠点病院または地域がん診療病院がございます。
今回、推薦の北秋田市民病院につきましては、上から2番目の北秋田医療圏にございます。当医療圏は、ごらんのとおり、面積は広いものの、人口は約3万4,000人ほどで、県内でも特に過疎化が著しい地域となってございます。
資料2をごらんください。
平成29年9月1日現在の本県の指定状況でございます。
本県では、前回平成26年の指定要件の見直しに当たりまして、国から示されました基準を厳格に適用し、それまで拠点病院でありました、ここで言いますと、黒マルの1、能代厚生医療センター、黒マルの2、由利組合総合病院の2病院につきまして、地域がん診療病院とし、隣接する拠点病院と3つのグループにより、集学的治療を提供する体制を整えてきたところでございます。
資料3-1は割愛させていただきまして、資料3-2をごらんください。
一番下でございますが、このたび指定する黒マル4の北秋田市民病院でございますが、医療圏で唯一がん医療を提供できる中核的な総合病院でございまして、推薦する前から一定のがん診療を行ってまいりましたが、放射線治療ができないことや、緩和ケア、相談支援などの体制が整っていなかったこともございまして、これまで県としても国への推薦を見送ってきたものでございます。
当医療圏につきましては、これまで隣接する秋田周辺医療圏の拠点病院でございます、秋田厚生医療センターがカバーするといったような体制をとってきました。
当病院の診療実績でございますが、年間414人の新規のがん患者を受け入れているほか、手術、化学療法につきましても、一定の診療実績を有してございます。
資料4をごらんください。
このたびの推薦が承認されました場合の本県のがん医療提供体制でございますが、既指定病院の体制に変更はございませんが、黒マル4の医療圏につきましては、先ほどの繰り返しになりますが、隣接する医療圏の白マル3の秋田厚生医療センターがカバーしてございました。黒マル3の秋田厚生医療センターと、このたびグループ化することによりまして、北秋田医療圏では、提供困難であります、肝臓がんの手術、放射線治療につきまして連携して提供できる体制となります。
最後に資料5をごらんください。
このたびの推薦に至るまでの本県の取り組みについて御説明いたします。
本県では、長年、北秋田医療圏に拠点病院がないということが医療政策上の課題でございました。これの解消を図り、がん医療の均てん化を達成するため、平成27年度から北秋田市民病院を本件のがん診療連携協議会の構成員に加えまして、緩和ケアでありましたりとか、相談支援、がん登録等の体制整備につきまして連携体制の構築を図ってまいったところでございます。
秋田県といたしましても、平成27年度から29年度の3年間、当病院が指定基準を満たすための体制整備に対しまして財政的支援を行ってまいりました。
こうした県がん診療連携協議会、地元北秋田市の一体となった取り組みにより、このたび指定要件を充足できる見込みとなったため、推薦に至ったものでございます。
指定によりまして、当医療圏の住民が、がん治療や相談支援、情報提供、緩和ケアなどを受け、安心して暮らしていくことができる体制が構築されることが期待されます。
以上でございます。よろしくお願いいたします。
○山口座長 ありがとうございました。
今回は、空白の医療圏に対する地域がん診療病院の指定の申請であって、かつ、委員の方は御承知のとおり、要件の数値は、診療病院の場合は可否の判断材料とはしないということになっておりますので、その点を踏まえて御議論をお願いしたいと思います。
今の秋田県の方からの提示について、何か御質問、御意見等がございましたら、よろしくお願いいたします。
どうぞ。
○若尾構成員 どうもありがとうございます。
念のための確認なのですが、地域がん診療病院の場合は、実績は問わないということですが、人的体制などで必須の要件が幾つかあると思いますが、そちらも全て満たしているということでよろしいでしょうか。
○秋田県 全て9月の推薦時点で満たしてございます。
○若尾構成員 ありがとうございます。
○山口座長 どうぞ。
○松本構成員 御説明をありがとうございました。
診療連携協議会にも加入して、これまで準備を進めてこられたと承知しております。
念のための確認ですけれども、相談支援体制、また、緩和ケアの提供体制について、どのような体制で、今後どのように発展していくのか、御承知の点がありましたら教えてください。
○秋田県 27年度から県の財政的支援を行ってまいりました。がん相談支援センターにつきましては、平成28年の12月に、緩和ケアチームにつきましては、29年の6月に体制を整えたところでございます。まだまだ資料3-2にありますとおり、そういったことから、なかなか実績には結びついてございませんが、例えば、緩和ケアチームにつきましては、地域がん診療病院では必須ではありませんが、緩和ケアの認定看護師を習得いたしまして配置しているといったような状況にございます。
また、秋田県のがん診療連携協議会のほうにも積極的に参加いたしまして、そういったところから、既指定病院のノウハウを吸収しながら一生懸命やっているといったようなところでございます。
○山口座長 どうぞ。
○小松本構成員 秋田厚生医療センターとのグループ指定に係る調整ということで、具体的には、どういう調整をされたのでしょうか。
○秋田県 まずは、隣接する医療圏で拠点病院となりますと、県北にあります大館に1病院ございます。また、秋田のほうに3病院ございまして、どの病院と組むかというところから県が仲立ちをいたしまして、さまざま病院の意向でありましたりとか、患者さんはどういった状況で動くのかといったようなところも勘案しながら、最終的に運営母体が同じでございます、秋田厚生医療センターと組むことによりまして、人的な交流でありましたりとか、さまざまやりやすい面があるといったことを踏まえて、県のほうで厚生医療センターとのグループ化ということで推薦しました。
○山口座長 ほかにいかがでしょうか。
今の御質問に関係するのですが、多分、秋田市の医療圏に複数指定されていますので、この複数指定の理由の1つに、北秋田医療圏をカバーするというような論理に使われていると思うのですけれども、その段階から、今の厚生医療センターとの連携が強化されていたのでしょうか。
○秋田県 統一の経営母体が同じということもございまして、こういったグループを組む前から、さまざま連携の図れる部分は図ってきてございました。
また、秋田厚生医療センターにつきましては、資料2にありますとおり、隣の能代・山本医療圏の地域がん診療病院の2つカバーをするといったような、県北のほうのがん医療を支えるという重要な役割を担ってございまして、そういった意味でも県内でのバランスのとれた、がんの提供体制ができているのかなと思ってございます。
○山口座長 そのほか、御意見はございませんでしょうか。
それでは、空白の医療圏への診療病院の指定であって、要件は満たされていて、今の議論の中でも過不足はなさそうに思うのですが、これで指定をさせていただくということでよろしゅうございますでしょうか。
