福岡大臣会見概要(ハローワーク後)
(令和6年11月7日(木)15:53~15:59 マザーズハローワーク東京)
広報室
会見の詳細
発言要旨
- 大臣:
- 本日、ハローワーク渋谷、そして東京わかものハローワーク、マザーズハローワーク東京を視察させていただきました。求職者と求人元の企業とはどのような形でマッチングを促進しているのか、そういった観点で様々拝見させていただきました。例えば、このマザーズハローワークでは、お子さんを育てながらの方や若い方、それぞれの方々のニーズといったものをしっかりと把握しながらマッチングに結び付けるという、きめ細やかな対応をされていると感じました。また、求人企業に対しては、職務内容や職場環境、そういったものを具体的にして、どのようにしたら求職者を惹きつけることができるのか、求職者に対しての求人票の在り方も含めて、そういったサポートもされているということで、双方がどのようにしたらマッチングが上手くいくかといったことを、きめ細やかに行っている現場をつぶさに拝見することができて、大変意義があったと思っています。また、医療や介護、保育分野などにおいては、今、なかなか人材確保が難しいということもあり、専門窓口が主催して、実際に求職者の方々にお越しいただき、面談をする場を設けられたり、本日も実際に行っていらっしゃるところを拝見させていただきましたが、そういった取組を進められているというようなことも、ほぼ毎日やられているということも伺いました。こうした取組を進めていく必要があると思っています。今、ご承知の通り、深刻な人材不足にありますので、そういった積極的な支援や付加価値の高い職業相談等、企業にとっても求職者の方にとっても、ハローワークがさらに役に立つものとなるように、今後とも現場の方々のご意見を伺いながら、取組を充実化させていきたいと考えています。
質疑
- 記者:
- 今後の、視察を踏まえての施策への反映という点で伺いたいのですが、今、物価高もあり、企業が求人を出したくてもなかなか新たに人を採用できる余裕がないというような状況もあると思います。こういう物価高の中で、この労働市場・雇用情勢の改善に向けて、今後、政府がとりまとめる経済対策で何か対策を検討されていることがあればお伺いできればと思います。
- 大臣:
- 物価高対応を主たる目的として、この後、補正に向けて各省が準備をしているということです。厚労省に関していえば、今日もなかなか人が集まらないといわれている医療や福祉分野、こういったところはニーズがあるにも関わらずなかなか人が集まっていただいていない、そういう状況がある中で、1つの要因としては、現場で求められる職務の重さに対して、賃金の上昇がなかなか他産業に比べて思った通りについてきていないという現状があると認識してますので、そういった部分をどのように埋めることができるのかというところは、1つの大きな課題になるのではないかと思います。
- 記者:
- その辺りも含めて検討されたいということでしょうか。
- 大臣:
- そうですね。詳細は今詰めていますが、そういったことも含めて何ができるかしっかり詰めていきたいと思っています。
- 記者:
- 今おっしゃったのは、処遇改善のようなところも求めていきたいということでしょうか。
- 大臣:
- どういった形で処遇改善を求められるかということですが、やはり人材が集まらない、特に医療・福祉分野でいうと公定価格で決まっている部分というのも大きいため、そういったところに人が安心して集まっていただけるためにはどのようなことが必要か、それは短期的には補正ですし、中長期的には別の施策ということもあるでしょうが、そういったことを踏まえて検討を進めていきたいと思っています。
- 記者:
- 今、自民党の税調の方では、国民民主党が主張されている103万円の壁の引き上げを含めた議論が進んでいますが、そうした基礎控除の壁が引き上がれば、大臣もおっしゃられた、人手不足より働く人が増えて人手不足も解消するのではないかという指摘もありますが、大臣のなかで、そうした103万円の壁の引き上げが労働市場や労働者の環境についてどのような影響を与えるのかというところと、また、大臣ご自身が壁の引き上げについて、どのようなご意見を持っているのかお願いします。
- 大臣:
- まず、年収の壁も含めて、色々と雇用を躊躇したり、そこを抑制するような要因があるとすれば、どういったところに要因があるかということは、しっかり考えていかなければならないと思っています。その上で、今おっしゃられた年収の壁をどのようになくしていくか、それは税の部分もそうですし、社会保険なども色々あると思いますが、どういったところをどうやって検討していくかということは、今、公党間で協議されている最中ですので、その中身について制度を所管する私としては具体的なコメントは避けさせていただきます。いずれにせよ、先ほど申したように、やはりその働きたいと思っている方がいらっしゃって、その働きを抑制する要因というものがあるとすれば、それがどこにあるのか、どのようにすれば上手い解決になるのかということは、しっかりと見極めていかなければならないと思っています。
(了)