長妻大臣閣議後記者会見概要

H21.09.18(金)10:43 ~ 11:08 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。まずもってお詫びをしなければなりませんのが、今日、9時30分から閣議がございましたが、遅刻を致しまして、大変御迷惑をおかけしました。申し訳ございません。これは、事故ではないかという問い合わせもございましたが、事故ではございません。渋滞になりまして遅れてしまったわけでございます。官房長官、総理にも謝罪をしたところでございます。二度と遅れないように、私も都市部の若干外れに住んでおりますので、渋滞の時間等も勘案して車も来ていただくようにしていきたいと考えております。 今日の閣議でございますが、特に主要なポイントと致しましては、副大臣が、鳩山内閣全員が決定致しました。厚生労働副大臣としましては、細川律夫衆議院議員、民主党でございます。もう一人は長浜博行参議院議員、民主党でございます。職務を分担して、チームで厚生労働省のマネジメントに当たっていきたいと考えております。政務官はまだ今日の閣議の段階では調整中ということで、発表する段階にはございません。これは他の省庁もそうでございます。もう一点ですが、総理大臣から発言がございまして、タイトルと致しましては、「平成21年度第一次補正予算の事業に係る執行の見直しについて」という案件でございまして、これは、「各大臣が所管する全ての事業について、所管大臣は各副大臣及び大臣政務官を中心に、現場を良く確認させた上で、別紙の具体的基準に基づき、その執行の是非を点検し、10月2日までに国家戦略担当大臣、官房長官、内閣府特命担当大臣(行政刷新)及び財務大臣に報告するようお願いいたします」と、こういう御指示、閣議決定でございますので、我々厚生労働省の中について、それを精査をして、10月2日までに報告をする予定にしております。色々細かな基準のペーパーも頂いておりますけれども、大まかに指示の概要を申し上げますと、国会審議等において指摘された、まず一番、地方公共団体以外のものが造成する基金事業、地方公共団体以外ということでございます。そしてもう一つが、独立行政法人、国立大学法人及び官庁の施設整備費。3番目、官庁環境対応車等購入費、官庁地上デジタルテレビジョン等整備費。この3つについては所管大臣は原則として執行の一時留保、または交付先に対し一時留保の要請を行うようお願いいたしますと。「なお」とありまして、それ以外の事業についても、事業の見直しを決定するまでの間は、所管大臣が地域経済や国民生活等に大きな混乱を及ぼすと判断する場合を除き、慎重な執行をお願いいたしますということでございますので、政務官が決定次第、我々も政治主導として、中身を精査して御報告をしてまいりたいという風に書いてございます。

質疑

記者:
閣議が終わった後にしばらく官邸に残られたと思いますが、総理とお話をされたのか、その場合どのような指示等があったのかお聞かせ下さい。
大臣:
これは、昨日私の方から、総理にお話をしたいということでアポイントを取らせていただいてお話を申し上げました。テーマとしては新型インフルエンザの対策でございます。昨日、横浜市において12歳の方がお亡くなりになったという情報がございまして、それも含めて、インフルエンザ対策本部もなるべく早めに、総理も外遊されますので、その後に開催をしたいと考えておりますけれども、それも含めて、現状を私の方から御報告を申し上げたということであります。
記者:
総理からは何か。
大臣:
総理からは、「国民の皆様の不安が増大しないようにしっかり対応して下さい」と、こういう御指示を頂きました。
記者:
補正予算の洗い出しの指示があったそうですが、7千億の基金の取扱いについて、改めて今日の指示を受けてどうされるつもりかお聞かせ下さい。
大臣:
基本的に、今日、菅国家戦略担当大臣からも閣僚懇談会の場でお話がございまして、例えばですね、これは精査が必要でございますが、基金でも、基金そのものが必要無いのではないかという一つの考え方の基金もあるでしょう。もう一つの基金としては、必要あるけれども、今までは、積んだ部分の一部は使ったけれどもまだ使っていないものがある場合は、その一定部分を振り向けるという発想に立って、例えば、同じ効果が上がるような、もっと別のやり方で効果が上がることもある可能性もあるということで、振り替えという考えも示されたわけでございまして、これは精査をして、例の7千億の基金についても、現状が具体的にどういう効果があって、どれだけの事務手続きがあって、具体的にどれだけ支払われているのか、等々も精査した上で、期限が10月2日ですので、慎重に精査をして、提出をしていきたいと思います。