それでは、この検討会としては、指定という結論を出させていただきます。
どうもありがとうございました。
○秋田県 ありがとうございました。
○山口座長 それでは、引き続き、高知県の方からの御説明を受けたいと思います。よろしくお願いいたします。
○高知県 高知県健康対策課の山崎と申します。よろしくお願いいたします。座って説明をさせていただきます。
先ほどの県に引き続きまして、次に高知県のページがございますので、そちらのほうをお開きいただけますでしょうか。
まず、資料1をごらんください。
高知県の2次医療圏の概要になります。
高知県には、4つの医療圏があり、そのうち2つの医療圏で3つの病院が拠点病院の指定を受けております。
今回、空白となっております2つの医療圏のうち、安芸医療圏に地域がん診療病院を新たに推薦させていただくものになります。
資料2をお願いいたします。
4つの医療圏と拠点病院の位置関係になります。
資料中央の位置にあります、中央医療圏の両隣、安芸医療圏と高幡医療圏が空白の医療圏となっており、空白の医療圏の患者は、主に中央医療圏にあります2つの拠点病院でカバーしている状況にございます。
資料3-1-マル1は、現在、指定を受けております拠点病院の状況になりますので、また、ごらんください。
資料3-2をお願いします。
今回、新規指定として推薦しております、県立あき総合病院の状況になります。
院内がん登録の実績が、現在、ゼロ件となっております。今回、こちらの資料へ計上する対象が平成27年分となっておりますけれども、あき総合病院のほうは、院内がん登録を平成28年1月から開始したため、今回の資料ではゼロ件となっております。
登録情報自体は、29年9月から国立がん研究センターのほうに情報提供を始めていると聞いております。
放射線治療につきましては、グループ指定の連携先となっております、高知大学医学部附属病院と連携して提供していくこととしております。
資料の一番右にございます、がん相談センターの相談件数がゼロ件となっております。こちらも、この資料へ計上する対象が29年6月と7月の2カ月分ということになっておりまして、あき総合病院のほうは、9月1日から、がん相談センターのほうを立ち上げております関係でゼロ件となっております。
9月から今までの間に29件相談があったと確認をしております。
資料4をお願いいたします。
今回、空白となっております安芸医療圏に、あき総合病院を推薦させていただきました。
当該病院が、地域がん診療病院として新たに指定をしていただけましたら、本県のがん診療の均てん化が一層図られると考えております。
続いて資料5をお願いいたします。
資料5の中ほどマル2と書いてございますけれども、こちらのほうに、がんの入院患者についての受療動向を記載しております。最新の調査が28年度になりまして、前回23年度に調査をした結果を括弧書きで記載しております。
安芸医療圏は、23年度調査のときには、自県内の入院が21%にとどまっておりましたけれども、28年度は50.8%まで上昇しており、地域内でがん患者を受け入れる体制が整ってきていると考えております。
資料5の2ページ目のほうをお願いいたします。
資料の右側に、今回推薦をしております、あき総合病院の概要を掲載しております。
あき総合病院は、県立安陽病院と県立安芸病院が合併いたしまして、平成24年に誕生した病院になります。
平成26年4月には、建物も新たに建てかえ、総合病院としてハード面においても充実した体制となっております。
今回、あき総合病院が都道府県拠点病院であります、高知大学医学部附属病院とのグループ指定により、集学的治療の提供が可能となれば、本県のがん診療の均てん化が一層図られると考えております。
説明は、以上になります。よろしくお願いいたします。
○山口座長 ありがとうございました。
グループ指定の大学病院との連携は、特に放射線治療とか、そういったものだと思うのですけれども、項目を挙げることはできますでしょうか。
○高知県 放射線治療以外にも、がんの手術の関係で、あき病院のほうでできないものについては、高知大学医学部附属病院のほうに行っておりますし、カンファレンス等につきましても、高知大学と合同で、カンファレンスとかキャンサーボード等をさせていただいておるというような形です。
また、高知大学から応援の医師といいますか、非常勤の先生方も多くあき病院のほうに来ていただいておりまして、情報共有もしておりますし、この1月からは診療情報のデータのやりとりがそのままスムーズにできるというか、わざわざあき病院の患者さんが大学病院に診療に行っても、大学病院のほうで、そのままカルテが見られるというような形のことも実施ができるようになりましたので、スムーズに患者さんのほうが両病院を行き来することができるような体制が整ってきております。
○山口座長 では、委員の皆様から御質問、御意見がございましたら、どうぞ、よろしくお願いいたします。
どうぞ。
○小松本構成員 そうしますと、高知大学医学部と連携ということで、平成23年のときは、自院内でのあれは21%、今は半分の50%までよくなったということですけれども、まだ半分ぐらいが中央圏のほうに移動しているというのです。これはキャパシティーの問題で流出しているのですか、あるいは疾患的な問題で、連携で、その半分は高知大学にやっているということなのでしょうか。
○高知県 疾患の関係もございます。全ての疾患が、あき病院で全部診られるわけではないというところもございますので、高知大学等に患者さんが診療に行っていただくということは、実際にございます。
○山口座長 どうぞ。
○松本構成員 御説明ありがとうございました。
添付されている資料の推薦意見書の最後のページのところの図に、中四国のがんプロからの、あき総合病院へ点線が結んでありますけれども、これは、がんプロの何かプログラムに協力をしているとか、そういう人材養成で何らかのかかわりがあるか、御承知のことがありましたら、教えてください。
○高知県 具体的なところは、申しわけございません、あき病院のほうからというところは承知をしていないところでございますけれども、中国四国がんプロの研修会のほうには、あき病院のほうからも受講というような形で参加をして、専門職の養成をしているところでございます。
○松本構成員 ありがとうございました。
○山口座長 ほかにいかがですか。緩和ケアの体制は、なかなか大変だと思うのですけれども、一応、基準は満たしているような形がとれたと考えてよろしいのですね。
○高知県 はい。専任の医師も置いておりますし、身体も、精神のそれぞれ医師というのも配置しておりますし、緩和ケアの看護師のほうも配置をして、そういうケアチームもつくっておりますし、痛みのケア等のスクリーニング等も整えて、そういう形で患者さんへの対応というのは整えていっているところです。
○山口座長 ありがとうございました。
ほかによろしゅうございますか。
そうしますと、先ほどと同様、空白の医療圏への診療病院の指定であって、要件を満たしており、質問等にも適切にお答えいただいたと思うのですが、これを指定という形にしてよろしゅうございますでしょうか。
