上野大臣会見概要
(令和8年10月16日(金)8:27~8:35 院内大臣室前)
広報室
会見の詳細
閣議等について
- 大臣:
- 私から2点あります。1点目は、再生医療等製品ステミラック注の本承認についてです。昨日、薬事審議会の部会において、日本で開発された脊髄損傷用再生医療等製品ステミラック注の本承認が了承されました。この製品は、条件及び期限付き承認を受けた再生医療等製品ですが、製造販売後に収集したデータに基づき本承認となります。条件及び期限付き承認を受けたものが本承認となるのは初の事例となります。交通事故などによって脊髄が傷つき、歩けなくなった患者さんが、本製品を投与してリハビリを併用することで、歩けるようになる事例が確認されるなど、大変画期的な製品です。今後、本承認に向けた手続を進めるとともに、引き続き、医薬品等の有効性・安全性を適切に評価し、イノベーションを患者さんに届ける取組を進めていきたいと考えています。詳細については、配布資料をご覧いただければと思います。
- 2点目は、令和8年熊本地震に伴う産業雇用安定助成金の特例措置の創設についてです。昨日、労働政策審議会が開催され、令和8年熊本地震に対応した雇用維持支援のための助成金について、ご議論いただきました。これまで、休業による雇用維持については、雇用調整助成金の特例措置による支援を行っていますが、今回、更なる支援策として、地域の人手不足の状況などを踏まえ、在籍型出向を通じて、働く場を確保しながら雇用維持を支援する産業雇用安定助成金の特例コースを創設することについて、妥当であるとの答申が得られたところです。厚生労働省としては、この答申を踏まえて速やかに関係省令を施行した上で、熊本県庁や関係機関とも連携して、周知広報や出向先の開拓に努めるなど、被災地の事業主と労働者の方々をしっかりと支援していきたいと考えています。詳細については、配布資料をご確認いただければと思います。
質疑
- 記者:
- 男性の育休取得の更なる促進に向け、労働政策審議会の雇用環境・均等分科会で今月、議論が始まりました。大企業への育休の取得期間の公表義務化やくるみんの認定基準の見直しなどが話し合われています。男性の育休取得率や取得期間は女性に比べ、大幅に少ない状況です。どのような法令や制度の見直しが必要でしょうか。大臣のご見解をお聞かせください。
- 大臣:
- 男性の育児休業取得率や取得期間は、女性と比べると、未だに低い水準となっています。ただ、取得率については、近年急激に増加している状況でもあります。こども未来戦略で掲げた、令和12年までに85%の目標達成のために、本人が希望する期間、育児休業を取得できる環境整備を進めていく必要があると考えています。ちなみに、令和7年までの目標であった50%は、昨年既に達成しています。雇用環境・均等分科会において、10月2日から、令和3年の育児・介護休業法等改正法の5年後見直しに関する議論を開始しました。これは、育児休業取得の現状や施行状況等も踏まえつつ、くるみん認定の基準をはじめ、共働き・共育ての推進等のための対応について、ご議論をいただいているところです。具体的な見直し等については、その中でしっかり議論していきたいと思いますが、その結果を踏まえて必要な制度見直しについても実施していきたいと考えています。
- 記者:
- 失業保険の不正受給について伺います。失業者がうつ病等の精神疾患による離職を装って、給付日数や支給額の大幅な増額をねらう事例が相次いでいるとされ、テレビ朝日の取材では、ハローワークへ提出する就労可能証明書や主治医意見書などで医師の署名・押印の偽造や改ざんが判明しています。 厚生労働省として、こうした医師の診断書類の偽造による不正受給が疑われる事案を把握されていますでしょうか。また、対策を検討されていますか。大臣としての所感も併せてお教えください。
- 大臣:
- 個別事案については回答を差し控えたいと思いますが、一般論としては、実際にはうつ病ではないにもかかわらず、うつ病等の精神疾患による離職を装って、より多くの給付を受けようとすることは、不正受給に当たるので、これは断じて容認できないものです。失業給付の申請に当たっては、受給資格を決定する際に、申請者一人ひとりと職員が面談をいたしまして、申請書類に虚偽がないことを申告させるなど、その真正性の確認を行っているところです。申請者に対する雇用保険受給説明会において、不正受給を行った場合には、受給権の喪失に加え、給付額の返還が必要になることなどを説明しているところです。また、不正受給事案については、支給停止や返還命令などを行って、更に悪質な場合などは、警察に告発するなど、厳正に対処しているところですので、今後とも、こうした取組を徹底し、不正受給の防止に努めていきたいと考えています。
- 記者:
- 明日から靖国神社の秋の例大祭がありますが、参拝のご予定はございますか。
- 大臣:
- これについては、個人として、適切に判断していきたいと考えています。
- 記者:
- 適切に判断というのは、参拝されるのか、されないのか。
- 大臣:
- いずれにせよ、適切に判断してまいります。
- 記者:
- 次期WHO事務局長選挙についてお伺いします。中国政府が自国の宋莉氏を公式に擁立しました。中国側の発表では、多国間主義への支持が強調されていますが、一方で西側諸国を中心に、新型コロナ禍の情報開示や武漢における起源調査への姿勢に対して根強い不信感があります。また、アメリカがWHOから脱退したことにより、国際保健分野での影響力や資金力の空白を埋めるねらいがあるとの指摘もあります。現在、日本はWHOの執行理事国ですが、過去の感染症対応の透明性やガバナンスへの懸念がある国からの立候補に対し、日本政府としてどのような説明責任や情報開示姿勢を求めていくお考えでしょうか。また、次期WHO事務局長へ日本が期待する点について、大臣の見解をお聞かせください。
- 大臣:
- 国際機関の選挙における投票態度については、これまでも対外的に明らかにしてきていないので、現在の検討状況も含め、お答えするのは差し控えたいと思います。日本としては、WHOが、保健をつかさどる国連の専門機関として、その専門性を生かし、科学的知見に基づいて、感染症対策も含め国際保健分野の諸課題の解決のために活動することを期待しています。その観点から、相応しい人物が選出されることを重視しているところです。
(了)

