田村大臣閣議後記者会見概要

H25.1.25(金)11:25 ~ 11:40 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。まずは今日は冒頭私の方から「気になる年金記録、再確認キャンペーン」の開催について御報告・御説明をいたします。年金記録問題についてはこれまで様々な取組を行ってまいってきたわけでありますけど、まだ2,200万件ほどが未統合記録として残っております。この未統合記録については、御本人から心当たりの記憶を申し出ていただくことが持ち主発見という意味では一番つながるというふうに考えておりまして、そのため、未統合記録に関する申出のきっかけとなりますように、「ねんきんネット」で24時間いつでもどなたでも検索できるようにするとともに、広く国民の皆様に年金記録の再確認を呼び掛けるという意味で、「再確認キャンペーン」を来週1月31日から始める予定でございます。是非この機会に年金記録に「漏れ」や「誤り」がないかどうか、再確認をしていただきたいというふうにお願いをいたしたいと思います。このキャンペーンでありますけれども、事前に経済団体や福祉団体などにもお願いをいたしまして、パンフレットやポスター等々広く配付を頂く、そういう予定でございまして、どうか報道機関の皆様方にも国民の皆様方に幅広くこのようなキャンペーンをやっているということを報道で御協力を頂ければありがたいというふうに思っております。このキャンペーンを始めまして、まだこのキャンペーンだけではございませんが、紙台帳とコンピュータの記録の全件突合せ等々まだやっておるわけでありまして、このようなことを着実に実施をいたしまして、引き続き年金記録問題の解決に全力を傾けてまいる所存でございます。お手元の方に資料の方がお配りをさせていただいておると思います。これは日本年金機構からの関係資料でございますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。まずは私からは以上でございます。

