上野大臣会見概要
(令和8年11月6日(金)8:58~9:10 省内会見室)
広報室
会見の詳細
閣議等について
- 大臣:
- 私から1つ発言させていただきます。本日の閣議で、令和8年版死因究明等推進白書を決定しました。本白書は、死因究明等推進基本法に基づいて、毎年、国会に報告する法定の白書です。今回は、令和6年7月5日に閣議決定された死因究明等推進計画に基づいて令和7年度中に政府が講じた施策を報告しています。令和7年度は、地域における死因究明の実施体制の整備に向けて、引き続き、解剖等を行う拠点整備のモデル事業を実施するなど、着実に施策を進めることができました。今後とも、安全で安心して暮らせる社会、そして、命が尊重され個人の尊厳が保持される社会の実現に向けて、関係省庁と連携しながら、死因究明等の推進に全力を挙げて取り組んでいきたいと考えています。
質疑
- 記者:
- 衆議院の財務金融委員会で飲食料品の消費税減税関連法案の議論が大詰めで、早ければ本日採決される見通しです。衆議院の審議では、減税が終了した後の2年後に本格導入される就業者負担軽減支援金について、特に財源が明確にされず、社会保障財源への影響を懸念する声も上がっています。これから参議院で審議が始まるわけですが、改めて大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。
- 大臣:
- 法案については、現在、国会審議中と承知しています。支援金に係る財源については、市場の信認を得られるように、特例公債に頼らず、租税特別措置・補助金・基金の見直しなど、歳出・歳入全般の見直しにより確保するものとされています。支援金の導入によって社会保障財源に穴が空くことにはならないと認識しています。引き続き、必要な社会保障サービスが必要な方に適切に提供されるように、必要な予算を確保して、社会保障制度を安定的に運営していくことが重要と考えているので、そのような認識の下、適切に対応していきたいと考えています。
- 記者:
- 国保逃れがその後どうなったのかについて何点かお伺いします。与党の政治家による国保逃れに端を発し、この間、厚生労働省において、社会保険料削減ビジネスを実施している事業所等に調査が実施されました。調査の結果、社会保険料削減ビジネスを実施していた事業所数・被保険者数はどれくらい判明しましたか。調査結果をもって、全貌が明らかになり、国保逃れは完全に是正されたと考えていますか。日本維新の会の地方議員が加入していた一般社団法人栄響連盟は調査対象に含まれていますか。被保険者資格の是正対象となった事業所・被保険者において、最大で何年分の保険料を遡及して支払う必要がありますか。資格が喪失した期間に医療給付があった場合は返還が求められますか。それとも、保険者間で給付調整されますか。勤務時間が極端に短い労働者や役員報酬が経常的な労務と認められない取扱い等が新たに通知されましたが、本指針に基づき調査中の事業所・被保険者を教えてください。国保逃れを防止するために、今後、厚生労働省としてどのような注意喚起などの具体策を実施していく予定でしょうか。
- 大臣:
- いわゆる社会保険料削減ビジネスを行っていると疑われる事業所に対して、本年8月末時点で、45社に事業所調査を行いました。そのうち38社から、対象者全員の被保険者資格喪失届を提出させ、11,610人が社会保険の適用要件を満たさないとして、被保険者資格を喪失しています。現在も事業所調査・指導を進めており、本事案の是正に向けた途上にあるということです。今般明確化した取扱いに基づいて、既に把握している事案については、速やかに事業所調査の上必要な指導を行っていきます。また、今後新たに同様の不適正な事案を把握した場合においても、厳正に対応していくことになります。なお、個別の事業所の調査状況等については、お答えを差し控えたいと思います。次に、個人事業主等が被用者保険の被保険者資格を遡って喪失した期間は、国民健康保険と国民年金に加入することになりますが、この場合、国民健康保険料及び国民年金保険料の場合は最大2年、保険料等を納めていただくことになっています。また、国民健康保険税の場合は最大3年まで遡って保険料等を納めていただくことになると承知しています。資格喪失後に医療給付を受けた場合、遡及して資格喪失した場合であっても、資格喪失後受診に係る保険給付について返還が必要です。