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- 2025年12月11日 第81回社会保障審議会年金事業管理部会議事録
2025年12月11日 第81回社会保障審議会年金事業管理部会議事録
日時
令和7年12月11日(木)10:00~12:00
場所
全国都市会館 2階 大ホール
東京都千代田区平河町2-4-2
東京都千代田区平河町2-4-2
出席委員
会場出席委員:松山部会長、大津委員、小野委員
オンライン出席委員:辻部会長代理、小尾委員、黒田委員、土屋委員、片桐委員
オンライン出席委員:辻部会長代理、小尾委員、黒田委員、土屋委員、片桐委員
議題
(1)日本年金機構の令和7年度の取組状況について
(2)その他
(2)その他
議事
- 議事内容
- ○田口年金事業運営推進室長 それでは、定刻より少し早いのですけれども、皆さんおそろいですので、ただいまより第81回「社会保障審議会年金事業管理部会」を開催いたします。
委員の皆様におかれましては、御多忙の中、お集まりいただきましてありがとうございます。
初めに、委員の皆様の出欠状況について御報告させていただきます。本日は、野村委員、松本委員から御欠席との御連絡をいただいております。
本日もオンライン併用での開催となっております。松山部会長、大津委員、小野委員は会場での御出席、ほかの委員の皆様はオンラインでの御出席となっております。
それでは、議事進行につきましては、松山部会長にお願いしたいと存じます。
恐縮ですが、カメラにつきましてはここまでで退室をお願いいたします。
(カメラ終了)
○松山部会長 それでは、議事次第に沿って、まず「日本年金機構の令和7年度の取組状況について」を審議したいと思います。
令和7年度の状況の確認を行うとともに、そこから見えてきた今後の課題について機構から御説明いただいた上で、委員の皆様から御意見を頂戴して議論することといたします。
それでは、まず機構のほうから御説明をお願いいたします。
○石塚日本年金機構企画調整監 日本年金機構経営企画部の石塚でございます。よろしくお願いいたします。
それでは、早速資料の2ページからでございます。上の段に左のほうから施策の項目、7年度の計画の概要、右のほうに取組状況、主に上半期を中心とした取組について記載しております。そして、一番下の段に8年度計画策定に向けた課題を示しております。
まず、Ⅰ-1の国民年金の適用促進でございます。
一番上の段、確実な適用の実施というところでございます。一番上の○にございます。昨年度から、海外からの転入者につきまして、J-LISとの連携によりまして職権適用まで結びつけているところでございます。上半期の状況としましては、転入者3万人につきまして職権の適用を行っているというところです。
その下の段、制度周知等のところでございます。上から2つ目の○以降にございますけれども、ハローワーク、市町村と連携しまして、各周知広報等を行っているところでございます。
また、その下、特に外国人への対応ということで、厚生労働省、出入国在留管理庁と連携した広報、そして、その下の段、一般財団法人自治体国際化協会など、民間機関とも連携した制度周知を行っているところでございます。
一番下の課題でございますけれども、引き続き制度周知に努めるということで、特に免除、学生納付特例制度に該当する者につきまして、いかに申請の提出に結びつけていくかというような点を記載しております。
次の3ページが国民年金の収納対策でございます。2つ目の○に現年度納付率の数字がございます。9月末時点の7年度現年度納付率につきましては72.7%ということで、前年同期から0.2ポイント増加しております。一方で、目標としてはプラスの1.0ポイントということを掲げておりますので、ここは少し乖離があるというところでございます。
その下に6年度分の過年度1年目、5年度分の最終納付率の数字がございますけれども、いずれも80%半ば近くまでということで、こちらは比較的順調に推移しているところでございます。
その下、口座振替等の状況でございます。下の表にございますけれども、口座振替の割合につきましてはマイナス0.4ポイント、クレジットカードの納付につきましてはプラスの0.2ポイントということで、合計するとマイナスの0.2ポイントということでございます。
次の4ページでございます。上の段に続きがございますけれども、口座振替等に加えまして、近年インターネットバンキングによる納付が増えているというところでございます。これを含めた電子納付につきましては、こちらに数字がございますが、月数でいうと1800万月ということで、0.3%増加しているところでございます。
下の段が地域の実情を踏まえた対策ということでございます。3つ目の○に大都市圏におけます未納者数の多い年金事務所20か所の取組を記載しております。前年同期に比べましてプラス0.4ポイントと増加しているところです。
その下、沖縄の取組がございます。こちらにつきましても現年度納付率は上昇しているというところでございます。
次の5ページの真ん中の段に外国人に対する取組がございます。免除制度の周知につきまして、関係団体との意見交換を行いまして、「やさしい日本語」を用いてリーフレットを作成するというような取組を行っております。
その下の○にございます外国人被保険者が比較的多い年金事務所につきまして、試行的に翻訳機の導入を行っているところでございます。
下に8年度に向けた課題を記載しております。引き続き納付率の向上を図るため、年金事務所ごとの未納者属性を踏まえた対策をいかに進めていくのか。外国人に対する制度周知ということで、より幅広い関係団体との連携、一番下に記載しておりますけれども、厚生年金に加入する前後の国民年金加入期間についていかに納付に結びつけるか。そのような点を記載しております。
次の6ページが厚生年金の適用でございます。一番上の○に新規適用事業所の目標7.0万事業所ということで目標を掲げております。
3つ目の○にございますけれども、9月末時点で合計で4.1万事業所、約8.5万人の適用に結びつけているところでございます。
次の7ページの上の段、事業所調査のところでございます。一番上の○にございます。前年度に引き続きまして、10万事業所の事業所調査を目標として掲げております。9月末時点で6.9万事業所に対しまして事業所調査を行っているところでございます。
一番下の課題でございます。未適用事業所の適用対策につきましては、なかなか適用に至らない事業所、例えば事業主、その家族のみなどの小規模な事業所をどうしていくのか。事業実態が把握できない事業所についてどのように取り組むのか。そういった点を記載しております。
また、その下の事業所調査につきましては、2つ目の○にございますけれども、適用事業所が今後増加することも見込まれておりますので、網羅的な調査が難しい中でどのような取組をしていくのか。そのような点を記載しております。
次の8ページでございます。厚生年金の徴収のほうでございます。一番上の段の○にございます。厚生年金保険料の収納率につきましては、9月末時点で97.7%ということで、前年同期からプラス0.2ポイント上昇しております。
滞納事業所への取組を下の段に記載しております。一番下の段に数字がございます。滞納事業所の割合につきましては4.8%ということで、前年同期から改善しているところでございます。
次の9ページが徴収が困難な事業所に対する対策ということでございます。一番上の○にございますとおり、困難性が高い事業所につきましては、本部の特別法人対策部が所管しまして滞納処分等を行っているところでございます。
3つ目の○にその結果とございますけれども、収納未済額につきましては166億円ということで、3億円を削減しております。
真ん中の○にございます地域代表年金事務所などに厚生年金特別徴収対策課を設置しておりまして、地域の中での対応困難な事業所に対して職員に同行して支援を行うというような形で徴収スキルの向上についても取組を行っております。
