武見大臣会見概要

(令和6年7月3日(水)14:34~14:43 国立病院機構村山医療センター)

広報室

会見の詳細

発言要旨

大臣:
 本日は、多磨全生園とそれから国立感染症研究所のBSL-4の施設と、この国立病院の村山医療センターに視察にまいりました。特に、ハンセン病の施設としての全生園。私初めて訪問させていただき、やはり過去の歴史を含めて極めて深刻な問題があったこと、厚生労働行政を預かるものとしてしっかり認識しなければならないということを、改めて肝に銘じました。また、このBSL-4施設については、これからまた1類の極めて危険な病原性の感染症が将来パンデミックになる可能性は確実にあります。その時のために、来年4月1日にはJIHSが発足します。この現在の感染研の付属施設であるBSL-4の施設も、JIHSの研究所としてその役割を果たしていただくことになりますので、改めてそうした観点からも体制の強化を図らなければならないと思い、視察した経緯があります。また、当村山医療センターについては、今現在、医政局長の下で国立病院機構の在り方についての検討を進めていただいています。この国立病院機構というものについては、当然、地域医療の中での重要な支援型病院として、その役割を果たしていただくことが当然あるわけですが、それに加えて、国立病院の本来機能の中には、臨床研究ないし高度の臨床を提供するという重要なマンデートがあります。そちらに関しては、必ずしも国立病院機構の各病院がそうした役割を果たしてきたとは言いがたいということが現実にはありました。当病院に関してみれば、脊椎損傷に係る様々な症例数があり、そして高度先進医療としてこの分野の特徴ある役割を担える、そうした病院であろうと考え、改めて視察させていただき、国立病院機構の中で高度の先進医療を提供するセンターとはいったいどういうものであるべきか、これを考えるために本日はここにやってきました。以上、3点についての問題意識を持って、本日は視察をさせていただきました。まずは、私からの発言とさせていただきます。

質疑

記者:
ハンセン病に関して伺います。大臣も先日会見で答えていただきましたが、熊本の菊池恵楓園でこの間報告書が公表されまして、その中で「虹波」という開発中の薬を入所者に投与していたということが報告されました。その報告書の中では、本日大臣が視察された全生園でもそういった臨床試験が行われていたと指摘されていますが、本日の入所者との意見交換の中でその話は出ましたでしょうか。
大臣:
出ませんでした。しかし、実際にこの問題は私が非常に深刻な問題として過去の歴史の中で正さなければならない問題の重要な1つであろうと思っています。したがって、その検証をこれからも継続してしっかりと進めていただくということが必要と考えます。
記者:
菊池恵楓園では報告書という形で出ましたが、全生園の方でも調査や研究というのは進めるお考えはありますでしょうか。
大臣:
これはやはり、まずは菊池恵楓園の方の研究調査をまずしっかりとやっていただき、その結果をしっかりと見ながら、私共とさらに続けてどういう調査が必要かということを踏まえて、改めて考えます。その上で、やはりしっかりと歴史の中にそうした事実関係ははっきりと残しておきたいと思います。
記者:
つい先ほど年金の財政検証結果が公表されましたが、そちらの受け止めと、今後の制度改正をどのように進められていくか、それから今回国民年金の納付期間が45年から見送る方針とのことですが、その判断に至った理由についてあわせてお願いいたします。
大臣:
まず公的年金の「財政検証」ですが、国民年金法及び厚生年金保険法に基づき、少なくとも5年ごとに、概ね今後100年間の公的年金財政の見通しについて作成し公表するものです。今回もそれに則って発表されました。令和6年の財政検証については本日7月3日、社会保障審議会年金部会において公表したと承知しています。その結果については、近年の女性や高齢者の労働参加の進展や積立金の運用が好調であったことにより、5年前の前回の財政検証の結果と比べ将来の給付水準が上昇し、将来の経済成長率を高いものから1人当たり成長率がゼロのケースまで4つのケースにわけて検証したもののうち、1人当たりの成長率をゼロと見込んだケースを除いた3つのケースにおいて、将来にわたって所得代替率50%を確保できることが確認されました。この結果を踏まえれば、公的年金制度の持続可能性が確保されていることが改めて確認できたと私は思います。今後は今般の財政検証の結果も踏まえて、社会保障審議会年金部会において年末に向けて取りまとめていただくということになっておりますので、年金はやはり国民の生活に密接に関わる問題ですので、年末までに丁寧に、しっかり議論させていただきたいと思います。
記者:
納付期間延長の見送りの判断についてはいかがでしょうか。
大臣:
基礎年金の給付水準については、被用者保険の更なる適用拡大等を通じた改善は必要だと考えています。ただ、本日公表した今回の財政検証及びオプション試算の結果を踏まえると、次期改正において、基礎年金の拠出期間を延長し、国民に追加的な保険料負担を求めてまで給付水準を改善する必要性は乏しいという受け止めをしました。
記者:
ハンセン病の件で、入所者の高齢化というものが1つ問題となっているかと思いますが、今回、実際に意見交換されたり現地に視察され、その辺感じたこといかがでしょうか。
大臣:
やはり、大変ご高齢の方が多くなっているということを踏まえ、そうしたご高齢の方に対する介護・医療のバックアップ体制、もう非常に現地のスタッフの方々が丁寧にやっておられる、これに非常に敬意を表したいと思います。その上で、院内の医療サービスだけでは対応できないという場合には、その必要な関連する地域の病院で対応することができるように、体制としては整えられているということを伺いましたので、そうした体制を今後ともしっかりと維持・発展させていく必要性があると思いました。

(了)