上野大臣会見概要
(令和8年8月4日(火)12:20~12:35 省内会見室)
広報室
会見の詳細
閣議等について
- 大臣:
- 私から2点ございます。1つは、令和8年熊本地震についてです。令和8年熊本地震でお亡くなりになられた方々に哀悼の誠を捧げます。ご遺族の皆様には謹んでお悔やみ申し上げます。また、被災された全ての方々に心からお見舞い申し上げます。令和8年熊本地震について、厚生労働省の対応です。現在、避難所には8,500名を超える方が避難されているわけですが、猛暑が続いており、避難所での対策をしっかりやることが大変重要です。厚生労働省としても、保健師等チーム、DWAT、日赤救護班、DMATなどの様々なチームが避難所を巡回し、避難者のニーズや健康状況の把握、物資支援や段ボールベッドの導入支援などの避難所の環境改善、要配慮者の日常生活上の支援などを行っているところです。加えて、保健師等チーム、DWAT、DMAT等による避難所向けの熱中症予防啓発を実施しています。また、複数の感染症の専門家で構成されるDICTの派遣により、感染症管理・対策の支援なども実施してまいります。氷川町で開始された在宅の方や車中に避難中の方などに対する戸別訪問の実施など、こうした取組にもしっかり協力していきたいと考えています。厚生労働省としても災害関連死の抑制に軸足を置きながら、対策に万全を期してまいりたいと考えています。また、これまで、被災病院からの患者搬送や、高齢者・障害者施設での避難が完了しているところですが、引き続き現場からのニーズに応じて速やかに対応していきたいと考えています。断水への対応については、現地で立ち上がった応急給水支援本部において、医療機関や高齢者・障害者施設のニーズをしっかり把握して、給水対応が行っていただいているところです。具体的には、給水が必要なことを特定した医療施設36か所や高齢者施設等56か所に対して、国土交通省・自衛隊等による給水支援が行われています。引き続き漏れなく対応できるように、現地の追加ニーズなどもしっかり確認しながら、応急給水支援本部や関係省庁と連携し、総力をあげて給水に取り組んでいきたいと考えています。昨日には総理から、今般の災害を特定非常災害に指定するといった発表がありました。厚生労働省においても、介護サービスや障害福祉サービスの指定期限の延長、労災保険給付の請求期限の延長などの特別な対応を講じていきたいと考えています。引き続き、被害状況の迅速な情報収集に努め、スピード感をもって必要な対策をしっかりと実行してまいります。
- 続いて、2028年度技能五輪全国大会の開催についてです。2028年11月に、愛知県で、日本では21年ぶりとなる技能五輪国際大会が開催されます。これに伴い、昨年6月に、企業や団体などの競技関係者の負担を考慮し、2028年度技能五輪全国大会、これは国内大会ですが、その開催を見送ることとしていました。しかしその後、競技関係者から開催を希望する強いご意見などが寄せられ、また、国会での議論や本年6月に設立された超党派議員連盟において、「技能五輪全国大会について、2028年の開催に向けて準備を加速すること」との決議がなされたことなどを踏まえ、競技関係者に対し、競技実施の意向に関する書面調査を実施してまいりました。この調査の結果等を踏まえ、今般、2028年度技能五輪全国大会を2029年2月に開催することとしました。技能五輪全国大会は、国内の青年技能者の水準向上や技能尊重気運の醸成を図る上で大変重要ですので、先に述べた国際大会とともに、両大会が円滑に開催されるように万全を期していきたいと考えています。詳細については、事務方にお尋ねください。
質疑
- 記者:
- 男性の育児休業取得率について伺います。厚生労働省の調査で、男性の育児休業取得率は前年度から10ポイント上昇し50%を超えました。初めて50%を超えたということで、政府が掲げた2025年までの目標を達成したことについての受け止めをお願いします。一方、次の目標は2030年までに85%と、かなり高い水準です。男性は、女性と比べて取得期間が短いといった課題も残っている中で、男性育休をめぐる環境をどのように整えていく考えでしょうか。併せてお聞かせください。
- 大臣:
- 7月31日に公表した、令和7年度雇用均等基本調査によると、男性の育児休業取得率は、過去最高水準を大幅に更新する50.9%となりました。こども未来戦略において政府が掲げた目標を達成したことになります。今回の結果は、令和3年の育児・介護休業法の改正により、妊娠・出産を申し出た労働者に対し、事業主が育児休業取得に関する意向確認を行うよう義務付けましたが、こうしたことも反映されていると考えています。また、育児休業制度の利用促進に資する事業主に対対する支援や、広く国民の皆様に対する制度の周知・啓発など、各種施策を総合的に講じてきたことによって、男性の育児休業取得が着実に定着しつつある状況の現れであると受け止めています。一方で、男性の育児休業取得率は、女性と比べると、いまだに低い水準となっています。