次の10ページの一番下に課題を記載しております。収納率につきましては、コロナの前の過去最高実績であります令和元年度の実績への着実な回復をどのように図っていくのかという点を記載しております。
次の11ページでございます。年金給付のところ、一番上の年金事務所における体制整備ということで、令和8年度におきましては老齢年金の請求件数が増加することが見込まれております。このため、年金相談職員の登用の前倒しですとか、年金相談職員の職務の見直しによりましてスキルの向上などを図っているところでございます。
また、その下にございますとおり、混雑が見込まれる54拠点につきまして、相談ブースの増設などの準備を図っているところでございます。
次の12ページの下の段に障害年金について記載しております。一番上の○にございますとおり、6月に障害年金の認定状況についての調査報告書が出たところでございまして、これに基づきまして対応を行っております。具体的にはポツのところにございます。複数の認定医が関与する仕組みにつきまして、対象範囲を拡大して、全ての不支給事案について複数認定医による審査を行うということ。事前確認票につきましては、職員による等級に関する記載を廃止すること。あと、認定調書ですとか不利益処分の理由付記文書などにつきまして、より丁寧な記載にするよう改善を図っております。
また、一番下のポツにございます。現在点検を行っているところでございますけれども、直近の時点で不支給事案につきまして8,375件点検を行いまして、335件、4%につきまして支給になっているというところでございます。
次の13ページがお客様サービスの向上というところでございます。一番下の○にございますとおり、サービススタンダードの達成率につきましては、老齢・遺族・障害年金いずれも90%以上を維持しているところでございます。
一番下に課題を記載しております。年金事務所の取組としましては、老齢年金請求件数が今後、恒常的に増加するということが見込まれておりますので、将来にわたってどのような体制を構築していくのかという点。あと、先ほどの障害年金の取組につきまして、客観性・公平性の向上に向けた取組をどう進めていくのか。そのような点を記載しております。
次の14ページが年金記録の関係でございます。一番上の○にございますとおり、これまでねんきんネットやねんきん定期便などの呼びかけなどを行いまして、未解明記録につきましては9月時点で1,660万件となっております。3月時点から約16万件減少しているところでございます。
また、次の15ページの上の段がマイナンバーとの紐づけについてでございます。3つ目の○にございますとおり、9月末時点で99.83%の紐づけとなっております。
一番下の課題でございますが、引き続き未統合記録の解消に向けた取組をどのように行っていくのかという点を記載しております。
次の16ページが年金相談でございます。一番上のところ、年金事務所での相談につきましては、特に予約の取りづらかった6拠点につきましてブースを追加しております。上半期の平均予約率につきましては、引き続き90%以上を維持しているところでございます。
その下の段の下の○に、コールセンターの記載がございます。今年の9月から通話内容をリアルタイムでテキスト化する機能を追加しております。これによりまして、受電体制の整備が図られると考えております。
また、下のコールセンターでの相談につきましては、機構のホームページ、チャットボットなどの充実を図ることによりまして、全体ダイヤルの合計の応答率につきましては81.1%、各ダイヤルもおおむね70%以上の応答率を確保しております。
一番下に、課題を記載しております。相談需要が増加するということで、今後どのような予約の取りやすさを確保していくのかという点などを記載しております。
次の17ページ以降、分かりやすい情報の提供等でございます。一番上の○にございます。機構におきましてはお客様向け文書審査チームを設置しておりまして、文書の審査を行いまして改善を図っております。特に多くのお客様にお送りします7種類の文書につきましては、アンケートモニターの方から御意見を伺いながら改善を図っているところでございます。
また、その下の機構のホームページの改善でございます。2つ目の○にございます。オンラインサービスやQ&A、電話、対面などのお客様の窓口の情報を一元的に案内しますチャネル案内ページを機構のホームページに新設しております。このような取組によりまして、お客様が求める情報にたどり着きやすい環境の整備を図っております。
次の18ページでございます。上の段の真ん中のところにございます。年金委員の委嘱につきましては、様々な広報を行いまして、職域型年金委員、地域型年金委員ともに委嘱数が増加しているということでございます。
一番下に課題を記載しております、分かりやすい情報提供ということで、引き続き多様なお客様に向けてより分かりやすい文書にいかにしていくのかという点。そして、年金セミナー、制度説明会の充実などをどのように図っていくのかという点を記載しております。
次の19ページでございます。年金制度改正への対応というところでございます。
上の段が年金制度の対応ということで、今年6月の法改正事項につきまして、直近で施行を控える改正事項、在職老齢年金の見直しなどでございますけれども、こちらのシステムの構築に着手しているところです。
また、3つ目の○にございますとおり、改正事項につきまして年金事務所等に速やかに周知しまして、丁寧な対応ができるよう対応しているところでございます。
その下、番号法改正への対応がございます。
上の段に、今年5月からの戸籍の氏名にふりがなを記載するという改正がございます。こちらにつきまして、年金支払いに影響が出ないよう、各機関等に周知広報を行っているところです。
また、その下、6月から年金請求書に公金受取口座の登録意思確認欄を設けたところでございます。こちらも事務処理を適切に実施していきたいと考えております。
20ページの下の段に課題が記載されております。こちらは引き続き、年金制度改正、番号法、その他制度改正につきまして、事業主、被保険者に対していかに分かりやすい周知広報をしていくのか。そして、事務処理・システムの構築をいかに円滑、着実に実施していくかというところを記載しております。
次の21ページが効率的・効果的な業務運営というところでございます。
一番上の本部の取組ということで、機構におきましてチャネル戦略を検討しているところでございます。10年後に到達すべきチャネルの姿(ビジョン)を作成しているところでございまして、それに向けまして、7年度におきましては中期取組期間の取組方針・取組事項を策定しております。
また、その下の事務センターの記載、表がございますけれども、健康保険被保険者の資格に係る届書につきまして処理期間の目標を設定しているところでございます。繁忙期である4月におきましても、電子申請等全てにおきましてその期間の目標を達成しているというところでございます。
1つ飛ばしまして、23ページに課題を記載しております。本部におきまして引き続きチャネル戦略を着実に実行しつつ、どのような改善を図っていくのか。あと、来年度は長期的な取組についても検討が必要と考えておりますので、そのような点を課題として記載しております。
次の24ページ、外部委託の活用等でございます。一番上の段にありますとおり、外部委託につきましては、年金振込口座の公金受取口座の登録など、委託について検討を進めているところでございます。
その下の真ん中の段に、個人情報を扱う外部委託の適正な管理がございます。表にございますとおり、外部委託先事業所の適正な管理ということで、履行開始前から履行後にかけまして各点検を実施しているところでございます。
少し飛ばしまして、26ページが社会保険オンラインシステムの関係でございます。