記者:
副大臣二人が決まりましたが、それぞれどういった分野を御担当される予定か教えて下さい。
大臣:
私がお願いいたしましたのは、細川律夫衆議院議員、副大臣には、基本的には労働関係、特に今、御存知のように雇用情勢が大変厳しい中、私も厚生労働委員会で席がずっと隣でございまして、細川律夫副大臣が当時から、民主党の労働関係の政策を汗をかいて取りまとめていただいた現場を良く拝見をしておりまして、その見識も含めて御協力をいただきたいというようなお願いをさせていただきました。長浜博行参議院議員には、社会保障、年金、医療、介護等についての大所高所からのマネジメントを含めた御担当をしていただきたいというような話を申し上げました。ただ、具体的に、かなり厚生労働省広いわけでありまして、それぞれどういう役割分担にするのかというのは、細部はこれからきちんと詰めていきたいと。政務官もまだ正式には決定しておりませんので、政務官の正式決定を受けてですね、それらの分担を決めていきたいと考えております。
記者:
方向性としては、かなり副大臣、政務官に分担していく方向なのでしょうか。
大臣:
具体的に職務が実際に動き始めていかないと、中々イメージは掴めないのだと思いますけれど、我々もマニフェスト等でも政務三役会議ということで、連絡を密にしてですね、どの分野をどういう切り口で分担していくのか等、話をしていきたいと思っております。
記者:
今日事実上の初の閣議となると思いますが、民主党はこれまでの閣議は形骸化しているということを言っておりまして、閣議のあり方も変わってくると思いますが、今日の閣議をやられての御感想、今後の展望のようなものをお願いします。
大臣:
前回の閣議が第一回だと思うのですが、今日は第二回だと思いますが、閣議は形骸化ということも聞いておりましたが、基本的には円卓の中で官房長官の司会で進むわけでございますが、閣議と同じ場所で、「閣議はこれで終了します」と「これから閣僚懇談会です」ということで、同じ場所でかなり活発な意見交換というのもございまして、基本的には全員が一堂に会して、かなり濃密に懇談会では率直な意見交換が出来るのではないかということで、当初私が考えていた、判子を押してそれで解散というイメージとは違う、閣議はそうなのでしょうが、その後の同じ場所での懇談会では色々な意見交換が出来る場所だと今日思いました。
記者:
確認ですが、閣僚懇談会では大臣の方から御発言や御提案はありましたでしょうか。
大臣:
基本的には、テーマとしては一つですね、第一次補正予算の事業に係る執行の見直しについてのガイドラインと言いますか、どういう考え方でやろうかというようなことを中心に色々な議論があったということでございます。
記者:
先ほど閣議のあり方について、「当初考えてイメージとは違う」とおっしゃいましたけれど、今まで自民党政権の中で閣議、閣僚懇という形でやってきましたが、皆さんがこれまで批判してきたものが実はそうではなかったという趣旨の感想ということでよろしいでしょうか。
大臣:
私も自民党時代の閣議とか、その後の率直な意見交換があったのかどうかということは全くわかりません。ただ、これまでのマスコミ報道などで見聞きしているイメージは、閣議でサインをして「はい終わり」と。こういうようなイメージの報道を聞いておりました。ですから、自公政権の時に、そのあと濃密な議論をその場所でしていたかはわかりませんが、報道のイメージとは違っていたという感想をもったということであります。
記者:
昨日、初登庁ということで、昨日一日、大臣という職責を担っているわけですが、率直な感想をお願いいたします。
大臣:
本当に日本国民の皆様方の命、健康を守るという政治の基本中の基本の役所の責任者ということで、大変重責だということを昨日実感いたしました。特に新型インフルエンザや雇用の問題など喫緊の課題がたくさんございます。毎日毎日、意思決定を正確にしなければならないということで、本当にいろいろな方の御協力を得ながら、情報を取捨選択して決断をしていくという繰り返しが非常に重要なポイントだと思います。決断を出来るだけ誤らないようにするよう、自分の心身状況を含めて健康管理もきちんと行いたいと思います。私は体力には自信があるのですが、この間かなり寝不足ですが、判断を間違えないような体制をきちんと作って行きたいと思います。本当にいろいろ実感いたしましたのは、専門家からいろいろな御助言をいただけるということで、これまでも人脈に恵まれていて、お支えいただいた方がたくさんおりまして、そういう方々ともいろいろな意見交換をして出来る限り正しい情報を集めて行くことを続けて行きたいと思います。