こども未来戦略で掲げた2030年までに85%の目標達成のためには、引き続き、あらゆる政策を動員し、男性が希望どおり育児休業を取得できる環境整備を強力に進めていくことが必要だと考えています。このため、令和7年4月からは、育児休業の取得状況の公表義務の対象となる事業主の範囲を1,000人超から300人超の企業に拡大しました。また、育児休業給付と合わせて、手取りで10割相当を受け取ることができる出生後休業支援給付も実施していますし、中小企業等への支援として、育児休業中の労働者の業務を代替する周囲の労働者に対して、事業主が手当を支給する場合の助成措置の拡充などを行っているところです。こうした政策の効果も十分に検証しながら、取得期間も含め男女ともに希望どおりの育児休業を取得できるよう、仕事と育児を両立できる環境の整備を推進していきたいと考えています。
- 記者:
- 令和8年熊本地震の関連で、車中泊をしていた70代の女性が熱中症の疑いで亡くなりました。厳しい暑さの中での避難生活が長期化するおそれがありますが、熱中症によって亡くなり、災害関連死とみられる事案が起きたことへの大臣の受け止めと、冒頭でもありましたが、厚生労働省として注意喚起、今後取り組むことなどあればお聞かせください。
- 大臣:
- 熊本県において、被災中に熱中症の疑いで亡くなられたということです。お悔やみ申し上げます。避難生活が長期化することを見据え、災害関連死を防止することが極めて重要だと考えています。熊本県からの要請を踏まえ、7月31日以降、保健師等チームを31チーム順次派遣し、車中泊をされている方も含め、アウトリーチ活動によって避難所等における住民の健康管理を支援しているところです。また、避難所での健康管理を徹底するため、各都道府県に対しては、避難所の運営者のための健康管理に関するガイドラインを改めて周知し、熱中症やエコノミークラス症候群等に対し十分な対策を行うよう依頼しています。今般の被災地においては、保健師等チームがDMATと連携して氷川町等で戸別訪問を実施し、注意喚起に努めていただいているところです。被災地の皆様におかれましては、気温の高い日が続いているため、こまめな水分補給、特に車中泊で過ごされている方については、車両は日陰や風通しの良い場所に駐車するなど、暑さを避けることにご留意いただき、熱中症予防に取り組んでいただきたいと考えています。厚生労働省としても、引き続き、被災者の命と健康を守るため、各自治体等と連携しながら全力で対応してまいります。
- 記者:
- 高額療養費についてお伺いします。高額療養費の負担限度額の算定基礎となる標準報酬月額の特例措置が7月30日に示されました。保団連としても要望させていただいていたので、実現いただいたことに感謝申し上げます。その上で、就労調整が条件とされていますが、病気で離職・解雇した場合、特例は適用されないのでしょうか。同特例は保険者に通知されていますが、就労調整を取り交わす事業者や労働者など、広く周知する必要があるのではないでしょうか。また、今は被用者保険だけの取扱いですが、国民健康保険の加入者や自営業者向けに特例措置を講じられる予定はありますか。
- 大臣:
- ご指摘の特例措置は、療養、育児又は介護が、経済的な負担を伴うだけでなく就労の継続を妨げることで家計に影響を与えることに鑑みて、療養等と仕事を両立することを支援する両立支援の観点から実施するものです。今回の措置においては、療養、育児又は介護を理由とした就労調整を行っている被保険者を対象としているところです。なお、国民健康保険では、被用者保険とは異なり前年度所得に応じて保険料を賦課する仕組みとなっています。この場合に、例えば非自発的失業者については、本人の申請に基づいて、前年の給与所得を100分の30とみなして保険料の算定等を行う軽減措置が設けられているところです。また、今回の措置については、保険者等に対して通知を発出しましたが、厚生労働省のホームページなどでも積極的に広報していきたいと考えています。
- 記者:
- 失業者については、国民健康保険であれば、非自発的ということで100分の30という減額を受けるというご説明だったと思いますが、自営業者においては、どうしても前年度の確定申告に基づく収入で評価されてしまい、大病されて高額療養費の減額所得分が受けられないという声が我々の調査にも多々寄せられていたので、今すぐでなくても、そのあたりも含めてご検討いただきたいですし、今現在検討中のものがあればご答弁お願いします。
- 大臣:
- 国民健康保険の場合は、前年度の所得、税の情報に基づいて前の年の所得の状況を把握した上で保険料を賦課するといった仕組みになっているので、なかなか現段階で制度的に毎月の変動額を把握することは難しいわけですので、現段階で制度化するのは少々困難だと考えています。ただ、そのような場合にどういったことが考えられるかということは、考慮していかなければならないと考えています。
(了)