それでは、この検討会としては指定ということにさせていただきます。
どうもありがとうございました。
○高知県 ありがとうございました。
○山口座長 それから、次は同じ議題の中なのですが、今までが地域がん診療病院であったのに対して、ここから地域がん診療連携拠点病院ということになります。
まず、事務局から、少し過去の経緯も含めて御説明を願いますでしょうか。
○事務局(向井) では、長崎の諫早総合病院について、昨年度の状況、議論の内容等を説明させていただきます。
諫早総合病院に関しては、昨年度は、指定要件は充足しておりましたが、実績が少ない、特に手術件数の中の肺がんと肝がんなど5大がんの実績が少ないこと。また、同じ2次医療圏から複数指定であり、拠点病院として認めることが相乗効果的に望ましいとまでは言えないという結論になり、指定には至りませんでした。
また、本年度の状況に関しましては、昨年度から事務連絡で出しているとおり、「がん診療提供体制のあり方に関する検討会」での議論を踏まえ、既指定の医療機関が存在する2次医療圏からの医療機関を新規推薦する場合、指定要件のIIの「2 診療実績」の「(1)マル1を全て充足していること」としております。
そのような要件に照らし合わせてみますと、今回の指定では、放射線治療の延べ患者数が177件と報告されており、現在は、基準を満たせていない状況でございます。
以上です。
○山口座長 ありがとうございました。
それでは、長崎県の方、どうぞ、席にお着きください。
○長崎県 長崎県でございます。よろしくお願いいたします。座って説明をさせていただきます。
○山口座長 今の事務局からのコメントも踏まえながら御説明をいただけるとありがたいと思います。
どうぞ、よろしくお願いします。
○長崎県 それでは、資料の長崎県のところをごらんいただきたいと思います。
資料1、2次医療圏の概要でございます。
本県は、136万人の人口規模でございます。医療圏は8つ、うち4つの医療圏が離島にございます。
人口割合で見ますと、長崎、佐世保、県央医療圏に8割以上に集中しているという状況でございます。
次に、資料2、患者動向を御説明いたします。
佐世保県南は、地域の患者を中心に、県央は地域の患者に加え、長崎医療センターにドクターヘリの基地がございまして、離島からの重症患者を初め、県内外からの搬送患者を受け入れているという状況でございます。
長崎は、県拠点病院を中心に北部地域や被爆者を原爆病院が、南部地域や離島の患者を長崎みなとメディカルセンターが主体となり受け入れているという状況でございます。
次に資料3、診療状況でございます。
3段目の長崎原爆病院が、現在、建てかえ中のため、外来患者など受け入れを控えているという状況でございます。
次に資料4、指定推薦状況でございますけれども、患者動向につきまして御説明いたします。
県央の特性といたしまして、隣接する県内医療圏が半島でございますため、半島上部に居住するがん患者のうち、入院患者の4割は諫早総合病院を中心に流入しているという状況がございます。
さらに、県内医療圏には、婦人科系の常勤医を有するがんの急性期病院がございませんで、がんを含めた患者の多くは諫早総合病院を受診しており、受け入れ体制も長崎大学病院の支援を受け、整備されております。
離島の空白医療圏であります、壱岐、対馬につきましては、長崎医療センターを中心に連携を図っておりますが、諫早総合病院を指定いただきますと、連携先を分担することが可能となり、地域がん診療病院のグループ化を見据えた支援体制を構築することで、離島のがん診療対策として非常に高いものとなります。
県央には、長崎空港があり、短時間で病院まで移動することが可能なため、患者に過度の負担を課すことなく、離島から移動できる環境がございます。
県といたしましても、離島対策として地域がん診療病院の早期の指定を目標とし、体制整備を進めており、指定医療圏でございますグループ化を県拠点病院と協議しております。
質の高いがん診療の推進に努めていくためにも、離島とのつながりがある県央にて対応できる環境整備を強化していきたいと考えております。
次に、資料5でございます。
県内でも医療資源が乏しい県内医療圏のがん診療の質を担保するためにも、県央医療圏との連携を図る必要がございます。
半島上部に居住するがん患者のうち、入院の4割、外来の3割のがん患者の受け入れ先でございます、長崎医療センターと諫早総合病院を加えた3医療機関にて、地域の特性や患者動向に沿う受け入れ体制を整備することが必要であると考えております。
がん診療の拠点となる医療機関を中心とした地域医療連携体制を構築することにより、がん診療は、さらに質が高まり、均てん化も図られるものと考えております。
諫早総合病院は、県内でもがん診療連携パスの運用実績が高い状況にございます。
その実績を活用し、再発患者のため緩和ケアパスを作成するなど、診療所との連携体制が非常に密になっております。
また、在宅患者の状態が急変した際の受け入れ専用ベッドを設けるなど、がん患者が安心して住みなれた地域で生活し、治療できる環境が整えられております。
また、離島の医療機関に消化器科専門医を定期的に派遣していただき、高度内視鏡治療の診療支援を実施するほか、合同カンファレンスにも参加していただきまして、諫早総合病院で確立した地域連携体制が離島でも確立できるよう、尽力をいただいている状況でございます。
今後、県内のがん患者の在宅診療体制を構築していくに当たり、非常にいい事例であり、特に離島地域でのがん診療を推進していく上で役立てられることが期待されます。
長崎県は、多くの離島を有し、高齢化も全国より高い水準で進行しており、がん罹患者数が増加する傾向を抑制することが困難な状況にあります。
諫早総合病院を指定いただくことにより、本土地区にバランスよくがん診療拠点が配置され、がん患者の住みなれた地域で継続した診療を提供する体制が整備されていくことになると考えております。
先ほどの放射線治療でございますけれども、28年の1月から12月につきましては基準を下回っておりますけれども、これは、リニアックの機械が故障したということがございまして、29年の実績につきましては200件を超えているという状況がございますことを報告させていただきます。
以上でございます。
○山口座長 ありがとうございました。
事務局からの御説明もありましたように、今、最後のコメントがありましたけれども、一応、「概ね」をカバーできていないという点が少し引っかかるのですが、委員の皆様から御意見をお願いいたします。
先生、どうぞ。
○小松本構成員 そうしますと、長崎医療圏と県央医療圏に、長崎大学と、みなとメディカルセンターと、長崎原爆病院と、長崎医療センターとあるわけですけれども、そこにまたもう一つ、諫早総合病院を入れるということは、そこの長崎医療圏と県中央医療圏に住んでいる人のがんの患者さんを受け入れる以外に、離島の患者さんを主に受け入れるために、これを入れるということですか。
