2026年6月4日  第83回社会保障審議会年金事業管理部会議事録

日時

令和8年6月4日(木)14:00~16:00

 

場所

全国都市会館 2階 大ホール
東京都千代田区平河町2-4-2

出席委員

会場出席委員:松山部会長
オンライン出席委員:辻部会長代理、小尾委員、片桐委員、土屋委員、大津委員、小野委員、竹川委員、野村委員

議題

(1)日本年金機構の令和8年度計画の策定について
(2)その他

議事

議事内容

○田口年金事業運営推進室長 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第83回「社会保障審議会年金事業管理部会」を開催いたします。
 委員の皆様におかれましては、御多忙の中、お集まりいただきましてありがとうございます。
 初めに、本部会の臨時委員として、6月1日付で新たに竹川美奈子委員が任命されておりますので、御紹介させていただきます。竹川委員、一言御挨拶をお願いいたします。
○竹川委員 今、御紹介いただきました、LIFE MAP合同会社代表の竹川美奈子と申します。本日から参加させていただきますので、皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
○田口年金事業運営推進室長 ありがとうございました。
 続きまして、委員の皆様の出欠状況について御報告させていただきます。本日は黒田委員、松本委員から御欠席との連絡をいただいております。
 本日もオンライン併用での開催となっております。松山部会長、辻󠄀部会長代理、大津委員、小野委員、竹川委員、野村委員は会場での御出席、ほかの委員の皆様はオンラインでの御出席となっております。
 また、前回の部会以降、日本年金機構に人事異動がございましたので、御紹介させていただきます。中野理事でございます。
○中野日本年金機構理事(事業企画部門担当) 4月1日付で事業企画部門担当理事に着任しました、中野でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○田口年金事業運営推進室長 それでは、議事進行につきましては松山部会長にお願いしたいと存じます。恐縮ですが、カメラにつきましてはここまでで退室をお願いいたします。
(カメラ終了)
○松山部会長 それでは、議事次第に沿って、「日本年金機構の令和7年度業務実績について」を議題といたします。
 本日は、令和7年度における機構の取組状況を記載した業務実績報告書案として、概要版の資料1-1、全体版の資料1-2という2つの資料が提出されておりますので、まずは機構から御説明いただいた上で、その後に質疑に入りたいと思います。
 それでは、御説明をよろしくお願いいたします。
○石塚日本年金機構審議役 日本年金機構経営企画部の石塚でございます。よろしくお願いします。
 令和7年度業務実績報告書案につきまして、資料1-1の概要で御説明させていただきます。
 それでは、資料1-1の1ページ目をおめくりいただければと思います。一番上のポイントの総論というところでございます。2つ目の〇にございますけれども、令和7年度は第4期中期目標期間の2年度目でございます。組織目標を「挑戦と改革-お客様サービスの一層の向上のためデジタル化を推進-」としまして、基幹業務の推進、お客様サービスの一層の向上、そしてデジタル化の推進を進めてきたところでございます。
 下からが各項目でございます。表の見方につきましては、左側に項目がございまして、その隣が計画の概要、一番右の大きなところが取組状況というところで、こちらを中心に主なところを御説明してまいります。
 また、一部●で数字が出ていないところがございますけれども、こちらにつきましては結果が出次第、また御報告させていただきたいと思っております。
 まず、項目Ⅰ-1が国民年金のところでございます。適用対策というところで、一番上のところ「確実な適用の実施」でございます。こちらは一昨年度よりJ-LISから提供される本人確認情報に基づきまして、海外から転入された方、そして下のポツにございますけれども、20歳到達者などを把握しまして、未加入者への届出勧奨や職権適用を進めてきております。
 その下の箱が制度周知・制度理解の促進というところでございます。こちらは20歳到達月の前月に納付の御案内を送付する取組、そして次のポツにございますけれども、ハローワークが実施する雇用説明会におきまして周知を行っております。またその下、20歳到達者向けにつきましては、納付のメリットなどを分かりやすく周知するための動画などの周知を旧ツイッター、公式Xにより周知を行っております。その下の2つのポツにございますけれども、市区町村、そして民間企業、地域の社会福祉協議会等と連携しました制度周知を実施してきております。
 次の2ページ目でございます。納付率の目標のところでございます。こちらは具体的な数字はまだ出ていないところでございますけれども、7年度分の現年度納付率につきましては、外国人被保険者が増加している、あるいは継続免除却下者、所得が増えたことによる免除から離脱するといった方が増えているような逆風があるところでございますけれども、前年度実績以上の数字は達成する見込みでございます。また、その下のポツにあります過年度1年目最終納付率につきましても、同様に前年度実績以上を達成する見込みと考えております。
 下のほうの口座振替・クレジットカードの関係でございます。こちらも利用促進を進めておりまして、実施率につきましては41.6%と前年度から上回っているところでございます。
 また、その下の地域の実情を踏まえた対策でございますけれども、こちらは年金事務所の納付率水準に応じた目標を設定しまして、各拠点の実情に応じたきめ細やかな対策を実施しております。特に大都市圏における未納者数の多い年金事務所におきましても、効率的な収納対策の実施によりまして納付率向上が見込まれているところでございます。
 次の3ページでございます。外国人に対する納付督励等の対策でございます。1つ目のポツからございますけれども、英語版の特別催告状を同封した納付督励を実施すること、また、やさしい日本語のリーフレットを同封する取組などを行っております。また、外国人の利用の多いフェイスブックの利用も新たに開始しまして、制度周知を図っております。また、外国人被保険者の比率が高い19年金事務所を対象とした翻訳機の導入を進めているところでございます。
 次のⅠ-3が、厚生年金の適用でございます。こちらは未適用事業所の適用促進ということで、加入指導による新規適用事業所数の目標を7万事業所としておりまして、文書、電話、訪問等の加入指導を行った結果、約7.7万事業所、約12.7万人の適用に結びつけております。これらの結果、適用事業所数は約7.5万事業所増加しまして約296万事業所となっております。
 また、その下のポツにございます、事業実態が把握できない事業所(バーチャルオフィスなど)がございますけれども、そこにつきましては新たに厚年法の規定が設けられまして、金融機関や不動産会社などといった関係機関との調整や調査手法につきまして検討を進めております。
 次のページにあります、事業所調査によります適用の適正化でございます。こちらは中期計画で10万事業所の事業所調査の目標を設定しておりますけれども、これを上回る11万事業所以上の調査を実施しております。
 また、その下のポツでございます。いわゆる社会保険料削減ビジネスを行っている疑いのある事業所への調査につきましては、年金局から発出された通知に基づきまして速やかに事業所の調査に着手しております。
 その下のⅠ-4が厚生年金の収納のところでございます。収納率の目標につきましては、こちらはまだ数字が入っておりませんけれども、新型コロナ拡大前の実績99.1%への回復に向けまして取組を進めて、前年度と同等以上の水準を確保する見込みでございます。
 またその下、徴収が困難な事業所に対する徴収対策でございます。1つ目のポツにございますが、徴収の困難性が高い事業所につきましては本部の特別法人対策部が所管しまして滞納整理を進めております。またその下のポツ、地域代表年金事務所に設置しています厚生年金特別徴収対策課におきまして、対応困難な事業所に関して事業所訪問の同行支援を行いまして、徴収スキルの向上を図っております。
 次のⅠ-5が年金給付のところでございます。お客様相談室の体制整備ということで、今年度につきましては請求件数の増加が見込まれているということで、年金給付専門職の登用拡大などの体制整備、そしてその下のポツにございますが、混雑が見込まれる拠点についてブースの増設を図っております。
 その下の枠、正確な年金給付の実現に向けた取組のところでございます。こちらは年金事務所で決定しました老齢年金等につきまして、事務処理誤りが発生しやすいもの約26万件をチェックしまして、179件について事務処理誤りの予防・早期対応を図ったところでございます。
 次の6ページの上が、障害年金の取組でございます。こちらは1ポツ目からございますが、審査の客観性や公平性を高める観点から、全ての不支給事案につきまして複数の認定医による審査を昨年度から開始しております。また、次のポツにございますが、職員が作成する文書、確認票や不利益処分等の理由付記文書につきまして改善を図るという取組を行っております。
 また、一番下のポツにございますけれども、認定調書に誤り等が生じ、別の認定医に依頼する場合などについても複数の認定医による対象とするなどの取組を行っているところでございます。
 その下、迅速な支給決定ということで、老齢年金等の支給に関しましてサービススタンダードを設定しているところでございますが、こちらはいずれも達成率90%以上を維持しております。
 次の7ページ、年金記録の正確な管理でございます。一番上、年金記録の確認等の対応でございますが、2ポツ目から3ポツ目にありますとおり、ねんきん特別便の未回答者への通知や、ねんきん定期便、ねんきんネットを通じた呼びかけなどを行いまして、未答記録につきましては約24万件減少しているところでございます。
