上野大臣会見概要

(令和8年6月5日(金)8:36~8:44 院内大臣室前)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
冒頭ですが、食品衛生に関する衛生管理記録アプリをリリースしました。食品の衛生管理については、令和3年から、全ての食品関連事業者で、食品の国際的に認められた衛生管理手法であるHACCP(ハサップ)に則して、衛生管理の記録が必須となっています。ただ、小規模の飲食店ではこの記録が負担となっており、導入や定着への課題となっていました。このため、厚生労働省では衛生管理記録を簡易に行えるアプリの開発を進めてきましたが、本日から本格的な運用を開始したいと考えています。例年夏は食中毒が多発する季節です。全国の自治体では、毎年度、夏期の食品関連施設の一斉取締りを行っていますが、今年度は、一斉取締りの期間中に自治体から報告された食中毒事案の原因と対策を速やかに全国の自治体へ横展開するなど、新たな取組を実施していきます。これらの取組を通じて、食品衛生の更なる向上を推進していきたいと考えています。詳細は、この後の事務方による記者ブリーフィングを行う予定ですので、その際にお尋ねいただきたいと思います。

質疑

記者:
今月、埼玉県で、ケアマネジャーの女性が殺害された事件について、厚生労働省は、複数人で訪問する際の経費を補助する制度について、自治体に通知しました。介護現場では以前から、利用者や家族からのハラスメントが課題として指摘されてきたと思いますが、今回の事件は、改めてそのようなことを浮き彫りにしているといえると思います。厚生労働省として、介護現場で気をつけるべき点や、働く人への呼びかけ、また、更なる対策強化について検討していることがあればお聞かせください。
大臣:
厚生労働省においては、これまで、ケアマネジャーの方々を含む介護従事者の安全確保の観点から、介護事業者が講ずることが望ましい措置等を明確化し、事業者が暴力を含めハラスメントに対応するためのマニュアル等を作成してきました。また、自治体による介護事業所のハラスメント対策への助成などの支援を行ってきたところです。その上で、今回の事案を受けて、今月3日付けで、各自治体宛てにこうした安全確保に関する対策を改めて周知したところです。具体的には、介護事業者の皆様にハラスメントの対応に当たってお願いしたいこととして、組織として必要な体制を構築していただき、暴力への対応を含めた、ハラスメントの予防や対策に向けた方針・対応を検討すること、日頃から地域の関係者と連携して、地域全体で対応できるような体制を築いていただくことなどをお示ししました。また、安全確保の観点から、ケアマネジャーの方が利用者宅に複数名で訪問される場合の経費について、補助の対象となることを明確化しています。各自治体におかれては、積極的な活用をお願いしたいと考えています。今後、本年10月には、労働施策総合推進法の改正法が施行されます。カスタマーハラスメントの防止のため、雇用管理上必要な措置が全ての事業主に義務付けられることになります。こうしたことから、ケアマネジャーを含めて介護従事者が安心して働ける環境を整備できるように、関係者と連携して取り組んでいきたいと考えています。
記者:
大阪で糖尿病薬マンジャロの無許可での個人間販売について摘発がありました。厚生労働省として個人間売買について増えているという認識はありますか。また、個人間売買についてどのように規制していくお考えでしょうか。一方、自由診療の形でダイエット目的の方にもマンジャロがクリニックで処方されていますが、こちらについて規制する考えはありますか。また、マンジャロに関する注意喚起があればお願いします。
大臣:
マンジャロ等の糖尿病薬の個人間売買については、現在、SNS等で広がりつつある状況と認識しています。一般に、マンジャロを個人間で売買することは違法です。厚生労働省としては、都道府県と連携し、SNSを含めたネットパトロールを強化して監視していきます。薬機法違反が確認される場合には必要な取締りを行ってまいります。加えて、リーフレットを作成するなど、国民の皆様への周知を図っているところです。自由診療に関してですが、医療法に基づいて、虚偽広告や誇大広告などを禁止しています。ウェブサイトなどでの広告の場合には、問い合わせ先を明示した上で、通常必要とされる治療等の内容、費用、リスク、副作用等に関する事項について情報提供することを求めています。医療法に係る一般的な違反については、自由診療の場合も含め、都道府県等が医療法に基づいて、必要に応じて医療機関に立入検査等を実施し、是正命令等の必要な対応を行うこととしています。こうした仕組みのもとで、引き続き、都道府県等を通じて、適切に状況把握・対応を行ってまいりたいと考えています。マンジャロについては、2型糖尿病のみを効能・効果として承認されているので、それ以外で使用された場合の安全性及び有効性は確認されていません。適応外で使用された場合には、思わぬ副作用につながる可能性も否定できないことから、国民の皆様におかれては適正な使用をお願いしたいと考えています。厚生労働省としては、マンジャロの個人間売買に対して、SNSなどを含めて注意喚起を強化していきます。また、法違反に対しては、厳正に対処していきたいと考えています。
記者:
宮城県石巻市で昨年、小分けにされた殺虫剤の誤飲が原因とみられる高齢男性の死亡事故がありました。幼児による誤飲も判明しています。厚生労働省は2011年、埼玉県で同様にあった事故を受けて注意喚起を出しました。今回はその教訓が生かされなかった面がありますが、今回の石巻市の事故に関する大臣の受け止めと、今後、厚生労働省として注意喚起など検討している対応策などがあれば教えてください。
大臣:
医薬品である殺虫剤の小分け自体も医薬品の製造に当たるため、許可なく行うことは薬機法に違反します。また、誤飲を招くなど大変危険な行為ですので、決して行わないでいただきたいと考えています。厚生労働省としては、医薬品である殺虫剤の小分けについて、これまでより注意喚起を行ってまいりました。関係省庁とも協力して、改めて周知の徹底を図っていきたいと考えていますし、効果的な周知の方法について検討していきたいと考えています。

(了)