上野大臣会見概要

(令和8年7月21日(火)16:43~16:53 羽田空港検疫所支所)

広報室

会見の詳細

発言要旨

大臣:
本日は、現在アフリカでエボラ出血熱が流行していることを踏まえ、感染症対応の中核機関であるJIHS、また、最前線で頑張っていただいている羽田空港の検疫所支所を視察しました。JIHSでは、感染症等の健康危機管理を担うJIHSの機能と、その実践的な取組について直接確認させていただいたところです。iCROWN試料管理倉庫では、ワクチン、治療薬などの研究開発、あるいは将来発生し得る新興感染症などに備えるため、検体や試料が厳格な管理体制の下で保管されている状況を確認しました。感染症対策の基盤として、こうした試料などを適切に収集・管理し、必要なときには迅速に活用できるような体制を平時から確保することが大切だということを改めて感じました。また、特定感染症の病床も拝見しました。ECMOなどに対応できる高度な環境の下で患者の治療に当たるための設備や運用体制について説明を受けましたが、平時からこうした施設や設備、人員を整えておくことの重要性を再確認したところです。また、緊急時対応センターを視察させていただきましたが、積極的なAIなどを活用した情報収集に努めていただいていました。リアルタイムのそうした情報を把握して、科学的知見に基づく対策につなげるということが大切だと考えているので、今後とも司令塔としての機能を十分果たしていただくようお願いしたいと考えています。羽田空港においては、水際対策の最前線です。コンゴ民主共和国やウガンダでのエボラ出血熱の発生を受け、ポスターによる注意喚起を行うなど、感染発生地域に滞在歴がある入国者等に対して、最大21日間の健康監視なども行われているところです。国内への病原体の侵入を防止するために、大変高い使命感を持って頑張っていただいていることを改めて確認しました。そうした皆さんの活動を、これからもしっかり継続して実施していただけるように、体制の整備にこれからも取り組んでいきたいと考えています。夏休みのシーズンに入るので、これから海外に出かける方が増えると思っています。エボラ出血熱に限らず、海外では様々な感染症が発生しているので、できれば渡航前に検疫所のホームページ等をご確認いただき、各地域での感染症の発生情報等についても十分にご留意いただければと思います。私としては引き続き、感染症の予防、蔓延の防止に全力で取り組んでいきたいということです。

質疑

記者:
新型コロナなどの対応も従前ありましたが、改めて感染症やバイオテロなどの抑止に向けて、厚生労働省としての役割と、今回の視察を踏まえた大臣の意気込みも含めて教えていただけますか。
大臣:
いわゆる感染症、今エボラ出血熱がアフリカで拡大傾向が継続しています。そうした感染症、まずは発生動向等に十分注視する必要があると思いますし、水際対策、まさに検疫所の皆さんに頑張っていただいていますが、水際対策をしっかりやって国内への流入を防ぐということが大事だと思っています。その上で、万が一国内でそうしたものが発生した場合には、きちんと患者の方の検査をしっかりやって、場合によっては隔離をさせていただいて、感染拡大を防止するといった一連の取組をしっかりやっていくことが必要だと思っています。そういった意味では、まさに検疫所の皆さんが最前線で頑張っていただいていますし、今日視察させていただいたJIHSが、まさに司令塔役として、様々な研究や検疫所の対応、検査、治療まで、そうした一連の流れをしっかり担っていただいていることを確認したので、そうした体制をこれからもしっかり維持し、場合によっては強化していきたいと考えています。
記者:
先程の大臣の羽田空港の部分で、体制整備に取り組みたいということをおっしゃったと思いますが、強化策として何か考えられていることがあれば教えてください。
大臣:
体制整備、まず人員の確保は非常に大事になってくると思っています。検疫所の増員等、人員確保の要望なども検討する必要があると思っているので、そうした人員面の対応や、あるいは施設についても、様々な検査機器等の必要性もあろうかと思いますので、よく現状を更に注視した上で、必要な対応を検討していきたいと思っています。
記者:
空港に着いてから検疫の箇所で、サーモカメラのようなものの説明を受けられたと思うのですが、どういった説明がなされていたのか聞き取れなかったので、簡単にどういう説明を受けたのかと、それを受けてご感想をいただければと思います。
大臣:
カメラについては、そこを通過される入国者、帰国者の方が、例えば37度5分以上の体温がある場合には赤く反応するものだという説明を受けました。それを見て発熱している方については、引き続き健康相談に行っていただいて、そこでドクターの相談や診察を受けるといった流れだという説明を聞きました。
記者:
大臣に就任されて以降、こうした検疫などの施設を羽田空港で視察されたのは初めてですか。
大臣:
はい。検疫所の視察自体は初めてです。
記者:
普段、旅客として、もしくは政務・公務でご利用される姿と、実際に働かれている方の姿を見るのとでは、全く違った印象もあるのかなと思います。そういった点はいかがでしたか。
大臣:
1日の入国者数、帰国者数が万単位だということなので、現場で検疫所の皆さんが、まず水際対策で色んな取組をしていただいているのですが、大変ご苦労があるなということを改めて感じました。普段、空港を利用する際には、検疫所などについては正直これまでどういったことをされているのか、大臣就任前は詳細に理解していませんでしたが、今回の視察などを通じて、まさに非常に大事な水際対策、感染症対策においても、非常に大事な任務を担っていただいているなということを改めて実感したところです。
記者:
検疫に関連しまして、今、予防接種法がまだ厚生労働省の関係だと通っていないということで、会期が延長されましたが、そのあたりについていかがお考えですか。
大臣:
予防接種法については、衆議院を通過して、今、参議院での審議を待っているところです。私が聞いている状況によると、木曜日に参議院の厚生労働委員会でご審議いただくということが合意されているとお伺いしているので、それに向けてしっかり準備をしていきたいと思っています。
大臣:
あとは、第一種感染症指定医療機関の指定基準の見直しについて、これから検討を進めていきたいと考えています。全ての都道府県で、一類感染症の患者の方を受け入れる体制はできているのですが、更に重症患者で高度な医療を受けられる方については、指定基準上の要件というものを具体的に定めていきたい。例えば、ECMOを使えるような環境にあるのか、あるいはそうした人員体制は整っているのかということを、もう少し広域的な観点で対応するということを考えていきたいと思っているので、厚生労働省の厚生科学審議会感染症部会で今後、ご議論いただきたいと考えているところです。

(了)