○長崎県 離島の患者につきましては、現在、五島地区、上五島地区につきましては、長崎地区のみなとメディカルセンターとか、大学病院を主に診療していただいているのですけれども、壱岐、対馬につきましては、生活圏が福岡というのもございますので、どうしても福岡のほうに流出して、そのまま地域に戻ってこないという状況もございますので、それでは、住みなれた地域で診療を続けていくことが不可能と、離島の人口流出も歯止めがかからないということもございますので、県内の病院で治療して、また、地域にお返しするということが必要ではないかということもございますので、空港とか、ヘリポートの整備のございます病院が長崎医療センターを中心にございますので、そういう交通アクセスの面も考えまして、県央にもう一つ拠点があったほうがいいのではないかということを考えております。
○山口座長 どうぞ。
○中村構成員 県央の複数指定の中の1つに長崎医療センターがあるのですけれども、そことの何かお互いのすみ分けだとか、逆に相乗効果だとか、そういうような部分について、何かありますでしょうか。
○長崎県 ありがとうございます。
長崎医療センター様は、肝疾患につきましては、全国でも、肝炎の拠点病院の最初に指定されたのが長崎医療センターということもございまして、肝疾患につきましては、どうしても長崎医療センターに集約すると、県外からも患者さんが来られますので、諫早総合病院さんも、肝疾患につきましては、長崎医療センターに集約化というのもございます。
あと、長崎医療センターには、口腔外科の歯科関係の診療科目が少ないというのもございますので、諫早総合には、そういうのがございますので、口腔外科の治療が必要な患者さんとかは、まず、諫早さんのほうで治療をして、また戻すか、諫早で治療ができるのであれば、そのまま諫早で治療をするというような連携体制は整えていただいていると伺っております。
○山口座長 どうぞ。
○松本構成員 御説明ありがとうございました。
緩和ケアについて、前回もお尋ねをした件でございますが、お尋ねを重ねてさせていただきます。
緩和ケア病棟、緩和ケア専用病床を設けている、また、緩和ケアのパスもつくっていて、緩和ケアに力を入れているという御説明があるのですけれども、実績を拝見しますと、緩和ケアチームへの新規依頼の数が非常に少ない、ここのところが、おっしゃっていることと、この数値とがどうなのかというところがございますが、そのあたり、実態を教えていただけますか。
○長崎県 ありがとうございます。
緩和ケアチームへの依頼でございますけれども、直接確認はしていないのですけれども、調査をする月がございますので、その月によっては、この月が少なくなったのかというのを考えられるところではございますけれども、あと、緩和ケアパスにつきましては、該当する患者さんというのを、諫早総合病院さんと地域の医師会さんで、末期の患者さんとか、余命が残り少ない患者さんを中心にパスを運用しようということで取り組みをされておりまして、昨年度の実績といたしましては、10件未満ではございますけれども、緩和ケアパスを提供して、残された患者さんの生活の質を担保していくという取り組みをしていただいているというところでございます。
○松本構成員 済みません、しつこくて、現在、同じ医療圏に指定されているところよりも、優れているのか、また、諫早の影響力がほかの病院にも及んでいるのか、あえてここを複数指定で、さらに指定をしていくための何か説得材料になるようなものがありましたら教えてください。
○長崎県 ありがとうございます。
諫早総合病院は、先ほども御説明しましたけれども、がんパスの運用が県内で一番進んでいるということで、核となる病院と、開業医の先生との連携が非常にうまくいっているという実態を活用いたしまして、がんパスから緩和ケアパスも運用していきましょうという形になっているというのが1つございます。
この取り組みというのは、在宅で患者さんが最期まで過ごせるように、もしくは、御家族の都合で、最期まで在宅が難しければ、諫早総合病院で設けております、緩和ケアの病床を利用していただいて、諫早総合さんで看取りまでもっていきましょうということを、地域の医師会様とも話をされていると伺っております。
この取り組みにつきましては、先ほども内科の先生を五島の離島の病院に派遣しているとお伝えをしたのですけれども、五島地域でも同じように、離島の特性でございますけれども、外科手術につきましては大学病院とか大きい病院で治療を行いまして、また、離島に戻って、離島の中核である病院から開業医への先生に在宅診療を行っていただくという関係が必要だと考えております。
離島の患者さんも在宅で過ごせるように、できる取り組みとして、この緩和ケアパスを利用した地域と密着したがんの中核病院と開業医の先生の連携体制をとっていくというのは非常に重要ではないかと思っております。
ほかの離島の医療圏についても、県としては、同じように在宅でがん患者さんが治療を受けられるようなフォローができる体制をとっていければと考えております。
○山口座長 道永先生。
○道永構成員 資料3-1のマル1で少し数字を追いますと、諫早総合病院は、手術件数が結構減っているということが見てとれます。
あと、先ほどお話がありましたけれども、緩和ケアのほうも少ないのと、がん相談支援センターに対する相談件数もかなり減っています。
それと比べまして、長崎医療センターのほうは、手術件数はふえていますし、ちょっと緩和ケアと、がん相談支援センターは両方とも低いのですが、それで、諫早総合病院は、先ほどの事務局のお話で、肺がんと肝臓がんのオペが少ないというお話がありましたが、肺がんは少しふえているような気がしますけれども、やはり、肝臓がんは少ない。
それで、長崎医療センターに数としては劣っているというとおかしいですけれども、少ないということで、この指定というのをどういうふうにお考えなのでしょうか、この数字を見ると、少し弱いのかなと思いましたけれども。
○長崎県 ありがとうございます。
手術件数につきましては、どうしても肝臓疾患については、長崎医療センターさんのほうに患者さんが集約化されるというのは、どうしてもとめることができない状況がございます。
ほかの疾患につきましても、諫早総合病院で治療を受けたいという患者さんが少ないというわけではないのですけれども、対象疾患の患者さんについては、諫早総合病院で、できる手術はしていただいているという状況でございます。
○山口座長 ほかによろしゅうございますか。
この2年間申請が上がってきていて、最初の年は、放射線治療の件数が少なかったので、ある意味、自動的に落ちてしまったようなところがあったのですけれども、前年度は、そこは数値が満たされていた。ただ、診療実績等を考えると、空白の医療圏であれば、多分、承認される状況だったと思うのですが、非常に条件が厳しい1医療圏への複数指定として諫早を認める必要があるかと問われると、大変厳しいなという話になったのではないかと思うのです。