真ん中のフェーズ2への対応ということでございます。こちらにつきましては、外部の有識者の方の助言を仰ぎながら、令和7年年金制度改正への取組準備を着実に推進しているところでございます。
一番下に課題を書いておりますけれども、特にフェーズ2への対応につきましては、国民の年金記録を安全かつ確実に移行させるということを最優先として、どのように円滑な開発を進めていくのかという点を記載しております。
次の27ページでございます。ICT化の推進ということで、まず事業所向けでございます。3つ目の○にございます主要7届書の電子申請の割合でございますけれども、一番右に数字がございます。直近で77.2%ということで、今年度目標を達成する見込みでございます。
その下の事業所ベースの電子申請割合につきましても、一番下に合計がございます。9月時点で35.4%となっております。また、2つ上のところに被保険者51人以上の状況を記載しておりますけれども、こちらは87.7%ということで目標の水準にあるところでございます。
その次の28ページ、上の段、オンライン事業所年金情報サービスの利用状況でございます。3つ目の○にございますとおり、現在16.9万社ということで利用者数を増やしているところでございます。
その下の段が個人向けのオンラインサービスでございます。3つ目の○に電子サービスの利用割合を記載しているところでございます。国民年金保険料免除申請書などにつきまして、いずれも目標を達成する割合で進んでいるところでございます。
次の29ページでございます。下の段に個人向けの通知の状況がございます。3つ目の○にございますとおり、国民年金保険料控除証明書、公的年金等の源泉徴収票につきましては目標を達成する見込みで進んでおります。一方で、ねんきん定期便につきましては目標達成が少し難しい状況ではあるというところでございます。
次の30ページでございます。一番上の段にねんきんネット上での文書相談の取組を記載しております。こちらは1月から試行実施ということで、対象者を海外の在住者、身体障害者の方などとして行っているところでございますけれども、これを離島の在住者に拡大するという方針で整理を進めているところでございます。
また、その下、デジタルワークフローの確立のところでございます。下の段のところに生成AIの活用がございます。年金個人情報を扱わない機構内部の業務、議事録作成などにつきまして、現在技術検証を行っているところでございます。ほかの分野への活用可能性につきましても、機構内で意見聴取などを実施して、本格導入への取組を進めているというところでございます。
下の段に8年度に向けた課題が記載されております。
事業所向けにつきましては、今後、制度改正によりまして新規の適用事業所が増えるということで、いかに新規の適用の段階からオンラインサービスを利用していただくのかということ。あと、特に小規模事業所の電子申請割合が低いというところがございますので、それについてどう対応していくのかという点。
あと、個人向けオンラインサービスにつきましては、ねんきん定期便の送付者に対するペーパーレス化登録率をいかに上げていくのかという点を記載しております。
次の31ページが内部統制システムの有効性確保でございます。
上の段、事務処理の正確性の確保というところでございます。一番上の○に事務処理誤りの削減の取組がございます。ポツにありますとおり、日々のモニタリングや様々な事例の周知、業務マニュアルの改正などを行っているところでございます。発生件数につきましては9月末時点で198件ということでございます。
少し飛ばし、33ページの上の段でございます。契約の競争性等の確保でございます。2つ目の○にございますけれども、調達業務におけます競争性の確保等によりまして、総合評価落札方式を適用するものを除く競争性のある契約につきまして、調達計画額を約30.3%削減しているところでございます。
次の34ページが個人情報の保護のところでございます。こちらは組織面、技術面等の観点から対応しているところでございます。
真ん中の技術面の対策のところの一番上に記載しておりますけれども、リスク分析につきまして外部の専門家を活用して、特に内部不正による個人情報の漏えいのリスクの分析評価などを実施しているところでございます。
一番下の課題に書いてありますけれども、引き続きランサムウェアなどの世の中の情勢などを踏まえて、どのように体制を構築していくのかという点を記載しております。
続いて、1つ飛ばしまして36ページ、人事等のところでございます。
上の段の人事方針等でございます。4つ目の○に定年退職者の取組ということで、65歳までの5年間の継続雇用とする新たなシニア職員制度を4月から導入しているというような点を記載しております。
また、その下、働き方改革のところでございます。2つ目の○に育児休業の記載がございます。9月末時点の男性育児休業取得率74.3%、平均取得日数113日ということで、前年から少し減っているところではございますけれども、高い水準を維持しているところでございます。
その下の○に時間外勤務の記載がございます。管理職、一般職ともに目標の時間を下回るということで、目標を達成している状況でございます。
次の37ページの上の段でございます。女性管理職の比率につきましては19.4%ということで、目標を達成する見込みで進んでおります。
最後に、38ページに課題が記載されております。
人事方針等につきましては、令和8年度、年金裁定請求が増加するということで、お客様相談室の体制をどのように進めていくのか。
あと、多様な雇用形態への対応ということで、来年7月からの障害者雇用率の引上げにどのように対応していくのかという点。
あと、働き方改革の推進ということで、恒常的に時間外勤務が多い本部の取組などをいかに進めていくのかといった点を課題として記載しております。
駆け足でございましたけれども、説明については以上でございます。
○松山部会長 御説明どうもありがとうございました。
そうしましたら、ただいまの御説明に関しまして、御意見、御質問等がありましたらよろしくお願いいたします。挙手または挙手ボタンを押して合図をいただければと思います。
では、小野委員、よろしくお願いします。
○小野委員 御説明ありがとうございました。全般的に計画に沿った取組がなされているという印象を持ちました。水準もところどころ未達の可能性があるという御報告がありましたが、多くは目標を達成する水準を実現されていて、水準も向上しているのだなと理解いたしました。
一方で、国民の立場からすると、皆さんすごく御努力されているのに、年金に不安を持っている方がたくさんいらっしゃるというのが実態なのだろうと思っています。何でだろうと考えると、一つは将来の給付水準が不安だよねということ。それから、制度が複雑で分かりづらいということ。適用上の不公平感みたいなものを感じておられる方というのがいらっしゃるのかなという印象を持っています。
この報告はこの報告で、計画に対する達成状況という報告の仕方でよいと思うのですけれども、国民に周知をされるときにどういうふうにやられているか分からないのですが、不安に思っていることを解消するようなところに強弱をつけたような説明の仕方をされると、納得感が高まるのではないかなという印象を持ちました。
例えば、何となく不安とか分かりにくいみたいな観点で言いますと、Ⅰ-8の分かりやすい情報提供及びサービス改善の促進というのがとても重要だと思いますし、それから、Ⅰ-7の年金相談、個別理解の向上という意味では、これも極めて重要なのではないかと思います。特に令和8年度以降、これまで100万人弱だった年金裁定請求者の数が150万人に増えていくということで、1.5倍となります。ここは失敗すると対応が悪いぞと怒られそうな気もいたします。この辺の取組について、予測できることでもありますので、重点的に対応していくことを周知することは極めて重要なのかなと思っています。
