上野大臣会見概要

(令和8年1月14日(水)16:31~16:40 文京区社会福祉協議会)

広報室

会見の詳細

発言要旨

大臣:
私から冒頭申し上げたいと思います。本日は社会福祉法人友愛十字会砧(きぬた)ホームと、国立成育医療研究センター、またNTT東日本関東病院、そしてこちらの文京区社会福祉協議会を訪問させていただき、現場を拝見させていただきました。関係者の皆さんから丁寧なお話をお伺いさせていただきました。
まず砧ホームにおいては、生産性向上に先駆的に取り組む介護現場の方を視察させていただき、そうしたことによる職員の皆さんの働き方改革や質の高い介護サービスの提供と、そういったお話を頂戴しました。国立成育医療研究センターにおいては、令和6年10月に設置された、女性の健康総合センターにおける、女性の健康や疾患に特化した研究、データセンターの構築、情報発信等にかかる取組などをお伺いしました。また、あわせて、病院の方では、新生児の集中治療等の実情等についても拝見させていただいたところです。またNTT東日本関東病院においては、ICTを活用した業務の効率化に取り組んでいただいているので、そうした取組の効果、労働時間の減少等について、お話をお伺いしてまいりました。また文京区社会福祉協議会においては、頼れる身寄りがいらっしゃらない高齢者等への支援に関する具体的な取組を伺い、工夫されている点や課題などについて、お話をお伺いしたところです。
厚生労働省としては、本日お伺いした内容も踏まえて、先般12月に社会保障審議会介護保険部会・福祉部会の取りまとめがありましたが、こうしたことを踏まえて、制度の見直しなどを検討していきたいと思っています。まずは介護現場の職場環境改善に向けて、都道府県等とも連携しながら生産性向上の推進に取り組んでいきたいです。また頼れる身寄りのない高齢者等については、必要な法的措置も含め、準備を進めていきたいと考えています。また女性特有の健康課題への対応については、これは官邸の方で会議体が設置されましたので、そうした場も活用しながら取組を推進していきたいと思っています。また同時に、医療機関の現場の業務の効率化や職場環境改善の取組については、令和7年度の補正予算において、業務のDX化に取り組む医療機関を支援する費用を計上していますが、今後継続的に支援することができるように、所要の法改正を念頭に置いて、地域医療介護総合確保基金の中に新たな事業を創設するなど、必要な制度的対応についても、検討を進めていきたいと思っています。引き続き現場の皆さんのお話を丁寧にお伺する中で、政策を前に進められるよう取り組んでいきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。

質疑

記者:
最後に視察された社会福祉協議会の関連で、身寄りのない高齢者の支援として、その審議会では、制度の見直し、新しい事業の取組というところで取りまとまっていますが、新しい事業についての意義だとか、今後どのように厚生労働省して具体的に制度設計を行っていくかなどについて、あればお願いします。
大臣:
今後人口減少や高齢化が更に進展します。そうした中にあっては、やはり単身の単身高齢世代が増加していくといった傾向は更に強まっていくと考えていますので、今日お話をお伺いしたように、頼れる身寄りのない高齢者がこれから増加をする傾向にあるのではないかと考えています。そうした皆さんへの支援をしっかりやっていく必要があるのではないかと。そういった意味では文京区の取組は、非常に意味のある先を見据えた取組だと考えています。昨年12月に社会保障審議会の福祉部会に取りまとめられた報告書がありますが、それについては、頼れる身寄りがいない高齢者等に対する日常生活の支援や円滑な入院等の手続き支援、また死後事務の支援を行う事業、こういったものを第二種社会福祉事業に位置づけるということとされているので、そうした報告書の内容も十分に踏まえて、必要な法的措置も含めて、厚生労働省として対応を進めていきたいと考えています。
記者:
医療や介護のところで伺いたいのですが、医療や介護の分野では現役世代の保険料抑制も求められる一方で、経営などが苦しい所へ支援を届けて、現場を守っていくことも重要だと思いますが、そのバランスや財源確保の必要性など、現場を実際にご覧になってお感じになったことがあれば教えてください。
大臣:
まず医療や介護現場の支援については、物価高、賃上げ、そうした状況に直面されており、これについては非常に厳しい状況ですので、補正予算、報酬改定等で対応していくこととしています。これについてはもうご案内のとおりですが、例えば、令和7年度の補正予算においては、合計約1.4兆円規模の医療・介護等支援パッケージを措置していますし、また重点支援地方交付金についても拡充されています。こうしたものを十分に活用していただきたいと思っています。とりわけ、このパッケージについては、病院については国が直接病院に支給させていただきますし、診療所・介護施設については地方自治体経由という形になりますが、昨年度の補正予算よりも3ヶ月程度は前倒ししていきたいと考えていますので、迅速に対応していきたいと思っています。一方で、社会保障改革を進めるに当たっては、やはりその制度自体が持続可能だということが非常に大事だと思っています。今日視察させていただいた中でも、やはり介護・医療の現場でDX、IT、そうしたものを活用した新しいサービスというのはどんどん出てきていますし、そうしたものが現場の負担感を軽減している、これは間違いないと思います。そうしたことでこれから人口が減って人手もなかなか賄えないという状況の中でもしっかりとした社会保障が維持されるように、しっかり改革を進めていくことは必要だなということは改めて実感しました。
記者:
頼れる身寄りのない高齢者の支援についてお伺いします。先ほどおっしゃっていたように、全国展開を二種事業として全国の社会福祉協議会は展開していく方針だと思いますが、その上での課題や厚生労働省としてはどのような支援をしていくお考えでしょうか。
大臣:
事業を実施される段階では、いろいろな対応が出てくると思うんですね。やはり全国展開をする場合に、無償で提供されるサービスもあれば、あるいは有料でということもあって、そうしたところで若干差異が出てくるかと思います。ただ、今日お伺いしても、やはり社会福祉協議会でやっていただく上で、その必要な財政的な支援、自治体で頑張っていただいていますが、そうしたものをこれからどうしていくかということも課題だろうと思いますし、あるいは、民間事業者、例えば、他の社会福祉協議会とか、社会福祉法人との関係協力、あるいは、介護施設との関係協力、そうしたものをどう上手く構築していくかということも課題だと思いますので、そうした点については、厚生労働省としても、しっかりサポートできるところはサポートしていきたいと思っています。
記者:
もう1点、高市総理大臣は、通常国会冒頭で解散の意向を固めたとの報道が出ていますが、仮に解散となった場合、来年度の予算の年度内成立が難しくなるとみられていますが、その場合、本日視察した医療機関・介護施設への処遇改善や、社会保障制度改革など、厚生労働省の施策への影響については、どのように考えますか。
大臣:
解散については、総理の専権事項となりますので、私からはコメントは控えたいと思いますし、それを前提にして予算への影響等についてのコメントも、恐縮ですが差し控えさせていただきたいと思います。

(了)