その2年間、検討委員会として伺ってきたのは、相乗効果という点をずっと問うてきているのですが、島原、離島を云々というところは確かにわかるのですが、それがこの医療圏を複数指定にしたことで画期的に変わる、相乗効果ですので、そこがどうしても見えないような気がしておりますし、残念ながら今年度は、指定要件である放射線治療が基準を満たしていないので、その点も含めて大変厳しいかなという気がいたしますが、もう一度、県のほうから、過去2年間に伺ったことはさておき、やはり、この医療圏が諫早を指定するとすばらしく変わると、そういう何か、例えば、緩和ケアのことを強調されておられるのですが「緩和ケアの専用病床を設け」と書いてあるのですけれども、緩和ケア病棟ではないですね。それで、かつ、そこまで努力をしておられるけれども、少し緩和ケアの数値が、その割には低いなという印象なのですが、緩和ケアに限らず、相乗効果というキーワードについて、県のほうから改めて何かコメントはございませんでしょうか。
○長崎県 県といたしましても、離島のがん患者さんを在宅でフォローしていくためには、どうしても離島の中核の病院もしくは開業医の先生方の緩和ケアの質の向上というのが必要になってくるというのは承知をしておりまして、その取り組みの1つとして、諫早さんが行っている緩和ケアパスによる地域との連携というのは非常に有用ではないかというのを1つ考えておりますので、県としても離島の人口の流出もしくは離島で最期まで過ごしていただくためにも、緩和ケアの体制を、地域と密着した緩和ケアを含めた在宅への、看取りも含めた対策というのをとっていくべきではないかと考えております。
○山口座長 離島のことを強調されているのですけれども、五島列島はわかるのですけれども、壱岐、対馬と言われると、さっきも少しコメントがあったように、福岡との関係が強いとおっしゃいました。それでは、長崎県民なのですが、対馬の方あるいは壱岐のがんの患者さんのどれぐらいが、多分、福岡とほかの県に行って、長崎に何パーセントぐらい来ているという数値はございますか。
○長崎県 ちょっと今は持ち合わせていないのですけれども、手術でいくと2分の1、50%ぐらいは福岡とか、ほかの医療圏への流出でございます。
生活圏が壱岐、対馬、福岡というのがございますので、親族が福岡にいらっしゃるという場合が多いので、手術をした後、住みなれた離島に戻らず、福岡のほうで、その後の療養も過ごされるという場合が多いので、どうしても離島の人口の減少を加速化させてしまうというのも一つございますので、手術は、福岡とか長崎大学病院とか大きいところで受けていただいて、その後、どうしても元の生活圏でございました、壱岐とか対馬の離島に戻っていただいて、その後の薬物療法とか、緩和ケアの治療とか、疼痛緩和をしていただいて、最期まで住みなれたところでお過ごしいただきたいと考えております。
○山口座長 大体議論は尽きたように思うのですが、やはり、最初に申し上げたように、複数指定という非常に厳しい条件の中で、数値が残念ながら満たせていない。それから、委員の皆様の御質問を含めて、やはり、相乗効果という、非常に厳しいのだけれども、これを認めると、すばらしくいいことが起きそうだというのもちょっと読み取れなかったものですから、一応、今回、却下という形、指定はできないという形の結論になりそうなのですが、委員の皆様、それでよろしゅうございますでしょうか。
それでは、申しわけないけれども、そういう結論になります。
どうもありがとうございました。
以上で議題の1が終わりまして、引き続き、都道府県拠点の指定についての審議に移りたいと思います。
昨年度も、この会で、千葉県がんセンターについては要件を満たしているか、否かという議論をさせていただきました。後ほど、そのときの結果について事務局から御紹介がありますけれども、その点も含めて、この指定について検討をしてきた事務局側も含めた活動、それを、まず、御紹介いただけますでしょうか。
千葉県の方、どうぞ、おかけください。
○事務局(向井) では、千葉県がんセンターにつきましての、これまでの経緯を、この後、千葉県からのプレゼンテーションもありますので、簡潔に御説明させていただきます。
千葉県がんセンターは、平成18年より、都道府県拠点病院の指定を受けておりましたが、腹腔鏡下手術による死亡事例を受け、ガバナンスが不十分であるという理由により、平成27年の更新申請の際に、更新の継続がなされませんでした。
昨年の審議でも報告がございましたが、千葉県がんセンターでは、腹腔鏡下手術にかかわる死亡事例が問題となった後、医療安全管理体制の強化や、インフォームド・コンセントの充実などに取り組んでおり、現在は、医療法に基づく特定機能病院と同水準の医療安全管理体制を整備しているとのことでした。
また、その医療安全管理体制については、外部委員からなる千葉県病院局医療安全監査委員会からも全体として医療安全上、多くの点について改善されているものと認められたと評価されております。
これらのことを踏まえまして、昨年度、千葉県より、改めての新規申請があり、審議されました。
昨年の本検討会での審議では、指定要件の充足に関しては確認された。また、最終的な判断としては保留ということで昨年の検討会では終了しております。
そこで、医療安全についてヒアリング、実地調査を行い、実際に行われている医療安全の取り組みを確認することといたしました。
では、その医療安全のヒアリング、実地調査に関しまして、資料3-1で御説明させていただきます。
「千葉県がんセンターのヒアリング概要」でございます。
訪問といたしましては、今年度5月、12月の二度行っております。
メンバーといたしましては、有識者の先生2名、山口建先生と楠岡先生とともに、厚生労働省、当課の職員が同行しております。
また、概要について説明させていただきますが、1回目の訪問の5月ですが、医療安全管理体制の資料の確認、個別の事例への対応状況の確認、院内の視察、聞き取りを行った結果、医療安全管理体制の整備は、おおむね整っていることが確認されました。
しかしながら、その運用、管理者の権限強化、医療安全管理ツールについて、まだ改善の余地があるのではないかと判断されました。
そこで、5月の時点では、十分な改善がなされたかどうかについて再度訪問ヒアリングを行うこととしております。
それを受けまして、12月、2回目の訪問をしておりまして、そこで医療安全管理体制の運用、病院長や医療安全管理部門の権限の付与や、全職員への医療安全に関する研修の受講の勧奨、推奨など、医療安全に関する取り組みについても実行されていることを確認いたしました。
また、5月同様でございますが、医療安全管理体制が整っていることを再度確認しております。
概要の説明については、以上です。
○山口座長 今、御紹介がありましたように、楠岡先生と私とで二度ほど訪問をさせていただき、ヒアリングをさせていただいております。
厚労省の担当課、がん疾病対策課の方が詳細に提供された資料をごらんになって、そこで、1回目のとき、形は確かに整っているのだけれども、重要な委員会への出席者のリストの中で、これは、手術室での事故だったわけですが、非常に大きな責任を負っている手術部長の方が、最も重要な委員会に、たしか10回のうちの1、2回しか出席されていないということがチェックされて、そこが多分一番大きな課題となって、1回目は、さらなる改善が必要だということを私どもは申し上げ、その旨、千葉がんセンターのほうにお知らせしたところであります。