 また、一番下のポツにございますが、ねんきんネットの持ち主不明記録検索につきまして幅広い周知が必要ということで、リーフレットを作成しまして、窓口などでリーフレットを活用した周知などを実施しております。引き続き利用促進に向けた取組を検討してまいりたいと考えております。
 下の段のⅠ-7が年金相談でございます。年金事務所での相談につきましては予約の取りやすい環境整備ということで、平均予約率は90.7%と目標の90%以上を維持しているところでございます。
 次の8ページが年金相談の続きでございます。コールセンターでの相談でございます。コールセンターにつきましては全ダイヤルで700万件以上の入電がありますが、応答率につきまして70%以上を超える水準を維持しているところでございます。
 その下のポツにございますが、昨年10月から6種類の通知書等の再交付自動受付サービスを開始しまして、これによりましてオペレーターへの入電数の削減を図っております。
 次の9ページ、Ⅰ-8が分かりやすい情報提供などでございます。一番上のところでございます。文書につきましてはお客様向け文書モニター会議などの意見を踏まえまして改善を図るということと、2つ目のポツにありますけれども、新たに外国人モニターを委嘱しまして文書の改善を図っております。
 その下がホームページの活用でございます。1ポツ目、オンラインサービスやQ&Aなど、情報を一元的に案内する「チャネル案内ページ」を昨年新設しております。また、次のところにありますけれども、今年3月からホームページデザインのリニューアルを行いまして、情報へのたどり着きやすさを改善しております。
 一番下のポツにございますが、ねんきんチャットボットにつきましても利用件数約73万件と、前年度から15万件増やしているというところでございます。
 次の10ページでございます。公的年金制度に対する理解促進ということで、まず教育関係機関などにおけます年金セミナーにつきまして、目標18万人を上回る20万人以上に実施しております。また、企業や地域におけます年金制度説明会につきましても、目標を上回る18万人への実施を行っております。
 また、その下の枠、②でございます。年金委員につきましても自治体と連携した委嘱の勧奨などを進めまして、職域型、地域型、いずれも年金委員の委嘱数を増やしているところでございます。
 次の11ページが年金制度改正等への対応でございます。令和7年度につきましては年金制度改正が行われまして、7年6月から数段階にわたり施行されるということと、番号法、税制改正などの施行がございました。こうした前例のない内容を含めた多岐にわたる改正事項がございまして、厳しいスケジュール管理の中、関係機関と調整して事務処理の整備、システムの構築、そして新たな制度の実務を具体化する取組を進めたところでございます。また、制度の理解や利用促進のための関係者、事業主等に対する周知広報を実施したところでございます。
 具体的には、次の枠のところに書いております。年金制度改正につきましては、ポツが並んでおりますけれども、今年4月から在職老齢年金の見直し、そして10月からは保険料調整制度、こちらは労使折半を超えて保険料を調整するという新たな仕組みの創設がございます。またその下、令和10年4月から遺族年金の見直し、その下、この加算金の拡充など、制度改正が数段階にわたり続くというところでございます。これらにつきましては年金事務所の職員への周知、そして事業主や年金委員等に対する制度説明会などを実施しているところでございます。
 次の12ページが番号法の改正でございます。①のところ、戸籍につきまして氏名の振り仮名を追加するという改正がございます。2つ目のポツにございますけれども、振り仮名の届出を行った方に対しまして氏名変更のお知らせを送付するなどの周知を行っております。
 また、公金受取口座の登録につきましても、新規裁定者につきましては意思確認事務を昨年から開始しております。また、既裁定者につきましても今年8月からの事業開始に向けまして外部委託を活用した事務処理体制の整備を行いまして、調達を実施したところでございます。
 その下、その他の制度改正ということで、子ども・子育て支援金制度、国民年金育児免除制度などの周知、そして税制改正につきましても所得税の基礎控除の引上げがございましたので、12月のお支払い時に誤りなく所得税を還付するという取組を進めております。
 次の13ページが効率的・効果的な業務運営でございます。まず一番上の「①本部」につきましては機構のチャネル戦略を進めているおり、7年度は中期取組期間に係る取組方針・取組事項を策定したところでございます。
 また、②の事務センターにつきましても、事務センター間での分散処理を進めて業務量の平準化を図るということ、また、健康保険被保険者の資格に係る届出書につきましても、表にありますとおり標準的な処理期間の目標を達成しているところでございます。
 続きまして、次の14ページのⅡ-2、外部委託の関係でございます。外部委託につきましては引き続き効率的な活用を行うとともに、2つ目の枠の適正な管理というところでございますが委託先の事業者の履行体制、個人情報等の保護、情報セキュリティー体制の遵守状況などにつきまして、表のとおり検査を実施しているところでございます。
 次のページでございます。社会保険オンラインシステムの関係でございます。一番上のフェーズ1への対応というところでございます。2つ目のポツにありますとおり、7年度の制度改正につきまして、システム開発について着手するということ、その他の改正につきましてもシステム要件の検討・整理等を進めております。
 また、次のフェーズ2への対応ということで、こちらは政府最大級の公的年金システムを安全かつ確実に移行させるということを最優先に、令和8年度から基盤ソフトウエアの性能テストを先行してできるよう準備を進めております。
 続きまして、次の16ページでございます。ICT化の推進というところでございます。まず、事業所向けのオンラインサービスということで、届出(電子申請の促進)でございます。こちらは2つ目のポツにございますが、主要7届出書の電子申請の割合については77.3%、全事業所における電子申請の利用事業所割合は38.1%ということで、いずれも定めた目標を達成しております。
 また下の段、事業所への通知等のところでございます。こちらはオンライン事業所年金情報サービスの利用事業所の促進を図っておりますけれども、合計20万社を超える事業所に利用いただいているところでございます。
 次の17ページが個人向けのオンラインサービスでございます。こちらは国民年金の手続など簡易な電子申請につきましては、表にございますけれども、いずれも計画に定めた目標を達成しております。また、その下の申請につきましても、扶養親族等申告書の簡易な電子申請サービスなど、目標を達成しております。
 また、その次の18ページでございます。個人向けの通知でございます。オンラインサービスのペーパーレス化につきましては、表の上の2つが目標を達成しているところでございますが、ねんきん定期便につきましてはペーパーレス化割合10%以上の目標のところ、8%にとどまっているというところでございます。
 その下の④の相談のところでございます。テレビ電話相談につきまして、従来、離島3か所におけます閉域網のサービスを行っておりましたけれども、8年2月からWeb会議サービスを利用して取組を進めております。これを機にほかの市区町村役場におけるオンライン年金相談の対象拡大ができないか、そして将来的に自宅からオンライン年金相談ができないかという検討を進めております。
 19ページでございます。②のICT化のところでございます。3つ目のポツにございますけれども、生成AIを活用した技術検証を実施しまして、今後、さらなる生成AIの活用範囲の拡大の検討を進めております。
 続いてその下のところ、内部統制システムの関係でございます。こちらは一番上のポツ、事務処理の正確性の確保でございます。事務処理誤りにつきましては、日々のモニタリングによる早期発見、そして公表した事案につきまして点検・分析を行い、関係部署との情報共有を図っております。
 続きまして、少し飛ばしまして21ページでございます。上の段、個人情報の保護のところでございます。そのうちの技術面の対策、真ん中の枠でございますけれども、一番下のところにございますけれども、ランサムウェア被害に遭った場合の業務継続性につきまして、実際に起きた代表的事案の情報収集等を行いまして、機構が保有するシステムの点検を図っていくということにしております。
 次の22ページ、人事及び人材の育成のところでございます。2つ目の枠にございます多様な雇用形態への対応というところで、障害雇用率につきまして法定雇用率の達成を行っております。また、2つ目のポツにございます、65歳までの継続雇用であるシニア職員制度を導入するということ、また、その下のポツ、70歳までの就業確保を視野に入れた業務支援職員制度を設けまして、試行実施を行っております。
 その下、時間外勤務につきましては、管理職・一般職とも目標を達成しております。また、その下の年次有給休暇についても目標を達成しているところでございます。
 23ページの一番上、女性の活躍推進でございます。こちらは2つ目のポツにありますが、女性管理職比率につきましては20.2%ということで目標を達成しております。また、その下のポツ、男性の育児休業につきましても取得率90%以上となっております。
 続きまして、24ページ、こちらは予算のところでございます。決算額につきましては、決算処理中ということで空欄となっております。また、Ⅴの不要財産等の財産処分につきましては、記載のとおり速やかに廃止することが適当と決定したものにつきまして、国庫納付に向けた取組を進めているところでございます。
 駆け足でございますけれども、以上が7年度の業務実績報告書でございます。
○松山部会長 どうも御説明ありがとうございました。
 それでは、ただいまの御説明内容につきまして御意見、御質問等がありましたら、挙手していただくか、あるいは挙手ボタンを押していただきますようにお願いいたします。何か御質問がありましたら、よろしくお願いします。