それから、ICT化、オンラインシステムについても、急にはできないことですが、構造的に重要なポイントになってくると思います。どういう計画で改善していくかというのも見える化していくと国民の側からすると安心なのかなと思います。
足元で気になっていることに対する対処の話と、中長期に改善していくことで安心をもたらす取組みは時間軸が異なる話です。そのため、不公平感は徐々に改善していくわけですが、一方で、外国人だけ得しているといったことが局所的にわあっと盛り上がったりします。実際には、適用促進、記録の正確な管理、再発防止というのは着実に進められておられますので、しっかりと対処すべきところは対処していることを、アピールされてもよいのではと感じました。
基盤的な施策、人事といった話は、機構の中の話となります。中の話と、国民の不安の解消に貢献する話をうまく色分けし、改善している状況をお伝えできると、取組みが効果的に伝わるかなと思いました。
以上でございます。
○松山部会長 ありがとうございます。
機構のほうから何かありましたらお願いいたします。
○和田日本年金機構理事(事業企画部門担当) 事業企画部門担当理事の和田でございます。
制度の周知の話がありましたので、私のほうからお答えをさせていただきたいと思います。
今年の6月に年金法の改正が行われました。今回の制度改正は中身自体がかなり多岐にわたっていますし、事務処理においても複雑なものもございます。そういう意味で、複雑な制度をどう分かりやすく、また、丁寧に周知広報していくかというところは非常に重要と我々も認識しております。
それぞれの改正項目は、施行時期も違います。改正内容や手続によって、例えばリーフレットとか、機構のホームページとか、また、年金の受給者あるいは被保険者に個別に周知を行っていくというのが基本の形になります。ただし、今回はかなり複雑な改正になっていますし、また、様々な改正項目がございますので、事項に応じて効果的な周知方法を考えて実施していくことが必要と考えております。様々な制度の広報手段を組み合わせる方法もありますので、厚生労働省、市町村など関係機関とも連携しながら幅広く丁寧な周知広報を行っていきたいと考えております。
周知の媒体についても、できるだけ分かりやすい文言になるように我々も努めているつもりではございますが、この辺りは、今、厚労省ともチームを組んで連携して、もっと分かりやすいやり方がないかとか、そういうことも取り組んでいますので、御指摘の点も踏まえながら幅広く行ってまいりたいと考えております。
以上です。
○草刈日本年金機構理事(事業推進部門担当) 御質問、御意見ありがとうございます。事業推進部門を担当しております草刈と申します。
私のほうから、今、現場のほうでどのように制度の周知普及ということで取り組んでいるかということについて、少しお話をさせていただけたらと思います。
先ほど委員のほうから具体的にⅠ-8の分かりやすい情報提供という17ページですね。こちらのほうに具体的に、年金セミナー、制度説明会というようなことで記載しておりますけれども、年金セミナー、制度説明会につきましては従来から各拠点でいろいろ取り組んでおりまして、回数、対象者数ともに拡大して、内容についても充実をしていって、具体的には、この事業管理部会からも御意見をいただきましたけれども、小学生あるいは中学生のほうもこれからはちゃんとしっかりやっていくべきではないのかなというようなお話もいただきました。そういった中で、中学生の教材については統一化を図って、各拠点のほうで今後統一的に展開していきたいなと考えております。
具体的に年金セミナーのほうで申しますと、基本的にどこに力点を置いているかといいますと、公的年金制度の仕組みや役割、大切さを分かりやすく説明するために、まず動画を視聴していただきまして、その後、具体的に講師のほうから内容について説明をしているというのが一般的な例でございます。
こういった活動を通しまして、実施後にアンケートを取っているのですけれども、受講前はちょっと低めといいますか、30%程度の方がある程度理解しているということなのですけれども、受講後は80%の方が年金制度について理解が深まったというようなことでアンケート結果が出ておりますので、制度の理解の促進というのは一定図られているのかなと思います。
また、年金制度の説明につきましては、事業所向けですね。事業所を対象に展開しているということでございます。また、広く公的年金制度を認知していただく、理解していただくということにつきましては、ねんきん月間、年金の日というものを活用いたしまして、そういったステージの中で、具体的にはエッセイを募って、そういったことで表彰制度も取り入れたり、それから、この部会のほうでも御意見を賜りましたけれども、やはり小学生、幼稚園、保育園、こういった子供たちに対しても年金に親しみを持ってもらう。それと、保護者、家族、そういった方についても年金教室などを実施してはどうかというような御意見を賜っていましたので、今回、令和7年度につきましては、これを広く展開いたしまして、昨年度は実施拠点が37か所というようなところが、今回は131拠点こういった取組をやっていますので、かなり全国的にこういった取組が展開されたと感じていますので、委員のほうから御指摘があったように、制度の周知普及については、これからも各拠点で様々な取組を工夫しながら取り組んでいきたいということで考えておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
○松山部会長 ありがとうございました。
よろしいですか。
そうしましたら、ほかに御意見、御質問等ありましたらよろしくお願いいたします。
では、大津先生、お願いします。
○大津委員 大津です。
御説明ありがとうございます。
ただいま、国民の不安の解消に向けてどうしていくか、取組を強化していくべきだというお話がありましたけれども、御説明にあったような制度の周知広報のための様々な取組は非常に重要だと思いますので、ぜひ今後も進めていっていただきたいところですが、その上で1つお伺いしたいのが、直接的に全国民にアプローチする方法としてはやはりねんきん定期便があると思うのですが、ねんきん定期便に関しては、今日の資料の中ですとオンライン化を進めていくということで目標が掲げられていましたが、それとは別の観点で、必要な情報を適切に届けていくという観点からねんきん定期便の効果を検証したりされているようなことは何かされておいでかお伺いできますでしょうか。
○和田日本年金機構理事(事業企画部門担当) 事業企画部門担当理事の和田でございます。
ねんきん定期便につきましては、はがきのものあるいは封書のものを毎年送っておりますが、定期便の紙面が限られていることもあって、そういう中で必要な情報かつ重要な情報をどうコンパクトに入れていくか、そこが課題であると思っています。
毎年内容は見直して、少しでも改善できるように取り組んでいます。例えば近年ですと受給開始年齢が75歳まで選択できるということで、それを明記した図やグラフを入れて情報提供を行っています。また、厚労省で公的年金シミュレーターというものがありますけれども、そちらにつながるような二次元コードを表示するなど、紙面が限られている中でも、必要な情報をそこからどう広げていくか取り組んでいるところです。引き続きお客様の目線に立った改善に取り組んでまいりたいと思います。
どういう形で効果検証をしていくというのは、今、直接何か答えを持ち合わせているわけでございませんので、検討課題とさせていただければと思います。
○大津委員 どうもありがとうございます。
あらゆるチャネルできちんと国民の方の理解を広げていくということが大事だと思いますので、ぜひ今後も引き続き取り組んでいただければと思います。どうもありがとうございました。
○松山部会長 どうもありがとうございました。
そうしましたら、ほかの皆様で御質問がありましたらお願いいたします。