なお、被保険者から過去に加入していた保険者等へ委任がなされた上で、保険者間で調整を行う仕組みもありますが、それを実施するかどうかは保険者の判断によることになります。また、9月に新たに通知を発出しました。この通知に基づき調査中の事業所数等については、日本年金機構がまさに調査中ですので、現時点でその数を申し上げることはできませんが、今後も引き続き必要な対応を行っていきたいと考えています。また、これまでにも、厚生労働省や日本年金機構のホームページへの通知の掲載や、社会保険労務士会連合会やフリーランス関係団体を通じた通知内容の周知などの取組を行っています。今後も様々な機会を捉えて、事業者や個人事業主等に取扱いがしっかり認識されるように、丁寧に周知していきたいと考えています。
- 記者:
- 大臣から今、国保は最大2年しか遡れない、国民年金も2年ということで、与党の政治家が何年不正を働いていたか分かりませんが、10年不正を働いても、2年しか本来払うべき保険料を納めなくてよいということを現行法は示していると思うので、極めて不十分だと感じますが、やはりここは与党の政治家の不祥事といってもよいものですので、国会議員、地方議員などいろいろありますが、まずは政治家への調査を実施する考えはないかどうか、大臣自身が国保か社保か分かりませんが、そういった範を示すということが、現役世代の保険料軽減とおっしゃっているのであれば、政治家がまずは範を示すべきと思いますが、ご見解をお願いします。
- 大臣:
- 私どもとしては、今回、その取扱いを明確化させていただき、適切に対応していただいていないと思われる事業所に対して調査を行っているところです。その中で、個々の方がどういう属性にあるかということは様々だろうと思っているので、そうしたことを私どもとして調査するということは考えていません。
- 記者:
- 確認ですが、10年不正を働いても、2年しか遡って払わなくてよいという理解でよろしいですか。単純な理解として。本来国保に入っておかないといけない人が、10年間社保、協会けんぽに入っていたという場合に、それが今回の資格喪失等で改められた場合でも、最大2年分しか返さなくてよいという理解でよろしいですか。
- 大臣:
- これは一般的な制度として、保険料や税の納付に係る遡及が何年できるかという制度です。
- 記者:
- それ以上は遡及できないという理解ですね。
- 大臣:
- そうです。その制度の安定性などを踏まえて、これまでもそうなっているということです。
- 記者:
- 現行取扱いの範囲で対応されているということですね。理解しました。ありがとうございます。
- 記者:
- 生活保護のひとり親家庭の車保有について伺います。先日、超党派の議連の中で、現在は原則認められていない生活保護を受けての車の保有をめぐり、未就学児がいるひとり親家庭での要件の見直しについて説明がありました。現在の検討状況と、変更の見通し、大臣のお考えをお教えください。
- 大臣:
- 11月4日に超党派の子どもの貧困対策推進議員連盟総会が行われました。その際に、事務方から、生活保護における自動車保有の例外的な取扱いを認める場合の明確化について検討している旨、説明を行っているところです。最低限度の生活を保障する生活保護制度の運用においては、現在も、公共交通機関の利用が著しく困難な地域に居住する方や障害のある方で、通勤や通院等のためにやむを得ないと認められる場合に、例外的に車の保有を認めているところです。そうした中で、今般、ひとり親世帯等について、通勤と子どもの送迎のために自動車の保有が認められる場合を整理して、お示しする方向で検討しているところです。生活保護制度において、自立を助長する観点は重要だと考えているので、今後、自治体等とも調整を行い、詳細をお示しできるように努力していきたいと考えています。
- 記者:
- 議連の中では、具体的に乳幼児など、対象について扱いの説明があったようには把握していますが、現状、どういった方の、どういった期間でなど、要件の具体的な部分は何か分かりますか。
- 大臣:
- そうした要件も含めて、現在、自治体等とも調整を行いつつ詳細について詰めているところですので、現段階で確たることを申し上げられるような状況ではありません。
(了)

