上野大臣会見概要

(令和8年5月29日(金)14:19~14:26 中央合同庁舎5号館1階タリーズ前)

広報室

会見の詳細

質疑

記者:
本日、改正健康保険法などが成立しました。改正法の成立が今後の日本の社会保障制度においてどのような意義を持つのか、受け止めをお願いします。また、OTC類似薬への特別料金の設定に当たっては、今後、有識者の意見を聴きながら、配慮が必要な人の対象などを決めていくとされていますが、その際、どのようなことを考慮して議論を進めていくかというのも併せてお願いします。
大臣:
今回改正した法律ですが、必要な保険給付等を適切に行うこと、世代間や世代内での負担の公平性の確保を図ること、限られた財源及び医療資源を効率的に活用することといったことを目的とするものです。医療制度は国民の皆さんにとって大変重要な制度ですが、これを持続可能なものにしていくことも非常に大切なので、そうした観点からも大変有意義な法案を成立させることができたと受け止めています。また、少子化の中で、例えば、出産に係る給付体系の見直しに関して、妊産婦の皆さんの経済的負担の軽減と地域の周産期医療提供体制の確保の両立といったことを図るための内容も含まれているので、そういった意味でも非常に重要な法案をご審議いただき、成立させることができたと考えています。また、この法案ですが、国会審議でも様々なご意見をいただきました。この法律の趣旨や内容を国民の皆さんに分かりやすく丁寧に説明していくこともこれから大変重要だと考えているので、そうした点についてもしっかり力を入れて取り組んでいきたいと考えています。また、OTC類似薬の範囲です。OTC類似薬の一部保険外療養については、一定の場合には別途の負担を求めないといった配慮措置を講じることとしています。こうした配慮の具体的な範囲ですが、対象となるOTC類似薬がどのように使われているかなどの臨床における使用実態や、医療現場において、患者の方への適用を判断するに当たって、煩雑な仕組みとならないことを勘案しながら、患者の皆さんや医療現場に分かりやすい運用となるよう、国から一定の基準を示させていただきたいと考えています。今後、有識者の検討会で技術的な観点からご議論いただきたいと考えていますし、医療保険部会や中医協でも議論いただいて決定していきたいと考えているところです。配慮する方というのは、がん患者や難病患者、医師が対象医薬品の長期使用等が医療上必要と認める方などについてでして、その具体的な範囲をこれから示すということになります。いずれにせよ、適切な配慮の在り方についても、広く関係者のご意見を伺い丁寧に検討していきたいと考えています。
記者:
別件で恐縮ですが、診療報酬改定に伴う診察の予約のキャンセル料についてお伺いします。厚生労働省は先ほど、対象を選定療養における予約とする訂正通知を出しました。予約料を取っていない場合はキャンセル料が発生しないということでよいのか、改めて事実関係を伺います。また、3月に出したもともとの通知には、選定療養における予約という記載はなかったと思いますが、はじめからそうした説明をされていなかった理由についても併せてお伺いさせてください。
大臣:
現在、選定療養においては、予約に基づく診察として、一定の要件を満たした医療機関は、地方厚生局に報告することで、予約診察に係る特別の料金を徴収することができることとなっています。いわゆる予約料です。令和6年8月現在、928件の届出をいただいています。令和8年度診療報酬改定においては、選定療養に導入すべき事例等に関する提案・意見募集を行いましたが、その結果を踏まえて、選定療養による予約を患者都合により診察日の直前にキャンセルした場合には、キャンセル料の徴収を可能とすることとしたところです。分かりやすくいえば、予約料を取る場合、一定のキャンセルがあった場合には、キャンセル料の徴収を可能とするということにしたので、そもそも予約料を取っていない場合には、キャンセル料はもちろん取ることはできません。これについては、関連通知の表記が、一般的な診療におけるキャンセル料の徴収も認められるようにも受け止められかねないものでしたので、今お話のあったとおり、当該通知について訂正の通知を発出させていただきました。この点、現場に混乱を生じさせたことについて、お詫び申し上げたいと思います。今後、この仕組みが現場において誤解なく執り行われるようしっかり注視していきたいと思いますし、所管の制度の周知の際には、今後とも誤解を生じないようにしっかり取り組んでまいりたいと考えているところです。

(了)