土屋委員、お願いします。
○土屋委員 土屋です。
御説明ありがとうございました。
私のほうから4つほど質問と確認があります。
まず、3ページ目の国民年金の保険料の収納対策のところなのですけれども、口座振替とクレジットカードの納付実施率が一番下に書いてあるかと思うのですが、目標としては前年度を上回る水準を確保するということだったのですけれども、実際は口座振替はマイナス0.4ポイントで、クレジットカードがプラス0.2ポイントで、合計すると結果的にはマイナス0.2ポイントとなっているのですが、これについて何となく理由が分かっているのかどうかというのがまず一つお聞きしたいところでした。
次が7ページの適用促進のところなのですけれども、51人以上の適用拡大については念入りな周知活動をされたということで、特に大きな混乱もなく、順調に進んだという認識で問題ないのでしょうか。また、そうであれば、令和9年の35人以上の適用拡大の促進についても、これは多分51人以上でやられていた専門家を派遣したり、そういう周知、訪問活動などを同じような流れで進めていくとお考えなのかどうかということを確認したかったのが2点目です。
次に、16ページのオペレーターさんの自動でテキスト化するというところなのですけれども、私、これは見落としていて、今回初めて知ったのですが、令和7年9月からオペレーターさんがやり取りする文言を自動でテキスト化して、多分本当は後から打ち込んでいたりしたものを自動化して、その分お客様と会話できる人数を増やせるということだと思うのですけれども、これは今、3か月たつのですけれども、どんな感じでうまく機能されているのかというのが知りたかったです。
最後に、28ページのICT化の推進のところで、オンラインの年金情報サービスを今使っている事業所数が載っているかと思うのですけれども、令和4年から載せていただいていますが、これはパーセンテージのほうが何となくどのぐらいの人たちが使っているのかなというのが分かりやすいのかなと思ったのですけれども、あえて事業所数にしている理由は何なのでしょうか。
以上4点です。よろしくお願いします。
○松山部会長 ありがとうございます。
よろしくお願いします。
○駒木日本年金機構理事(事業管理部門担当) 事業管理部門担当理事でございます。
最初の1点目と2点目の御質問についてお答えをさせていただきます。
まず、今回口振の利用が下がっているということで、3ページの表に関わる御質問をいただきました。その要因でございますけれども、これはなかなか一概に申し上げることは難しいのですが、考えておりますのは、口座振替の利用率が高い高年齢層の方が徐々に受給者などへ移行していくという一方で、国年では若い方がどんどん二十歳で適用されて入ってきます。高年齢層の方々は相対的には口振の利用率が高くて、若い方は低いという傾向にございますので、こうした国民年金の構成による面があるのではないかということと、コード決済について、若年者の方を中心に伸びがございますので、こうしたコード決済の普及も一因にあるのではないかと考えております。
口振につきましては、お客様の利便性の向上であったり、安定納付にもつながりますし、事務処理の効率化という面もございますので、私どもとしては重点を置いて促進したいと考えております。このため、優良納付者の方に対する口座振替の勧奨を昨年度も200万弱行っていますし、また、電子申請の促進や各種媒体等での周知に加えまして、7年度から新規加入者や強制徴収の対象者という方にもぜひ口振に目を向けていただきたいということで、重点的な勧奨等に取り組んでいるところでございます。数字としては9月末、このような状況ではございますけれども、引き続き、口振の推進について取り組んでまいりたいと考えております。
それから、2点目でございます。7ページの適用拡大の関係での御質問でございましたけれども、次の適用拡大は35人以上ということで控えておりますが、これが今回の適用拡大と同じような流れになるのかという御質問でございます。次の適用拡大での具体的な対応は、基本的に、今後の計画での検討となりますけれども、次の適用拡大は、今回の適用拡大と対象事業所数の規模が近しいところもございますので、基本的には、今回の適用拡大と同様の対応を基本に置いて検討していきたいと、現時点で考えているところでございます。
私からは以上でございます。
○草刈日本年金機構理事(事業推進部門担当) 私は事業推進部門の草刈と申します。
3点目の委員からの御質問に対してお答えしたいと思います。
まず、16ページのコールセンターのテキスト化によります相談事跡の作成作業の簡略化ということで、この対応については委員のおっしゃるとおりでございまして、本年の9月に更改したわけですけれども、更改前と更改後で比較いたしますと、平均応答件数は若干上昇しています。このことによりまして、今後、相談事跡の作成作業につきましては、簡略化によりまして後処理時間の削減、受電対応後速やかに次の受電を行うなど、応答件数の増加を図ることが必要だと考えておりますので、引き続き受電体制の質の向上に向けて取り組んでいきたいと考えております。
○中野日本年金機構審議役 審議役の中野でございます。
4点目の御質問、事業所向けオンラインサービス、28ページの数字の示し方についての御質問にお答え申し上げます。
御指摘のとおり、絶対数、会社の数で示しているところでございますが、何分始まったばかりの制度でございまして、まだ数が少ない状況だったということで、会社の数、絶対数で表しているところでございます。
一方、こちらに書いていますとおり、GビズIDから電子証明書をお持ちの事業所に広げるなどして、事業所数が増加してきている状況の中で、御指摘のとおり、割合で示すという方向も含めて、今後この数字の示し方についてしっかり検討していきたいと思います。
以上でございます。
○松山部会長 ありがとうございました。
土屋委員、よろしいでしょうか。
○土屋委員 はい。ありがとうございました。
○松山部会長 そうしましたら、ほかに御質問がありましたらお願いします。
では、辻委員、お願いします。
○辻部会長代理 辻です。
私も5つほどお伺いさせていただけたらと思います。
まず第1点は、24ページ以降の外部委託の活用と管理の適正化のところです。直営でやるところと並んで外部をうまく使っていくというのは非常に重要な課題だと思うのですが、24ページの中にもありますが、不適切事項の件数は非常に少ないのですけれども、今、課題になっているのは、非常に競争性の低いところで結構な手間をかけて業者に管理業務をお願いしても、なかなか全体の効率性が上がらず、逆に手続が難しくなって全体に非効率になってしまうのではないか。それから、アナログ時代の契約を基に、今はデジタル化して、実はもっと費用対効果は上がっているのだけれども、なかなかそこが契約に反映されないというような中で、全体で適切性を確保すると同時に、費用対効果をある程度確保する、効率性を確保するということが求められていると思うのですが、それに向けて今工夫されていることですね。適切な管理の中に、いわゆる不適切というよりも、確実なサービスを提供してもらうと同時に効率性を上げていく。そこで工夫されているところがあったら教えていただきたいというのが一点です。
それから、2点目は次のⅡ-3のオンラインシステムの運用・改善・開発のところだと思います。今日の御説明ですと比較的順調に進んでいるのではないかという印象を持っていますが、政府全体で考えますと、例えば自治体の20主要業務のデジタル化が今年度末締切りになっているのですが、なかなか達成が難しいと同時に、開発費用の高騰に遭遇していて、無理やり時期を守ることも適切でもなければ、やはり費用のことが非常に大きな課題になっているということだと思います。今回幾つかフェーズに分けて御説明いただきましたが、こういうような開発が全体で適切に行っているのかどうなのか。その中で開発費用の高騰にやはり直面することになるのかどうなのか。その辺のことをお聞かせいただきたいというのが2番目の点になります。
