上野大臣会見概要

(令和8年4月23日(木)16:17~16:28 中央労働基準監督署)

広報室

会見の詳細

発言要旨

大臣:
今日は労働基準監督署や働き方改革推進支援センターの皆さんと、意見交換などをさせていただきました。働き方改革推進支援センターについては、各専門家の皆さんが、まさに伴走型でご尽力いただいており、素晴らしい仕組みだということを改めて実感しました。ただ、残念ながら、今日もお話にありましたが、まだまだこの制度自体が周知されていないことが皆さんとのお話の中でも明らかになりました。これを使っていただければ、今日、中小企業の方もおいででしたが、その方の経営状況も大変良くなったというお話をお伺いしたので、この制度自体をさらに普及させていく、周知していく、そういうことの重要性を改めて感じました。また、労働基準監督署の方は、様々な違反事例もございます。難しい事例も多いわけですが、そうしたものに対して、職員の皆さんが、限られた人員の中で、非常に頑張っていただいて、そうしたものの是正に取り組んでいただいていることを改めて感じました。今、働き方改革も相当制度が変わってきました。そうした中にあって、やはり労働基準監督署の皆さんは、現場の皆さんの労働環境をしっかり守る観点から指導されていることは、非常に大事な部分だということを改めて実感しました。また、労災の認定についても、労災があって不幸な事案の場合に、企業側の協力が得にくいこともあるというお話をお伺いしました。そうした中で、いろいろな証拠集めのようなことをしっかりやって、労災認定にできるだけ結びつけよう、公正に結びつけようということをやっていただいていることも改めて知ることができたので、大変勉強になったと思っています。全体としては、先ほどの件とも重なりますが、やはり今、働き方改革によって制度改正が様々な形で行われてきました。残念ながら中小企業あるいは小規模事業者の皆さんに、十分その制度をご理解いただいてないケースも多いというようなことがありました。実際、少人数で経営されている場合、経営者ご自身も自ら営業に回ったり、自ら現場に立ったりすることがありますので、労働環境の整備までなかなか手が回らないこともあるかと思います。そういった意味では、先ほど、働き方改革推進支援センターのお話と通じますが、中小企業の皆さんをしっかりお支えさせていただく意味でも、こうした労働法制について、周知を図っていくことが大事だということを改めて感じたところです。

