武見大臣会見概要

(令和6年6月25日(火)10:45~10:57 省内会見室)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
冒頭は特にございません。 

質疑

記者:
長崎の被爆体験者を巡る問題についてお尋ねします。長崎原爆に遭いながら国に指定地域外とされ、被爆者認定されていない「被爆体験者」を巡り、厚生労働省が放射性物質を含む「黒い雨」などの降下状況を検証するため実施した被爆体験記調査の結果で雨と飛散物の記述が計200件確認されました。ただ、厚労省は専門家の意見を踏まえ、「降雨などを客観的事実として捉えることはできない」と結論付けました。この結論に関し長崎の被爆体験者や医療関係者からは疑問の声が上がっており、長崎市も厚労省に詳細な説明を求める方針を示しています。大臣はこの結果や関係者の声をどのように受けとめられ、厚労省として長崎市に対し今後どのような説明をしていくお考えですか。ご見解をお聞かせください。 
大臣:
長崎県・市からの要望を受け、被爆体験記における降雨等の記述を調査したところです。雨が降らなかった等の天候そのものに関する記述を網羅的に確認していないこと、そして被爆から相当の年数が経過した後に執筆されたため、記憶の修飾がなされている可能性があることなどから、降雨等を客観的事実として捉えることはできないとの意見をいただいたところです。これを受けて厚生労働省としては、今後、天候そのものに関する記述を網羅的に確認することとしています。こうした調査結果については6月11日に長崎県・市に報告・説明を行っていますが、ご要望があれば、改めて長崎市に対し降雨等を客観的事実として捉えることができなかった理由などを丁寧に説明したいと考えています。厚生労働省としては引き続き、米国が設立した原爆傷害調査委員会、ABCCといいますが、広島、長崎において実施したとされる原爆投下後の残留放射線に関する調査の結果を捜索するとともに、長崎県・市とも対話を続けながら必要な対応を行っていきたいと考えています。 
記者:
今年の最低賃金の改定を検討する中央最低賃金審議会が今日から始まります。改めてどのような議論を望むかお聞かせください。また、現在の最低賃金は東京都で1,113円と最も高く、岩手県が893円と最低で、220円の差があります。地域間格差をどのように是正していくのか大臣のお考えを教えてください。 
大臣:
本日、中央最低賃金審議会に対し令和6年度の最低賃金改定の目安について私から諮問を行い、そして審議が開始される予定です。骨太方針2024において「地域間格差の是正を図る」とされております。これにも配意し、昨年を上回る賃上げの状況などを考慮した真摯な議論がなされることを期待しています。また、最低賃金をはじめとする賃金の経済政策としての役割や物価を上回る賃金の上昇への期待感も踏まえたご議論をお願いしているところです。 
記者:
新型コロナワクチン接種者が献血した血液がワクチン未接種者に輸血された場合の問題について質問します。2022年12月8日CNNが、ニュージーランドで心臓手術を必要とする生後6か月の男の子が、新型コロナワクチン接種者からの輸血を拒む両親のために手術ができず、高裁の判断で一時的に後見人の保護下に置かれたと報じました。この男の子の両親は「新型コロナワクチン未接種者から提供された血液しか使わせない、ワクチンを接種した人の血中にはスパイクたんぱく質が存在し、そのたんぱく質が輸血に関連した予想外の死をもたらす」と主張していたとのことです。また2022年2月には、米国ワシントン州のスポ―ケンの病院で生後45日の乳児が、コロナワクチン接種者の血液を輸血して24日後に左膝から心臓まで続く巨大な血栓症が生じて死亡する事例が発生したことも明らかになっています。これは新型コロナワクチン接種者の採血制限の話ではなく、ワクチン接種者が献血した血液がコロナワクチン未接種者に輸血された場合に生じ得る健康被害の話です。現状、厚生労働省において、新型コロナワクチン接種者の血液を輸血したワクチン未接種者が何らかの健康被害を被ったという事例が確認されていますでしょうか。また、そもそも献血の際そして輸血の際、ワクチン接種者の血液と未接種者の血液の区別は行われているのでしょうか。 
大臣:
ワクチン接種後の採血制限は、接種後の発熱等が多く認められている期間を考慮し、接種後24時間で献血者の安全性は確保可能と考えられています。さらに安全性を高める観点から接種後48時間ともしています。これは審議会における新型コロナウイルス感染症に関する知見等を踏まえて定めたもので、科学的・国際的にも妥当と考えています。このため、献血の際にも接種者と未接種者の区別は行っておりません。そして血液製剤の安全性については、医薬品医療機器等法に基づき医師や製造販売業者から常に国内外の情報を収集しています。これまでに新型コロナワクチン接種者の献血血液由来であることを原因として血液製剤の副作用が生じたとする報告は承知していません。今後も引き続き、血液製剤の安全性確保に努めてまいりたいと思います。 
記者:
今、大臣が、接種者の献血についておっしゃったと思いますが、その接種者の献血した血液を輸血する場合にも、問題になる事例は確認されていますか。 
大臣:
ないです。 
記者:
今月、人口動態統計月報年計(概数)が公表されました。昨年の2023年の死亡数が1,575,936人と公表されました。これは厚生労働省所管の国立社会保障人口問題研究所が昨年公表した死亡数推計値1,482,497人を約93,000人も上回っています。死亡数の推計値は高齢化を加味した上で設定されていますし、また、コロナの死亡数は前年より約10,000人減っています。2022年に引き続き、2023年もコロナや高齢化では説明できない、日本人の謎の大量死が起きていますが、この原因について厚生労働省ではどのようにお考えでしょうか。 
大臣:
この人口動態統計の死亡数というのは、死亡届を転記した調査票を集計しているものであるのに対して、国立社会保障・人口問題研究所が作成した「日本の将来推計人口」は、2020年の実績を基準として、過去から現在に至る傾向・趨勢を将来に投影する形で推計されています。このように、両者は集計方法等が異なるために、数値に乖離が一定程度生じるものと考えます。令和5年、2023年の人口動態統計における死亡数については、対前年比で6,886人増加のプラス0.4%であり、令和4年、2022年と同程度の死亡数の水準となっています。なお、令和4年、2022年の死亡数は、令和3年、2021年と比較すると、約13万人増加しており、高齢化による影響も考えられますが、その要因を人口動態調査の結果から具体的に把握することは難しいかと思います。 
記者:
武見大臣は、5名の摂取後の死亡報告があった紅こうじサプリの問題では、徹底的に原因究明を行うと発言されています。であるならば、この謎の大量死の問題は1万人以上です。この徹底的な原因究明を行わなければならないのではないでしょうか。 
大臣:
これは実際に、科学的・統計学的な推計値の手法の違いからこうしたものがでてきていることがはっきりわかっていますので、その点は、さらに詳細に解明する必要はこれ以上ないだろうと思いました。 
記者:
推計値に関してではなく、死亡数が異常に増えているというのは、大臣の認識としてお持ちでしょうか。 
大臣:
これについては、実際に2020年から2023年までの死因別の死亡数が出ています。これを見ると明らかですが、1位は悪性新生物でがんで、これが全体の24.3%を占めている。それから2番目が循環器系の疾患です。これが23.9%。3番目が呼吸器系の疾患で12.4%。高齢者ならば肺炎で亡くなる方も多いというのが、この数字になっているだろうと思います。それにあと、やはり老衰というので12.1%。新型コロナウイルス感染症で亡くなった方の割合というのは、2020年から2023年に関する限りにおいては、2.4%という数字になっており、こういう数字で、およそこの経緯における死亡原因というものについては、大体把握しているつもりです。 
記者:
お伺いしたいのは、この2022年と2023年の死亡数が正常であるか、それとも異常と思われるか、いかがでしょうか。 
大臣:
これは様々な要因が実際にその中にあって、高齢者人口の増加といったようなことは、当然、その1つになるだろうと私は思います。 
記者:
異常だとは思いませんか。 
大臣:
これは改めて高齢者による増加というのが、大きな原因の1つとなっているということは明白です。 

(了)