12月に二度目の訪問をさせていただき、もう一度かなり徹底してチェックをさせていただきましたけれども、前回指摘を受けた、一番重要な点は改善されており、皆様の医療安全に対する姿勢も非常にしっかりしたものになってきていたという判断を有識者としてはさせていただいたところであります。
ただ、これは、検討会として、もう一度千葉がんセンターについての説明を、千葉県の方からしていただいて、その上で、あくまでも検討会として判断を下すという仕組みになっておりますので、この後は、従来どおりの検討会という形で進めさせていただこうと思います。
それでは、千葉県のほうの御説明をよろしくお願いいたします。
○千葉県 千葉県健康づくり支援課長の高岡です。よろしくお願いします。
別添資料の千葉県の資料1をごらんください。
本県では、620万人人口を擁しておりますが、9つの2次医療圏を設定しておりまして、昨年度、都道府県がん拠点として新規指定推薦を行い、厚労省で判断保留とされました千葉県がんセンターは、千葉医療圏に属しております。
続きまして、資料2でございます。
千葉県では、現時点におきまして12の地域がん診療連携拠点病院と、また、拠点病院のない山武長生夷隅医療圏には、1つの地域がん診療病院の指定を受けてございます。都道府県拠点病院につきましては、平成27年度より不在となってございます。
資料3-1-マル1の2枚目でございますが、表の13番目に千葉県がんセンターがございまして、表のとおり、拠点病院の指定要件は満たしております。
資料4をごらんください。
千葉県がんセンターが都道府県拠点病院に指定されましたら、専門的高度ながん医療を必要とする全県の患者を都道府県拠点病院が中心となって、ほかの拠点病院などと協力してフォローする体制を整備することができると考えております。
資料5をごらんください。
中ほどの都道府県がん拠点病院推薦理由でございますが、本県で唯一緩和ケアセンターの設置などの都道府県拠点病院の指定要件を充足している医療機関でございます。高度ながん診療機能と実績を有するがん専門病院でございます。
加えまして、中段右の図にございます、本県のがん診療連携協議会の組織図でございますが、6つの専門部会を設置して県全体のがん診療連携の推進などを図っておりますが、都道府県がん拠点病院の指定を受けていない現在におきましても、千葉県がんセンターは、この協議会などの事務局を継続して担っておりまして、県全体の診療協力体制について中心的な役割を果たしております。
このほか、医療安全管理体制などにつきましては、千葉県病院局から御説明いたします。
○千葉県 千葉県病院局技監の山崎でございます。よろしくお願いいたします。
それでは、私のほうから、千葉県がんセンターの医療安全の取り組みについて御紹介をさせていただきますけれども、先ほど事務局のほうから御紹介いただきましたところと一部重複してまいりますが、がんセンター、腹腔鏡下手術にかかる死亡事例が問題となりました後に、病院内に改革本部を設置して、医療安全管理体制の強化、インフォームド・コンセントなどの充実などに取り組んでまいりましたけれども、その中で、平成27年の12月に病理検体のとり違い事故等を生じさせてしまいました。
がんセンターと千葉県病院局では、このことを深く反省いたしまして、さらなる医療安全の確保を目指して、28年の4月から特定機能病院と同水準の医療安全管理体制の整備に取り組んできたところでございます。
また、がんセンターの医療安全管理体制の改善を客観的な立場から評価していただくために、外部委員からなる千葉県病院局医療安全監査委員会を設置しまして、その監査を28年10月に実施いたしました。
全体として医療安全上、多くの点について改善しているものと認められたとの評価をいただいたところでございます。
さらに今年度の取り組みでございますけれども、従来の医療安全管理室という組織を置いていたのですけれども、こちらを医療の質安全管理部ということで、室から部に少し大きな組織に改組いたしまして、人員体制を充実いたしますとともに、高難度新規医療技術提供等の適否を決定する部門として位置づけております。
また、医療安全に関する内部通報窓口を29年3月に千葉県病院局に設置をしております。
お手元の資料5の次の資料に医療法で定められた特定機能病院に求められる医療安全管理体制の各要件に対するがんセンターの対応をお示しさせていただきました。
また、先ほど御紹介のありました厚生労働省からのヒアリングで御指摘をいただいた事項に対応させていただきますとともに、今年度からの職員の人事評価項目に医療安全への取り組みを入れるということを必須にするなど、医療安全の改善に取り組んでおります。
引き続き、医療安全の改善に取り組んでまいりますけれども、これまでの取り組みによりまして、県民の皆様に安心して受診いただけるがんセンターの医療安全管理体制にできたのではないかと考えております。
○山口座長 どうもありがとうございました。
やはり、都道府県拠点ということで大変重要な審議になるとは思いますが、ここで委員の皆様から御意見を賜りたいと思います。
どうぞ。
○松本構成員 御説明をありがとうございました。
2点、医療安全について確認をさせていただきたいと思っております。
まず、1点でございますけれども、今回、医療安全に対する取り組みが改善されたということについて、事故の御遺族への御説明をどのようになさっているのか、それについて御遺族の方は納得をなさっているのかという点についての確認が1点でございます。
もう一点は、病院として本当に真摯にお取り組みになっているということは承知をしております。病院のホームページを拝見いたしましたら、医療安全管理指針というものがpdfで提示されていて、患者家族を含めて一般の方も見られる状況になっている。これは、承知をいたしました。
ただ、これがあるというだけでは、やや足りないのかと思っております。やはり、千葉県がんセンターに対して、もし、治療を受けている方あるいはこれから治療を受けようという方が不安や疑問が生じたときに、ここでちゃんと相談を受けますよ、ここで対応しますよという窓口の明示というものが欠かせないと思っております。病院は、これだけやりましたということを一方的に通告するのではなくて、患者家族がちゃんとそれを利用できるような体制が明らかにされていないと、私たちの不安は拭え切れないように思っております。
以上、2点について御説明をお願いいたします。
○千葉県 御質問ありがとうございました。私のほうから、お答えさせていただきます。
まず、医療事故の御遺族様等に対します医療安全の取り組みの御説明ですけれども、私ども医療事故等の調査委員会を設置しなければいけないとなった場合、まず、設置そのものについて事前に御家族様等に御了解をいただいて、それからの調査をさせていただくこととしております。
