細川大臣閣議後記者会見概要

H23.06.10(金) 8:42 ~ 8:51 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
閣議と閣僚懇が終了いたしました。特に厚生労働省としてご報告するようなことはございません。 震災から3ヵ月が経ちました。未だに9万人以上の方が避難生活をしているという状況でありますから、避難者の方の健康を守っていく支援をしていくことが大変大事だろうと思っております。また、仮設住宅などに移られた方たちに対しても、そこでしっかりとサポートをしていくこと、これはサポート拠点などを作って被災者の皆さんを支援していくと、こういうことをしっかりやっていきたいと思っております。また、職を失った方がたくさんおられますが、職を失った皆さんに対して、どのようにして就労していただけるか、これをしっかりとやっていくことも大事な仕事になっていくと思っております。本当にまだまだ被災者の皆さん方は平穏な生活が戻ってきておりませんので、厚生労働省としてもしっかり対応をしていかなくてはと思っております。

質疑

記者:
次期総理候補の名前に野田財務大臣などの名前が挙がっていますが、こういった動きについてどのようにお考えですか。
大臣:
私自身は菅内閣の一員としてやるべきことは、震災の復旧・復興に全面的に取り組んで職務を全うしていくということが責任だと思っております。菅総理の後のこととかそういうことよりも、職務を全うすることがまず一番の責任のある私の立場だと思っております。
記者:
今日、衆議院の厚生労働委員会でRFO法の改正案が議員から発議される予定だと思いますが、閣法ではないのですがこの改正案についてお考えがありましたらお聞かせください。
大臣:
これは2年間というようなことで、昨年法律が通りまして、この2年の内にどのようにしていくかと心配をして何らかの形で解決をしなければと思っておりました。今回、国会の方で政党間で話合いのもとにRFOを改組していくと、こういうことで話合いがまとまったようでありまして、私は非常に良い方向に進んだと思っております。
記者:
原発労働者の作業環境についてお伺いします。労災認定ですが、原発労働者はこれまで10人認定されていますが、そのうち9人が100ミリシーベルト以下、5.2で白血病を発症した人もいます。それを見ると、現在の250ミリシーベルトという上限が高いのではないかという指摘が出ていますが、大臣のお考えはいかがですか。
大臣:
原発の作業員の放射線については、これは緊急時の放射線ということで250ミリシーベルトということになっておりますが、これは国際機関の基準の500ミリシーベルトよりも低い250ミリシーベルトということで、急性期でも影響が出てこないということで250ミリシーベルトになっております。そしてこの値というのは文部科学省の放射線審議会の方でも妥当な数字ということも結論をいただいております。緊急時の作業員の放射線の基準と労災の基準は基本的に考え方も違いますので一概に労災の基準と比較はできないと思っております。
記者:
100ミリ以下でも発症している人がいるということになると、中長期的に見た場合にこのような病気を発症する人が増える恐れがあると考えられると思うのですが、その辺はいかがでしょうか。
大臣:
中長期的には放射線を受ける値が多ければ当然そういうリスクも出てくると考えられますので、原発での作業員全ての方のデータベースも作りまして、そして将来に渡ってしっかりと管理をさせていただき、作業員の健康管理については生涯しっかりさせていただくと考えております。これについてはどういう風に作業員のデータベースを基にして健康管理をさせていただくかということについて専門家の方に集まっていただいてこれを検討していくということになりましたので、近々その会合をさせていただきたいと思っております。
記者:
原爆症は心筋梗塞が認定の対象に入っていますが、原発作業員の場合は心筋梗塞が入っていないのですが、その辺は今後どうされるのでしょうか。
大臣:
労災は発症した病気と原発作業での被ばくとの因果関係があるかどうかによって決定されますので、心筋梗塞で亡くなられたことと因果関係があれば、これは当然労災も認められるということでございます。

(了)