記者:
昨日、天下りの件でやりとりがって、長妻大臣から厚生労働省の職員に天下りについては今後止めるようにという指示をされたのでしょうか。
大臣:
私の指示は、天下りについては当面凍結してくださいということです。今後どういう形にするのかということは内閣として議論をして、統一的に対応をしていきたいと思いますが、その前にどんどん天下りをするというのはいかがなものかという認識の下、そういう指示を出したということです。
記者:
フジテレビ系列が昨日までに行った世論調査で、閣僚で最も期待する方で、長妻大臣が24.7%で断トツの一位なのですが、国民から期待を集めていることについてどのようにお考えでしょうか。
大臣:
ありがたい反面、本当に責任重大だと思っております。本当に安全保障と社会保障の一翼を担っているということで、期待も大きいのだと思います。それだけ、逆に言えば、この厚生労働省の分野で国民の皆様がお悩みになって、なんとか変えて欲しいという願いの数字でもあると思いますので、期待に応えるべく全力で職務に取り組んで行きたいという思いでございます。
記者:
それに関しまして、共同の世論調査では鳩山内閣の支持率が歴代2位ということで高評価なのですが、これに関してのお受け止めをお願いいたします。
大臣:
政権交代というある意味で二大政党の下、マニフェスト選挙ではおそらく政治史上初めてのことが起こったということで、大変国民の皆様の期待の数字だと思います。その国民の皆様の指示を受けて官僚主導政治を変えることを我々も心掛けて行きたいと思います。本当に国民の皆様に感謝をして、期待を裏切らないようにがんばって行きたいと思います。
記者:
副大臣が決まりまして、細川さんは当選回数7回で、大臣より年功は上になるわけですがこのお受け止めと、人選については長妻大臣の御意向は反映されているのかどうか教えてください。
大臣:
これは前政権でもそういうことがあると思います。そういう意味では細川副大臣に関しましては私の方から強くお願いをいたしまして、官房長官にも御協力いただいて御依頼をして受けていただいたということで、大変お受けしていただいてありがたいと考えております。長浜さんも私からお願いをいたしまして、非常にマネジメント力に長けた方で、日本新党が発足する当時から長浜さんのことはよく存じておりますので、そういう意味で協力をして欲しいということをお願い申し上げたわけです。
記者:
新型インフルエンザの話に戻るのですが、ここに来て12歳の方が亡くなったり、病歴がはっきりしない方がなくなったり、国民の不安も高まっていると思うのですが、今後どのような対策をされて行きたいかという点で、政府の中に対策本部があると思うのですが、総理の方に対策本部の開催を求めたかどうか2点お聞かせください。
大臣:
本日、対策本部長は鳩山総理大臣ということで、なるべく早く開催しましょうというお話もいたしました。
記者:
一日大臣の仕事を終えられ、官僚の方と実際に接してみられての感想をお願いいたします。
大臣:
まだ始まったばかりですが、基本的には野党時代に官僚の皆様と接触しているのと基本的には同じ感じです。対応は丁重です、我々が野党時代でも現在でも。実際にその奥にいろいろな問題、無駄遣いというのがあるのかどうかということを精査をして行きますので、その中でどういう対応になってくるのかということが問われてくるのだと思います。
記者:
昨日、大臣はいくつか事務方に資料を出させたという話ですが、年金記録問題のサンプル調査と、後期高齢者医療制度の廃止と、母子加算復活の三点について報告をいつまでに出すことを求めているのかお聞かせください。
大臣:
速やかに出すように求めておりまして、それぞれ逆にいつまで出せるのかペーパーで出して欲しいという要請をしているところです。年金記録問題のサンプル調査については、具体的な手順、あるいはサンプル数なども詳細なペーパーは早く出すということを指示したところです。
記者:
厚生労働省の調査では、後期高齢者医療制度の導入前後を比べて7割の方の保険料負担が減っているという調査があるのですが、それでも廃止の方向で進められるお考えをお聞かせください。
大臣:
これは我々もマニフェスト、民主党の政策で申し上げておりますが、年齢区分で区切る仕組みは廃止するということで、保険料についても廃止をして上がるという方がいないように財政上の措置をすると考えております。ただ、連立政権ですのでそれも含めて連立政権の中でよく議論をして行きたいと思います。制度設計と同時にそういう議論も必要だと思います。

(了)