三井大臣閣議後記者会見概要

H24.10.05(金)11:12 ~ 11:34 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。よろしくお願いします。皆さんから質問あれば。

質疑

記者:
まず2点お伺いします。一つ目は、大臣は医療法人の理事長をまだ務めていらっしゃいますが、それを辞任するお考えはありますか。
大臣:
かつて、国土交通副大臣の時もそうでしたが、医療法人の理事長は、その時も速やかに辞任しています。今回は特に、当たり前のことで、所管でありますから、10月1日付けで、大臣を拝命しましたので、10月1日付けで辞任することをすべて今理事会の持ち回りで手続してもらっています。辞任します。すべての理事も辞任します。
記者:
もう一つなのですが、2日の就任会見で、生活保護の医療費扶助について訂正されましたが、その後櫻井副大臣からは、負担を求めるべきだ、という発言がありました。省内で足並みの乱れを指摘する声もありますが、これについてどうお考えでしょうか。
大臣:
まだ、私ども櫻井副大臣からお聞きしたわけではありませんが、それぞれの色々な思いがあると思います。櫻井副大臣としっかり私たちもまだ昨日顔合わせしたばかりです。きちんと私たちで意見を取りまとめして、きちんとお話ししていきたいと思っています。
記者:
薬剤の薬局でのポイント制度なのですが、10月1日から調剤ポイントを原則禁止としていますが、これに対して業界が反発していまして、クレジットカードで支払った場合のポイントは容認されて、何でポイントカードはだめなんだという意見が強いですが、厚生労働省のこの問題に対する認識と、あと今後の対応についてお聞かせください。
大臣:
今おっしゃるとおりですね、クレジットが良くて現金では何かそういう取扱いが違うではないかと。当然、このことを含めて、クレジット等を含めて、すべてこれ指導していきたいと考えています。
記者:
具体的にクレジットの方の、方針の目途はいつ頃までに示されるのですか。
大臣:
これも出来るだけ早く、10月1日から禁止というふうになっていますから。年度内に進めていきたいと思っています。
記者:
生活保護基準に関してですが、今日基準部会が開催されますが、これから方針を固めていく本格的な議論になっていくと思いますが、今、現状、生活保護基準に対する考え方をお願いします。
大臣:
先般、私が述べさせていただきましたが、いずれにしましても、社会保障審議会できちっと生活保護基準部会がありますので、そこで、専門的にまた検証していただきたいなと思っています。その結果を年内に取りまとめていきたいと思っていますし、今すぐ基準の、ここで中身がどうのこうのでなくて、そこの社会保障審議会の部会の方で検討していただいて、意見を取りまとめていきたいと思っています。
記者:
その一方で、来年度の概算要求基準で、生活保護に関しては見直しも含めて最大限の効率化という文言が明記されていますが、方向性としては生活保護基準の引下げということも、検討していくということですか。
大臣:
すべてそれは今後の課題です。
記者:
何度もお伺いしていることで、70歳から74歳の医療費の窓口負担について、もう一度、方針というかお考えをお伺いしたいのですが。
大臣:
これは25年度予算との絡みもありますし、当然、今の中ではやはり状況ではやはり2割負担にするのは、なかなか難しいのではないかと。やはり現状で、2割、いや1割ということを継続していただきたいと思っています。
記者:
では、来年度はもう1割ということで、そういう方針でよろしいですか。
大臣:
これについては、いずれにしても、世代間の公平を図るという問題がありますし、党内でも今まで議論している中で、慎重な意見もありますので、そこはもう少しきちっと議論しながら、まとめていきたいと思っています。
記者:
ちょっと確認なのですが、先ほど資料をお読みになる前に、私ちょっと聞き取れなかったのですが、それで、1割というふうにおっしゃったというふうに理解できたのですが、据え置くというふうにおっしゃったと私は理解したのですが、そういう意味でよろしいでしょうか。
大臣:
いや、いずれにしましても冒頭に申し上げたように、25年度予算での過程も含めて今、様々な意見がありますので、それを党内できちっと整理しながら、党内、省内でも整理しながら、意見を取りまとめていきたいということです。
記者:
昨日、豚レバーについて、改めて指導強化するようにということで通知が出ましたが、豚レバーがなぜ生で食べてはいけないのかということを、改めて、国民に分かりやすく御説明していただけますか。
大臣:
最近豚レバーを、牛レバーが禁止されて以来、豚レバーを食べる傾向にあるようですが、日本の食習慣からいって、豚肉あるいは豚レバーというのは、焼くなりあるいは煮るなりして食べているというのは、今までの習慣といいますか、そういう中でなぜその食べては危険なのかということは、やはりそのE型肝炎だとか、あるいはサルモネラや、カンピロバクターの食中毒の危険性が強くあります。また、そういう観点から、こういう菌に侵されますと、人から人への感染ということも考えられますから、是非、これは是非というよりも、適切な食べ方をしていただきたいということをお願いしたいと思っています。また、私どもとしても、全国の関係機関、自治体にきちっと通知をしていきたいと考えています。
記者:
それに関連して、今後豚を食べさせるところで食中毒等が出るようなことになった場合、牛レバーを生で食べることについては、食品衛生法上の規格基準で、要するに法律で禁止という形をとっていますが、豚は何もないわけですね。そういうことは、将来的に検討する可能性というのはありますか。
大臣:
これ、即禁止というわけにもいきませんでしょうし、それを考えれば、今まさにこの今の指導しながら、調査をもっとして、その実態が分かれば、それなりの処置を講じていきたいと思っています。
記者:
先ほどの1割2割の話なのですが、大臣のお考えとしては来年も1割にした方がいいというお考えだけれども、今後も党の反対などがあれば2割にする可能性がまだ残っているという理解でいいのでしょうか。
大臣:
それは、難しい判断ですけれども、やはり財源の問題もありますから先ほど申し上げましたように、党内でも様々な意見があります。これは慎重に検証しながら、検討・議論しながら、それで25年度予算との絡みもありますから、そういう方向で検討していきたいと思っています。1割ということの思いでなくて、今中で検討した上で、皆さんの声を聞きながら進めていきたいと思っています。
記者:
先ほど調剤ポイントのお話をされていましたが、クレジット等にも指導していきたいとおっしゃっていまして、年度末に向けて、クレジットとか電子マネーのポイントを禁止すると受け取っていいのでしょうか。テクニカルに相当難しいと原課から伺っているのですが。
大臣:
確かに難しいことはございますから、これはもう一度きちっと調査をしながら、私も前もこの問題をずっと聞いておかしいなと。特に調剤報酬ですから、これがポイント制になること自体が納得いくわけではありませんから、クレジットであろうと現金であろうと全て禁止しなければならないと思っていますから、クレジットについてはどういう形でやるのかについては少し時間がかかるかもしれません。
記者:
そうすると大臣のお気持ちとして禁止すべきだというお考えと伺ってよろしいのでしょうか。
大臣:
私は禁止するべきだと思っています。
記者:
もう少し踏み込むと、禁止する場合、厚生労働省だけでできるのかどうか、その辺の省庁との連携とか意思決定の枠組みはどのように考えておられますか。
大臣:
私は禁止したいといっても、今お話のとおり各省庁との、やはり経産省もありますから、そういうところもきちっと連絡を密に取りながら進めていきたいと思っています。
記者:
年度内にというのは通知でも明示しているので、残り半年でそこまでできるのでしょうか。
大臣:
できるだけ、迅速にやりたいと思っています。
記者:
田中法相の献金問題ですが、早速自民党から辞任を要求するという声も出ているのですが、まず大臣の受け止めと、どのように対応されるのがいいと思うかお考えをお聞かせください。
大臣:
これは、法務大臣のことですから、法務大臣が一番御存じなのか、あるいは法務大臣そのものがあまり御認識が無かったのかよく分かりませんが、これは私たちが何か意見を申し上げることではないと思っています。いずれにいたしましても、田中大臣は大変仕事ができる立派な方ですから、そういう意味では私は評価しています。ただ、その献金問題については私も詳しいことは分かっていませんので、それはまた別の問題かなと思っています。
記者:
最初のところの確認なのですが、医療法人の理事長の件なのですが、これは無報酬になるということか、完全に辞任するということかどちらでしょうか。それと関連して国土交通副大臣のときはどうしていたのかもう一度事実関係を教えてください。
大臣:
国土交通副大臣のときは、理事長も辞任していました。それから当然理事も辞任していました。他のうちの関連病院の理事も辞任していました。今回は全て辞任しますと。10月1日で全て辞任いたします。 国交のときは無報酬の理事長ではないですよ。国交省のときは理事ですよ。
記者:
無報酬の理事。
記者:
そのときは理事長は辞められたのですか。
大臣:
辞めていますよ。
記者:
それで、もう一回なられて。
大臣:
そうですよ。それは道庁とも相談をしながらやっておりますが。院長が理事をやってくれたというのが僕の認識です。もう一度確認します。私の認識はそのときは理事長も辞しています。確認します。
