上野大臣会見概要

(令和8年6月30日(火)9:43~9:52 省内会見室)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
私から2点ございます。まず、経済安全保障推進法にかかる特定重要物資の追加についてです。経済安全保障推進法では、国民の生存に必要不可欠な重要な物資を特定重要物資として指定し、支援策等を示す取組方針を定め、特定重要物資のサプライチェーンの強靱化を図ることとしています。医薬品については、現在、4つの抗菌薬を特定重要物資に指定し、その原材料等の国産化の取組を支援していますが、今般、サプライチェーンの最新の点検結果を踏まえ、肺炎など幅広い感染症に使用される抗菌薬のセフトリアキソンが、新たに特定重要物資の要件に合致することが確認されました。そのため、この取組方針を改定し、セフトリアキソンを特定重要物資に追加することについて、本日、パブリックコメントを開始いたします。引き続き、こうした取組を通じて医薬品の安定供給の確保に向けて、取り組んでいきたいと考えます。詳細については、この後の事務方による記者ブリーフィングの際にお尋ねいただければと思います。
もう1点は、有効求人倍率についてです。令和8年5月の有効求人倍率は1.17倍となりました。前月より0.01ポイント低下となります。また、完全失業率は2.5%と、前月と同水準となりました。求人・求職の動向や労働力調査の結果をみますと、現在の雇用情勢は、有効求人倍率はおおむね横ばいで、求人が引き続き求職を上回って推移しており、緩やかに持ち直しています。物価上昇や中東情勢などが雇用に与える影響に留意する必要があると考えています。

質疑

記者:
高市政権の社会保障改革について伺います。骨太の方針に向けた5月22日の経済財政諮問会議で、高市首相は、全世代型社会保障改革担当大臣が中心となり、厚生労働大臣、財務大臣と連携しながら検討する社会保障改革の項目として、社会保障負担率の目標や医療費窓口負担の見直しなどを挙げています。窓口負担などについてはこれまで医療保険部会で議論されてきましたが、今後は、内閣官房など厚生労働省以外の会議体で議論することを想定しているということでしょうか。また、社会保障負担率の目標についてですが、目標を設定する場合、負担率をどのようにしてコントロールしていくべきか、大臣の見解を併せて伺います。
大臣:
窓口負担についてですが、高齢者の窓口負担の見直しについては、これまでと同様に社会保障審議会医療保険部会で議論いただくことを考えています。その他の会議体でも議論するかは現時点では決まっていません。いずれにせよ、今、自民党と日本維新の会で社会保障の協議が継続しているので、その議論を踏まえながら、高齢者にとって必要な保障が欠けることのないように、丁寧に議論していきたいと考えています。また、社会保障負担率についてですが、これも自民党と日本維新の会の社会保障協議でテーマとして議論されているとお伺いしているので、その状況を注視していきたいと考えています。
記者:
マイナ保険証への切替えについてお伺いしたいと思います。従来の保険証でも保険診療を受けられる特例措置が、7月末で終了すると思いますが、残り1か月ほどとなりました。現時点でのマイナ保険証の登録者数やマイナンバーカード保有者全体に占める登録者の割合、マイナ保険証の利用率について教えてください。また、3月の延長時には、更なる延長は考えていないと大臣はおっしゃっていましたが、その考えに変わりはないのかと、まだ切り替えていない方や利用していない方にどうマイナ保険証を活用していただくか、教えてください。
大臣:
マイナ保険証の利用状況についてです。マイナ保険証の利用登録者数は5月末時点で約9,443万人となっています。マイナンバーカードの保有者全体が約1億344万人ですので、マイナ保険証の登録者数の割合は約91.3%となります。マイナ保険証の利用率ですが、4月時点で68.15%となっているところです。期限切れの保険証等を持参した際にこれまでどおりの窓口負担で受診できるとする暫定措置については、既にお示ししているとおり、7月末とした期限を更に延長することは考えていません。暫定措置の終了に向けて、暫定措置の期限を明記したリーフレットを保険者や医療機関・薬局を通じて周知していきたいと考えています。また、医療機関等の受診時に配慮が必要な方々への周知として、福祉関係団体を通じた周知を行うほか、厚生労働省のSNSなども活用して、積極的な呼びかけを行うこととしています。国民の皆様におかれては、医療機関等の受診時にはマイナ保険証か資格確認書をご持参いただくようお願いしたいと思います。
記者:
一部保険外療養について、OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けた技術的検討会で配慮対象者の範囲等が検討されているかと思います。何点かお伺いします。検討会の資料を拝見すると、入院患者や処置等の一環でOTC類似薬の処方が必要な方が配慮対象とされています。医科点数表の検査、処置、手術とその処置後の管理と抜歯後の管理は例示されていますが、抜歯だけでなく、歯科点数表における処置の一環で処方が必要な薬剤は、配慮対象と考えてよいのでしょうか。捻挫をした場合、処置を伴う場合と伴わない場合があると思いますが、そのような場合には、湿布やロキソニンの処方は配慮されないのか。もう1点、通年処方でも配慮されるとお伺いしていますが、症状の悪化に伴い、追加的に処方し、当該薬剤は通年処方とならない場合、例えば、気管支喘息等で日常的に服用する薬以外に、症状悪化時にアレグラやムコダインなどの処方は配慮対象になるのか、ならないのか、お伺いしたいと思います。このように医療現場で様々な不合理事例が想定されますが、有識者会議以外に患者や医療団体等にヒアリングなどをする考えはあるかどうか、大臣の見解をお聞かせいただきたいと思います。
大臣:
ご指摘のような論点を含めて、OTC類似薬の一部保険外療養の配慮の在り方については、技術的な検討を要する論点が多数あると承知しています。このような技術的な検討については、まさにこの技術的検討会の中で、今後議論していく内容です。お尋ねの個別の事例について、今議論が始まったばかりですので、現時点でお答えすることは控えたいと考えます。また、現在、様々な診療科の医師や薬剤師といった有識者の方々にご参画いただいている技術的検討会において、検討を開始したところですが、今後、医療保険部会においても議論することとしています。この医療保険部会では、今ご指摘のあったとおり、多くの医療団体の方にご参画いただいています。また、患者団体の皆さんからもヒアリングを行うこととしています。今後とも、患者・臨床現場の皆様から丁寧にご意見をお聴きした上で検討を進めていきたいと考えています。

(了)