武見大臣会見概要

(令和6年1月16日(火)10:53~10:58 省内会見室)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
 冒頭は特にございません。

質疑

記者:
能登半島地震の感染対策についてお伺いします。被災地では断水などが続く中、避難所では水や衛生用品などが不足するなど、感染症の増加が懸念されています。全国的にも7週連続でコロナ患者数が増加傾向ですが、避難所における感染対策の支援や強化に何が必要と考えるか、また特にご注意頂きたいことなどあれば教えてください。
大臣:
地震の発生から2週間以上経過した今でも、非常に厳しい環境で避難生活を余儀なくされている方がたくさんいらっしゃいます。水道の復旧や衛生用品等の供給に加え、避難所における感染症対策が非常に重要であると認識し、対応策を進めています。厚生労働省では、これまで自治体に対して、避難所生活における基本的な感染症対策や、そしてノロウイルス感染症対策について、それぞれ広く周知させていただいております。また、感染症対策を進める体制として、日本環境感染学会のDICT(災害時感染制御支援チーム)が、避難所等で活動を行うとともに、厚生労働省職員や、国立国際医療研究センター及び国立感染症研究所の専門家とも連携しながら、現地での対策支援に一体となって取り組んでいるところです。被災地でも地域ごとに状況が相当に違いますので、この時間の経過とともにその状況も必ず変わってきます。引き続き現地の状況をしっかり把握しつつ、必要な対応を迅速に執り行っていくという考え方です。また、避難所で過ごされている方におかれても、基本的な感染症対策として、マスクの着用を含む咳エチケット、手洗い・手拭き、換気等を可能な範囲で実施していただきたいと考えています。
記者:
能登半島地震の被災地では、2次避難や広域避難が進められている一方、住み慣れた居住環境が急に変わってしまうことで、高齢者の方を中心に、認知機能や意欲が低下してしまう、いわゆる「リロケーション・エフェクト」、あるいは「リロケーション・ダメージ」とも言われますが、こうした現象が生じる可能性も専門家などから指摘されています。厚生労働省として、こうしたことについてどのように対応していくお考えでしょうか。
大臣:
ご指摘の点は、2次避難によって命や健康を守るということをしようとするときに必ず直面する問題です。避難生活が長引くことが見込まれる中、高齢者等の命と健康をしっかり守りながら、災害関連死を防ぐこと等が特に重要であることから、要介護高齢者など特に配慮が必要な方々に対して、より良い環境への2次避難を積極的に検討するよう働きかけを行っています。避難に当たっては、ご指摘のように住環境や人間関係の変化などによって認知機能や意欲が低下することも当然考えられます。したがって1.5次避難所においては、ご本人やご家族の状況を踏まえて2次避難先の選定に取り組んでいるものと承知しています。可能であれば家族もご一緒に等、そうしたことをやっている訳です。また、一時的に病院に入院されている方についても、早期に適切なケアが提供されるよう、高齢者施設での受入れについて、厚生労働省からも近隣県などに対して働きかけを行っています。そして避難所における認知症の方やその家族の方への配慮や支援等についても、具体的かつ適切な対応方法を実際周知しており、これらの内容も踏まえ、認知症の方も含めて適切に避難所での支援が行われるような取組の仕方をしています。

(了)