武見大臣会見概要

(令和6年7月5日(金)10:43~10:54 省内会見室)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
本日、閣議において「死因究明等推進計画の変更について」を決定いたしました。本計画は、令和3年6月に閣議決定された死因究明等推進計画に関して、死因究明等推進基本法の規定に基づき、施策の進捗状況を踏まえ、3年に1回の検討を加え、変更したものとなります。本計画では、死因究明等の到達すべき水準のほか、人材育成や実施体制の整備等、講ずべき施策を取りまとめております。引き続き、関係府省庁との連携の下しっかり取り組んでまいりたいと考えております。 
7月7日から14日まで、アメリカ合衆国のサンフランシスコ、ワシントンD.C.に出張いたします。7月8日と9日は、創薬エコシステムにおいて世界を牽引する都市であるサンフランシスコにおいて、創薬に関わるキープレイヤー等との面会や視察を行うことにより、我が国が今後構築する予定の創薬エコシステムに関する政策の推進に繋げていきたいと考えています。また7月11日と12日は、ワシントンD.C.において米国のベセラ保健長官と保健政策に係る対話を行う予定としているほか、日本政府が世界保健機関、世界銀行と連携し、途上国の保健医療強化に向けた人材育成を担う「UHCナレッジハブ」の設立に向けた協議を行い、政府関係者、関係国際機関への理解促進を図りたいと考えております。 

質疑

記者:
年金の財政検証についてお伺いします。一昨日3日に財政検証結果が公表され、5年前の前回検証と比べて所得代替率の低下が抑えられる見通しとの結果が出ました。検証内容について大臣はどのように受け止めていらっしゃいますか。また、今後は検証結果を踏まえた年金制度改革の議論も進んでいくものかと思いますが、大臣として特にどのような点の改革を進めるべきとお考えになっているかについてもあわせてお聞かせください。 
大臣:
今月3日に公表した公的年金の令和6年財政検証では、近年の女性や高齢者の労働参加の進展、積立金の運用が好調だったことにより、5年前の前回の財政検証と比べて将来の給付水準が上昇いたしました。1人当たり成長率をゼロと見込んだケースを除き、将来にわたって所得代替率50%を確保できることが確認されました。この結果を踏まえますと、公的年金制度の持続可能性が確保されていることが改めて確認されたと考えます。今後は、今般の検証結果も踏まえ、制度見直しに向けた具体的な検討を進めていく予定です。その際には、被用者保険の適用拡大などを通じた働き方に中立的な社会保障制度の構築、全国民に共通する基礎年金の給付水準の確保といった視点の下、検討を進めることが特に重要と考えております。引き続き、年末の社会保障審議会年金部会の取りまとめに向けて、関係者と丁寧に議論を進めていきたいと考えています。 
記者:
労災保険の最高裁判決について伺います。最高裁が昨日、事業主は国の労災決定そのものに不服を申し立てできないという国の主張を認める判決を下しました。判決の受け止めをお聞かせください。また判決では、保険料の算定に対して不服申立てができる現状の制度を認めましたが、いわゆる「メリット制」が労使間の争いを招いているとして、制度そのものの見直しを求める声もあります。この点について大臣のご認識をお聞かせください。 
大臣:
労災給付の支給決定に対して事業主が取消しを求めた訴訟ですが、昨日、最高裁において判決が言い渡され、事業主が支給決定の取消しを求めることは認められない旨の国の主張が認められたものと考えております。厚生労働省としては、メリット制により労働保険料の負担が増える恐れのある事業主の手続保障を図るため、令和5年に、事業主が労働保険料に係る不服申立て等において、労災保険給付の支給要件非該当性を主張することができるよう従前の取扱いを変更したところです。また、ご指摘のメリット制では、企業の労働災害が増減すればそれに応じて保険料額も増減されることから、事業主の災害防止努力を促進するとともに、事業主間の負担の公平を図る意義があると考えています。引き続き、こうした適切な運用に努めていきたいと思います。 
記者:
我が国の保健政策の背景についてお尋ねします。武見大臣は2021年4月、日本国際問題研究所が主催のウェビナー「UHCの今日的意義」の基調講演の中で次の発言をされています。「グローバルヘルスと人間の安全保障運営委員会のタスクフォースで採択された案件というのはそのまま国際保健戦略特別委員会でも採択されて、政調審議会を通じて自民党の政策になるという1つの政策決定プロセスがデザインされている」、「実は主たる活動の資金源はビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団」と発言されています。つまり日本の国際保健政策はビルゲイツによって差配されていると理解してよろしいでしょうか。 
大臣:
全くそうではないと思います。国家政策は、様々な議論やプロセスを経て決定されます。また、「グローバルヘルスと人間の安全保障運営委員会」は官民合わせて数十名に上る方々が参加していて、各分野の方々から活発な意見交換が現実にできております。ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団は、その出資団体ではございますが、この他ユニセフ、WHO、世界銀行などと同様に委員会のオブザーバー機関にすぎないことから、実際に支配されているといったことは全くございません。 
記者:
武見大臣が、自民党の国際保健戦略特別委員会の委員長を務められていた期間が何年間かございました。この間2つのタスクフォースを下に抱えて、実際ここでの提案が国の政策になっていたというのは事実ですよね。 
大臣:
そうしたプロセスの中には様々な方の意見がそこには組み込まれていて、決して単一の簡単な独裁的な意思決定がそこでできるということは全くありえません。むしろ我が国においては、非常にグローバルヘルスに関わる多方面の方々がこうしたプラットフォームをつくって、意見交換ができて、そして重要な情報については共有できるという極めて類稀なる仕組みが我が国にはあって、それがこのグローバルヘルスの分野における我が国が大変主導的な役割を担える大事な基盤になっていると私は思います。 
記者:
武見大臣がこの2つの委員会の委員長を務めていたことによってある程度この政策というものがビルゲイツの意図が反映されていた部分があるという事はお認めになりますか。 
大臣:
全く認めません。邪推です。 
記者:
最後に一般論として伺います。国の保健政策が民間の、しかも外国の一実業家の位置で決められているとしたら問題だと思いますか。 
大臣:
全くそういうことはありません。 
記者:
そういうことがあったとしたら。 
大臣:
ありません。 
記者:
シェディングの問題について質問します。この場合のシェディングとは、mRNAワクチンを接種することにより産生されたmRNAやスパイクタンパク質が、エクソソームによって他者の細胞に伝播し、また、それが接種者の呼気などを介して非接種者に拡散されるという現象のことです。この秋から接種開始予定の、次世代mRNAと呼ばれ、自己増殖すると言われるレプリコンワクチンについて、SNS上などでこのシェディングについて懸念・心配する声が非常に多く見受けられます。そもそもシェディングについての臨床試験は行われているのでしょうか。もし行われているのであれば、臨床試験結果を公表し、シェディングの問題は杞憂なのかどうか明確かつ科学的なデータをもって国民に示すべきだと考えますが、武見大臣のお考えをお聞かせください。 
大臣:
お尋ねの「シェディング」と呼ばれる現象というものが、科学的知見として現在存在するということについて全く承知をしておりませんので、お答えのしようがありません。 
記者:
この質問は以前武見大臣にしたことがありまして、その時にはご指摘のようなワクチンの非接種者から当該ワクチンに含まれる物質などが他のものに伝播するような事象は今のところ確認されておりませんというお答えをいただいています。 
大臣:
私は少なくとも、実際にそれ以上の知見は全くございません。 

(了)