 では、どうぞ。
○小野委員 小野でございます。説明ありがとうございました。本資料を拝見いたしまして、AIやITの観点から幾つか申し上げたいと思います。
 日本年金機構様は令和7年度にオンライン化やチャネルの再構築など、幅広く取り組まれ、前進されたとお見受けいたしました。ここは高く評価されるべきと考えます。また、電子申請の割合の拡大、チャットボットの利用拡大といったデジタル化の裾野が広がっているということも確認でき、非常にすばらしいと思います。追加で見ていくべき点として5点ほど申し上げさせていただきたいと思います。
 1点目は、今後の論点は、デジタル化したかどうかということに加え、それによって利用者価値や業務品質がどこまで高まったかというところに移るべきタイミングと感じております。例えば電子申請率は伸びておりますけれども、ねんきん定期便のペーパーレス化は登録率が8%ということでまだ十分ではないと考えます。単にオンライン機能を用意するというだけではなくて、国民が迷わず使える設計になっているか、途中離脱や再問合せが減っているかといったところまで見ていく必要があるのではないかと感じました。
 2点目は、生成AIの試行についてです。個人情報を扱わない内部業務に限定して技術検証されたと点は、公共機関として慎重で妥当な進め方だと感じております。年金は生活への影響が非常に大きいので、誤案内や不適切な判断が許されにくい領域となります。今後、生成AIの活用の範囲を広げていくという場合には、ガバナンスを明確にしておくということが非常に重要だと考えております。具体的には用途を限定するとか、人による最終確認を行うとか、監査ログをしっかり保存するとか、誤回答時の責任分界や説明可能性の確保といったことを留意しながら広げていく必要があろうと考えております。
 それから、3点目です。ITの観点で最も重要なのは、社会保険オンラインシステムのフェーズ2、大規模な基幹システムの刷新だと考えております。資料の中でもここが最優先とお書きいただいており、まさにそのとおりだと考えております。制度改正対応と並走する中で、もちろん進捗管理もされていると思いますけれども、釈迦に説法でございますが、性能テストやデータ移行の整合性の確認、障害の切り戻しの計画、現場訓練、移行品質の管理というものも継続的に可視化していただきたいと思います。
 4点目。デジタル化の文脈で効率化ということが非常に強調されがちなのですけれども、併せて正確性の向上ということにもつながるとよいなと思っております。既にJ-LISの連携やマイナンバーの紐づけなどいろいろ取組は進んでおられますので、ぜひ次年度以降、補正率や再処理率、誤判定率というデジタル化が事務処理の誤りを下げるということにどう貢献したかといった辺りを明確に示していただけると、効果がよりはっきりするのではないかと感じております。
 それから最後、5点目でございます。多言語対応やオンライン相談、通訳、離島対応といった多様な利用者を対象とする年金というのは、公共サービスとしてデジタル弱者対策ということを例外なく設計の前提に進めていただくということは非常に重要だと思いますし、これまでもそういった取組をされていると理解をしております。そういう観点からは、利用率ということも大事なのですけれども、誰に届いて誰に届いていないのかといった辺りを属性別に継続的に把握いただきながら、本質的なデジタル化というのを進めていただけるとよいのかなと思いました。
 以上でございます。
○松山部会長 どうもありがとうございます。
 今、5点ほど御意見をいただいたと思いますが、機構から御説明がありましたら、よろしくお願いします。
○石塚日本年金機構審議役 ありがとうございます。デジタル化などについて幾つか御意見いただきました。
 最初のデジタル化につきまして、利用者が迷わずサービスを利用できるかといった観点なども必要でございます。オンラインサービスにつきましては、これまで利用者の拡大や機能の充実などを中心に進めてきているところでございますけれども、今後、御指摘のように機能拡張に併せましてお客様の声や様々なお問合せの意見も参考にしながら、いかにお客様にとって利用しやすいものにしていくかということを定期的に、UIやUXなどの観点も踏まえた形で改善ができないか、これからさらに進めていきたいと考えております。
 また、最後のデジタル化につきまして、利用者がどれぐらい、どのような対象であるとか、どのような利用形態なのかといった実態につきましては引き続き把握しながら、その改善に反映させていきたいと考えております。
 あと、AIにつきましては、特に、年金機構につきましては、個人情報を扱っておりますので、慎重な対応が必要と考えております。機構におきましては、個人情報以外の分野を主に今進めているところでございまして、いろいろな技術状況を把握しながら検討を進めていきたいと考えていますけれども、直近としては個人情報を扱わなかったり、AIの結果につきましては職員の目でも複数で確認するとか、あと、直接年金額に関わることですので、お客様の相談については直接は使わないといったルールを設けながら、AIについては慎重にいろいろ状況を見ながら進めていきたいと考えております。
○細谷日本年金機構理事(システム部門担当) システム部門担当の細谷でございます。
 委員御認識のとおり、制度改正をしっかりこのシステムに取り込みながら進めていくということにつきましては、性能対策であったり、先ほどお話が出たシステム移行の切り戻しであったりといったところに必要となる方策をしっかり重層的に用意しながら進めていかなければいけないということで認識はしてございます。これにつきましては私どもは年金局にも御相談しながら、また、外部有識者の方にも御相談しながら、今、進めているところでございますので、引き続きそういったことを重要視しながら進めていきたいと考えております。
○加藤日本年金機構理事(事業推進部門担当) 事業推進担当、加藤でございます。
 最後の5点目でございますけれども、お客様がどんどん多様化しているということで、サービス向上の何をお客様は求めているかという逆側の立場に立って、いろいろな情報を収集しながらできるだけ速やかに対応できるように検討してまいりたいと思います。
○小野委員 もう令和8年度の計画が立っておりますので、振り返りの時にこういった観点をみていただければということと、必要であれば翌年度の計画の中にこういった視点やKPIを盛り込んでいただければと思いました。
 以上です。
○松山部会長 どうもありがとうございました。
 そうしましたら、ほかに御質問、御意見がありましたらお願いいたします。
 大津先生、お願いします。
○大津委員 大津です。御説明ありがとうございます。
 先ほどの小野委員からお話のあったICT化の推進等に関連するのですけれども、手続関係のことであれば、オンライン化したことで手続が利用者にとって簡単になるとか、あるいは機構側にとっても手続が正確になって処理も効率化されるとかは想像しやすいところだとは思うのですが、一つ私が気になるのがねんきん定期便のところでして、ねんきん定期便についてもペーパーレス化を推進しているということなのですが、ペーパーレス化をしたことによって実際に閲覧されているかどうかというのは把握することは可能なのでしょうか。
 と申しますのは、ねんきん定期便になったことで利用者にとって本当に効率的かというと、なかなか実際にシステムにログインして定期便の閲覧をするというところで一つハードルがあると思うのですけれども、ねんきん定期便の場合は実際に利用者の方に見ていただくという目的があると思いますので、それがどの程度達成されているのかどうかというのが把握可能であれば、一つICT化の効果をはかる上で必要なところかなと思うのですが、その辺りで今の時点でお分かりになることがあれば、教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○松山部会長 よろしくお願いします。
○中野日本年金機構理事(事業企画部門担当) 事業企画部門担当理事の中野でございます。
 委員御指摘のとおり、ねんきん定期便というのは例えば領収書を送るといった、手続面のICT化、オンライン化ではなくて、年金記録を確認していただく、しっかり中身を理解した上で年金について理解を深めていただくという目的で実施をしている事業でございますので、単にICT化、つまり郵送の抑止という観点だけで見ていいというものではないというのは御指摘のとおりだと思っております。
 一方で、どこまでオンラインのもので御理解を深めていただいたか、どのように活用していただいたかというところについては必ずしも十分把握できているわけではございません。今、こうした状況の中で、ねんきん定期便は郵送抑止をして、オンラインによるねんきんネットで記録を御覧いただくというところの効果の把握については「今後の課題」というところでございます。十分利用をしていただいているのか、目的に沿った活用がされているのかというところを見極めた上で、オンライン化、郵送抑止を推進していく必要があると考えているところでございます。
○大津委員 ありがとうございます。今後、検討していただくようお願いいたします。どうもありがとうございました。
○松山部会長 ありがとうございます。
 ほかに何か御質問。
 では、野村先生、お願いします。
○野村委員 野村でございます。
 日頃より、一生懸命業務をされていることが分かりまして心強く思っている次第なのですけれども、私がこの委員になりましたのはもう5年以上前だったと思うのですけれども、そのときに内部監査というのを申し上げさせていただきまして、以来、内部監査が充実してきているということも承知しているところではあります。
 なぜ内部監査の話を私が当時申し上げたかといいますと、こういう形で私どもが監査というかモニタリングというのでしょうか、監督というのをしてもやはり限界がありまして、何となく気づいたところをピンポイントでちょこちょこお尋ねをするということで終わってしまう。そうしますと、日常的に起こるリスクというのが十分管理できないということが懸念材料だったわけです。そういう点ではむしろ皆さん方にリスク管理能力を高めていただいてPDCAが回るという組織をつくっていただくことをお願いするというのが一番大事なのではないかと思って申し上げさせていただいたわけです。
