上野大臣会見概要
(令和8年4月3日(金)9:58~10:06 院内大臣室前)
広報室
会見の詳細
閣議等について
- 大臣:
- 冒頭私から2点発言させていただきます。まず、社会福祉法等の一部を改正する法律案ですが、本日閣議決定しました。人口減少や高齢化、単身世帯の増加が進む中で、2040年を見据えて、地域の多様な関係者の連携・協働のもと、福祉・介護ニーズに的確に対応できる体制の構築が重要です。この法案は、質の高い福祉サービスの確保と社会福祉事業等の安定した経営基盤の確立の双方の実現に向けて、多様で複雑な福祉ニーズに対応した包括的な支援を確保するため、地域の実情に応じた包括的な支援体制の整備や、中山間・人口減少地域における介護サービスの提供体制の確保、頼れる身寄りがいない高齢者などが地域で安心して自立した生活を継続できるようにするための支援の拡充、有料老人ホームの運営の透明性確保及び入居者保護のための有料老人ホームにかかる事前規制の導入などについて措置を講ずるものです。今後、本国会において速やかにご審議いただくようにお願いしたいと考えています。
- もう1つが、国内における麻しんの流行状況及び対策についてです。麻しん、いわゆるはしかは、感染力が非常に強く、先進国でも1,000人に1人が死亡するといわれています。注意が必要な感染症です。日本は、2015年にWHOによる麻しんの排除認定を受けていますが、近年諸外国で麻しんの流行が報告される中、本年1月からの国内の発生報告数は、3月22日までで152例であり、2020年以降最多となっています。この状況を受け、厚生労働省では、自治体等に対して、2月に医療機関や海外渡航者への注意喚起などを依頼しました。3月末には、予防接種のより積極的な推進などを周知したところです。引き続き、国立健康危機管理研究機構や自治体、関係各所と緊密に連携して、感染拡大の防止に向けた対策を進めてまいります。国民の皆様におかれては、お子様が麻しん・風しんワクチンの定期接種の対象である1歳又は就学前1年間にある場合、また、ご自身のワクチン接種歴が分からない場合には、接種をご検討いただきたいと考えています。また、疑う症状がある場合は、医療機関に伝えてその指示に従うことや、医療機関を受診する際は、公共交通機関の利用を可能な限り避けていただくことなど、ご留意いただきますようにお願いしたいと思います。
質疑
- 記者:
- 中東情勢についてです。中東情勢を受けて、厚生労働省では、医薬品などの安定供給に向けた情報提供窓口が、事業者向けですが昨日設置されたと思います。この目的を教えてください。また、昨日から今日にかけて、すでに相談や情報提供、依頼等がありましたら、公開できる範囲でこちらも教えてください。さらに、今回は事業者向けの窓口ということですが、さらに医療機関などからの相談窓口というのも広げる予定はあるのかということで、更なる対応がありましたらお願いします。
- 大臣:
- 厚生労働省においては、これまで供給サイドの業界団体を通じた安定供給に関する調査を行ってまいりましたが、より迅速に企業からの要望の声を受けられるように窓口を設置させていただきました。なお、昨夜の時点で相談等の連絡は受けていないと聞いています。また、医療機関からの情報提供窓口についても、準備が整い次第、早急に設置することとしています。こうした取組を含め、メーカーから医療機関に至るまで、より積極的に情報収集を進めながら、国内の医療活動が停滞しないように取り組んでいきたいと考えています。
- 記者:
- 今、冒頭のご発言に関連して、医療機関の準備が整い次第ということだと思いますが、いつ頃等のめどはありますでしょうか。
- 大臣:
- まだめどを具体的に申し上げられるタイミングではないですが、できるだけ早期にと考えています。
- 記者:
- 不安の声も聞かれると思うのですが、それに対する呼び掛けがありましたらお願いします。
- 大臣:
- 現在のところ、当面何らかの供給不足に陥るということは想定していません。ただ、長期的には様々な懸念が伝えられているので、そうしたことについては、経済産業省ともしっかり連携して取り組んでいきたい、国民の皆さんの不安、医療従事者の皆さんの不安が起きないように、また解消できるように取り組んでいきたいと考えています。
- 記者:
- らい予防法の廃止から30年となったことに関し、ハンセン病に関し伺います。元患者家族への国の家族補償の認定件数が、国の見込みの3割余りの約9,000件にとどまっています。厚生労働省として原因をどのように分析していますでしょうか。また、支援者からは根強い差別や偏見へのおそれが背景にあるとの見方も出ていますが、差別や偏見を解消する取組を今後どのように進めていくかも併せて教えてください。
- 大臣:
- お尋ねの原因については、そもそも補償金の制度を知らない方がいらっしゃるのではないか、元患者のご家族であるということを周囲に知られてしまうようなことを望まない方がいらっしゃるのではないか、あるいは元患者自身がハンセン病元患者であることを家族に伝えていないといったケースもあるのではないかと考えています。テレビCMなどによって制度を周知していますが、そのほかにも、周囲に知られずに請求できるように、厚生労働省が請求を直接受け付けたり、他の家族に知られないように自宅以外に連絡したり、厚生労働省からの郵便物と分からないように無地の封筒を用いたり、そうした請求されるご家族のプライバシーにも配慮した形できめ細かな対応を行っているところです。また、ご家族がこのように感じてしまう要因として、やはり周囲のハンセン病に対する偏見や差別意識などもあろうかと考えられるので、そうした解消に向けて、テレビCMの放映、啓発用パンフレットの活用、国立ハンセン病資料館の学芸員による出張講座などの取組も進めています。引き続き、一人でも多くの方に家族補償金の請求を行っていただけるように取組を進めていきたいと考えています。
(了)

