加藤大臣会見概要(日本調剤 御成門薬局視察後)

(令和5年9月6日(水)14:33~14:42 日本調剤 御成門薬局視察後)

広報室

会見の詳細

発言要旨

大臣:
 本日は、マイナンバーカードを保険証として積極的に活用していただいている、日本調剤御成門薬局を視察させていただきました。会社としての取組、また実際に、この仕組みを使っておられる職員の方とも意見交換をさせていただきました。日本調剤では積極的にマイナ保険証の活用を図っていただいておりますが、この御成門薬局では(8月の実績として)18.2%の方が活用していらっしゃいます。中には30%を超える薬局もあるというお話も伺いました。意見交換に職員皆様参加していただきましたが、1つは何と言っても事務の効率化ということです。資格情報の誤りによるレセプトの返戻、これはオンライン資格確認の導入で大きく減っているということでもありました。それから逐一色々な情報を入力しなくても、マイナンバーカードをかざすと自動的に情報が取れる、こういった事務の効率化というお話もありました。それから2点目としては、やはり併用禁忌や重複投薬のチェックということで、こちらではそうした仕組みも導入する中で、既にその方が飲んでいる薬、そして今回新たに処方された薬、これをシステム的にチェックし、併用禁忌あるいは重複投薬を見ながら、併用禁忌は変えていく、重複投薬はものによっては今回は処方しないなど、こういう対応をとっていただいているということで、より良い医療が提供されているということを、お話を聞きながらリアルに感じたところです。実際、先ほどもお話がありましたが、患者様からも、今回マイナンバーカードを使った中で、こうした飲み合わせや重複投薬があり、今回は飲まなくていいですよというお話があり、大変ありがたいという感謝の声も頂戴したところです。また実際こうした運営にあたって、職員の方々に対し、動画等を使って社内教育や受付での対応など色々なことをやられているということを聞かせていただきましたし、実際マイナ保険証の持参を積極的にお声がけいただいている、こういったことが相重なって、実際に声をかけた方は、「あ、ここでマイナンバーカードを使えるんだ」と実際に使ってみる、そして使ってみた結果、重複投薬がチェックできるんだ、そういったメリットも実感していただいているというお話しです。是非こうした取組をこれからも更に広げていくべく、今日は大変参考になったところです。マイナ保険証やICTを活用した取組、更に今後は電子処方箋を入れることにしています。そうすると今日はこの会社の中でのシステムですが、電子処方箋になればシステム全体の中で重複投薬がチェックできるということで、今開発を進めさせていただいております。1つの会社だけではなく全ての薬局において併用禁忌や重複投薬、こういったものをチェックできる、こういう状況を作り上げていきたいと思います。こうした形でしっかり医療DXを進めながら、またあわせて、1人でも多くの方に使っていただけるように、我々も引き続き、今進めております、紐付け誤り等々を1つ1つ修正しながら、皆様が安心して使っていただける、そしてしっかりメリット等を発信していただいて、より多くの方が使っていただくことによって、より良い医療、重複投薬等を避けた、効率的な医療を受けていただけるように、更に努力をいていきたいと考えております。私からは以上です。

質疑

記者:
今日現場をご覧になって、改めて利用率の高さなどにも言及されていましたが、そうした好事例の横展開や、厚生労働省として改めてメリットの発信というところで、改めて今日ご覧になって感じたことがあれば教えてください。
大臣:
1つは、ここで入れておられるシステムに乗っている部分もありますが、マイナンバーカードを使ったことによって、1番は窓口の事務負担、入力をしなくて済むなど、あるいは入力ミス等で返戻される手間が削減できるというメリットがあります。そして2点目は、患者様がそのメリットを実感していただける、こういったことを今日のお話であるように、実際経験するとこうだったな、次からもこうしようと思っていただけるのだと思います。そういった難しい説明ではなくわかりやすい説明を、今日のお話を参考にしながら、我々もそうした広報等を進めていきたいと思いました。
記者:
先ほどお話しがありましたが電子処方箋については、まだ普及率3%弱となかなか進んでいないと思うのですが、今後の普及についてはどのようにお考えでしょうか。
大臣:
今はオンライン資格確認の導入ということで、この端末も含めて、そこを中核にやってきました。9月末を目途にとりあえず一息つきますので、次のステージでは、電子処方箋の導入に向けて積極的に進めていきたいと考えております。実際、対応いただけるベンダー様が限られておりますので、オンライン資格確認の導入が終わり、次は電子処方箋ということで、スケジュール感をもって普及率を上げていきたいと思います。今のレセプトだと1か月半から2か月くらい情報が遅くなりますので、これから電子処方箋がリアルタイムで入ってきますので、より重複投薬のチェック等がしっかり行われると思っておりますので、次の段階では、そこに力を入れていきたいと考えています。
記者:
店舗奥で作業をされているとき、遠くて、見たり聞いたりできなかったので、どういったことをされていたか教えていただけますでしょうか。
大臣:
受付のところではどう受付されるのか、マイナンバーカードの場合と保険証の場合で、どう違うのかというお話をしていただきました。実際処方箋で、そこにあったFAXのようなものでOCRで読み取りをされ、中にはしっかり読み取れてそこで終わるものもあるが、先ほど説明したように、中には読み取れないものがあれば、それは打ち込まなければならないし、特に初めての方の場合はそのような情報が少ない。そのような話を聞かせていただきました。また、受付の段階でどこまで入れてあるのか、その情報の確定。実際に、こちらの薬剤師の方が見ながら、システム的な記録を参考にしながら、これとこれは併用禁忌なのでこうしましょう、場合によっては処方した先生と連絡をとって変えていく、あるいは重複投薬についてはこうしましょうと、そういう対応をされるという話を聞かせていただきました。
記者:
先ほど意見交換のところで、ご要望があればというお話しをされていたかと思いますが、日本調剤からどういう要望があったのか教えてください。
大臣:
1つは、全体の率をもっと上げてもらいたい、マイナンバーカードを持っている方、それからマイナンバーカードと保険証を一体化する人の率を上げてもらいたいということがベースにあるんだと思います。あと、個々には今回あまり出てきておりませんが、しかし現場には色々な課題があると思いますので、またしっかり聞かせていただきながら、1つ1つ解決、解消しながら、皆様に使ってもらいやすい形にしていきたいと思います。

(了)