上野大臣会見概要
(令和8年2月13日(金)10:56~11:07 省内会見室)
広報室
会見の詳細
閣議等について
- 大臣:
- 先ほど、中央社会保険医療協議会が開催され、令和8年度診療報酬改定に関して、小塩会長から答申をいただきました。この答申については、物価高騰や幅広い医療関係職種の賃上げへの対応、地域で急性期医療やかかりつけ機能を担う医療機関等の評価や、多職種連携・DXの評価など、時代の変化に対応した、多岐にわたる重要な事項が盛り込まれています。厚生労働省といたしましては、いただいた答申をもとに、6月からの診療報酬改定の施行に向けて、引き続き、告示等の準備を進めてまいりたいと考えています。
- もう1点ですが、麻薬取締部の人事院総裁賞受賞についてです。今般、地方厚生局麻薬取締部が、海上保安庁、財務省税関と連名で、人事院総裁賞を受賞しました。本日直接報告を受けますが、これは、違法薬物の一度の押収量として過去最大となる大麻約1トンを発見・摘発し、国内での拡散を阻止した事案です。若年層を中心とした健康被害の未然防止や、違法薬物の流通阻止による社会の安全・秩序強化に大きく貢献したと高く評価されたものです。現在、我が国の大麻事犯の検挙人員は急増しています。特に若年層における乱用拡大は顕著な状況です。こうした状況の中、地方厚生局麻薬取締部は、我が国で唯一、薬物犯罪の取締りを専門的に行う国の機関として、引き続き、関係省庁と連携しつつ、薬物の取締りを徹底し、国民の皆様の健康被害の防止に寄与していきたいと考えています。
質疑
- 記者:
- 先ほど大臣から発言もありましたが、診療報酬の改定作業についてお伺いします。本日、答申も受け取られましたが、改めて今回の改定の方向性やポイントについてお聞かせください。
- 大臣:
- 大きな方向性としては、物価や賃金、人手不足等の医療機関等を取り巻く環境の変化への対応ということが一つです。もう一つはやはり、2040年頃、高齢者人口がピークになりますが、これを見据えた医療機関の機能の分化・連携と、地域における医療の確保を進めていくこととしています。こうしたポイントを踏まえて、例えば、物価上昇・賃上げ対応については、持続的な物価高騰による物件費の増加を踏まえた物価対応料の新設や、入院料等の点数の引上げを行うこととしています。また、幅広い医療関係職種での賃上げを実現するため、令和6年度に創設したベースアップ評価料の対象職員の範囲の拡大を行うこととしています。また、地域で急性期医療やかかりつけ機能を担う医療機関等の評価や多職種連携・DXの評価、実態に応じた効率化・適正化など、時代の変化に対応した、様々な内容を含んでいるところです。厚生労働省としては、先ほども申し上げましたが、6月からの確実な施行に向けて、引き続き告示等の準備を進めていくこととなります。
- 記者:
- 今国会提出の医療保険制度改革関連法案についてお伺いします。一部の報道によると、医療保険制度改革関連法案に高額療養費制度の患者負担額を少なくとも2年ごとに検証する規定を創設するという報道がされています。今回の法案について、こういった規定を盛り込まれる予定でしょうか。この検討規定が仮に盛り込まれた場合、これまでの審議会の取りまとめにも検討された形跡はありませんが、その後、政府・厚生労働省内で検討されたのでしょうか。2点お伺いします。
- 大臣:
- 報道については承知していますが、次の国会への提出を目指している医療保険制度改革関連法案の中身については、現在検討中の段階ですので、その内容は決まっていません。引き続き、政府内で検討を深めていきたいと考えます。
- 記者:
- 今、大臣から「検討中」とお答えがありましたが、その検証規定を盛り込むことも含めて検討中と受け取られかねないので、その規定について、どのような検討をされているか、お願いします。
- 大臣:
- ご趣旨は、2年後に引き上げるのかということかと思いますが、現段階ではそれは検討していません。
- 記者:
- 新型コロナワクチンの健康被害の実態について伺います。大臣が前回おっしゃった、副反応疑い報告における2,302件という死亡報告数は、氷山の一角にすぎないのではないかという指摘があります。接種から数日後といった短期間で体調が急変して亡くなったにもかかわらず、報告に至らなかった事例はこの数字には含まれていません。実際、昨年9月5日に当時の福岡大臣が、救済制度で死亡認定された1,032件のうち、副反応疑い報告として上がっていたのはわずか306件だったことを明らかにしています。死亡認定事例ですら7割が報告されていなかったわけです。そこで質問ですが、国は、こうした接種後短期間で亡くなったものの、報告されていない事例が水面下にどれくらいあるのか、調査や推計を行っていますでしょうか。それとも、データはなく、実態は把握できていないのでしょうか。