質疑

記者:
予算編成が大詰めを迎えておりますけれども、焦点となっている生活保護なんですが、この調整状況というか、最終的な確定の見通しといいますか、お願いいたします。
大臣:
そうですね、もうこれいよいよ予算も大詰めに近付いてきておりますから、最終局面に近付いてきておることは確かだと思っておりますが、まだですね、与党各党との最終の詰めに至っておりませんので、もう少しばかり時間を頂きながら、最終的な詰めをさせていただいて、予算の方に反映させていただくという話になると思います。
記者:
生活保護に関連して、生活困窮者の特別部会の報告書を正式にまとめましたが、基準の引き下げと言われている中で、逆に、そういう生活の支援ですとか、貧困の連鎖を防ぐための子どもさんへの支援とか、相談サービスですとか、その辺の充実が無いと、生活が立ちいかない方が多いと思いますが、そこについては、あらためて法制化、あるいは実施のための予算等の見通しをお願いします。
大臣:
一つは、基準部会で御議論いただいたのは、それぞれ低所得者、生活保護以外の低所得者の方々と比較を頂いたりしながら、基準がどれ位が適正かということを、5年に一度見直す中において、そこで一定の基準をお示しいただいた。これはこれとして、ある意味今までの仕事を着実に進めていただいたということだと思います。これを受けて、基準なるもの、生活扶助なるものを見直す段に至っているわけですが、それはそれでありますが、もう一方でやはり生活保護というものが今、大変大きく広がってきていますから、こういう中において、自立を頂ける、また一方で負の連鎖ということも言われていますから、お子さん方に対する色々な対策というものですね、就学等々の支援でありますとか、こういうものも含めて、十分な対応をこれから検討していかなければならないと。色々と議論もありますので、そういうものをしっかり踏まえながら制度化、法制化も含めて、これから検討させていただくということになってこようと思います。
記者:
具体的な、どの辺りは重点的にやっていきたいとか、優先順位みたいなものはあるのですか。
大臣:
優先順位というのは、全体的なものの中で色々と言われているわけでして、例えば、就労支援というもの、これはしっかりやらなきゃならんと思っていますし、その中には、生活等々の指導等々もやっていかなければならないと。言うなれば、色々と生活が荒れておられるような方々もおられますから、そういう方々に規則正しい生活になっていただきますような色々な御指導もしていかなければならんでありましょうし、それから、中間的な就労みたいなもので、いきなり職場に、ばんっとフルタイムでという話になりますと、なかなかそれは慣れないことになりますから、その場合には中間的な就労というものを、まずそこに絡ませていくというものを、どのような制度化していくかということもありますでしょうし、また、今申し上げました、お子さん方に対しては、負の連鎖等々の問題がありますから、そういうものにならないように、お子様方のところに対しては、一定の、何て言いますでしょうか、実際問題、実になるようなそういう支援策というものを考えていかなければならないということであろうと思います。他にも、まだ挙げたら切りがないわけでありますが、そもそも、生活保護のみならず、生活保護にまだなられておられないような生活困窮者の方々、こういう方々に対しても、併せて、支援策を組んでいかなければならないということですから、全体的に、生活困窮者、生活保護者含めて、自立に向かって、しっかりと頑張っていただけるような一つの制度、プログラムというものを作っていかなければならんと思っています。
記者:
関連してなのですが、公明党は、生活保護の基準を下げて、生活保護の基準を下げることで、例えば、就学援助ですとか、低所得対策に影響が出るから、激変緩和措置を検討してくれというような考え方を部会でまとめましたが、大臣、現時点で、それってどういうことが考えられるのでしょうか。例えば、基準と連動させないとかそういうことなのでしょうか。
大臣:
基準と連動させない。
記者:
ええ、要するに生活保護の基準が下がると、就学援助、生活保護を受けていらっしゃらない方の低所得者対策に影響が出ますが、その基準が下がったりするのですが。
大臣:
関連する部分ですか。生活保護を一つの基準に置いている、例えば、住民税等々の非課税枠だとか、そういう問題。これは、今どれ位の引下げ幅になるかまだ我々も分かっていませんが、連動してくる部分は当然あります。今、それちょっと色々とこちらの方でも調べているのですよ。どういうものが影響があるかというものを、一応いくつか挙げてきていますが、例えば、住民税非課税の部分に関しては、これは我が省というよりかは、税制に関わる問題でありますから、そちらの方で色々と御議論を頂かなければならないと思います。それから、他の部分に関しても、ちょっと全体的な影響を見て、本当に生活保護費と連動して、また関連して今まで色々と水準を上げたり下げたりしてあるものがありますが、それが本来本当に生活保護費と水準を合わせるべきものなのであるかどうかということも含めて、ちょっと検討しながら、そこは慎重に対応していきたいと思います。
記者:
慎重に対応ということは、例えば、来年度から保護費が変わるとしても、それは来年度から変わらないこともあると。
大臣:
と、いうものもあるかも分かりません。
記者:
それは何か検討の場みたいなものを作ったりとか、どういう。
大臣:
いや、検討の場を作ると言うよりかは、ちょっと調整を各政府間でやらなければいけないとは思っていますが、検討の場を改めて何とか会議という話にはならないと思いますし。
記者:
では、事務方や大臣間でやるということですか。
大臣:
はい、大臣間を含めてやるような話であると思います。税制に関してはちょっとまた、来年度税制って話になってきますがね、先ほども言いました住民税と非課税というのは、すぐの話ではありませんから。来年度、再来年度か。再来年度になるわけですね、はい。
記者:
厚生年金基金制度についてお伺いしたいのですが、昨日の専門委員会がありまして、制度廃止を求めることで大筋一致したのですが、大臣は就任時に健全な基金に関しては検討の余地があるというようなことをおっしゃっていたと思うのですが、昨日の専門委員会の意見を受けてお考えに変化はありますでしょうか。
大臣:
詳しくは私も全体見させていただいておりませんから、拝見をさせていただいて、その後コメントさせていただきたいと思いますが、私大臣としての考え方の中には就任冒頭申し上げたように、一律全て廃止がいいのかどうかという思いはございますから、報告書をしっかりと拝見させていただいて、それからまたコメントをさせていただきたいと思います。
記者:
今日、今現在難病対策委員会で今日提言がまとまるのですが、具体的な疾病とかの決定が遅れいている状況なのですが、これの法案提出というのは、実際はいつ頃になりそうなのでしょうか。
大臣:
今おっしゃられましたとおり具体的対象疾病をどうするんだとか、また、医療費の助成の仕組みの中身ですね、こういうものも完全に詰まっているわけではございませんので、やはりそういうものがある程度委員会の方で、具体的に御意見が出てくるまでは、なかなか動けないところがあります。しかし、一方で難病をお抱えの方々にしてみれば、大変早く待ち望んでおられるところでもございますので、なるべく早急に早くということになろうと思います。
記者:
次期通常国会には法案提出は間に合わない状況だと思うのですが。
大臣:
頑張りますとしか、今は言いようがございませんで、なるべく頑張ります。
記者:
関連ですが、予算関連法案でいくのか、そこは切り離すのか見通しはどのような感じでしょうか。
大臣:
予算は予算で、いずれにいたしても一定額は要求は当然させていただくわけでありますから、それはそれで予算としてお願いはさせていただくということになろうと思います。
記者:
それは、法律ではなくて現行制度の予算ということですか、それとも・・・。
大臣:
まあ来年度予算というのは、そこはなかなか微妙なところでございまして、現行予算の中でやりつつも、新制度といっても非常に厳しい予算状況の中でございますから、新制度をばんと作るときには当然予算的な制約がある中で、新制度というものに対しての一定の枠組みを作らなければいけないわけです。そこは、予想され得る中においてという話になると思います。ちょっと首を捻られておるでしょうけれども、それは財政というのはなかなか我が省の思っているようにはならんところでございまして、ちょっと御理解を頂きたいところでございます。
記者:
御所管でなくて恐縮なのですが、アルジェリアの事件で今朝政府専用機で、御遺体が帰国されましたけれども、この話について閣僚懇談会や閣議で何はお話とかは。
大臣:
閣僚懇談会・閣議での発言は表で自分以外のことは言わないことになっておりますので、申し訳ありませんけれども、恐縮ですが控えさせていただきたいと思います。
記者:
出てはいたのですか。
大臣:
控えさせていただきます。まあ、冒頭やはり、このような痛ましい事件でお亡くなりになられた方々に対して、その思いを黙祷はさせていただきました。
記者:
予算関連で申し訳ないですが、基本方針が昨日決まって、諮問委員会の民間の委員の方の要望で過年度計上した項目も聖域化せず精査するという方針が、盛り込まれたと思うのですが、その受け止めを。
大臣:
一つの御意見として受け止めをする以外ないですね。
記者:
大幅な見直しは日程的に現実的ではないと思うのですが、何かお考えはございますでしょうか。
大臣:
来年度予算の話ですよね。要するにいろんな意味で、前政権が要求をされたものはあられますけれども、その一つの内閣の方針に則って整理をしなさいというような御方針は総理の方から頂いておりますので、整理をした上で、必要なものは必要なものとして計上をいたしておりますし、これは必要じゃないなというものに関しては、当然のごとく削除いたしております。それから、予算の配分というものも、前政権が作ってきたものとそのままではないわけでありますから、そういう意味では、その御意見というものにも沿っている部分は十分にあるのではないのかなと、ただ、どういう思いでおっしゃられておられるか私もちょっとよく分からないのでコメントしようがないのですが、一応言われていることに対しては一定の我々の対応をさせていただいているのではないのかなと思います。

(了)