記者:
今、理事長を辞任されると伺いましたが、医療法人の方で介護療養病床があると伺いましたが、厚生労働省で介護療養病床は介護保険制度に変換していくという施策があると思うのですが、それがなかなか進んでいないという状況です。大臣は今後どのように進めていきますか。
大臣:
ただですね、これは実際に受皿があるのかどうかとなると、今一気に廃止するということは難しいでしょうし、特に特養がまだ追いつかない、相当待機者がたくさん多い中で、この問題は慎重にやるべきだと思っています。ゆくゆくは、まだ様々な調査をしていますが、私は今の医療法人の話がありましたが、私自身は現場はある程度熟していると思っていますので、そういう中では、今の介護病床についての、あるいは医療なり介護の設置というのは、私なりに慎重に、やるべきだと思っています。ただ、受け入れる施設が実際にあるんですかということを考えたときにそれを一気にじゃなくて、おいおいやることも必要だと思っています。
記者:
話はがらっと変わりますが、今、過食症とか拒食症とか摂食障害の国立の専門的な医療センターを立ち上げようという動きがありますが、これまで日本には、海外、欧米にはありますが、日本にはこれまで国立のこうした医療センターがなかったのですが、そういう現状を厚生労働大臣としてどうお考えになるのかと、新たにセンターを立ち上げようとする動きがあることについての、大臣のお考えをお聞かせいただいてもよろしいでしょうか。
大臣:
今日ですかね、摂食障害の、ありましたよね。そこで、鴨下先生が講師でいらっしゃっていまして、今実際に摂食障害の診療するのは心療内科ですから、心療内科でその対応していると。ただ、センターを作るかについては、また新たに作るということになれば、また様々なこともあるでしょうから、とりあえずはその中で、センターというか、核になるような病院が、全国的に拒食症、過食症いらっしゃるわけですから、それはやはり発信するなり、あるいは診療の指示をするなり、そういうその専門家を育てるといいましょうか。そういうことをやっていく必要があると思っています。当面、今すぐセンターを作るということではなくて、これもある程度、皆さんと御意見を聞きながら、また実態も把握しながら、必要な対応を検討していきたいと思っています。
記者:
将来的には、センターの設立に向けたことはあり得るべきとお考えでしょうか。
大臣:
やはり必要であれば調査をして、センターを作ることが必要であればセンターを作るということにしたいと思います。
記者:
厚労省として、そういった問題に対して、何か対応を示すといったことはありますか。
大臣:
今のところはまだ考えていません。いずれにしても、きちっと精査をして、よく意見を聞いて、それからにしていきたいと思っています。
記者:
タバコに関してお伺いしたいと思います。大臣は、元喫煙者とお伺いしました。小宮山前大臣は、禁煙者で有名でしたが、大臣はタバコ税に関してどうお考えでしょうか。また、10年の10月に大幅増税がありましたが、今回も税制改正要望にタバコ税の増税があるという話で、一つの嗜好品だけ狙い撃ちにして増税を続けるというのは、広く薄くの税の原則に反すると思うのですが、その辺りをお伺いしたいと思います。
大臣:
私も、おっしゃるとおり、かつては喫煙者でしたが、税については、例えば国の様々、本当に様々な問題があります。タバコ生産業者の問題とか、あるいはまさに税の問題とかですね、そういうことを考えた時に、産業としての問題、問題というのはやはり私はその随分その葉タバコ産業というのでしょうか。そういう葉タバコ農家というのが減っているというふうに聞いているので、もう少し様々なことをやはり検討しながら、これも調査になると思いますが、そういうことをしながら、増税なのか、あるいは減税なのかということは、考えていきたいと思っています。今は特になにかコメントするという立場に今はないと思っています。
記者:
調査とおっしゃったのは、この間の生活保護の話のように現場視察という意味でおっしゃったのでしょうか。
大臣:
いや、調査です。調査って、様々な意見を聞きたいということです。
大臣:
大変失礼いたしました。私の勘違いで、理事長は、そのまま無報酬で続けていたという、名前だけということが分かりました。すみません、私は、名前も報酬もないと思っていたのですが、名前だけ残したということでした。今回は、当然報酬も理事長も理事もすべて辞任するということです。失礼しました。
記者:
前回の判断と、今回の判断が違うわけですが、違う判断をされた理由というのをお聞かせください。
大臣:
やはりこれは当たり前のことで、所管ですから。当然、病院の理事長と大臣を続けるというのは、おかしい話ですから。当然、やはり利害関係に関するというのも含めて、私はすべて辞任するという当たり前だと思っています。

(了)