加藤大臣会見概要

(令和5年1月23日(月)9:59~10:09 省内会見室)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
 冒頭3件申し上げます。まず1件目であります。保育所等における使用済みおむつの処分の取扱いについてこれまで国は方針を示しておりませんでしたが、保護者の方が家庭へ持ち帰ることとなり、それが保護者また保育士双方の負担になっているとのご意見を頂戴してきたところであります。私としてもこの点について強い問題意識を持っており、保育所等の実態を把握した上でどのようなことができるか検討するため、昨年10月保育所における使用済みおむつの処分状況などについて調査を行ったところであります。この調査結果を踏まえ、厚生労働省としても保育所等において使用済みおむつの処分を行うことを推奨することとし、その際、衛生面の観点から使用済みおむつの保管用のゴミ箱などを購入する場合に補助事業の対象となることについて、本日、自治体、保育所等に対し事務連絡を発出することとしております。
 使用済みおむつの持ち帰りがなくなることは保護者の方にとって大きな負担軽減になることはもちろん、保育士の方にとっても使用済みおむつをこども毎に振り分ける業務がなくなるなど負担軽減につながると考えております。引き続き保育現場の負担軽減、子育てをしやすい社会の実現を目指し、取組を進めてまいりたいと考えています。

 2点目は1月20日から21日にかけ強い冬型の気圧配置により北日本や北陸地方では大雪や暴風雪となりました。本日7時30分現在でこの寒気による厚生労働省関係の施設等において被害の報告は受けておりません。今後1月24日頃から26日頃にかけ、この冬一番の強い寒気により日本海側を中心に大雪や暴風等による被害が発生する恐れがあります。引き続き万全の警戒をお願いいたします。
 また気象庁によりますと、25日は東京においてもマイナス3度まで冷え込むとの予報であります。このため特に寒冷地以外の地域において断水が生じないよう、一般のご家庭においてもお住まいの自治体のホームページ等で紹介されております水道の凍結防止対策をご参照いただいて、給水管の防護等の対策を行っていただきたいと思っております。厚労省としても自治体、関係団体等との連携を更に密にし、引き続き万全の警戒体制をとってまいります。

 3点目であります。養子縁組あっせん事業に係る旧統一教会への対応について、過去に行われた養子縁組に係る事実関係については、厚生労働省が収集した情報を捜査当局に提供するとともに、関係機関とも連携し引き続き調査を進めているところでありますが、厚労省としては別途旧統一教会に対し本日中にも指導文書を送付することとしています。
 旧統一教会に対しては昨年12月9日にも養子縁組あっせん法の一般的な解釈をお示しする事務連絡を送付いたしましたが、今回は本事案に対する行政指導の局長通知として発出するものであります。具体的には養子縁組の対象となった養子当事者の方々の声なども踏まえ、本事案について特に留意すべき点の解釈を具体的にお示しした上で、児童の権利条約や関係法令を遵守し養子縁組あっせん事業に当たるような行為が行われることのないよう徹底を求めるとともに、信者の方々等に向けた教会の出版物における適切な記載を求めるものであります。私からは以上であります。

質疑

記者:
2点伺います。経団連と連合の懇談会が本日開かれ春闘が事実上スタートしました。今回は急激な物価上昇の中での春闘となり、首相も年頭の会見で「インフレ率を超える賃上げ確保を目指す」と言及しています。大臣の賃上げに向けた期待感をお聞かせいただきたいのと、もう1点が通常国会が始まります。厚労省関係の法案のラインアップと法案成立に向けての期待感についてご見解をお聞かせください。
大臣:
まず賃上げの関係ですが、今朝、経団連会館で経団連と連合との懇談会が開催され、春闘が事実上スタートしたと承知しております。現時点で詳細は把握しておりませんが、連合は賃上げ要求について「賃上げ分を3%程度、定昇相当分を含む賃上げを5%程度」とする方針と聞いています。これに対して経団連は各企業に対し、様々な考慮要素のうち物価動向を特に重視するとした上で、「ベースアップの目的・役割を再確認しながら前向きに検討することが望ましい」とされているところであります。現在、消費者物価の大幅な上昇により実質賃金の下落が続いているところであります。今春の賃金交渉において物価上昇率に見合う賃上げを目標にして労使でご議論いただくことを期待したいと思います。
 その上で、厚生労働省として賃上げと労働移動の円滑化、学び直しやリスキリングなどの人への投資という3つの課題の一体的改革を進め、いわゆる構造的な賃上げが実現できる環境をしっかりと作っていきたいと思っておりますし、私どもとしても令和4年度補正予算、また令和5年度の当初予算等においても様々な施策を入れ込んでおりますから、そういったものの活用を引き続き周知していきたいと思っております。

 あと通常国会においては6本の法案を提出することとしております。主なものは全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の改正法案、また昨年9月の新型コロナウイルス感染症対策本部における決定を踏まえ、国立感染症研究所と国立国際医療研究センターを統合し新たな専門家組織を創設するための法案等であります。いずれも現下の政策課題への対応、また新型コロナ対策を踏まえた次の感染症危機へ備える観点から必要な対応を行うための重要な法案であります。まず国会提出に向けて鋭意作業を進めるとともに、国会提出後において円滑な審議をお願いしていきたいと考えております。
記者:
北海道のグループホームで知的障害者が不妊処置を受けていた問題に関し、先週20日に厚労省は自治体に出した通知で、同様の事案を把握済みや今後把握した場合に省の担当室に報告するよう求めました。報告があった場合にどのように対応されるかお聞かせください。また今回は把握したものがあれば報告をお願いするという形ですが、より詳細に実態を把握するための調査などは別途検討されるお考えがあるかお聞かせください。
大臣:
まず、お尋ねの北海道の事案を踏まえた実態把握のための調査については北海道庁を通じて事実関係の確認を進め、その結果を踏まえて厚生労働省として必要な対応を検討したいと考えております。
 一方で結婚や出産、子育てを含め、障害者の希望を踏まえた適切な支援の実施は非常に大事な部分であります。今般事務連絡を発出し、障害者等の意思と人格を尊重したサービス提供の徹底、障害者の生活と子どもの養育を支えるため障害福祉・母子保健・児童福祉の連携体制を確保・充実し、適切な支援が行われるよう各自治体に対策の徹底強化をお願いしたところであります。こうした状況を踏まえて障害者の結婚、妊娠、出産、子育てについて現場の実態や好事例を把握し研究を進めることについて、令和5年度において検討していきたいと考えております。
 またあわせて、事業者が障害福祉サービスの利用の条件として避妊処置を求める等の事案を把握した場合には国に報告するよう求めたところであります。このような報告があった場合には、厚生労働省としても助言を行うなどまずは必要な対応を講じたいと考えております。
記者:
冒頭発言に関してなのですが、旧統一教会の養子縁組の通知を出すということですが、この時点であっせん法に違反するかどうかやあるいは刑事告発の是非について現時点での大臣のご見解をお聞かせください。
大臣:
これまで旧統一教会に対しては2回質問書を送付し回答を得たところであります。また厚労省に対しては養子縁組当事者の方々などから様々な声や情報をいただいているところであります。厚労省としては引き続き情報収集等を継続しているところでありますが、あわせて捜査当局にも提供し、関係機関とも連携し引き続き情報収集等を継続しているというのが現在の状況であります。その中でこれまでいただいたいろいろな声あるいは教会の出版物の内容等を踏まえて、今回行政指導が必要と判断したところであります。

(了)