質疑

記者:
改めて、なぜこのタイミングで視察されたのかという理由をお尋ねしたいのと、先週、自民党が、時間外労働について、労働基準監督署の指導の運用見直しを盛り込んだ提言を、高市総理に提出したかと思いますが、その提言とかも関係して今回視察に至っているのかという点や、その提言を大臣がどのように受け止めているのか、ご所感いただければと思います。
大臣:
まず1点目ですが、働き方改革が施行されて5年が経過しましたので、様々な効果の検証などをこれまで進めてきました。やはり私自身も、現場で皆さんがどういう頑張りをされているのか、改めて知ることは非常に大事だと思いましたので、今日は足を運ばせていただきました。これからいろいろな制度改正の議論もあろうかと思いますが、大切なのは、現場でどういったことが起こっているかということを把握することだと思っているので、そういった意味で大変有意義な視察だったと思っています。2点目は、自民党から提言をいただきました。働き方改革を含め、様々な観点からのご提言ですので、我々としても、それをしっかり受け止める必要があるかと思いますが、具体的にどうしていくかは、今後省内や関係者との協議の中で議論を進めていきたいと考えています。
記者:
今日は労働基準監督署の職員と意見交換されましたが、先ほど自民党の、指導の見直しの提言に関するようなご意見など、もし監督官や監督署の職員から発言があれば教えてください。
大臣:
自民党からいただいた指導の見直しに関連するような発言は、今日はありませんでした。
記者:
冒頭の質問に関連してですが、この一律の指導の見直しに関しては、今後も検討していく余地はあるとお考えでよろしいですか。
大臣:
先日のいろいろな調査の結果、制度と実態の間に隙間があるので、そこを埋めていくという点も必要かもしれないと。そういった観点からいえば、これまでの指導についても、それとの兼ね合いも含めてどう考えるかは議論の余地があることだと考えています。
記者:
労働関係についてですが、昨日開かれた日本成長戦略会議で、総理指示として、裁量労働制と変形時間労働制の検討見直しの加速化が指示されたと思います。今後どのように検討を進めていくかというものがありましたらお願いします。
大臣:
昨日総理から、今お話があったように、裁量労働制、変形労働時間制など、労働時間制度の見直しについて、現場の実態、労使双方の立場を十分に踏まえて検討を加速するようにという指示を受けました。総理からの指示を受けて、引き続き私としては、労働市場改革分科会、労働政策審議会において、運用・制度の両面から議論を進めていきたいと考えています。例えば労働市場改革分科会においても、総理のお話の中にもあったように、労使それぞれから様々なご意見をいただいているので、そうしたものを丁寧にお伺いしながら、議論を加速化できるように進めていきたいと思っています。
記者:
今お話のあった労働政策審議会の議論ですが、裁量労働制の調査をすると、既に事務局から説明があったと思いますが、これは項目としては、労働時間の長さであったり満足度であったり、どういった項目が入ってくるのか、いつ行うか、現時点で何か更新された情報があれば教えてください。
大臣:
令和6年度に裁量労働制を一部改正しているので、その効果についてしっかりみていきたいと思います。それと同時に、令和元年に調査していますが、それと同様に、満足度や健康確保の状況、あるいは裁量の度合い、そうしたものがどういう実態なのか、できるだけみていければと思っています。
記者:
具体的にはこれからということでよろしいですか。
大臣:
具体的にはこれからです。
記者:
今のお話で、改革を加速させていきたいというお話がありましたが、何か具体的に目指している時期といいますか、夏までに成長戦略会議はまとめるという話もありますが、その先含めて、時期であったり段階であったり、考えているものがあれば教えてください。
大臣:
正直非常に難しいテーマでもあるので、具体的にいつというのはなかなか申し上げにくいわけでありますが、先ほど申し上げたような分科会等をしっかり動かしていくことが大切だと思うので、それは精力的に取り組ませていただきたいと考えています。
記者:
労働時間法制の運用見直しの関係で、自民党の提言や労働市場改革分科会でも議論になっていますが、労働基準監督署の見直しや働き方改革推進支援センターとの連携強化というところもあると思います。その点、今日視察されたことで何かそこに対しての大臣としての思いというか、今回センターの専門家の方々ともお話を聴いた上で、何か大臣自身のそこに対しての思いというものが強まったかどうか、いかがでしょうか。
大臣:
まさに、働き方改革推進支援センターにおいては、社会保険労務士の先生方を中心に非常に専門的な観点から、労働分野を中心に中小企業の皆さんの支援をしっかりやっていただいていることを改めて実感しました。やはりその点はこれからもしっかり強化していきたいと思いますし、また、先ほども申し上げたように、やはりまだまだ制度自体が知られていないというようなお話があります。今日お越しいただいた中小企業の方も、たまたま検索してヒットしたと、それで興味を持ったということですので、まだまだ制度が知られていない中で、有効に活用していただけるような中小企業の皆さんも本当に多いと思いますので、そこはしっかり周知して、必要な方に使っていただけるように努力していきたいと考えています。
記者:
その点、まだ中小企業の経営者などにその制度がなかなか伝わってないというところに関しては、厚生労働省としてはどういうアプローチが必要だとお考えでしょうか。
大臣:
それはこれからしっかり考えたいと思います。中小企業、個人事業主も含めると何百万人という方がいらっしゃるわけですので、そうした皆さんにどうすれば制度自体を届けることができるかという観点で、しっかり検討していきたいと考えています。

(了)