武見大臣会見概要

(令和6年3月5日(火)8:39~8:46 院内大臣室前)

広報室

会見の詳細

閣議等について


大臣:
 本日、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律及び臨床研究法の一部を改正する法律案」が閣議決定されました。この法案は、再生医療等の安全性の確保等に関する法律の対象拡大及び再生医療等の提供基盤の整備、そして臨床研究法の特定臨床研究等の範囲の見直し等の措置を講ずるものです。今後、本国会において速やかにご審議をいただくよう、お願いしたいと考えています。
 新型コロナウイルス感染症への対応については、昨年3月の政府対策本部決定に基づき、5類感染症へ移行した上で、本年4月から通常の医療提供体制に完全移行するという方針をお示ししているところです。今般、現在の感染状況やその対応状況等を踏まえ、予定どおり今月末で、病床確保料や治療薬等の新型コロナに関する特例措置を終了します。4月からは通常の対応に移行することとしました。この移行することを決定したことについては、自治体や関係団体等に対して、本日、事務連絡を発出する予定です。また、この後の事務方ブリーフィングでも配布される公表資料やリーフレット等を、厚生労働省ホームページで公表するとともに、医療機関等にも周知する予定です。国民の皆様にご理解いただけるよう、引き続き丁寧な情報発信に努めていきたいと思います。

質疑

記者:
塩野義製薬が開発し、緊急承認されていた新型コロナウイルスの飲み薬ゾコーバについて、昨日3月4日の医薬品第二部会で本承認が了承されました。厚労省として最終的に承認をする時期と、今回の承認の意義、大臣の受け止めをお聞かせください。
大臣:
新型コロナウイルス治療薬「ゾコーバ」については、2022年11月に緊急承認を行いました。その後、申請企業から改めて、通常承認に切り替える申請がなされ、昨日の審議会において承認をご了承いただいたことから、本日、「通常承認」を行いました。緊急承認は、緊急性に鑑みて限られたデータに基づいて有効性を「推定」した上で承認を行ったものですが、今回、追加データが提出され、有効性及び安全性が改めて「確認」されたことは、本剤の適正使用を推進する上で意義があるものと考えています。「通常承認」に伴い、文書による同意の取得は必要なくなりますが、臨床量の5倍を投与した動物試験で催奇形性が認められていることから、引き続き、妊婦又は妊娠の可能性のある女性に対して、入念に説明、確認を行っていただくなど、添付文書の注意喚起に従って慎重に使用していただきたいと思います。
記者:
能登半島地震被災地へのDWATの派遣についてお伺いします。今回、厚生労働省が被災地のニーズを集約して調整する初のケースとなりましたが、これまでの活動をどう評価しているか教えてください。また一部現場からは、派遣側と受け入れ側の連携が不十分で派遣が軌道に乗るまで時間を要したとの声もありますが、今後の課題と対応についてもお聞かせください。
大臣:
DWAT(災害派遣福祉チーム)は、都道府県単位で平時の段階から、施設関係団体や介護福祉士等の職能団体、社会福祉協議会等からなるネットワークを組織し、当該ネットワークに参加する団体や施設等から、介護福祉士や社会福祉士、ケアマネジャー等の職員を派遣し合うことにより編成されるものです。全国的な活動を行うのは令和6年能登半島地震が初めてのケースでした。令和6年能登半島地震においては、1月6日に先遣隊を派遣して以降、順次、避難所における活動を拡大しており、3月2日時点では、26都府県より95人のDWATが避難所で活動しています。DWATは、避難生活中の困り事に関する相談支援や介助等のほか、福祉ニーズの把握や必要な支援のアセスメントなども行い、避難所における福祉的な環境の改善に寄与してきたものと考えています。今後、然るべきタイミングで課題等についても精査していきたいと考えていますが、まずは現場の市町のニーズにしっかりと応えていきたいと思います。
記者:
冒頭のコロナの関係で伺います。治療薬の公費支援では、自己負担が増えることで不安な声もあります。去年の10月に激変緩和措置を設けられていますが、改めて今回通常の医療体制に戻す判断の経緯と、国民の皆様に大臣のメッセージがあればお願いします。
大臣:
感染状況はこの3週続けて減少しています。一般病床で新型コロナ患者を受け入れる体制の整備を進めてきたところであり、予定通り、通常の医療提供体制に移行することは問題ないと考え、こうした従来の方針通り実行させていただくということになりました。今後は、事務方からさらにブリーフィングを、詳細させていただきます。詳細は事務方の方に聞いてください。

(了)