それから、3番目の点は30ページのICT化の推進のところになります。今後、機構の業務を考えていったときも、私は個人向けのオンラインサービスをどう活用していけるかというのは非常に大きな課題だと思っていまして、現在の中で海外在住者や身体障害者から離島在住者に拡大する方針を整理されているということで、これらの整備状況、ないしは一部施行されていれば、その施行状況でどんなことが課題になっているのかということを教えていただきたいということと、これをさらに拡大していくに当たってはどんな課題があるのかということです。それを教えていただきたいというのが3番目です。
これに付随して、先ほどの2番目にも関係するのですが、これは課題として指摘されておりましたが、この下にあるとおり、小規模事業所自体にオンラインサービスをどうお願いするかというのは非常に重要な課題で、ただ、一方的にお願いしても、本来業務もあまりオンライン化していない事業所にこれを求めるというのもなかなか厳しいと。今、順番にということでやっていますが、現在の進捗状況からすると、今後に向けてはどの辺のところが課題になるかというのを教えていただきたいというのが3番目です。
それから、4番目は36ページの人事方針、人材登用のところで、世の中全体としては65歳まで、特に政府は段階的に定年延長することになっていますが、今、機構のほうで70歳までの業務確保を視野に入れて一部の地域で試行実施されてきているということになっています。私は、これは大変今後の働く世界、楽しく、適切に働くということを考えていきますと、機構が先鞭を切って70歳までの就業を確保して、それに向けて努力されるということは、私はとても重要なことではないかと思っています。現在これをやっている段階で、これに関してどんな成果と課題があるのかということについて教えていただけたらと思います。
以上も踏まえて、最後に、これは聞かせていただける範囲でいいのですが、一番トータルでお伺いしたいのが、ページでいうと、むしろ前半に戻って23ページぐらいです。前回もお伺いしたのですが、機構としてビジネスプロセス改革をしっかりやっていくというようなことを打ち出されていて、これがまさに8年度計画に向けた課題として指摘されていて、抽象的には幾つか項目が出ています。今回の7年度の実績状況からすると、8年度に向けた課題として、骨太に具体的に何か効いてきそうなこと、手応えがあったこと、こういうようなことがありましたら教えていただけたらと思います。
以上です。
○松山部会長 ありがとうございます。
それでは、機構のほうから御回答をお願いいたします。
○中野日本年金機構審議役 審議役の中野でございます。
まず、1点目の外部委託の件についてのお尋ねでございます。外部委託の推進については、日本年金機構が発足するときのいわゆる基本計画、平成20年の閣議決定の中で外部委託する業務の内容、範囲が具体的に定められているという経緯もありまして、基本外部委託を推進するという方針に基づいて取り組んできました。
一方、御指摘のとおり、昨今では全般的に外部委託のコスト自体が上がっており、また、品質の観点も問題があるということから、再度内製化する動きもあるのも事実でございます。
機構の外部委託、具体的に、典型的な例で資料の中でいろいろ書かせていただいているのがいわゆるパンチ委託、データ入力業務などですが、こうした業務については、コストが上がっている中で、一方で将来的には電子化で縮小していく業務でありますが、このように、再度、内製化するのはなかなか難しい業務も多いというのも事実でございます。
そうした中、コストを削減する努力というところで、例えば完全にフルアウトで委託をするのではなくて、事務センター内に環境を構築してインハウス型で委託をする、あるいは、RFIという形で業者と対話をしながら、品質を下げない中でコストを下げるような工夫、例えば、2人でパンチ委託をして突き合わせるという形で実施をしていたところ、片方をOCRでデータ化し、片方をパンチ委託し突き合わせて正確性を担保する。そうしたコスト削減の努力をし、正確性と両立する形でコスト削減の努力をして、何らかの形でよりよい形でアウトソーシングできるような工夫もしているところでございます。
今後も、内製化したほうがいいような業務、世間一般ではコールセンター業務みたいなものを内製化するような動きがあると聞いておりますが、内製化に向いている業務、あるいは、将来的に電子化で縮小するような業務で内製化に向かない業務、そうした点をしっかり見極めながら取組を進めていきたいと考えてございます。
それから、順番が前後いたしますが、オンライン文書相談についてのお尋ねをいただきました。オンライン文書相談は、オンラインを通じて文書で年金の相談をするというもので、令和7年1月より稼働しているものでございます。現在、身体障害者、海外在住者の方を対象に試行的に実施しているというところで、今のところ、大きな課題というのは特に見当たらないというところでありますが、実施している中で、即座に応答する性質の相談には向かない面があるというところは見えてきているわけでございまして、当然ながら、文書のやり取りをしますので、反射的に答えるべきものであればチャットボット、コールセンターのようなものが向いているということだと思います。
一方で、このオンライン文書相談は文書で時間をかけて相談をするので、例えば一旦、コールセンターへの電話で疑問点を解消した後、込み入った疑問点について文書でしっかり確実に細かいところも含めて確認をする。その上で、それを持って、例えば、年金事務所の相談に出向くと、かなり課題が整理された上で合理的に相談に対応できるという形になりますので、将来的にはそういう使い方ができるのかなと考えてございますが、今のところは対象者が限定されているという状況の中で、それほど大きな課題が見えてきているというところではないという状況です。
今後、これは本格実施という形に向けて対象者の拡大を検討していきたいと思います。いろいろな相談チャネルのうちの重要な一つとして、今後、広げていきたいと考えてございますので、御指摘を踏まえて、しっかり対応していきたいと考えてございます。
○松山部会長 お願いします。
○嶌内日本年金機構理事(システム部門担当) では、システム部門の担当理事の嶌内でございます。よろしくお願いいたします。
資料でいいますと26ページ、オンラインシステムの開発のほうでございます。ここにあります開発でございますけれども、おおむね順調に進めてございます。また、こうした状況につきましては、現在、年金事業管理部会の下に設置されております情報セキュリティ・システム専門委員会に随時御報告し、御指導いただきながら進めているところでございます。
また、費用面のことでございますけれども、おっしゃるとおり、人件費やハードウェア製品、これらは特に高騰してございますので、御指摘のとおりでございます。これらにつきましても、やはり情報セキュリティ・システム専門委員会に開発の状況等、随時この辺を御相談して、費用面も含めて御相談して進めているところでございます。
以上でございます。
○松山部会長 これで一応質問はカバーされましたか。よろしいですか。
お願いします。
○立田日本年金機構理事(人事・会計部門担当) 人事担当理事の立田でございます。
ページでいきますと36ページでございますけれども、委員のほうから70歳までの就業確保につきまして御意見をいただきました。その点について御回答させていただきたいと思います。
