加藤大臣会見概要

H30.4.13(金)8:27 ~ 8:35 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。閣議での発言または冒頭申し上げることは、特にございません。

質疑

記者:
順天堂医院で起きました赤ちゃんの取り違いについてお伺いします。病院側は被害者の男性に対し謝罪はしましたが、本当の両親を知りたいということについては対応していません。この人が取り違えられたということは、少なくとももう一人被害者がいるということになりますけれども、この対応についてどのようにお考えでしょうか。
大臣:
順天堂医院における新生児の取り違え事案については、病院から関東信越厚生局に4月11日に報告がありました。そして、同日同厚生局から本省の方に情報提供があったということであります。当該病院については、まず報告内容をしっかり精査させていただきたいと思っております。
記者:
今後、精査をした上で指導等をされるということでしょうか。
大臣:
いずれにしても精査した結果によると思います。関係者もいらっしゃるということですから、報告書の中にそういった話も入っているのであれば、そういったことも踏まえて精査していきたいと思います。
記者:
報告書の目処というのはいつでしょうか。
大臣:
報告書はすでにいただいているということなので、報告書を読んで、必要なものがあればしっかり情報収集してもらうということだと思います。
記者:
国会では、厚生労働委員会も野村不動産における特別指導の経緯をめぐって、野党が対立姿勢を強めておりまして、衆院では、水曜日に開かれないということもありました。困窮者支援法、またその後に続くであろう働き方改革法案の審議の遅れについて、どのように受け止めていらっしゃいますか。
大臣:
審議が遅れている、遅れていないというような国会の審議または厚生労働委員会の審議について、政府の側から申し上げるのは控えたいと思います。私どもとしては、そうした審議が円滑に進むよう、しっかりと対応させていただきたいと思います。ただ、東京労働局長の不適切な発言等において、そうしたことに対する審議をしていただかざるを得なかったという状況については、我々もしっかりと反省をし、また、現にこういった問題については厳正な対処をとらせていただいたところであります。
記者:
野党側は、やはり働き方改革法案では、高度プロフェッショナル制度を外せと言い、対案を用意していると聞きます。高度プロフェッショナル制度に対するお考えを、改めてお伺いします。
大臣:
高度プロフェッショナル制度については、いわゆる専門高度なプロフェッショナルの技能を持たれた方が、成果と時間に関して相関性がない仕事をするということに対して、一定の要件、たとえば年収要件とか、あるいは本人が同意をする職務内容について同意書の中にしっかり盛り込むといった要件を設定し、その要件をクリアした場合には、様々な労働規制を解除し、そういう中でその方が自由な自分の最も適するようなやり方で、その創造性を発揮していただき、より価値の高い仕事を創っていこうとすることを支援していく制度であります。働き方について、より様々な選択肢を用意するというのが法案全体の考え方でありますけれども、それに則ったものであると思います。経済や現在の状況は変わっていますから、それに応じた一つの働き方として、そうした働き方をしてもらう中で、今申し上げた要件に該当した人たちが、その力をより発揮していただけるということは、会社だけではなくて、日本にとっても経済の成長にもつながっていくと考えています。
記者:
外すことは考えられないということでよろしいですね。
大臣:
はい、もう法案を提出していますから。
記者:
労働時間等総合実態調査の精査についてですけれども、精査作業の進捗状況と結果の公表時期の見通しについて教えてください。
大臣:
平成25年度労働時間等総合実態調査のデータについて、裁量労働制に関するデータについては、平均的な者の労働時間の状況が1時間以下というデータを含んでおり、実態を反映したものと確認できなかったため、撤回しました。それ以外で、裁量労働制については、別途新たな調査をし、その実態を把握し、その上で議論していくということになります。それ以外の一般労働者に対するデータについては、元々の原票と打ち込んだものとを比較し、その中で合理的ではないものについてチェックをしていく、そしてその実態がどうだったかということを確認をしていくという作業を今進めているところであります。法案等は提出させていただいておりますから、そういったことも踏まえながら、できるだけ早期にお示しできるように、鋭意作業を進めているということであります。
記者:
昨日経済財政諮問会議がありまして、総理から歳出制限も含めてしっかり検討するよう指示がありましたが、それについての受け止めを教えてください。
大臣:
いずれにしても三年間取り組んできて、それ以降についてどうしていくのかということを議論していく必要が当然ありますので、我々もしっかりと対応させていただきたいと思っております。
記者:
これまでは1.5兆という数字が具体的に出ておりましたけれども、これから数字が出る、出ない含めてのお考えを教えてください。
大臣:
これからの議論だと思います。まず一つは、団塊の世代の方が75歳に入り始める2022年度までをどう見ていくのか。併せて、2040年という辺りを見る中で、我が国の人口動態がどう変わっていくのか。例えば高齢者について言えば、2000年から25年にかけてはかなり急激に増加をしているわけですが、その後の残りの15年については、一桁台の増加ということになります。他方で、生産年齢人口は最初の25年が17%、その後の15年で15~6%減るといった状況で、就業者もそれに応じて減ることが予想されます。高齢者が増えれば、介護医療に必要な人材も当然求められていく。そうした状況にどう対応していくのかという新たな課題に対する対応も、見据えながら考えていかなければならない。それも含めて、これからしっかりと議論させていただきたいと思います。

(了)