 それが今、またさらに高度化を目指しているということの報告があったのですが、できれば、このPDCAが回っているということを私どもに安心材料としてお示しいただけるような資料を、今日とは申し上げませんけれども、今後、提供いただけると大変ありがたいです。
 例えば具体的にこういう問題について内部監査のほうから理事長にいろいろな意見提言があって、こういう改革を行って、リスクが封じ込められていますという姿ができるだけ具体的な形で私どもに伝われば、安心してまたそれをモニタリングさせていただくということになろうかと思いますので、今日とは申し上げませんけれども、何らかの形で情報提供いただければありがたいなと思っております。
○松山部会長 お願いします。
○高橋日本年金機構副理事長 ありがとうございます。高橋です。
 おっしゃるように監査は非常に大事で、リスクコントロールで重層的なリスク管理の仕組みが必要だと思っておりまして、それぞれの担当部署がしっかりやるとともに、監査の手前に業務品質管理、マニュアルを作ってそれがちゃんとできているかとか、そういう第二線の機能も大事でありまして、そこのところも充実しております。その上で内部監査としての監査部があり、おっしゃるようにいろいろ監査部が調べてそこのところを第二線、第一線のところにフィードバックをして、こう改善させた、いろいろな取組をやっております。いずれかの機会でそのような御報告をできるように考えたいと思います。
○松山部会長 よろしくお願いします。
○大竹日本年金機構理事長 野村先生、ありがとうございます。
 監査部だけは理事長直轄です。これはもう絶対譲らないぞということで、ほかの役員には担当させないということで私が直接担当している。
 それから毎年、個別にはいろいろな事案が起きているのです。そういうときには直ちに特別監査を命じて集中的に徹底的に調べろということをして報告をさせ、改善をさせているという意味ではPDCAを回しているつもりではありますけれども、この資料はそこまで触れていませんので、またの機会にきちんと御報告できるようにしたいと思います。
○野村委員 ありがとうございました。大変安心いたしました。
 ダイナミックに組織がちゃんと自律的に運営できているということを私どもがモニタリングできれば、なお一層問題点も御指摘できるかもしれませんので、できれば次にはお願いしたいと思います。
 それと、あと一点追加でもいいですか。もう一つ私が申し上げていたのは、これからのICT、あるいはAIの時代というのを踏まえた上で、業務の将来像というのですかね、要するにどういう形で国民と対話をして、どのように対応していくのかということのビジョンみたいなものを教えていただきたいなとも思っています。例えば、金融機関さんなどでは、支店はどんどん廃止にしていってデジタルの方向に向かっていたり、支店での業務もどちらかというとサロン的な形でコミュニケーションを取るなど、何かこういう大きなビジョンがあるわけですね。そこに向かっていって、それぞれ例えば支店を統廃合していくという計画になっていますので、何となく将来の日本年金機構の姿みたいなものを少し皆様方もお考えになっていると思いますので、またの機会で結構ですので教えていただけますと、それに向かって私たちも伴走できればありがたいなと思っております。
○高橋日本年金機構副理事長 ありがとうございます。
 今、チャネル戦略、オンラインビジネスモデルと言っていまして、来庁されなくてもまずホームページで分かる、それからオンラインで分かる、書類の手続も紙ではなくて電子でできるような方向で、相談も将来は自宅からパソコンで、オンラインでできるという社会を目指しているのですけれども、一昨年2月の管理部会でそのエッセンスだけ御紹介させていただいたのですが、今、その中身を深めて、そのときは10年先と言っていたのですけれども、だんだん短くなって8年先ぐらいですけれども、その先を目指してどういうものを目指していくか、そのためにどういうステップを踏んでいくか、今、構想を検討しておりますので、ある程度まとまった段階で管理部会に御報告したいと思います。
○松山部会長 ありがとうございました。
 そうしましたら、ほかに御質問がある方。
 お願いいたします。
○竹川委員 竹川でございます。御説明どうもありがとうございました。
 ふだん、私は資産形成をサポートするという立場から従業員の方の研修等もやっておりますので、企業あるいは加入者目線で質問、意見を申し上げたいと思います。
 まず1点目なのですけれども、先ほど7ページ目でねんきんネットの持ち主不明記録検索機能があまり使われていないというお話がありました。研修等でねんきんネットを活用していますかとか、見たことがありますかというお話をすると、ほとんど見たことがないという形でほとんど手が挙がらないというのが現状でございます。実際にねんきんネットは私も活用していますが、以前に比べると、例えば今後の年収や就労完了年齢、受給開始年齢といった条件を、スライドバーを動かすだけで簡単に試算ができる形になっていて、大分使いやすくなったと思います。そういったことが理解されていないというか、そもそも知られていないのはもったいないと思っております。もう少し広報や専門家を通じてまず知ってもらう、使ってもらう対策を検討していただければと思います。
 2点目なのですけれども、年金のセミナーについての記載がありましたが、年金教育を行っていくというのは非常に大事だと思っております。若い方に関しては不信感、不安感が強いです。例えば、J-FLEC(金融経済教育推進機構)が金融経済教育をやっていますけれども、そういった機関と一緒に年金教育を普及していく、やっていくということは考えていらっしゃるのでしょうか。もしくは、既にやっていらっしゃるのでしょうか。その辺も教えていただければと思います。
 J-FLECはiDeCoやNISAなどの普及に力を入れているように感じられますが、個人的にはもう少し前段階の社会保障教育のほうが大事だと思っております。日本年金機構とJ-FLECが組んで、年金教育普及についてはぜひ取り組んでいただきたいです。
 3点目は、先ほど大津先生からもありましたが、ねんきん定期便の件です。こちらは毎年誕生日月に届くことで見て確認をするという意義は大きいと思います。コストの削減とやめることの効果については数値的にも検証をしていただきたいと思います。
 最後の4点目ですが、遺族年金については大きく変わる予定ですが、こちらについてはSNS等でも改悪ということも言われています。継続給付や死亡分割などは一般の方にとってみると非常に分かりにくいと思われます。こうした部分に関しては誤解のないように丁寧に説明していくことが非常に重要ではないかと考えております。
 以上です。
○松山部会長 ありがとうございます。
 お願いします。
○中野日本年金機構理事(事業企画部門担当) ありがとうございます。事業企画部門担当理事でございます。
 まず1点目と3点目は関連しますので、そちらからお答えをしたいと思います。ねんきんネット、それから、ねんきん定期便についてでございます。ねんきんネットについて、活用されているかどうか。使いやすくなっているけれどもあまり知られていないのではないかというご指摘についてでございますが、せっかくねんきんネットという仕掛けを作りましたので、私どもとしても、SNS、公式Xやフェイスブック、特に機構公式フェイスブックについては昨年やっと導入したばかりという状況でございまして、そうしたいろいろなメディアを通じて広く知っていただく取組をさらに進めていきたいと考えてございます。
 その関連で、ねんきん定期便についてということでございます。ねんきん定期便をどのように活用するかというところと、コストの面とのバランスが重要だというのは御指摘のとおりだと思っております。先ほども議論になりましたけれども、単にコストを下げればいいというものではなくて、やはりその目的である「ねんきん定期便を使って年金についての理解を深めていただく」、「自分の年金の状況について知っていただく、関心を持っていただく」というところが一番重要なわけでございます。
 ねんきんネットについて、仮に多くの方々が当たり前のように利用していただけるようになった場合については、場合によっては、ねんきん定期便についてはその目的を終了するかもしれない、つまり、ねんきんネットについて広く普及させることによって、ねんきん定期便も紙で送る必要がなくなるかもしれないというところで、まずは、ねんきんネットについて普及をしていく取組を進めていきたい。その上で、自らの年金の記録をしっかり確認する重要性についても改めて普及啓発を進めていきたいと考えてございます。
 最後、遺族年金についてしっかり周知をすることの重要性について御指摘のとおりでございます。今、私どもも年金局とも連携しまして分かりやすい周知の方法、具体的に言いますとパンフレットやセミナーといったものの企画をしているところでございますので、どのように伝えればわかりやすく伝わるかについて、相談への体制強化も含めてしっかり検討していきたいと思います。
 1点目と3点目と4点目については以上でございます。
○加藤日本年金機構理事(事業推進部門担当) セミナーの関係でございます。
 J-FLECにつきましては2024年に設立されておりまして、存在を私どもも知らなかったのですけれども、関係機関としては例えば税務署や大学などの学校系には直接こちらからアプローチしまして、それでセミナーを開催しているということで、どちらかというと単独で動いている部分が多くございます。とは言いつつも、なかなか学校のほうも授業が目いっぱい入っているということで入りづらい状況でもございまして、関係機関等のこまの中で年金のほうも伝えていくといったことは重要でございまして、このJ-FLECとも調整してみたいと思います。ありがとうございます。
○竹川委員 ありがとうございました。
○松山部会長 どうぞ、お願いします。
