福岡大臣会見概要(石川県視察後)

(令和6年10月20日(日)18:22~18:30 石川県庁)

広報室

会見の詳細

発言要旨

大臣:
1月に起こりました地震並びに先月の豪雨災害によりお亡くなりになられた方々に、心から哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた皆様方に心からお見舞いを申し上げます。本日被災地を視察させていただきました。地域の皆様が直面している困難な状況を直接伺い、そして目の当たりにすることになり、厚生労働省としても関係府省庁と連携し、対応を進めていく決意を新たにさせていただいたところです。特に本日こうして知事のところにもお伺いをいたしましたのは、雇用調整助成金について、かねてから強いご要請をいただいておりました。特例措置が300日ということで、今年で切れることになっているわけですが、9月に豪雨災害があったということを受けて、能登の地域におきましては、来年1月以降も現在と同様の休業支援を一定期間受けられる方策を講じてまいります。また、労働者の方々が被災企業に在籍しながら働くことができるよう、手厚い助成措置についても講じてまいりたいと思います。引き続き、被災された皆様方が1日でも早く元の生活を取り戻すことができるよう、全力で後押ししてまいりたいと思いますし、地元の石川県の皆様方ともしっかり連携をとっていきたいと思っています。

質疑

記者:
これまで石川県や被災自治体からかなりの支援の要請があったと思います。その中で岸田前首相や、今月頭にも石破首相が被災地を訪れている中で、なかなか雇用調整助成金の特例措置の延長というものが踏み出せなかったかと思いますが、大臣は今回視察でどのように被災地の状況を受け止めてこういった特例措置の延長というお考えに至ったのかお聞かせください。
大臣:
かねてから馳知事からも強くご要請いただいていますし、例えば地元選出の国会議員の先生方からも再三再四にわたり同様のご要請をいただいておりました。今日私は、直接輪島の商工会議所の方々であったり、和倉温泉の関係の方々と意見交換をする中で、再度強い雇用調整助成金の延長についてのご要請があったところです。これまで色々な方の強いご要請を受けて関係省庁と調整を重ねてきたところでありますが、1年ということでありますと今年の年末で今の特例措置が切れるということにあたって、今後の雇用について不安視していらっしゃる方がたくさんいらっしゃる中で、このタイミングで発表させていただきたいという思いで今日はお邪魔をさせていただいたということであります。
記者:
能登地域についてということでしたが、これはいわゆる1か月前の豪雨を受けてこの地域に限っての延長ということになったのでしょうか。
大臣:
元々の震災からの復興に加えて、豪雨災害が顕著であった、そうした地域に対して引き続き特例措置を講じていくという観点で判断をさせていただいたということです。
記者:
延長期間につきまして、一定期間ということですが、現在具体的に何日間を予定しているのか、また、再度確認になりますが、対象地域は現在の対象地域全てではなく、水害のあった一定の地域についての延長ということでよろしいでしょうか。
大臣:
まず期間につきましては、これまでも元旦の震災から1年、300日ということですが、加えて300日、もう1年間延長をするということでお伝えをさせていただいたところであります。エリアについては能登地域です。
記者:
300日ということで、早めに復帰した会社にとっては年内に切れてしまうという会社もあると思います。年内の場合はどのようなかたちになりますか。
大臣:
細かくは補足させますが、300日は当然休日もあるので、300日で年内まかなえられているという認識でおります。
職業安定局長:
基本的にウィークデイで数えるので、1年が300日であればフルフル1年になりますので途中で切れることはないですし、逆に実際に早めに卒業している会社の方が多いので、そういったところが例えば今回の豪雨でまたピンチになって休業ということになれば、元々の根っこが地震にある限りはまた再開できます。現に輪島でそういったご相談がきています。なので、年内に切れるところは特にないと思います。
記者:
これまで林官房長官もこちらにいらっしゃった時に「補助金を延長することについては、モラルハザードがある。本来は休業期間は短ければ短いほどいい、それをもし国が延長してしまうと休業が長引くことを国として認めることになってしまうかもしれないというところでなかなか難しい判断だ」という話をされていたのですが、その辺りどのようにクリアされているのでしょうか。
大臣:
今日は関係省庁とも調整の上で発表させていただいています。今日、例えば和倉温泉では、色々な話を伺う中で、当然企業としても地域の中で求人があったりしますので、在籍型出向でなるべく地域の中で働いていただこうということでご努力いただいていますが、やはり色々な地域事情であったり、家庭のご事情であったりということで、なかなかそこに当てはまらない方がいらっしゃることも事実だということをたくさんの方々から伺いました。そういった方々に対して11月になろうとしていますから、年末にそれが切れてしまうということで、そういった方々が生活できないということがあってはならないという観点から、1年間延長させていただく。その中で、また、それぞれの地域の中でしっかり働いていただける環境を延ばした期間の中で模索をしていただく、そういう意味合いの中で判断させていただいたということです。
記者:
知事は災害救助法に福祉を位置付けるようにと強く、これは全国知事会も要請しているのですが、改めて厚労省の大臣として必要性やご見識があればお願いします。
大臣:
今のご指摘のところは、例えばDMATに対して、DWATによる福祉的な支援が法的に位置付けられていないということも含めてご指摘いただいているということは承知しています。そこはどういった災害救助法の在り方がいいのか検討が進められている状況ですから、今のご指摘があったようなことも含めて政府として今後の方向性を見出していきたいと考えています。

(了)