- 大臣:
- ご指摘の調査や推計は行っていませんが、いずれにしても、(接種後の期間の)長短にかかわらず、厚生労働省から自治体に対して、医師等に必要に応じて副反応疑い報告を提出するよう促すことを依頼しているので、引き続き、必要な場合には、副反応疑い報告が確実に実施されるよう努めていきたいと考えています。
- 記者:
- では、2,302件の死亡報告は全体の一部にすぎない、ここまではお認めになりますか。
- 大臣:
- 2,302件については、副反応疑い報告において報告いただいている件数です。それは、医師等の判断によって報告していただいていると考えています。
- 記者:
- 水面下にもっとたくさんの死亡事例があるというのは、ここまではお認めになりますか。実際、救済制度の700件以上が入っていなかったわけですので。
- 大臣:
- もっと水面下にあるかどうかということについては、正直それを判断することはなかなか難しいと考えますが、いずれにしても、ドクターの方にそうした状況をしっかり把握していただいて、必要があれば報告してくださいということは、これまでも申し上げているところですが、それを更にこれからも十分お願いしていきたいと思っています。
- 記者:
- 福岡大臣が調べてくださったこの700件以上、7割以上が報告されていないというのが、水面下にもっとたくさんの死亡報告があるという証拠のように思えるのですが、大臣は違うとお考えですか。
- 大臣:
- この700件は既に救済制度の俎上に上っているものですよね。その中で700件が更に副反応疑いで出てきたということだと思います。それ以外のことについては、今のところはなんとも申し上げられません。
- 記者:
- 700件が副反応疑い報告に入っていなかったのです。この700件というのは、歴代大臣が死亡認定して、ご遺族に数千万円払っている事例です。死亡とワクチンとの因果関係を認めて。これが副反応疑い報告の2,302件には入っていないと。ということは、2,300件というのは、全体の死亡事例の中の一部にすぎないといった指摘というのは、大臣はどう思うかです。全体の一部にすぎませんよね、2,302件というのは。
- 大臣:
- それは必ずしもそうでもないのではないでしょうか。被害救済制度で救済されました。そのうち、副反応疑い報告がなかったというのが700件ということですが、それ以外の部分でどれくらいの件数が、本来であれば副反応疑いに報告があるべきだったかということは、なかなかそれだけで一概には申し上げられないと思います。そうしたことがないように、現場のドクターの皆様にはしっかり状態を把握していただいて、必要があれば報告してほしいと申し上げているところです。
- 記者:
- 実際に報告義務が厳密にある心筋炎ですら数十件報告がないというのは、ご存じのとおりかと思いますが、では、2,302件は100%報告されているという前提なのですか。それとも、他にも死亡報告漏れがあるものを前提に安全性の評価を行っているのでしょうか。2,302件の死亡報告をみて、重大な懸念はないと結論づけられているわけですが、これは大前提として、もっと水面下に死亡報告がある、でも、その一部をみて安全性に問題はないと評価されているのか、2,302件が、ほぼ100%近く報告が上がっているという前提で安全だと、重大な懸念はないと考えているのか、どちらでしょうか。
- 大臣:
- 我々としては、的確に報告していただいているものと考えていますが、それが100%かといわれると、そうではない可能性ももちろん否定はできないですが、いずれにしても、その2,300件については、しっかりとみていただいた上で、先ほど申し上げたようなことではないということだと理解しています。
- 記者:
- では、どれだけのスケールで死亡報告が漏れているかというのは全く分からないという状態ということでよろしいですね。スケール感です。
- 大臣:
- スケール感は事務方に聞いていただいて、我々としては、しっかり副反応疑い報告を一件一件みさせていただいて、その上で重大な懸念はないと判断しているということですので、そこはご理解いただきたいと思います。
(了)