○重永事業企画課長 年金局事業企画課長の重永です。今のJ-FLECの関係について、年金局の関係の取組を補足したいと思います。
 金融経済教育推進機構(J-FLEC)でありますけれども、年金局と年金教育の分野で今もそれぞれの役割を踏まえて連携をしているところでございます。具体的には、まず年金局が開催している年金広報検討会というものがありますけれども、その中でJ-FLECがオブザーバーとして参加をしていただいておりまして、年金教育を含む年金広報に関する御意見をいただいているところであります。
 また、J-FLEC側の取組としましては、J-FLECで金融経済に関するアドバイスを提供するJ-FLECの認定アドバイザーという仕組みがありますけれども、そのアドバイザー向けの研修の資料につきましては厚生労働省も協力をしておりまして、この資料の中で公的年金シミュレーターについて、御指摘がありましたようにNISAなどだけではなくて老齢年金や障害年金といったものの試算機能についても紹介をするということで共有をしておりますので、引き続き連携をして取り組んでいきたいと思っております。
 以上です。
○松山部会長 ありがとうございました。
 よろしいですか。
○竹川委員 大丈夫です。ありがとうございます。
○松山部会長 ありがとうございます。
 そうしましたら、ほかに御質問はありますでしょうか。
 土屋委員、お願いいたします。
○土屋委員 よろしくお願いします。
 御説明ありがとうございました。簡単なことなのですけれども質問させていただきたいのが、最近、外国人の方が増えてきて、国民年金の制度周知をフェイスブックを使って開始したということが3ページぐらいに書かれているかと思うのですけれども、それに対して、外国人の方にとって分かりやすい制度内容を発信するのはいいのですけれども、それを見てもらえる工夫というのはどのようなものを施しているのかということと、あとはフェイスブックを発信してもう1年弱になるかと思うのですが、明確な効果などがあれば、少し教えていただきたいなと思いました。
 あともう一点、これは質問なのですけれども、14ページのところで②の「一般管理費及び業務経費」のところに令和5年度比と書いてあるのですけれども、これはあえて令和5年と比べている理由が何かあったのでしたか。ちょっと忘れてしまったので、ここも併せて教えていただければなと思います。
 以上です。
○松山部会長 ありがとうございます。
 では、お願いいたします。
○駒木日本年金機構理事(事業管理部門担当) 事業管理部門担当理事でございます。
 まず1点目の外国人の方へのフェイスブックの取組ということですが、外国人の方は旧ツイッターよりはフェイスブックを使うということを聞きましたので、チャネルの一つとしてフェイスブックという手段も活用して、外国人の方にも年金制度について発信をしていこうという、いろいろある取組の中の一つであると考えております。
 フェイスブックの閲覧等の効果は、まだかなり限られているという現状ではありますが、外国人の方にはまずJ-LIS経由で、外国人の方も住民票を取得したらこちらに情報が連携され、そこで勧奨をして、また一定の期間があれば職権適用をし、さらに職権適用しても未納であれば、免除の勧奨や来庁要請なども最後は行うなど、きめ細かく未納状況に応じて外国人の方にアプローチをしております。また、関係機関として外国人の方を支援する様々な地域の団体などもありますので、各拠点かでも自治体等とも連携をして、そうした団体を紹介していただき、いろいろな外国人の方のコミュニティーに働きかけるという関係機関との連携の強化ということも進めておりますし、いろいろな媒体、いわゆる周知のリーフレットなども多言語化を進めておりまして、翻訳も増やしているところでございます。フェイスブックは一つの取組ではございますし、またいろいろと効果等は見ていく必要があると考えておりますが、今後とも、様々な手段を講じて、ぜひ外国人の方にもしっかり年金制度を御理解いただいて参加いただくことにつながるよう、我々としても取り組んでいきたいと考えております。
 以上でございます。
○松山部会長 では、2点目についてお願いいたします。
○石塚日本年金機構審議役 一般管理費の削減の関係でございますけれども、こちらは中期計画におきまして、令和5年度から令和10年度までに15%削減するという中期的な目標がございますので、その都度令和5年度と比べてその年度の削減率をお示ししているような形になっていますので、令和5年度との比較になっているところでございます。
○松山部会長 ありがとうございました。
 よろしいでしょうか。
○土屋委員 ありがとうございました。
○松山部会長 ありがとうございます。
 そうしましたら、ほかに御質問、御意見がありましたら。
 小尾委員、お願いいたします。
○小尾委員 説明ありがとうございました。
 全体的には異論はないのですけれども、個人向けのオンラインのサービスについて普及率が上がっていないようですし、各種電子申請も広がらないという点は課題と思っています。
 若い人たちは、現状マイナポータル経由で様々な情報へのアクセスを進めているようで、例えば昨年度の秋からiPhoneへのマイナンバーカード機能の搭載が始まっていますが、現状1800万人を超える人たちが既にアクティベートしているという状況になっています。年齢分布は分からないのですが、結構な数の人たちがマイナンバーカードなしにマイナポータルにアクセスするということができるようになっています。また、JPKIも入っていますから、スマホ単体で電子申請も行える状況です。
 例えば学生の納付特例の申請は、現状まだ30%を割るぐらいしか電子申請されていないのですが、今の状況から考えると、これは50%を上回ってもと思います。学生や、若い人はiPhoneを持っている比率が非常に高いですし、AndroidにもJPKIは入っていますので、そういう点からはもっと上がってもおかしくないのではと思います。
 ですので、いろいろなチャネルを使って特に若い人を対象に、例えば学生が国民年金に入る段階でマイナポータルを経由してねんきんネットに登録をしてもらうことを前提とした仕組みを考えていくほうが良いのではと思います。特に入り口について、新しく年金に加入する人たちに関してどうすればその人たちの多くにオンラインサービスへ登録してもらえるかということを考えつつ進めてもらえればと思いますので、検討をよろしくお願いします。
 
○松山部会長 ありがとうございます。
○石塚日本年金機構審議役 若者のオンライン登録についてはお客様の声など、いろいろなモニターなどの方も若い人がおりますので、そういった意見を踏まえたり、あとはインターフェースといったところで改善の余地がないのかといった点につきまして幅広く検討を進めていきたいと考えております。
○松山部会長 ぜひよろしくお願いいたします。
 どうぞ。
○小尾委員 よろしくお願いします。
 私もねんきんネットに登録しているのですが、年金からのマイナポータル経由のお知らせというのはあまり見たことがありません。国税などはe-Taxに登録しておくと結構な頻度でお知らせが送られてきます。それほどお知らせすることがないのかもしれないですが、様々なタイミングでお知らせを送るようにすると、ねんきんネットへアクセスしてみようと考える人たちが増えるのかと思いますので、ぜひ検討していただければと思います。
 
○高橋日本年金機構副理事長 ありがとうございます。
 先生がおっしゃるように最初の入り口は学特で、そのときにねんきんネットにマイナポータル経由で入ってもらって認証連携をやってもらう。そこがきっかけで、その後は、ねんきん定期便が行くのを見てもらってとつないで、給付を受ける段階までは大分かかっているわけなのですけれども、今はまだ年金給付については電子申請でやるというのはあまり便利になっていないものですから、そこを今、便利にするための電子申請でどうやって受け取るかというところはもう少しシステム改修などいろいろなことをやらなくてはいけないのですが、その辺をやっていくことによって年金のいろいろな手続がネットで簡潔になるように、おっしゃるようにまず入り口の学生のところから始めて慣れていただくというところは大事になりますので、そのようなところをやりながらさらに便利にしていく、こちら側のシステムを改善してあらゆるものが電子で受付ができるようにする、電子でお返しをできるようにするということをやっていきたいと思っております。
 ありがとうございます。
○小尾委員 よろしくお願いします。
○松山部会長 ありがとうございます。
 それでは、ほかに御質問がありましたらお願いいたします。
 では、お願いいたします。
○辻󠄀部会長代理 私からは2点お伺いします。
 一点は、Ⅰ-5の③です。年金給付のところの中央年金センターに業務実態調査を実施したという部分になります。今後の事務処理体制を確立する上で業務調査をやるというのは非常に重要なことだと思うのですが、特にデジタル化の過程においては、結構その業務量が膨らんでいたり、ラストワンマイルまで進めば本当の効果が出るのですけれども、過程ではむしろもっと忙しくなったりという結果が出たりすることがあると思います。今回、この調査をやってきた上でどういう傾向が見られるのか、特に予想と違って調査をしてみて今回分かったようなこと、それから、これに基づいて定員の適正配置をしたということになっていますけれども、これがどのぐらいの規模になっているのか。それからさらに、こうした調査は今後どのぐらいの予定で続けていかれるのかというのをお聞かせいただきたいというのが一点です。
 これは5ページのところ、それから本体のところでは44ページにもうちょっと詳しく書かれていました。
 それからもう一つは、Ⅱ-1の②のところです。ここはページで言うと14ページで、本体だと103ページになります。これに関しましては一般管理経費及び業務経費の削減に成功したという報告になっています。この努力は評価したいと思うのですが、一方で今、諸物価高騰について各種経費がどんどん高くなってきているという報告もされているところだと思います。今回、これを計画どおり削減できた要因といいますか、工夫はどんなところがあったのかということと、今後の経費削減目標といいますか、上がっていくことになるのか、現時点での対応の感覚から何が言えそうなのかをお知らせいただけたらと思います。