まず、ここに記載されているとおりでございますけれども、6年度までは正規職員で60歳定年でございますので、その後65歳までお勤めになられた方は、65歳になるとそこで終わりということで6年度までやっていましたけれども、この7年度からは、これは特に年金事務所を想定してございますけれども、各業務に精通している方につきまして、御健康な方はさらに残っていただいて、特に年金事務所で病気休職者が発生した後の仕事の補充というのはなかなかすぐに外からはできないという状況がございまして、そういった方々を募って始めたというのが7年度からの取組でございまして、この試行は東京と大阪で今やっておるところでございます。現場からは非常に好評でございまして、やはりこういう方がすぐ来てくれてやってくれるのは非常に助かっていると聞き及んでおります。
一方で、これからの課題と申しますのは、東京、大阪ですと対象となる職員の方はいらっしゃるのですけれども、これをいきなり全国にすると、そういったことをやっていただく職員の方がいるかというと、なかなかすぐに、全国は難しいと考えてございます。
また一方で、現場の要請としまして、病気休職者というのは長期にお休みになられている方を想定してございますけれども、例えば1か月、2か月の病気休暇ということで、短期間の方であるとか、あるいは出産・育児でお休みになられている方の業務支援とか、そういった方も対象にしてやってほしいという現場の要請もあるところでございまして、そういったことも含めまして、次の8年度につきましては、2つの都府でやっていましたものを13ぐらいの都道府県に拡大して、もう一年試行実施をやりたいと考えてございます。
ただ、いずれにしましても、70歳までの就業確保というのが努力義務化されておりますので、さらに機構としましても、国家公務員制度だとか、あるいは民間企業の動向も注視しながら、機構における定年再雇用制度というものについて引き続き見直しの検討を行ってまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。
○大竹日本年金機構理事長 理事長の大竹です。
辻委員、ありがとうございました。
来年度に向けてトピックスというか目玉的なものはないかという御質問だと理解して、私は2つあると思っていまして、どちらもオンラインビジネスの関係でございます。これはもう不可避でありますし、加速していく必要がある。お客様サービスの向上と機構の業務の効率化、それから、正確性の向上、どちらにもつながるわけですから、全てについてウィン・ウィンと思っております。
2つと申し上げましたのは、来年度、一部今年2月からというのありますが、一つはタブレットを一部の事務所に機構が用意します。マイナンバーカードさえ持ってきていただければ、家でやるのと同じオンラインの申請を機構の窓口で機構の職員が横で教えながら本人がやる。私はパソコンを持っていないわ、スマホも実はガラケーでできないのです、みたいな方も、そこでできる。これは思ったより簡単ねとか、またここへ来ればこれでできるのね、というような経験を積んでいただければ、そういう方が増えていくというのが一つです。これは来年度試行的に数事務所でやりますけれども、そんなに難しいことではないので、できるだけ早く全事務所に置きたいと私は思っています。
それから、2点目は、30ページあたりに書いてありますけれども、離島3島を今、専用回線で新宿事務所につないでテレビで相談を受けているのですけれども、専用回線の契約が切れるので、今度は一般回線でウェブでできるように御了承いただきました。費用負担の面が特殊な面はありますけれども、これは何も離島に限る必要は全くなくて、直ちに、例えば市町村にこれを置けば、出張相談に行く必要がない。もっと言うと、全員家からできるようになるのです。事務所は要らない。行く必要がない。答える人も、管轄の事務所の人が答える必要はなくて、全国で待機している、今空いている人が答える。例えば、群馬の人が今こういう相談をしたいとつないだら、AIが沖縄の人が空いているから沖縄へつなぐと。誰が答えているかなんていうのは関係ないですから、これが全部できると、事務所の設置の在り方とか、人的資源をどう配分して配置するかなんていうのは相当変わってくると思います。
ですから、来年度は、この2つが後から振り返ると大きな転換点になったねとなるように取り組んでいきたいと思っています。まだまだ試行段階ですけれども、個人情報保護の観点だけはちゃんと守った上で、ちゃんとセキュリティを確保した上でやっていきたいと思っておりますので、また、状況については御報告をしたいと思います。
以上です。
○松山部会長 どうもありがとうございました。
そうしましたら、ほかに何か御質問がありましたらお願いいたします。
小尾委員、お願いします。
○小尾委員 御説明ありがとうございました。小尾です。
私は2点コメントがあります。1点目、先ほどもお話がありましたが、口座振替とクレジットカードの納付の部分です。口座振替、クレジットカードの納付は基本的には自動引き落としになるので、できるだけここが減らないようにするのは安定的な納付率を確保する上では非常に重要と思います。
先ほどインターネットバンキングが伸びてるからという話があったのですが、インターネットバンキングを使える方が多いのであれば、現状、ウェブ経由で口座振替の登録がスムーズにできるようになっていますので、そこをできるだけ推奨するという形を取っていただきたいと思います。
現状のねんきんネットの口座振替の登録のフローを見たのですが、少し煩雑というか、非常に手間がかかる流れになっていて、誘導されても、途中で諦めてしまう方が多いように見受けられます。通常の紙で口座振替の申請をする際には、本人の認め印はなく、金融機関の届出印のみを押していると思います。金融機関側での確認が必要なので、届出印の押印は必須なのですが、機構に対して認め印を押すという申請書にはなっていないと思います。一方で、電子申請の場合にはマイナポータルにログインし、最後に電子署名して申請書を提出となっていて、手間が多いように見受けられます。インターネットバンキングを利用している人が、振り込みではなくて口座振替にできるだけ簡便に移行できるようにもう一度フローを見直していただきたいというのが1点目のコメントになります。
もう一つは、21ページの健康保険証に関する申請の箇所で、電子申請と電子媒体、紙媒体という形で事務処理の一定的な差別化を図っていると思うのですが、先ほど中小のところでなかなか電子申請が進まないという話もありましたので、紙と電子申請の日数的な区別を、もっとつけても良いのではないかと思います。例えば、電子申請の場合はさらにインセンティブが働くようにして、ほぼリアルタイムで処理ができます。一方で、紙の場合には、今は4日を目安となっているのですが、1週間かかりますというのでも良いと思います。機構からはなかなか言いづらいのかもしれませんが、将来機構としてできるだけ紙をやめて電子に行きたいということを強く打ち出すのであれば、電子のときにはさらにメリットがある、対して、紙で出すとディスインセンティブが働くということをより明確に示しても良いのではないかと考えます。
4日を1週間にしますとは言いづらいと思うのですが、今後こういう取組をするので、できる限り電子申請に移行してくださいという訴えかけは可能かと思いますので、ぜひご検討いただければと思います。
私からは以上です。
○松山部会長 ありがとうございます。
よろしくお願いします。
○駒木日本年金機構理事(事業管理部門担当) 事業管理部門担当理事でございます。
1点目でございますけれども、口振の電子申請について、もう少しフローを見直して欲しいという御指摘でございます。御指摘いただきましたように、ねんきんネットで今そうした申出はできるようになっていますけれども、さらにフローや、画面の分かりやすさなど、どういった改善が可能かにつきましては、私どもも口振推進という立場で検討させていただきたいと考えております。
以上でございます。
○中野審議役 審議役の中野でございます。