調査が終わりますと、調査報告書という形でまとまるわけでございますけれども、その中には、原因分析等と並んで、今後の改善点、再発防止というようなことも含まれてまいります。
そういう調査報告書を調査終了後に御家族様に御説明をさせていただいて、その中で今後の改善の取り組み等にも御説明をさせていただくという形で対応をしてきているところでございます。
また、もう一点の患者様への医療安全の取り組み周知、あと、相談ということについてでございますけれども、がんセンターは以前から千葉県のがん拠点病院でありましたので、がん相談支援センターということで、従来より、患者様御家族のいろいろな相談に対応する体制をとっております。
これは、厚生労働省からのヒアリングでの御指摘もあったのですけれども、もっとそこの窓口の周知をという御指摘をいただきまして、案内板の改善等とともに、ポスターも、何でも相談してください。また、医療安全にかかわることも、こちらで相談を受けますということで、患者の皆様に窓口の周知をさせていただいているところでございます。
以上でございます。
○山口座長 よろしいですか。
○松本構成員 はい。
○山口座長 ほかに、先生、どうぞ。
○小松本構成員 事故が起きた後、医療の安全以外に医療の質の委員会もつくられたと、QPSだと思うのですけれども、そうすると、このがんセンターでは、普通の場合、医療の質委員会を通ると、普通、ニアミスとか、アドバースイベントのアナリシスで、8段階でやることになっています。それはやっておられるのですか。それで、インシデントレポートの数は、この病院は、年間で幾つなのでしょうか。
○千葉県 では、先にインシデントレポートのほうの数字からお答えさせていただきますけれども、直近で申し上げますと、平成28年度が1年間まとまっておりまして、総報告件数が2,777件でございました。ちなみに、このうちの医師の報告割合が6.6%でした。
29年度は、まだ年度途中でありますけれども、1月までの数字で2,181件、このうち医師の報告件数が9.2%ということになっております。
このインシデントレポートは、当然レベルですとか、どういう事故処理、例えば、薬剤とか、治療とか、そういう分類を行いますし、御指摘のあったような原因分析、RCAというようなことですとか、改善が必要な業務ですとか、体制のところについては、現場を交えて改善の議論をして、改善策を院内に周知していくというようなことについては、恒常的に取り組んでおるところでございます。
○小松本構成員 普通の場合、レベル4B以下のところで、アドバースイベントが起きたときも大切なので、アドバースイベントは、この病院では幾つあったのですか。
○千葉県 レベルで申し上げますと、例えば、28年度で申し上げますと、レベル5は12件、私どもは、レベル4をAとBに分けていなくて、後遺障害を生じたものということでまとめておりますけれども、こちらは1件でした。
それ以外、2,777から13件を除いたものは、レベル3B以下ということで、一番多いのはレベル1ということで1,500件弱というような状況でございます。
○小松本構成員 あと、ドクターのインシデントレポートの数が、やはり10%を超えていないというのも、今後、ふえるようにしないといけないと思います。普通インシデントレポートの場合、私どもの病院でもそうですけれども、ドクターの場合、やはり30%、40%を超えていないと、本当の数が出ていないのではないかと考えます。そこに隠れた、報告されていないものがたくさんあるのではないかと危惧されるのですけれども。
○千葉県 実は、先ほど病院局で医療安全監査委員会という外部委員の方々、医療安全の専門の委員にも入っていただいているのですけれども、その監査の中で、確かに先生御指摘のように、やはり、医師からの報告の割合が上がっていかないといけないという御指摘はいただいております。
がんセンターも数字は、先ほど申し上げたようなところなのですけれども、ただ、パーセンテージ的には、27年度4.6%、28年度6.6%、29年度9.2%ということで上がってきております。
やはり、レベルのゼロとか1とかというニアミスのところは、看護部門等からの報告数の件数がかなり多いものですから、引き続き医師からの報告の増ということについては取り組んでおりますし、これからも取り組んでまいりたいと思います。
○小松本構成員 あと、もう一ついいですか。
○山口座長 どうぞ。
○小松本構成員 医療安全の講習会を病院でやっているということですけれども、年に何回やっているのかということと、全職員の出席率は何パーセントなのか、そのうちドクターの出席率は何パーセントでしょうか。
○千葉県 医療安全の研修は、今、回数は、済みません、年回12回だと思いましたけれども、受講の確認については、業務の関係で、そのときには当然出られない職員もおりますので、毎回必ずDVDを研修のときに撮影をして、後日DVDを見てもらうというような形で、全職員への研修ということでやっています。
例えば、29年度の第1回研修は、1回目をやりまして、DVD研修を12回やって、ほぼ全員の職員に研修をやるという形でやっております。各界とも、そういう形でやっております。
今、正確な回数については、少しお時間をいただいて調べたいと思います。
○山口座長 若尾先生、どうぞ。
○若尾構成員 ありがとうございます。
都道府県拠点でない間も、千葉県のがん診療連携拠点病院のほうで事務局をやっていたということで、非常に県のがん診療のために貢献をしている取り組みだと考えます。
確認をさせていただきたいのは、こちらの別添資料の9ページ、最後の医療安全の取り組みのところの体制なのですが、今、特定機能病院並みの対応をしているという御報告をいただいて、この中で、11の相互立ち入りはやっていないというところなのですが、その他は、もう満たしているという御報告をいただきました。
一方、今、新しい整備指針、指定要件を考える検討会では、拠点病院に対して、特定機能病院までの要件は必要ではないだろうという議論もございます。
恐らく、今後、新しい整備指針が出たときには、特定機能病院よりかは少し低目の要件が求められることになると思われるのですが、そういったときに、千葉県がんセンターとして、今後も特定機能病院並みの体制を維持していくことを検討されているのか、あるいは今後は、都道府県拠点のほうに合わせていくのか、その辺の方向性について教えていただきたいということと、もし、仮に特定機能病院並みに維持していくということになったときに、それのチェック体制をどのようにお考えになっているか、そこを2点教えてください。
○千葉県 ありがとうございます。
特定機能病院の体制に準ずる体制をということで、今、御指摘いただいた資料のような体制をとっております。
医療安全の体制でございますので、これは、交代をするということできないと考えておりますので、御指摘のような形になりましても、一旦確保した現在の体制ということは、当然、維持していきたいと考えておりますし、また、これ以外に、さらに医療安全の基準が、がん拠点病院のほうで、もし、高いものが入ってくれば、当然そちらもクリアできるようにということで考えております。
