田村大臣閣議後記者会見概要

H25.2.15(金) 10:01 ~ 10:19 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
今日は、冒頭私の方から3点程、お話をさせていただきたいと思います。 まず、本日、昨年末の政務三役の交代に伴う資産公開がありまして、資産公開資料、お手元にお配りいたしていると思いますが、御覧いただきたいというふうに思います。それがまず第1点です。 それから、第2点ですが、これもお手元に配布されていると思いますが、医師等の免許証の資格確認検索システムについての件です。八王子等々で、なりすましの問題等々がありまして、早急に対応するようにと言ってきたわけですが、事務方に検討させた結果、具体的に申し上げますと、厚生労働省のホームページに設けてあります、医師、歯科医師の資格確認を行うための検索システムにつきまして、新たに医療機関向けに検索画面を設け、そこに氏名、生年月日、それから性別、それから医籍登録番号と登録年月日による検索を可能として、これによって厳格になりすましを防げるようなものの改修を行うというふうに指示をしました。大体、夏頃を目途に改修をしていきたいと思いますので、これで何とかなりすまし等々に対応できるのではないかと思っています。 それからもう1点でありますが、これは今日私、精神科病院である都立松沢病院、それから、精神障害者の方々の就労支援を行っています事業所の方に訪問いたしまして、精神障害者の医療の現状でありますとか、また、先進的な取組というものを視察をしてまいりたいと思っています。ちょうど精神保健福祉法の改正が控えていますので、そういう意味で現場の取組等々をしっかりと拝見させていただいて、法案審議の方にしっかりと役立ててまいりたいと思っている次第です。詳細日程は事務方の方にお問合せをいただければと思います。 私の方からは以上です。何かございましたら、お願いいたします。

質疑

記者:
2問お願いしたいのですが、まず1問目が、規制改革会議で混合診療の対象拡大というのが今後テーマになりそうな感じになってきますが、大臣としては混合診療の対象を拡大する必要性について、どのようにお考えか教えてください。
大臣:
まず、どこからそういう情報が流れたのかよく分かりませんが、まったくもって、混合診療の解禁等々に関しては我々は聞いていないことですので、本当に規制改革の方で上がってくるのかどうか、ちょっとよく分かりません。そういう前提の上で、混合診療に対してどういう考え方かと問われれば、混合診療というのは、どういう意味でおっしゃっておられるのかがよく分からない、いつもこの混合診療の議論は出てくるのですが、一応、承認申請を受けたものですよね、医薬品、医療機器等々を含めて。こういうものに関して、審査が通ったものも含めますが、今、保険外併用療養という制度があります。その中での評価療養の中で、色々と治験でありますとか、それから先進医療でありますとか、色々ありますから、こういうところに十分に対応できているものだというふうに思っていますし、以前は色々と新しい、日本で使われていない抗がん剤だとか色々な問題がありましたが、それも、比較的今は使いやすくなりつつあるはずですので、その制度を使っていただければ、色々なものに対して十分に対応ができるだろうと。混合診療が一体何を表わしているのか分かりませんが、そもそも、最低限の安全を確認できないものを、医療現場で色々な形で使われたり、色々な技術が使われるという話自体、実は色々な問題点もあるわけでして、自由診療の中でも今、ちょうど、再生医療といいますか、幹細胞の問題で亡くなられた方がおられたということで、こちらの方も、これからどういう対応をしていくかということが迫られているわけでして、どういう意味で混合診療という意味合いを使われておられるかというか、まだ我々も聞いていないので分からないのですが、そういうこともありますので、今のところ、色々なニーズに対しましては、現行制度で対応できているのではないかというふうに私は思っています。
記者:
もう1点も、規制改革会議絡みなのですが、この会議の方でも、医療品のネット販売について、規制改革会議でも議論されるとなると、国民から見ると、厚労省と規制改革会議と、ダブルトラックで検討が進むのではないかというふうにも受け取られるかと思いますが、そこの調整は。
大臣:
それもよく分からない。まだ何も聞いていないので。そんなことも聞いていませんし、今朝、閣議前にですね、稲田大臣ともそんな話を若干させていただいたのですが、稲田大臣もよくまだそこまで表に出ていない状況なのでというようなお話でしたから。正確には我々は聞いていません。せっかく、ああいうような検討会作っていますのでね、もちろん、色々なところで色々な議論をされるのを我々として駄目だということではないのでしょうけれども、せっかく作った検討会ですから、あそこで関係者の方々の色々な御議論をいただいて、一定のルールをお作りをいただくのが良いのではないかなというようには漠然と思っていますが。
記者:
資産公開についてお尋ねなのですが、御自身の公開された資産について、感想と言ったらおかしいですが、どういうふうに受け止めていらっしゃるのかということと、資産公開制度そのものについて、御家族の資産についても公開されたりとかということもあって戸惑いを感じられる方もいらっしゃるようなのですが、その辺りを教えてください。
大臣:
自分の資産公開についてですか。別に、表に出さなければいけないものでありますから、表に出すものは表に出さしていただくというだけの話ですので、自分の資産公開に関して、別にどうというコメントはありませんが、政務自体はやはり、こういう大臣それから副大臣等々、政務の者が役所の中で、一定の地位以上に立つわけでありますから、そういう意味で国民の皆様方の下にですね、自分達の資産を公にするということは意味のあることだと思いますし、家族に対してどうだという話もありますが、家族を使ってなんていうような話があったときに、誤解を招く話なので、家族まで公開した方がある意味オープンで国民の皆様方には理解していただきやすいのかなという意味では、それはそれで一つの方法論だと思いますから。
記者:
話題が変わるのですが、65歳までの希望者の雇用延長を企業に義務付ける改正高年齢者雇用安定法が4月から施行されて、春闘でもテーマになりそうなのですが、これに関して、経団連が賃金総額が5年間で2兆円ぐらい上がっちゃうという資産を出しているのですが、一方で組合側はそういうことが賃上げに影響することを懸念しているのですが、そういう部分の上がってしまう原資について、大臣はどういうふうにして工面したらいいというふうにお考えになられているのでしょうか。
大臣:
工面をどうしたらいいか、それは企業がそれぞれお考えになられることだというふうに思いますし、これも議論を色々とさせてきていただく中で、最終的にああいう法律を国会で成立をさせたわけです。途中、それぞれ、経済界を代表される団体の方々ともお話をさせていただく中で、色々な条件等々がありましたけれども、一定程度御理解をいただいたということでございますから、それは、企業にとっても60歳を超えられた方は色々なノウハウをお持ちでございますので、事実上今までもこの制度はあったわけで、それを漏れなくと言いますか、今までは、一定の制限と言いますか条件の下で雇入れを、労働組合等々の話し合いの中の協定において、続けておられたわけでありますが、それを全体に広げたという意味合いはありますけれども、そもそもそれまで企業がお雇いをいただいてこられた方ですから、それなりに企業の戦力になられる方々の能力を活かしていただくという意味では意義があると思います。ただ、一方で言われるとおり人件費がその分だけ増えるだろうという部分もございますから、そこは比較的フレキシブルにですね、60歳以上は定年延長で対応していただいても結構でございますけれども、継続雇用という形でございますから、新しい条件の下でお雇いをいただくという話になりますから、当然60歳以上になると、以前のような体力から比べると落ちてこられる部分もありますからね、それぞれお話をいただいて、丸々人件費がかかるというよりかは、能力に応じた形を新しい形態でお雇いいただくこともOKになっておりますので、そこは、それぞれ企業側とそれぞれ契約される継続雇用される方々との話し合いの中で、上手い解決方法を見つけていただければありがたいと思います。
記者:
マダニの件なのですが、新たにまた2例死亡例が出たのですが、非常に関心が高まっている話題ですけれども、これについての大臣の受け止めと、今後どのように対応されていくのかを教えてください。
大臣:
このSFTSというあれでございますけれども、ちょっと心配の声を色々とお聞きいたしております。今まで、こういう感染症があるということがわかっていなかったということで、中国の方でいくつか例が出てまいって、日本でも調べてみたら同じような感染症であるとということでございます。ただ、中国のものとは若干違うようでございますけれども、種類が。一昨日、厚生科学審議会の感染症部会等々で議論をいただきまして、ここで出された議論で例えば、この感染症を4類感染症として位置付けてはどうだというような御議論もありましたし、3種病原体に位置付けてはどうだというような御議論もいただいておりますので、こういうことを踏まえてしっかりと政令改正をさせていただかなきゃならんなというふうに思っております。4類感染症という形になりますと、医療機関等々は届出等の措置をしなきゃならんという話になりますので、それと、何かあったときにはより情報が集まりやすくなってまいりますので、国民の皆様方に対して、しっかりとそういうものをわかってまいりましたら、また公表できる部分は公表してまいりたいと思っております。今はシーズンじゃありませんけれども、だんだんマダニが野山に増えてくるシーズンになりますと確かに御心配があられると思いますので、ある程度、と言いながら調べようと思うとマダニが出てこないと調べられないということもございますので、これはちょっと我々としても今の現状でマダニがどういう状況でどういうような感染症を持っているかと、病原体を持っているかということは、我々も調べられる状況じゃないものでありますから、そういう時期になったら、早急に調査もかけていくというようなことになると思います。
記者:
それに関連してなのですが、公表の仕方なのですが、この前の3例についていずれも、年代が公表されていないんですね。これまでのいろんな感染症も含めて、何十代とそれぐらい公的な情報として、公表されてきた経緯があると思うのですが、これについてどうお考えなのかお聞かせください。
大臣:
要は、最終的には御本人が特定できないようなところまでの情報を提供していると事務方からは聞いております。
記者:
少なくとも我々記者の側からも大分申し入れましたけれども、年代更に季節しか言ってませんよね。何月何日とは言ってなくて、あと、都道府県、それで、成人と発表するのと、年代を発表するのと、それで何か特定につながるとはちょっと考えがたいのと、それによって、そもそもどういった年代の方が、実際どこまで関係あるかはともかくとして、どういう方に多いとかそういった情報も失われてしまうというところで、ここはお考えいただきたいと思うのですが、いかがですか。
大臣:
事務方とは相談してみますが、個人を特定されるという話になると、やはり問題があるのでないのかなという部分と、特定の年代や性別の方がより感染しやすいというような性質のものではないということで、今回は情報開示していないということなのですが、それも踏まえてちょっと事務方とどういう状況なのかというのは、私も確認をさせていただいて、また、記者会見の場でこういうような理由で報告できないということは、こちらの方に御報告させていただきます。
記者:
今後4例目、5例目も出てくる可能性がありますので。
大臣:
はい、そうですね。
記者:
先だって埼玉で路上生活者に生活保護を受けさせて、それで、保護費を着服したということでNPOの関係者が逮捕される事件がありました。無届けの宿泊施設とか無料低額宿泊所に関して、国が何らかの規制をかけたり、再発防止へのチェック体制を強化するとか、そういったことについて何かお考えがあればお願いします。
大臣:
若干そういう問題がいろんなところで出てきておりますが、ちょっと実態をしっかり我々も調べていく必要があるかなと思います。ただ、そうは言いながら全てを規制をするというわけにもいかないわけでございまして、そこら辺の実態をまず把握した上でどういう対応をするのか、また、そういうような違法というのか、あまり良くない対応ですね、良くない対応がどれぐらいあるのかというのは、またいろんな自治体等々も含めて聞き取りをさせていただくようなことも考えてみたいと思います。
記者:
自治体に対して聞き取り調査をこれからされるお考えがあるんでしょうか。
大臣:
ですから、まず、どれぐらいあるのかということを把握してみないことには、レアケースなのか本当にかなりのケースがあるのかということも含めて、全ての自治体にという話になるかどうかわかりませんけれども、比較的そういう施設の多いようなところ、また、元々そういう方々が多い地域等々には、お話を一度お聞きをしてみたいなというふうに思います。

(了)