2点目の特に中小の事業所を中心とした電子利用のインセンティブについての御指摘についてでございます。先ほど、辻先生からも御指摘をいただいた中小にどのように広げるかという点について、今、届書作成プログラムが非常に使いにくいものになっているという指摘があるところでございまして、いろいろ事業者の方の御意見を聞きながら、例えば、入力項目について改善する等の取組、それから、このプログラム自体相当古いものでございますので、抜本的に新しくする、これは若干時間を要するわけでございますが、その二本立てで着実に使いやすいものにするという取組は進めているところでございます。
次に、今、小尾先生から御指摘をいただいたインセンティブの方策について、これは紙を電子化するインセンティブということで、世間一般の民間事業者の中では紙の選択に対して費用を取るとか費用に差をつけるといった取組もあるわけでございますが、一方で、電子のほうのメリットをより際立たせるということで、今、先生のほうからは紙の届出について少し時間をという御指摘をいただいたところでございますが、紙がかなりの割合を占めている、あるいは、年金制度の性質、お年寄りの方の利用が多いという状況の中で、直ちにご指摘のようなあえて日数に差をつけるという対応は難しいのではないかと考えているところでございますが、いずれにしても、インセンティブをつけるというところは非常に重要だと認識してございます。インセンティブのつけ方については、いろいろな手法があると思っておりますので、年金局とも相談しながら、具体的にどのような対応が可能かしっかり検討していきたいと思います。
以上でございます。
○松山部会長 ありがとうございました。
それでは、黒田委員のほうから挙手マークをいただいております。よろしくお願いします。
○黒田委員 どうもありがとうございました。
30ページのAIのところについてだけコメントをさせていただければと思います。
30ページを見ると、着実に進めておられることが分かるのですけれども、ただ、世の中的にAIの進展はもっと進んでいるかなと思っておりまして、今はAIエージェントというところがむしろ普及し始めているという流れからすると、もっと取組を加速化してもよいのではないかなと思いました。
もちろん、一方で個人情報が漏えいしないようにするとか、そういうことも含めて、AIにはAIのリスクもあるので、AI活用ポリシーみたいなものを組織としてきちんと定めて周知徹底するということは重要かと思いますけれども、それをした上で、職員の皆さん、どんどん使ってくださいということで、よく企業などでありますのは、何%の従業員がAIを使うようになったかといったことを一つKPIとして見るということもあります。
それから、業務の効率化だけではなくて、より攻めの形で使うという方法もあるかと思っておりまして、先ほど理事長が離島などの対策でこんなふうにAIが使えるのではとかとおっしゃっていたので、いろいろ考えていらっしゃるのだなと思って、それは非常にうれしく聞いておりましたのですけれども、いろいろ分かりやすい年金制度の説明の仕方だったり、あるいは徴収をより効果的に行う方法であったり、ほぼ人間が頭で考えることはAIはもっと上手にできるかもしれないという前提の下に、より一層の活用をしていただくとよいのではないかなと思いました。
以上です。
○松山部会長 よろしくお願いします。
○和田日本年金機構理事(事業企画部門担当) 事業企画部門担当理事の和田でございます。
御指摘いただきましてありがとうございます。
機構におきましては、年金個人情報は使わない機構内部の業務について効率化を図るため、6月から10月まで検証作業を実施したところでございます。議事録、議事要旨の作成ですとか、照会に対する回答作成をやってみたのですが、一定の効果は認められたのではないかと考えております。
これから先、他の分野への活用可能性については、機構本部内、各部署に対して意見聴取を行ったところでございまして、技術検証で生じた課題も踏まえながら、本格導入に向けて実施方針を検討していきたいと考えております。
委員がおっしゃるように、もうちょっと前へ進めていかなくてはいけないというところは私どもも同じ認識でおります。技術検証を踏まえたときに、生成AIの利用者や活用業務をさらに増やしていくというところ、スケールメリットを増大させていくというところが今後必要になってくると思っています。
今回はスモールスタートで10台という端末数でスタートしたものですので、情報セキュリティ確保というのは大前提でございますけれども、今後どういうシステム環境を構築していくかとか、それから、御指摘があったように活用のルールをどう構築していくかといったところも含めて、本格導入に向けて検討してまいりたいと考えております。
以上です。
○黒田委員 ありがとうございました。
○松山部会長 ほかには御質問はありますでしょうか。特にはないですかね。
では、最後、私からも1つだけ質問させていただければと思いますが、34ページ目の個人情報の保護というか情報セキュリティのところなのですが、今後の課題に向けて、ランサムウェア等の世の中の情勢を踏まえというところをお書きいただいていて、私自身、業務上関わっている会社でもランサムウェア被害は本当に日常的に増えてきております。機構の個人情報の保護のいろいろな対策のところを見ると、やはり10年前の個人情報の漏えい事件を念頭に置いて、漏えい防止対策みたいなところが割と中心のように見受けられるのですけれども、これから業務をどんどん効率化してシステムに頼っていくと、ランサムウェアの被害というのはすごく甚大になってくるし、機構の業務というのは本当に止められない。年金の支払いを止めたら本当に生活できない方がたくさん出てきてしまうので、ランサムウェアに備えた、まずそもそも予防する体制プラス、万一受けてしまったときのBCPみたいなところというのはすごく課題になってくるのではないかなと思っておりまして、本日どういう取組がというところを御説明いただくということではないのですけれども、来年度の計画策定に向けてこの辺りはもう少し重点的に入れていただくといいのかなと感じております。よろしくお願いします。
○大竹日本年金機構理事長 部会長のおっしゃるとおりでありまして、私が、一番リスクが高いと思っているのはここです。機構の運営、理事長として、何かあったときに、ここが、一番リスクが高いがゆえに、相当コンサバティブにいろいろなことをやっているのですけれども、やってもやっても相手が上を行くので、切りがない。しかも、外部委託をやっていると、その先で何が起こっているか分からないときがあるのです。もう一つは内部不正、この辺を徹底していく必要があるので、攻撃されても遮断していますから、基本的には大事にならないようになっていると思っていますけれども、先生がおっしゃるように、ここの対策は体制も含めて必ずしも、今、万全とは思っていないという認識だけお伝えして、先生の御指摘に応えられるように来年度少し深掘りしていきたいと思っています。
○松山部会長 よろしくお願いします。
そうしましたら、ただいまの御説明をもちまして、この第1号議案の年金機構の令和7年の取組状況についての議論は終了とさせていただきます。
本日、様々な御意見をいただきましたけれども、次回、令和8年度計画についての審議が予定されておりますので、本日の委員の皆様の御指摘も踏まえつつ、来年度の計画にも反映させていただければと思っております。よろしくお願いいたします。
それでは、第1号議題は終わりました。その他として幾つか御報告事項があると伺っておりますが、こちらについてもし御報告がありましたらよろしくお願いいたします。
○田口年金事業運営推進室長 特にございません。
○松山部会長 大変失礼しました。ペーパーが配付されているということで、こちらでいろいろと委員の皆様、御覧いただければと思います。よろしくお願いいたします。
そうしましたら、以上をもちまして本日の議題は全て終了いたしました。
次回の日程は、事務局からまた追って御連絡されるということでございます。
委員の皆様におかれましては、御多忙の中、本日もいろいろと御意見をいただき、どうもありがとうございました。

