上野大臣会見概要

(令和8年10月20日(火)9:36~9:44 省内会見室)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
私から冒頭発言はありません。

質疑

記者:
2027年度の介護報酬改定について伺います。介護現場は現在、深刻な人材不足や物価上昇に伴うコスト増の影響を受け、厳しい状況が続いています。基本報酬の引上げが必要とされる一方で、報酬の引上げは、現役世代の負担増にもつながります。介護サービスの安定的な提供の継続に向け、報酬改定に向けた大臣のお考えをお聞かせください。
大臣:
介護の現場は、人手不足や物価上昇などで大変厳しい状況に直面していると認識しています。介護事業者への支援は、急を要するものと考えています。令和8年度に期中改定を行いましたが、その上で、令和9年度の定例改定においては、介護分野の賃上げ、経営の安定、離職防止、人材確保を図る必要があると認識しています。したがって、賃上げの状況や事業者の経営状況などをきめ細かく把握した上で、令和8年度の診療報酬改定における各般の取組も参考にして、物価や賃金の変動に適切に対応していく必要があろうかと考えています。当然、負担の観点も大切ですが、他職種と遜色のない処遇改善の実現を図っていくことが重要と考えています。
記者:
建設分野の人手不足について伺います。今月1日の日本成長戦略会議で、高市首相は、建設分野の人手不足解消に向けて、国土交通省と経済産業省を中心に政府横断で検討するよう指示を出しました。先週の関係府省庁連絡会議でも、この論点で議論されました。国土交通省と経済産業省が中心とされていますが、厚生労働省もこれまで建設業の人材確保・育成に取り組んできたと思います。そうした中で今後、厚生労働省としてどのような役割を果たしていくお考えか、お聞かせください。
大臣:
建設分野の人手不足解消については、先日の日本成長戦略会議における総理のご指示を踏まえて、尾﨑官房副長官の下に、17分野の投資を支える建設分野の人材確保等に向けたタスクフォースが設置され、年末までに具体的な政策パッケージを取りまとめることとなっています。当然、厚生労働省もその一員として出席させていただきますが、労働施策を所管する当省としても、建設分野の人手不足を解消し、戦略分野への投資を加速させることが大変重要と考えているので、国土交通省や経済産業省とも連携しながら、当省としても必要な施策の検討をしっかり進めていきたいと考えています。
記者:
最近の情報漏えい事案についてお尋ねします。株式会社メドレーは、主に産科・医療機関への業務支援システム「アットリンク」が不正アクセスを受けて、最大787医療機関で患者の個人情報が漏えいした可能性があることを公表しました。今のところ漏えいした可能性があるのは患者の個人情報とのことですが、この事案では、そもそもメドレー社は厚生労働省の指導等の所管となるのでしょうか。現行のガイドラインなどでは、この事案のように、委託先であるメドレー社が不正アクセスを受け情報漏えいの可能性が生じた場合、当該事業者に厚生労働省への報告義務はないようにも読めますが、いかがでしょうか。また、厚生労働省は、医療機関に対し、医療情報システムの委託先を選定するに当たり、医療情報セキュリティ開示書を参照するよう促しています。メドレー社は、同開示書に示された約200のチェック項目について、非該当は何件あったのでしょうか。これらの基準は事業者の自己申告によるものであるため、公的な基準による認証制度が必要との指摘がありますが、大臣はどのようにお考えでしょうか。
大臣:
まず1点目について、所管の解釈や定義次第ではあると思いますが、メドレー社は医療情報システムを取り扱う事業者であるので、完全に当省の所管外であるとは認識していません。また、医療情報システムの安全管理ガイドラインでは、医療情報の漏えいが発生した場合に、医療機関に対しては厚生労働省への報告を求めていますが、システムの事業者に対しては報告を求めていません。ただ、今般、サイバー攻撃による情報漏えいが相次いでいるので、関係の団体や事業者等に対し、サイバー攻撃による被害を受けた場合には、報告いただくように依頼したところです。ご指摘の医療情報セキュリティ開示書は、システム・サービス事業者が製品の安全性の自己評価を行って、医療機関等に事業者を選定する際の参考情報として活用いただくものです。厚生労働省としては各製品のチェック項目への該当項目数は把握していません。情報セキュリティに関する情報については、安全管理ガイドラインにおいて、委託先の選定に際し、ISMS認証やプライバシーマークなどの第三者認証の取得状況などを確認することが望ましいとしているところです。
記者:
先ほどの質問の追加ですが、今回の事案は、予約絡みの業務支援システムへの不正アクセスということで、医療情報等が漏えいしたかどうかはまだ分からないということです。今後、厚生労働省として、サイバーセキュリティ事案への取組を強めていくということになると思います。電子カルテの認証制度をこの間発足するということですが、認証制度にサイバーセキュリティを要件とするなど、更なる対策の強化を義務付けるべきかどうかということについては、何かご検討していますか。
大臣:
電子カルテの認証制度についても、安全管理ガイドラインへの対応を求めていくことになりますし、脆弱性診断等のサイバーセキュリティ対策の実施状況や、その結果なども審査することとしています。引き続き、電子カルテを含む医療情報システムの安全性確保にしっかり取り組んでいきたいと考えています。

(了)