上野大臣会見概要

(令和8年1月23日(金)10:07~10:16 省内会見室)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
私からは特にありません。

質疑

記者:
先日の経団連との懇談会について伺います。懇談会において要望のあった裁量労働制の拡充については、どのような対応が必要とお考えでしょうか。また、懇談会の受け止めもお願いします。
大臣:
先般の経団連との懇談会においても、裁量労働制について、先方から、適用拡大についての企業側のニーズといったものについてのお話がありました。また、その中で、やはり労働者の健康確保ということを大前提に考えているといったコメントもあったと承知しています。やはり裁量労働制については、一方で審議会等においても長時間労働を助長しかねないといった声もあるので、今後検討するに当たっては、濫用防止措置や代替措置も含めて議論していく必要があるのではないかと考えています。いずれにしても、労働時間規制については、日本成長戦略会議の下に設けられた労働市場改革分科会で議論を進めることになるので、そうした状況も踏まえて、労働政策審議会においても、具体的な議論をしていきたいと思います。
記者:
生活保護費引下げの最高裁判決を受けた対応について伺います。昨日、社会・援護局長が原告側と面会して、お詫びを述べましたが、面会出席者からは、お詫びと謝罪は異なり、大臣が当事者の前で謝罪することを求めています。謝罪について、大臣の対応を伺います。また、原告側は、最高裁判決で引下げ処分が取り消され、当時の利用者に支払い直すという前代未聞の事態を招いたことについて、検証を求めています。当時の手続きや判断にどのような問題があったのかを明らかにし、再発防止を図ることは国民への説明責任を果たす上でも欠かせない作業と思いますが、なぜ検証に着手しないのか、理由を伺います。
大臣:
1点目ですが、これまでも、昨年の最高裁判決において違法と判断されたことに加え、追加給付を行う結果となったことについて、私自身も、国会等の場において、繰り返しお詫びを申し上げてきたところです。それは当然ながら、生活保護受給者の皆様をはじめ、広く国民の皆様に向けてお話させていただいたものです。2点目については、専門委員会の報告書でも指摘されていますが、再発防止を図ることは大変重要であると考えていますが、まずは、決定された対応方針に基づいて、できる限り早期に対象となる方に追加給付を行うことができるよう、その準備を進めることを最優先で取り組んでいきたいと考えています。
記者:
そうしますと、直接会って謝罪するというお考えは今のところないということでしょうか。
大臣:
先ほど申し上げたとおり、繰り返しお詫び申し上げているところですので、その中には当然、国民の皆様、そして生活保護受給者の皆様へのお詫びということであろうと考えています。
記者:
新型コロナワクチンに関連して2点伺います。前回1月20日の大臣会見において、昨年5月13日の参議院厚生労働委員会における薬機法改正の附帯決議「安全対策には、救済制度における情報も活かすこと」を紹介したところ、大臣は「附帯決議が今手元にないので正確な文言は分からないが、当然政府としてはそれを尊重する必要がある」とおっしゃいました。その後附帯決議を確認され、救済制度の情報を安全対策に生かすことを検討されましたでしょうか。2点目ですが、昨年9月5日の大臣会見において、救済制度死亡認定事例1,032名のうちたった306人分しか副反応疑い報告に報告されていなかったことが明らかになりました。副反応疑い報告において306人の因果関係の評価がどのような内訳になっているのか教えていただけますでしょうか。
大臣:
1点目については、附帯決議を確認しました。医薬品副作用被害救済制度の情報を安全対策に生かすということですが、これは予防接種法に基づくご指摘の被害救済制度について述べているものではないと考えています。2点目については、内訳として、副反応での因果関係の評価についてですが、αとβが合わせて数件あり、多くがγ評価となっているところです。
記者:
1点目ですが、今のご判断は大臣がされたものですか。たしかに、新型コロナワクチンについては、定期接種や臨時接種なので、予防接種健康被害救済制度という、また別の名前の厚生労働省の方の制度名がついています。たしかに、附帯決議はPMDAの方のものですが、これは普通に考えれば同等のもの、ただ定期接種か否かで判断が分かれていると考えるのが通常かと思いますが、この判断はどうされたのでしょうか。なぜ違うという判断をここでされたのか。
大臣:
読んでいただければ明らかですが、ここで記載されているのは、「安全対策には医薬品副作用被害救済制度における情報も活かすこと」ですので、正に文言どおりのことだと考えています。
記者:
では、大臣がその判断をされているのですか。
大臣:
僕の判断といいますか、実務的にもそうだと思いますし、ここに記載されていることを普通に読めばそういう判断だと思います。
記者:
では、その一文前は何について書かれていますか。
大臣:
一文前はそうですが、「また」以下のところは衆議院と同じ表現ですので、衆議院と同じ趣旨だと思います。
記者:
その一文前に書かれているのは何のワクチンについて書かれていますかね。文脈を読み取っていただきたいのですが。
大臣:
一文前は新型コロナワクチンですが、「また」以下のところは、繰り返しになりますが、衆議院と同じ表現になっているので、これは明らかに医薬品副作用被害救済制度における情報に限定されたものだと考えています。
記者:
ではそれから8か月経ちましたが、この附帯決議に関して何か進んだことはありますか。具体的にお願いします。
大臣:
これについてはPMDAの方で日々、薬機法の規定に基づいてPMDAにおいて副作用報告の評価を行うに当たって、医薬品の副作用の情報の動向等を参考情報の一つとして活用しているところです。
記者:
詭弁だと思うので、またこの件は追及させていただきます。2点目ですが、306人のうち、確認ですが、α判定が数件ですか。
大臣:
αとβ合わせて数件、ご案内のとおりですが、限られているので具体的に申し上げると、やはりこの救済制度を受けていらっしゃるかどうかということが特定されてしまう可能性があるので、そうすると個人情報との兼ね合いが出てくるので、大変恐縮ですが、そのような表現とさせていただいています。
記者:
情報不足等により評価できないが300件規模であるということでよろしいと思うのですが、この理由について教えていただけますか。なぜ評価不能なのか。
大臣:
医学情報等に基づいて審議されてそのような判断をされているものだと考えています。
記者:
情報不足等ということなので、情報を取得して因果関係評価を進めるおつもりはありますか。
大臣:
引き続き、科学的知見の収集には努める必要があると考えているので、専門家の皆さんに評価いただきながら、ワクチンの安全性の評価を適切に行っていきたいと考えていますが、特に新たな知見というものが得られた場合には、速やかに医療機関に情報提供を行っていきたいと考えています。
記者:
新たな知見が、救済制度の申請資料にはあるではないですか。カルテがついていますので。副反応疑い報告の方は、FAXで医師の方が数行かけるくらいしか分量がないわけです。それで情報不足となっているわけですから、救済制度、人によってはもう数百枚とか数千枚規模になる膨大な資料があるので、それを安全性対策として生かすべきではないでしょうか。
大臣:
いずれにしろ、審議会に共有することについては、先般から申し上げているとおり、慎重な検討が必要だと考えています。ただ、これに共有するということになった場合には、個人情報保護との関係もいろいろあるかと思うので、それぞれの制度や役割の違いを国民の皆さんに正しく理解していただけるかどうかといったことを踏まえて、可能かどうかということについては検討していく必要があろうかと思います。
記者:
個人情報というのであれば、ではご遺族に救済制度の情報を副反応疑い報告に使ってよいかという確認等を検討されているのですか。
大臣:
制度の建て付けとしては、ご家族等にのみお知らせするということになっており、それ以上のことは決まっていません。

(了)