 以上です。
○松山部会長 よろしくお願いします。
○渡辺日本年金機構理事(年金給付事業部門担当) 年金給付事業部門担当の渡辺でございます。中央年金センターの業務実態調査につきましてお答えさせていただきます。
 まず、中央年金センターは年金受給者に関する各種届書、年金記録訂正等に伴う裁定のし直しなど、その届書の種類はおよそ300種類を超えております。業務工程につきましては約500工程を全国一括で実施をしている給付業務執行体制の中核組織でございます。平成29年から設置をしてございまして、現在、およそ職員でいくと800名が勤務をしているところでございます。それにプラス委託の職員もいますので、全体的には1,000人を超える組織となっております。
 中央年金センターは設置以降、もうかなり年数がたっておりますので、このような業務実態調査というものをやってきておりません。ですので、設置以降かなり時間もたちましたし、その間、法律改正や人口動態の変化、それから先ほどもありましたように在留外国人の増加などで、中央年金センターの設置以降、事業環境の変化がかなりございました。届書の種類、枚数の増減などを取り巻く環境も変化しているところから、業務工程の一覧の作成、それから工程ごとの業務量の積算、それから人員の偏りが出ていないか、それから先ほどまだありますとおり効率化・デジタル化ですね、あとは外部委託できるところがないか、やっているところもあるのですけれども、それ以外にないかどうかというところも本部内で客観的に調査を行って対策の検討を実施いたしたところでございます。
 その結果、8年4月には定員の見直しを実施いたしまして、およそ30名弱、定員の削減をしているところでございます。今後は入力業務等のさらなる外部委託業務の拡大や各グループの統廃合など、まだまだ組織体制の見直しが必要だと思っておりますので、今後、毎年いろいろな視点でやっていこうと考えております。
 以上でございます。
○高橋日本年金機構副理事長 2点目の一般管理費及び業務管理費の削減目標との関係なのですけれども、本体資料ですと103ページに書いてありますけれども、この目標そのものは中期計画期間中に令和10年度までに一般管理費は令和5年度対比で15%減、業務経費は5%減という目標になっておりまして、7年度のところでは一般管理費は12.7%減まで行きました、業務経費については3.8%減まで行きましたということになっているのですけれども、これは文章のところに書いてありますように入札等によるコスト削減、あるいは業務の効率化による減なのですけれども、計測の仕方として人件費が人勧に沿って上がっていくとか、公租公課が上がるとか、人件費や公租公課の所要経費による増というのは抜く。
 それからもう一つ、特殊要因です。新しい業務が入ってきたとか、それから物価上昇による増は当然それによって価格が上がる、逆に価格を上げてちゃんと業者に委託しないとちゃんと業務をやってくれませんから、それは当然ということで、それは特殊要因として除いた上でどうやって効率化できるか。
 そういう意味で、効率化する方法としては、入札業者がたくさん入ってきやすいように事前にRFIをやって情報提供をやって、こういう発注の仕方だったら多くの業者が入ってくるかどうかなとか、そもそも発注単位をどうするかというのを考えるとか、それから電子申請が今は大分増えていますけれども、電子申請が増えることによって紙の入力業務が減るといったことで削減効果というのを計上していきたいと考えておりまして、中期目標の期間中の目標については達成すべく頑張っていきたいと思っております。
○松山部会長 ありがとうございます。
 そうしましたら、御質問、御意見はよろしいでしょうか。
 それでは、ほかの委員から御意見が特にないようでございますので、質疑等はここまでとさせていただきます。
 本日、非常に多くの御意見、御質問をいただきましたので、これらを踏まえて、機構のほうで報告書案についてより記載を充実させるといった処置が必要であれば、できるところがありましたらぜひ対応していただきまして、その上で厚生労働大臣に提出していただきたいと思っております。
 その際、修正対応の箇所について、本日、大きな変更の御意見はなかったと理解しておりますので、細かい修正対応になると思いますので、その点については部会長に御一任いただくということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○松山部会長 ありがとうございます。それでは、そのようにさせていただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは続きまして、審議事項2「その他」にまいります。こちらにつきましては、資料2「障害年金における認定調書の取扱いについて」、資料3「モニタリングチームについて」、資料4「日本年金機構中期計画(第4期)及び令和8年度計画の変更(案)について」という形で御提出いただいております。資料2と3については年金局から、資料4については機構から、それぞれ御説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○渡辺給付事業室長 年金局の渡辺でございます。よろしくお願いします。資料2と3について私から説明させていただきます。
 まず、資料2でございます。こちらの資料は、障害年金の認定調書の取扱いについて、4月に厚生労働省から対応策として公表した資料になります。
 まず、1ページ目です。認定調書の取扱いへのこれまでの対応の経緯をまとめています。まず1つ目の〇です。昨年12月に障害年金センターにおける認定調書の取扱いについて、職員の判断により調書を廃棄して別の認定医に依頼し直しているのではないかといった報道がございました。これを踏まえまして、まず1月に年金局で当時確認できる限りの認定調書、811件ございましたが、これについて調べ、その時点で調査結果というものを公表しています。
 1つ目の●です。認定調書には、認定医の記載欄というものがございますが、そこに誤り、あるいは疑義といったものが生じた場合に、同じ認定医に確認をしていることもあれば、別の認定医に審査を依頼し直すといった取扱いを行っていることが分かりました。
 また、その1つ下です。その際に、認定調書を新しく作り直しておりますので、当初の認定調書が不要となって一定期間、これは3か月と定めていますが、3か月経過後、期間満了に伴い廃棄をしているということでした。
 また、別の認定医に依頼し直した理由としては、認定医との審査が紙で対面で行われることが基本となっています。こうした中でサービススタンダード、これは障害年金3か月と定めていますが、それの遵守の観点から別の認定医に依頼し直したことが主でありました。
 少しイメージを御説明させていただければと思います。6ページ目の参考資料2を見ていただければと思います。こちらは、認定事務の流れを表したものになりますが、標準的な処理期間をサービススタンダード3か月と定めていますが、受付、あるいは最後の裁定入力は一定の期間がかかりますので、認定に割いている期間というのが大体5~6週間ということでございます。緑のところが職員が担当しているところです。事前準備、あるいは認定1次、認定2次という形でそれぞれ担当が決まっています。1人の職員が全て見ているということではなくて、それぞれ重層的にチェックをしているといった形でフローが進んでいきます。
 認定医による認定のところですが、認定医は来庁して、そこで何十件か審査をして退庁されるということですが、審査の後に職員でチェックする過程で、誤り、あるいは疑義といったことが発生した場合に、この例ですと、認定医Aさんは次に登庁されるのが翌月ということになってしまうとサービススタンダードが達成できないということで、直近に来庁される認定医Bに依頼をし直したといった取扱いを行っていました。
 参考ですが、認定医Bが仮に不支給と判断した場合は、さらに認定医Cが審査するという形でございます。
 1ページ目に戻っていただきまして、最後の〇です。こうした取扱い自体は違法ということではありませんが、この1月の調査というものは確認できる限りの限定的な調査であったということもあり、改めて職員305名を対象にヒアリングを行ってその結果を公表したというものでございます。
 ヒアリングの結果が2ページ目でございます。まず、不要認定調書の取扱いの関係ですが、1つ目のポツです。審査依頼し直した理由としては、記載誤り、あるいは認定基準と合わない、あるいは記載いただいた理由の趣旨がほかの添付書類と照らして少し事実誤認があって確認する必要があった、あるいは関係書類の不備や確認漏れなどであったということです。また、別の認定医に依頼をした理由としては、サービススタンダードの遵守というものが組織として優先度が高く、スケジュールが合わないと別の認定医に依頼せざるを得ないといったものが主でありました。また、一部専門性の観点から認定医や医療専門役と相談して依頼し直したといった声もございましたが、これは、担当の認定医から請求者の傷病を踏まえると、請求者がこういった傷病で見てほしいといった形で請求していることを踏まえると、よりその傷病に合った専門の認定医に依頼したほうがいいのではないかといったサジェスチョンといいますか申出があり、改めて医療専門役とも相談して依頼をし直したといったものでございます。
 また、2つ下のポツを見ていただければと思います。別の認定医に依頼する際、当初の認定医の状況を伝える場合もあれば伝えていない場合も様々であったということで、この点、ルールが明確ではなかったと考えています。
 課題です。右側を御覧いただければと思います。まず1点目としては、別の認定医に依頼する際の取扱いが明確化されていなかったということ。それから2つ目、3つ目として、サービススタンダードについても昨年来から丁寧な審査を行う取組を進めております。そうした取組を行っていることとの関係でも、サービススタンダードについて少し実情に応じた期間を設定する必要があると考えています。