もう一つチェック体制についてですけれども、私ども県立病院は6病院あるのですけれども、私どもが病院局ということで、いわゆる予算、人事等の管理を行っておりますので、そういう事務的なチェックと、もう一つは、先ほどの千葉県病院局の医療安全監査委員会、こちらを、6病院を少なくとも2年に1回は、医療安全に関する外部監査を実施するということにしておりますので、がんセンターについても30年度、また、この監査を実施しております。そういう中でもチェックをしていきたいと考えております。
○若尾構成員 ありがとうございました。
○山口座長 ほかにいかがでしょうか。
ヒアリングのときにも伺い、御質問もさせていただいたのですが、やはり、こういう事故というのは、周りの人は大体おかしいとわかっているのだけれども、そのまま中止できずに進んでしまったというケースが大多数なのです。
今回、その点について、医療安全という観点から言うと、仕組みも大事なのだけれども、病院として、これはと思ったときにしっかり中止できる意識が必要だと思います。この医療安全の中で病院としてしっかりそういう文化が根づきつつあるかどうか、その点を少し確認させていただけますか。
○千葉県 御指摘のところが非常に大切なところと考えているところであるのですけれども、具体的には、医療安全の取り組みの中では、インシデントレポートが上がってまいりしたときに、特に重大案件ですとか、あとは、やはりがんセンターですので、手術にかかわるような案件の場合に、医療安全の委員会等で、その内容の詳細をチェックして、あと、具体的な事例といたしましては、例えば、腹腔鏡下手術等で、大体術中のDVDが残りますので、実捜査中の妥当性、安全性みたいなことが議論になった際には、場合によってはDVDを外部の専門家に検証していただいて、その手術でかかる技術的な面を含めたアドバイスをいただいたり、そういうのを踏まえて、当該同じ手術の継続だとか、そういうことについても医療安全、病院として検証をするというような取り組みも、これまでの事例で出てきておりますので、先生御指摘の文化ということについて、これは不断に取り組んでいかなければいけないこととは思っておりますけれども、そういう取り組みもできてきているのではないかと考えております。
○山口座長 もう一点、事務局の問題になるかもしれないのですが、今回の問題は、保険診療で認められていないものを請求したという点も大きな問題だったと思うのですけれども、この点もがんセンターの事務局として、しっかり徹底されているかどうか、それは、いかがですか。
○千葉県 保険診療のことも、実は、これは法に基づく監査を受けて戒告という処分を受けたわけですけれども、その段階から適正な請求ということでチェック体制を敷いております。
また、医師がレセプトの作成責任者になるものですから、医師の保険診療の理解ということについては、保険の都道府県の有識者といいますか、経験のある医師を招いて研修会を行いますとともに、レセプトについては、さらにより一層のチェック体制ということで、間違った請求ということはないようにやっております。
また、あのときは点数表に載っていない手術をやって請求をしたということで、そういった新しい手術の取り組みも、これは各科ごとでやるのではなくて、病院の中できちんと審査をして、その後に取り組むということを徹底しております。
○山口座長 どうぞ。
○小松本構成員 追加の質問なのですけれども、特定機能病院と同水準の体制で臨むということなのですけれども、そうしますと、ここに就職されている先生方全員の特権とかプリビリッジ、どこまでその先生は手術ができるかというのは、この病院は、そういうリスト、ちゃんとファイルはできているのですか。
この先生は、こういう専門医、認定医を持っているとか、それで、ここまで手術ができるというファイルはできているのですか、先生方の特権ですが。
○千葉県 今、恐らく御質問をいただきましたところは、特定機能病院としての国のほうの指定承認要件の中で、大学病院とかですので、先生御指摘の、技術とか研究ですとか、そういったものリストを多分提出することになっているのだと思います。
私どもは、もちろん、千葉県がんセンターは、医療法で定める特定機能病院ではないものですから、特定機能病院の中での医療安全管理体制、こちらを同水準にということでやっておりますので、そのような特定機能病院、今、御指摘のようなリストの提出ということは、そういう義務の対象でもございませんので、そういうことはやっておりません。
ただ、当然のことながら、どういう専門医資格を持っているということはやっておりますし、ただ、どの手術までということについては、各診療科の中で部長を初めとした上級医が管理するという形で、恐らく通常の病院と同様かと思いますけれども、やっております。
○山口座長 よろしいですか。
○小松本構成員 はい。
○山口座長 そのほか、御質問、御意見はございますでしょうか。
念のため、事務局への確認ですが、前年度は確認したのですが、今年度の要件はしっかり満たされていることは確認できていますでしょうか。
○事務局(向井) はい、現況報告で確認しております。
○山口座長 そうしますと、まず、要件はちゃんと満たしている。それから、少し特殊な事情であったので、県庁を含めた努力と医療安全には徹底した対応をとられた。それから、厚生労働省並びに有識者が二度ほど訪問し、チェックをさせていただいた。
それで、きょう、この検討委員会でさまざまな議論がございましたけれども、特に不可とするような議論にはならなかったように思うのですが、検討委員会として千葉がんセンターを都道府県拠点として再度認めるという結論で、委員の皆様、よろしゅうございますでしょうか。特に改めてということはございませんか。
それでは、検討会の結論は、そういう形にさせていただきたいと思います。
では、千葉県のお二人、どうもありがとうございました。
○千葉県 ありがとうございました。
○山口座長 それでは、これで一応、指定の議論は終わったのですが、念のため、事務局から本検討会における検討結果の確認、その他、連絡、報告事項をお願いしたいと思います。
○事務局(向井) それでは、まず、本検討会における審議の結果を確認させていただきます。
北秋田市民病院は、新規指定。
高知県立あき総合病院は、新規指定。
諫早総合病院は、指定不可。
千葉県がんセンターは、新規指定ということでよろしいでしょうか。
○山口座長 よろしゅうございますね。結構です。
○事務局(向井) 本日審議をいただきました医療機関については、本検討会での結果に基づいて所定の手続を経た上で、各都道府県に対し指定の通知を行う予定としております。
本日の審議は、以上とさせていただきます。
本日は、まことにありがとうございました。
○山口座長 どうもありがとうございました。
 

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健康局がん・疾病対策課

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