上野大臣会見概要

(令和8年7月24日(金)9:38~9:48 省内会見室)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
私からはありません。

質疑

記者:
7月21日に閣議決定された骨太の方針で、「攻めの予防医療」としてがん検診や精密検査の受診率向上、国民皆歯科健診の具体化などが盛り込まれ、昨日、関連施策の概要が発表されました。どのようなスピード感を持ってこうした施策の実現を図っていくお考えかお願いします。
大臣:
「攻めの予防医療」に向けた取組については、経済財政諮問会議において、5月にその方向性をお示ししていましたが、昨日、厚生労働省における取組を具体化するものとして、プランを策定・公表したものです。具体的には、「栄養・食生活」「がん・循環器病等」「歯科保健」「認知症」「リハビリテーション」「性差に由来するヘルスケア」の6つの領域を重点的に取り組むこととしています。このうち例えば、がんについては、令和10年度までに受診率60%、精密検査受診率90%の達成を目指していきます。自治体による未受診者への受診勧奨の徹底のみならず、職場における受診勧奨等の強化や事業者と保険者の連携により、職域における取組を進めていきたいと考えています。また、歯科保健については、いわゆる国民皆歯科健診の具体化に向け、希望する国民が毎年、歯科健診を受けられるよう、今年度から新たにパイロット事業を実施します。令和9年度からは、自治体・医療保険者の双方で、簡易検査ツールを活用した方法を簡易歯科健診として位置づけ、制度化に向けて取り組むこととしています。健康寿命の更なる延伸や社会保障を支える基盤の維持・強化に向けて、本プランに関する取組について、速やかに実施してまいります。
記者:
高市首相が自身のXで「就任以来、0~3時間睡眠が常態化している」と投稿した件についてお伺いします。過剰な睡眠不足は過労死やメンタルヘルスの悪化、精神障害等の労働災害のリスクにもつながります。働く人たちの睡眠不足の常態化を避けるため、各種の労働安全衛生施策を進めてきた厚生労働省として、首相の発信をどのように考えますか。一国の首相の発信は、広く社会に影響を与えるため、首相個人のアカウントからの発信という理由で、一般論で語られるものではないと考えます。労働政策を司る厚生労働省の大臣としてのご見解をお聞かせください。
大臣:
これはまさに総理の個人のアカウントによる投稿内容ですので、厚生労働大臣として、この場で具体的にコメントすることは差し控えたいと思います。
記者:
海外から個人で輸入される電子タバコのニコパフについてお伺いします。ニコチン入りの電子タバコについては現状、国内での販売が禁止されていますが、個人での輸入が可能で、タバコと異なり、使用に関して年齢制限がありません。国内での流通量や使用の実態など把握されていますでしょうか。また、今年3月には高校生に転売したとして大学生が逮捕されています。夏休みシーズンに入り、学生が違法な広告を目にする可能性が高くなると思われますが、今後の規制の在り方など、いかがお考えでしょうか。
大臣:
ニコチンを含有する電子たばこ、いわゆるニコパフについては、医薬品医療機器等法上の無承認医薬品に該当するので、同法の規定により国内での販売や授与、広告などは禁止されているところです。お尋ねの国内での流通量については統計がなく把握していませんが、販売に対する逮捕事例があるなどの状況については認識しています。厚生労働省としては、SNSを含めたネットパトロールを強化し、違法な広告を行っているサイトやSNS投稿に対して削除要請を行うこととしています。また、個人輸入されたニコパフは品質や安全性が確認されたものではないため、そのリスクについても、SNSを通じた注意喚起を行っているところです。引き続き、関係機関と連携し、必要な監視指導などに取り組んでまいりたいと考えています。
記者:
今後の規制等についてはまだ検討されていないということでしょうか。
大臣:
今は特段、更なる規制ということは検討していませんが、先ほど申し上げたように、安全性が確認されたものではないため、しっかりその点は、周知・注意喚起等を行っていきたいと考えています。
記者:
高額療養費制度関連で質問です。高額療養費を見直すため、健康保険法などの関連政令の改正が本日閣議決定され、来月から自己負担の月額上限が引き上げられます。受診控えや治療中断、家計への影響を懸念する声もありますが、大臣の受け止めをお願いします。また、政令改正から施行まで1週間という短い期間で、国民への周知にどう取り組んでいくか、見直し後の受診行動や家計への影響をどのように把握・検証していくか教えてください。
大臣:
今回の見直しに対して様々なお声があることは承知していますが、国会等でも申し上げてきたとおり、今回の見直しについては、制度全体の持続可能性の確保と長期療養者や低所得者へのセーフティネット機能の強化の両立を図るものです。なお、今回の見直しが実際の受診行動にどういう影響があったかという点については、丁寧に検証していきたいと考えています。国民の皆様への周知については、厚生労働省のホームページに高額療養費制度の内容を解説したページを既に設けているので、そうしたことで周知を図っているところですが、その中では見直しの趣旨や必要性をできる限りご理解いただけるよう、高額療養費を取り巻く状況に関する様々なデータを掲載しています。また、今回の見直しによって負担が増加する事例、減少する事例など、実例に則したケースもお示しするなどの工夫を行っているところです。来週には、改正内容を分かりやすく整理したリーフレットを掲載する予定です。このような様々な資料を用いながら、SNSなども活用しつつ、国民の皆様に丁寧な説明を重ねていきたいと考えています。
記者:
7月22日の一部保険外療養の施行に向けた技術的検討会で厚生労働省は、鎮痛消炎剤の外用薬について、関節リウマチ、変形性関節症で疼痛緩和を長期間使用される場合が多いと整理しながら、長期処方した場合でも配慮対象外とすると考えを提案しました。法案審議や審議会では、慢性疾患を配慮するといいながら、結果として関節リウマチなどの慢性疾患患者が排除された形となります。当事者の認識と大きく乖離していると考えています。がんや難病などの慢性疾患患者は配慮対象としながら、なぜ、関節リウマチ、繊維筋痛症、アトピー性皮膚炎など慢性疾患患者を切り捨てるのでしょうか。患者団体の意見を聴いて再検討する考えはないでしょうか。
大臣:
ご指摘の鎮痛消炎剤の外用薬の取扱いについては、現在、技術的な観点から検討を行っている途中ですので、先日7月22日に開催した第3回の検討会においても、様々なご意見をいただいています。この取扱いについて、現在検討会でいただいたご意見も踏まえながら、更なる検討を深めている段階ですので、現段階で予断を持ってお答えする段階ではないと考えていますが、患者の実態、制度の趣旨、医療現場における運用などを総合的に勘案しつつ、引き続き丁寧に議論していきたいと思います。さらに今、検討会でご議論いただいていますが、その後医療保険部会においてもご議論いただくこととしています。その際には、患者団体からのヒアリングなども行うこととしているので、引き続き、関係者のご意見を聞きながら丁寧に検討していきます。
記者:
今のご答弁だと、配慮対象外とすることは確定したわけではないということは改めて確認したいのと、関節リウマチの患者団体に大臣としてヒアリングするお考えがあるかについて、2点お願いします。
大臣:
1点目は確定したものではありません。2点目、どのような患者団体からヒアリングを行うかは現在検討中ですので、適切に検討して対応していきたいと思っています。

(了)