 また、左側の認定プロセスについて、あるいは職場環境についても様々改善すべき、あるいは悩んでいる声ということを聞き取っております。認定プロセスについては、特に精神障害の場合は総合評価による認定となる中で判断が難しい事案も存在する一方、事例の蓄積が組織的になされておらず、判断の統一化を図ってほしいといった声がありました。
 また、職場環境については、認定医との関係でコミュニケーションが難しいと感じる場面もあるといった声や、あるいは最後の〇ですが、上司、部下の意思疎通が必ずしも十分でない、長期在籍者に頼ってしまう、人員補強といった声が上げられておりました。
 右側の課題です。まず認定プロセスのところは、判断困難事例を中心として複数認定医による審査、あるいは認定審査委員会といったものをより一層活用していくということと併せて、事例集の策定でありますとか、データベース化といったさらなる取組も必要だろうと考えています。
 また、職場環境については、認定医と円滑な意思疎通に向けて組織的に職員、あるいは認定医をフォローする必要があること、人員のさらなる増強やデジタル化といったことが必要だと考えています。
 以上を踏まえた対応策でございますが、3ページ目でございます。まず1つ目、審査を依頼する際の取扱いの明確化についてです。認定プロセスの中では誤りや疑義というものはどうしても起き得るものですが、他方で透明性をより確保していくということが重要でありますので、今後は原則として審査を依頼し直す場合は同一の認定医に確認することといたします。また、やむを得ず別の認定医に依頼する場合であっても、当初の認定医の意見を生かして複数認定医による審査の対象としていきます。そして、サービススタンダードについても、原則3か月というところはありつつも、審査を複数回行うような場合は4か月という形で、少し老齢年金、あるいは遺族年金と同じように差を設ける形で現場に無理のないような運用としていきたいと考えています。
 また、認定プロセスの客観性・公平性についてです。判断の統一化といった声があったわけですが、①として、現在、複数認定医の対象というものは不支給事案、あるいは一部の支給停止事案といったものを対象としておりますが、今後は減額改定事案も含めて不利益処分を全て複数認定医の対象とするということと、認定審査委員会についてもより一層活用を図っていくこととしたいと思います。また②として、事例集でありますとかデータベース化をして等級判定に生かせるようにしていくこと。そして③として、それに向けた体制の確保、あるいは④として、審査業務のデジタル化といったことを進めていきます。
 そして、(3)職場環境の改善についても、職員間のコミュニケーション、あるいは研修、人事異動、認定医との意思疎通向上といったことに組織として対応していきます。
 以上が対応策ですが、(4)として、こういった対応策の実施状況については年金事業管理部会にモニタリングチームを編成してモニタリングを受けることとしたいと考えています。対応策が着実に現場で実施されているか実際に確認を行って、その実施状況を部会に報告するという形で障害年金の透明性を高めていきたいと考えております。
 以上が資料2になりますが、続いて、資料3です。最後のモニタリングチームのところについて一枚紙を用意させていただきました。趣旨としては、障害年金センターにおける認定プロセスの対応状況を確認するために、年金事業管理部会からモニタリングチームを派遣するということとしております。
 また、構成員につきましては、年金実務、あるいはガバナンスといった観点から部会長が指名する委員複数名で構成ということで、4名の委員の皆様の名前を記載させていただいています。
 また、3点目のモニタリング事項については、先ほどの対応策として、審査依頼し直す際のルールが明確化されているかでありますとか、あるいは認定プロセスできちんと新しい取組が適切に機能しているかといったことについて、規程やマニュアルが整備され、そして適切に周知されているかでありますとか、あるいは認定調書を含めて抽出・調査を実施する、必要があればヒアリングも行うといった取組で実施状況や定着状況の確認を行うとしております。
 そして最後、スケジュールですが、構成員の先生方とも相談して、今後、年度内に複数回実施をした後に、その結果を年金事業管理部会に報告するという形で障害年金のモニタリングを行って透明性を確保していきたいと考えております。
 資料2と3については以上でございます。
○松山部会長 ありがとうございました。
 そうしましたら、次に。
○渡辺日本年金機構理事(年金給付事業部門担当) 続きまして、資料4につきまして御説明いたします。年金給付事業部門担当理事でございます。
 資料4、日本年金機構第4期中期計画及び令和8年度計画の変更(案)について御説明申し上げます。
 1ページでございます。先ほど年金局より御説明がございました認定調書の取扱いについての今後の対応策において、サービススタンダード、機構が請求書を受付してからお客様に結果が届くまでの期間の目標(現行3か月)につきまして、認定プロセスの実情に応じた丁寧な審査を行うための期間を設定することといたします。具体的には、審査を複数回行う場合には4か月とすると明言をされたことから、機構内の障害年金のサービススタンダードの要領を令和8年4月に改正をいたしました。中期計画・年度計画におきましてもサービススタンダードの達成目標を記載していることから、これらの変更も行います。
 2、第4期中期計画の変更(案)でございます。変更する設定項目につきましては障害年金の所要日数のところで、右の現行案は空欄でございますが、左の改正後は※2、令和8年4月以降、認定審査を複数回行う場合は4か月と追記をしてございます。
 2ページを御覧ください。3、令和8年度計画の変更(案)でございます。中期計画と同じく右の現行案は空欄でございますが、左の改正後は※2、認定審査を複数回行う場合は4か月と追記をしてございます。
 御報告は以上でございます。
○松山部会長 どうも御説明ありがとうございました。
 それでは、ただいまの御説明について何か御意見、御質問がありましたら、お願いいたします。
 どうぞ。
○大津委員 大津です。御説明ありがとうございました。
 今回お示しいただいた対応策については、現在の障害年金の仕組みの中で年金機構としてできるものとしては妥当なところではないかと思いますので、ぜひ着実に実施していただきたいと思います。
 特に精神障害のところですけれども、個別の判断が難しいというところですが、その辺りは事例集を作ってデータベース化していくということですので、公平な判断をしていく上で非常に重要な点だと思いますので、通常業務を回す中でなかなか大変だとは思いますが、ぜひ徹底して実施していただきたいと思います。
 他方で、これはあくまでも中長期的な検討課題として申し上げたいところになりますが、例えば介護保険の要介護認定、あるいは障害者総合支援制度の障害支援区分の認定であれば、全ての申請に対して調査員による調査が行われて、書類審査を経て、最終的には認定審査会の場での合議で判定していくということになるわけですけれども、それに対して障害年金の場合は現状では書面による審査で、かつ、1人の担当職員、あるいは1人の認定医の方の判断に委ねられる部分がどうしても大きくなっているというのが今回の問題の根本的な原因なのかなと思いますので、将来的にはぜひ要介護認定、あるいは障害支援区分の認定も踏まえて障害年金の審査プロセス全体の見直しをしていただく必要があるのかなと思います。
 その際、御留意いただきたいのが、障害年金の判定に必要な調査というのが障害者総合支援法の障害支援区分の認定審査と重なる部分もあると思いますので、全てを年金機構単独でやらなければいけないというよりは、そういった他制度の認定プロセスなどとも連携したり、あるいは部分的に統合しながら検討していくということがあってよいのかなと思います。
 いずれにしましても、年金機構で今すぐできるようなお話ではありませんし、法令とも関わってくる部分だと思いますので、現時点でどうこうということではありませんけれども、中長期的な課題として御留意いただければと思っております。
 あくまでも御意見として申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。
○松山部会長 どうもありがとうございます。
 お願いいたします。
○高橋日本年金機構副理事長 ありがとうございます。
 今回は、障害年金センターにつきましては様々な課題が調査を通じて明らかになったということで、現場の職員は一生懸命お客様に障害年金をお届けするためにできるだけ正確な審査をするように頑張っているところではあるのですけれども、なかなかその仕組みだったり体制だったりする面で十分でないところもありまして、今回、改善の方向が整理されましたので、これをしっかりやりまして、モニタリングのときにはしっかり現場をお見せできるようにしたいと思っております。
 今、いただいた中長期的課題につきましてはどのようにしていくか、今後の検討だと思うのですけれども、何しろ障害年金の審査は全国を一本でやっていますので物量が極めて多いということと、それから有期認定で1年から5年の範囲で、再認定業務も大量に来るということで、非常に量が多い業務をどのように効率的にこなしていくかというところだと思うのですね。
 その中で、今回の整理で考えたところは、1人の認定医が認定する、そのための事前準備を職員がしっかりやった上で認定医が判断する。そこに何かあれば、もう一回先生に確認していただいたり、場合によっては2人目の先生に見ていただいて、総合判定の部分があり、御意見が分かれるところがどうしてもあるので、御意見が分かれれば審査委員会に行くということで、そこには福祉職の方も入れて、そこの審査委員会に行く、あるいは2人目に見ていただくようなケースをできるだけ増やそうということで、不支給だけではなくて不利な判定になるものは基本的に全部セカンド認定に行く、あるいは意見が分かれれば審査委員会に行くという体制の方向感を整理したところでありまして、まずはこれをしっかりやってみる。これもかなり業務量が増えますので、体制整備には力を入れながらやっていきたいと思います。
