武見大臣会見概要

(令和6年6月14日(金)9:45~9:56 院内大臣室前)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
冒頭は特にございません。 

質疑

記者:
ハンセン病に関してお伺いします。12日の参院本会議で、ハンセン病元患者の家族に対する補償金について申請期限を5年間延長する改正法が可決・成立しました。2019年から始まった制度を使い申請した人数は、国の想定した2万4,000人のうち3分の1ほどにとどまっており、約1万6,000人の方が申請をしていないと見られています。今後、厚生労働省として申請に至っていない方々をどのように救済し、請求しやすい環境をつくっていくのでしょうか。また差別や偏見をどのように解消していくかについて大臣の考えをお聞かせください。 
大臣:
ハンセン病元患者のご家族に対する家族補償金の請求を多くの方々にしていただけるよう制度の周知広報を着実に実施していく必要があります。地方自治体の広報誌やホームページを通じた周知や入所者等の元患者の方々に対する周知のほか、地方自治体に対し周知の協力をお願いすることなどに取り組んでいます。また厚生労働省が直接、ご家族のプライバシーに配慮しつつ補償金の請求を受けるとともに、他の家族に知られたくない請求者には、「自宅以外に連絡する」、「厚労省からの連絡とわからないよう無地の封筒で送付する」などの配慮も実は行っています。今後も、対象となるご家族の方から補償金の請求をいただけるよう、今般成立した改正法の附帯決議等を踏まえ、関係者の皆様のお話をしっかり伺いながら必要な周知広報を行うとともに、情報が他者に知られることがないようプライバシーに配慮した取組を行ってまいりたいと考えています。また偏見差別の解消については、現在、全国の中学生へ啓発用パンフレットを配布するとともに、国立ハンセン病資料館の学芸員による出張講座の実施などの取組を進めています。これらの取組を引き続き実施するとともに、文部科学省・法務省との連携を深め、当事者のご意見を伺いながら偏見差別解消に向けた施策の進め方について検討を進めていきたいと思います。 
記者:
在留外国人が年金財政に及ぼす影響について伺います。社会保障審議会の部会などで、これまでに有識者の方々から年金制度に外国人が及ぼす影響を指摘する声がありました。夏の財政検証に向けて、今後流入が見込まれる外国人の年金財政への影響をどう検証する方針かお考えをお聞かせください。 
大臣:
我が国の公的年金制度においては、国籍に関わらず外国人も日本人と同様に年金制度に加入することが原則となっています。このため年金の財政検証においては、外国人も含めた人口の見通しを基礎に推計を行っています。推計に当たっては、従来から国立社会保障・人口問題研究所が公表する将来推計人口を用いて推計しており、次期財政検証でもこの将来推計人口を用いて推計することが基本となります。一般的には、我が国に居住する外国人が増加し年金制度の支え手が増えることは年金財政上プラスの影響がありますが、年金財政への影響をどのようにお示ししていくかは財政検証の作業の中で引き続き検討してまいりたいと考えています。 
記者:
外国人材受け入れの新制度である「育成就労」を創設する入管難民法などの改正案が今日の参院本会義で成立する見通しです。これまでの技能実習では人権侵害との指摘もありましたが、新たな制度でどのように人材を確保し外国人の適正な労働環境に繋げていくのか今後の方針をお聞かせください。 
大臣:
入管法及び技能実習法の一部改正法案について、昨日の参議院法務委員会において可決いただいたものと承知しています。我が国における労働力不足が深刻化する中、国際的な人材獲得競争が激化しています。外国人にとって魅力ある制度を構築し、長期に渡って我が国の産業を支える人材を確保することが重要となってきました。このため本改正において、現行制度で指摘されている制度目的と運用実態のかい離や人権保護等の観点からの課題を解消するため、人材育成と人材確保を目的とする育成就労制度を創設し転籍の制限を緩和するとともに、受け入れや送り出しを適正化するための方策を講じることとしています。法案が成立した場合には、厚生労働省としても、出入国在留管理庁と緊密に連携しながら、外国人の労働者としての権利保護や人材の育成・確保が適切に図られるよう制度の円滑な施行に向けて取り組んでまいりたいと考えています。 
記者:
後発薬業界の再編について伺います。業界大手のサワイグループホールディングスは7日の経営説明会で、不採算品を含め他社の依頼に応じて自社で生産を集約する考えを示しました。大臣も、後発薬の安定供給のためには業界再編が必要との立場だと思いますが、サワイの提案への受け止めと大臣が考える業界再編のイメージ、業界の将来像について教えてください。また、厚生労働省の産業構造の在り方検討会の報告書では、企業間連携を後押しするための「金融・財政措置等」についても言及されていますが、政府としてどのような支援策を講じていく必要があるか、現時点の大臣のお考えをお聞かせください。 
大臣:
後発医薬品の製造管理・品質管理や安定供給体制の確保にコストを要しますが、一定程度大きな規模で生産や品質管理等を行っていくための構造改革の推進は不可欠だと思います。先月取りまとめられた検討会報告書に呼応して、企業間の連携・協力を進める様々な検討が今、活発化しており、お尋ねの事例もこうした動きの一環と理解しています。低分子の後発医薬品市場の大きな拡大は見込めない中、今のような少量多品目構造のままでは、これまでのようなビジネスモデルは成り立ちません。したがって後発医薬品業界の再編は待ったなしだと私は考えています。業界の中核を担う自覚のある企業には、業界再編に向けて業界団体を通じて業界全体をぜひリードしていただきたいと思います。厚生労働省としては、実施できるものから迅速に着手しつつ、5年程度の集中改革期間を設定して構造改革を強力に進めていきます。このため、独占禁止法との関係整理やご指摘の金融・財政措置など、関係省庁と緊密に連携して業界再編に必要な整理を進めていきたいと考えています。 
記者:
例えばサワイのやり方だとサワイに対してかなり負担が出てくると思いますが、そういうことに対する支援も選択肢の中にあるのでしょうか。 
大臣:
今申し上げたように、実はそれだけではなく、他にも様々な動きが今、業界の中に出てきており、単一的な方法で再編するという単純な図式にはならないと思います。むしろ色々な仕組みを組み合わせるというものができてきて、それによって業界が再編されていくことの方が私は健全だろうと思います。したがってむしろそこは柔軟に考えたいと思います。 
記者:
厚生労働省は、美容医療でトラブルが増加していることを受けて、夏にも専門家などによる検討会を立ち上げる方針を示しています。検討会を立ち上げる狙いやどのような議論を望むかなど大臣の考えをお聞かせください。 
大臣:
近年、国民の間で美容医療に対する需要が大変大きく増加しており、利用者の健康被害を含め苦情相談も増加してきています。こうした状況を受け、利用者の安全や医療の質の向上、適切な診療を行う医療機関の健全な育成のため、新たに検討会を開催することといたしました。検討会では、医師法等にのっとった医療の提供や質が高く安全な医療の提供について、実際に美容医療を提供する医療機関のほか、関係学会、法令の専門家等にご参画いただき、その適切な美容医療の在り方についてご議論いただきたいと考えています。 

(了)