 今後につきましては、そもそも年金制度についてどのようにしていくか自体の課題もありますので、しっかり考えていきたいなと思っています。
○大津委員 どうもありがとうございます。
 障害年金センターの体制は本当に大変な中で今、業務していただいていると思いますので、現状の体制ではできることの限界が当然あると思いますけれども、障害年金の制度全体の在り方も含めてまた検討の機会があればいいなと思っております。
 どうもありがとうございます。
○松山部会長 ありがとうございました。
 では、野村先生、どうぞ。
○野村委員 まずは今回の厚生労働省年金局の皆さんの御苦労というのでしょうか、この件に関して徹底的に調査をしていただいて、そして改善策を示されたということに対しては敬意を表したいと思います。
 私も長いこと、社会保険庁の時代からお付き合いを長くさせていただいているのですけれども、様々な出来事があった中で、大きく分けると指摘されてもしようがないと思われるような業務のミスがあった場合というのは当然なのですけれども、今回のように全く誰も悪いことをしていないと思われる案件にもかかわらず社会的な非難を受けてしまうという非常に残念なケースというのも幾つかこれまでもあったと思います。
 例えばかつて不正免除と呼ばれた案件がございました。ずいぶんと昔の話ですけれども、免除対象者というのが分かったので、親切にこちらからアプローチをして免除してさしあげようと思った業務、確かにあのときは手続が現行の手続とは違ってできない手続をやってしまったというところはあったので、それは致し方ないところはありますけれども、本質的に悪いことをしていたわけではないのですけれども、にもかかわらず業務を簡略化しているとか、面倒なことを回避しているというレッテルを貼られて国民に報道されてしまうというのが過去にも何回かあったと思うのです。今回もちょっと残念な面があるかなと思うので、それをどうやって防ぐかということも少し考えたほうがいいかなと思うのです。
 これは企業ですと普通、広報というのを非常に重視していまして、定期的にそういった年金に関心のあるような記者さんを集めて記者レクを行っています。その結果、年金業務を理解している記者さんが、誤解に満ちた報道を防ぐ、いわば防波堤のような役割を担ってくださるという部分があると思うのですね。
 年金の業務は非常に難しいので、おそらく記者さんから確認の連絡が入っているはずですので、そのタイミングをうまく捉えて正しい情報をこちらから出して不必要な報道を防止するということも課題として考えておいていただいたほうがいいかなと思います。本当に残念なことで、国民は分かりませんから、こういう報道が出ると何か悪いことをしているのだろうと思い込んでしまいますので、ぜひ広報戦略を考えていただければと思います。私も可能な限り知恵を出したいと思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。
○松山部会長 ありがとうございます。
 どうぞ。
○高橋日本年金機構副理事長 大変ありがとうございます。
 おっしゃるように、何か事件があったときに悪い考えでやっているのではないかとか、そのように世の中から受け止められがちなのですけれども、おっしゃるように日頃から丁寧な説明を新聞記者さんや様々な方にして御理解を浸透しておくということは大事ですし、あるいは小さなきっかけがあったときに、そこを放置しているとだんだん曲がっていってしまうということがありますので、そこのところをやるということは大事だと思っています。
 それから、我々が年金機構の業務をやるときはルールに基づいてしっかりやる。よかれと思ってもルールから逸脱してはいけないと。みんなよかれと思ってやっているのはそのとおりなのですけれども、ルールがこのルールのとおりではいけないのだと思ったら、ルールを直すということもちゃんと本部内でしかるべき声を上げて、それをしっかり解決する。新しいルールでやりますと、そのルールを徹底しましょうと、徹底が難しいというのだったら難しい事情を出してもらって直すということが大事だと思っていまして、職員はお客様のために良いお仕事をしようと思って頑張っているわけですけれども、それが空回りしないように、それをしっかりやっていくのが本部の責任だと思っていますので、頑張っていきたいと思います。
 ありがとうございます。
○松山部会長 どうぞお願いします。
○大竹日本年金機構理事長 野村先生の御指摘のとおりでありまして、広報戦略について、当機構にはあまり戦略がないのですね。広報の年度計画はありますけれども、戦略的に物を考えたことが、そういうことをしてはいけないと思っているかもしれないという組織ですから、ひょっとするとお金はないし、使ってはいけないし、そういうところをちょっとずつ打破していきたいなと思っています。
 今、副理事長が言ったように、私も312の年金事務所、15の事務センターを全部回るという目標で、工場に行かない社長などはいないので全事務所を今回っているところですけれども、必ず言っているのは、ルールどおりに仕事をしてくださいと。それでないと我々はあなたたちを守れないと。その代わり、ルールが悪ければルールを直すのは本部の仕事であり、ある意味では私たち役員の仕事でありますので、そういう風通しの良さをつくりましょうというのを今、言って回って皆さんにお願いをしているところであります。
 それから、障害年金センターは昨年来いろいろ報道もされて、私がいの一番にやったのは、同じ仕事を5年以上やっている人間のリストを出せと。全員替えろと。人事異動すると。固定化が一番駄目というか、良い面はあるのですよ。業務が安定するし、仕事がスピーディーに回るかもしれないけれども、組織になっていないのですね。よく聞くと、そういう人は私がいなくては駄目と言うのですよ。そういう人から替えてくれと。あなたがいなくては駄目なら組織ではないと。仮にあなたがあした死んだらこの組織は潰れますかと。そんな未熟な組織でいいのですかということを、私は民間から来て口酸っぱく言っていますので、人事異動は定期異動のために今、長い人から替えていますので、組織的な対応がきちんとできるような組織に、何とか普通の組織にしていきたいというのが私の今取り組んでいるところでございます。御理解いただくようによろしくお願いいたします。
○松山部会長 どうもありがとうございました。
 ほかには御意見、御質問ありますでしょうか。
 お願いいたします。
○竹川委員 竹川です。御説明どうもありがとうございました。
 私も最初、報道で廃棄というワードが出てきたので、何かとんでもないことをされたのかなと思ったのですけれども、よくよく報告書を読むと別に悪いことをしているわけではないですよね。私も野村先生と同意見で、日頃から理解していただくようなスポークスマンを置くとか、定期的に専門家やメディアとの対話をしていくということが必要ではないかと感じました。
 また、(障害年金センターの)皆さんが頑張っていらっしゃるのは分かるのですけれども、個人のスキルや頑張りに頼るのではなくて、組織的な仕組みやプロセスをこの機会にきちんと整備していく必要があると感じました。
 質問ですが、組織と人事体制についてなのですけれども、事業会社がやっているような、例えば上司と職員の方の定期的なミーティングであったり、ワンオンワンミーティング(1on1)ということをやって、それを受けて組織体制なり人事体制なりの改善を行っていくといったことは定期的にされているのかということが一点。
 あと、サービススタンダードの遵守についてですが、これは人事評価、その他には影響しているのでしょうか。
○松山部会長 お願いいたします。
○渡辺日本年金機構理事(年金給付事業部門担当) 今ほどの最初の拠点長とのコミュニケーションにつきましては、昨年10月から障害年金センターでセンター長と組織の末端に至るまで、職員は400名ぐらいおりますけれども、一人一人個々にということはどうしても人数的にはできないのですが、10人~15人ぐらいずつ、センター長と職員10人~15人の対話形式でコミュニケーションを取っています。
 それとあとは、センター内で広報誌がございませんでしたので、センター長の人となりや職員の人となり、あとはいろいろと組織の規定とか、やり方とか、今こんなことが起こっているとか、もっとこのようにしていこうという全体への周知のための広報誌というものを1か月に1回、かなり充実したものをセンター内で出しているところでございまして、大変好評でございます。
 あと、サービススタンダードにつきましては個々の目標ということではなくセンター全体の目標として、人事評価というよりもセンター全体ですので個々にどうのこうのということではないですが、このように事業年度計画や中期計画で目標を達成しているかどうかというところで組織全体の評価をしていただいているということになっております。
 以上でございます。
○竹川委員 ありがとうございます。
 お忙しいとは思うのですが、なるべく面談をして課題も炙り出した上で改善を心がけていくということは組織として大事だと思いますので、ぜひこれからもお願いいたしたいと思います。
 ありがとうございました。
○渡辺日本年金機構理事(年金給付事業部門担当) ありがとうございます。
○松山部会長 ありがとうございます。
 ほかに御意見、御質問はありますでしょうか。
 そうしましたら、ないようでございますので、本件については以上とさせていただきます。いろいろと課題があるということでございますので、モニタリングチームの構成メンバーになられた先生方、いろいろとお手数をおかけしますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、本日の議題はこれにて全て終了いたしました。これにて終了とさせていただきます。
 次回の日程については、事務局から御連絡するということでございます。
 本日はどうも御多用の中、皆様、どうもありがとうございました。