後藤大臣会見概要

(令和4年5月20日(金)8:29~8:40  衆16委員室前)

広報室

会見の詳細

閣議等について



大臣:
私の方から、今日は2点程ございます。最初は、新型コロナワクチンの4回目接種につきましてですが、新型コロナワクチンの4回目接種については、これまで、「5月末から開始できるよう、必要な手続きを進めてまいりたい」と申し上げてきました。
 本日、「予防接種法施行令の一部を改正する政令」が閣議決定されまして、4回目接種の対象者のうち、60歳以上の方につきまして、接種を受ける努力義務の規定を適用するよう政令を改正し、5月25日から施行することといたしました。
 厚生労働省としては、4回目接種を円滑に開始できるよう、引き続き、自治体と緊密に連携しながら、取り組んでまいります。
 
 それから、令和4年3月大学卒業者の就職率、4月1日時点は95.8%ということになりまして、前年同期と比べると0.2%ポイント低下したものの、前年と概ね同水準となっております。しかしながら、新型コロナ影響前の令和2年3月大学卒業者と比べると2.2ポイント下回っています。
 厚生労働省としては、未就職のまま卒業された方に対して、大学等とも連携の上、新卒応援ハローワーク等によるきめ細かな就職支援を行うと共に、若者雇用促進法に基づく指針を踏まえまして既卒者が卒業後、少なくとも3年間は「新卒枠」に応募できるように引き続き働きかけを行ってまいりたいと思います。

手話付きの会見動画は(手話付き)【厚生労働省】厚生労働大臣記者会見(2022年5月20日)(厚生労働省 / MHLWchannel )からご覧ください。

質疑

記者:
昨晩、マスクの着用につきまして有識者会議から新たな見解が示されました。厚労省の受け止めと今後の対応、とりわけ、情報発信についてはどのように尽くされていくのか、お聞かせ下さい。
大臣:
新型コロナの感染経路は、飛沫、エアロゾルの吸入、接触感染等でありまして、感染防止のためには、三密の回避や換気などに加えまして、マスクの着用が極めて重要でありまして、会話をする際などにはマスクを着用していただくように、様々な場面で国民の皆様にお願いを申し上げています。
 一方で、人との距離が十分取れれば、屋外でマスクの着用は必ずしも必要ではなく、特に気温、湿度が高いと熱中症のリスクが高くなることから、屋外で人との距離が十分ある場合、具体的には、少なくとも2m以上の距離を確保できている場合には、マスクを外すことを推奨してきました。
 また、子どものマスクの着用については、2歳未満の乳幼児は、マスク着用を推奨しない、2歳以上の就学前の子どもは、本人の体調がすぐれず持続的なマスクの着用が難しい場合は、無理に着用させる必要はなく、マスクを着用する場合は、保護者や周りの大人が子どもの体調に十分注意した上で着用をしていただくこととしてきました。
 その上で、2歳以上の就学前の子どもは、オミクロン株への対応として、保育所等において、発育状況等からマスク着用が無理なく可能と判断される児童については、可能な範囲で、一時的にマスク着用を奨めることといたしております。これは2月からのオミクロン株への対応として基本的対処方針を改定したものです。
 昨日のアドバイザリーボードにおいて、専門家から提出された資料におきましては、これまで周知してきた屋外でのマスク着用について、改めて運用の確認を行うと共に、ですから、ここは基本的には意見は出ていません。オミクロン株の感染拡大によって一時的に勧めることとされた子どものマスク着用について、オミクロン株の感染拡大前の考え方に戻していくことを考慮する時期にある等の考え方が整理されたと認識しています。
 厚生労働省としては、今回専門家から示された考え方、こうした今、申し上げた考え方を踏まえて、マスクの着用について、必要な対応を検討していくと共に、適切に情報発信を行ってまいりたいと思います。
 ご指摘のあった情報発信については、例えば、子どものマスク着用だとか、屋外でのマスク着用、十分に国民に、政府からのメッセージが伝わっていないのではないかというご指摘もありますから、しっかりとその点については伝えていく必要があると思いますし、オミクロン株への対応としてとられた指摘事項については、改めて適切に情報発信を行う以前の問題として、専門家の意見を踏まえて適切な対応を検討していきたいと思います。
記者:
マスクの着用についてですが、屋外で2mの距離がとれないような、そしてほとんど会話をしないような、会話があっても少ないような状況については、マスクは不要だという見解が専門家の方から出されていますが、そういうときの対応についてはどのようにお考えですか。
大臣:
従来からそのような場合は外してよいという立場でありますが、ここのところは明確でなかったのではないかというご意見があることは認識していますが、少なくとも、会話がほとんどないところで、屋外で、そして身体的な距離が確保できない場合には、外してよいということを明確化するということです。
記者:
ほとんどの国民は、そうしたときでもいつでもマスクということで、外で歩いているときでもマスクをしていたのですが、それはメッセージとして間違っていたということですか。
大臣:
メッセージとしては、私たちはそのように思っています。ですが、国民の受け止め方を見ると、屋外でもマスクをされている方が多いということについては、我々の運用のルールについて正しいご認識がないのだとすれば、そこはきっちりと伝えていかなければいけないと考えています。
 ですから、今は屋外で距離を確保できない場合のご質問でありましたが、距離が確保できている場合でも、今は外さずに、一人で朝散歩や早歩きをしておられる方がいますが、そういう方についても、ルールから言えば当然外してよいということを申し上げているわけです。
 一番わかりにくいケースとして、今ご指摘のあった、屋外で、そして身体的な距離が確保できない場合で、会話をほとんど行わない場合、こうした場合は、元々外してよいという考え方ではありましたが、その点については、十分に国民の皆さんに伝わっていないのではないかという点については、しっかりと、もう少しご説明をさせていただく必要があると思っていまして、今の発言について、特に従来から政府の方針が異なっているという認識はありません。
記者:
アドバイザリーボードでもある程度示されましたが、ゴールデンウィーク後の(新型コロナの)感染状況について、現在大臣どのような認識を持っておられるかお願いします。
大臣:
直近の感染状況につきましては、ゴールデンウィークの影響もあることから、単純に判断することは難しいと申し上げておりますが、未だにまだそういう状況を脱していないとは思います。全国の感染者数は昨日19日で39,585人で、1週間の移動平均では36,279人となっておりまして、割合にトレンドが見やすいとされている1週間の移動平均の先週今週比は0.97となっています。
 感染状況については、ゴールデンウィークで人の動きが活発だったことや、BA.2系統へ置き換わりが概ね終わったことなどが増加要因としてあるのと、一方でワクチンの3回目接種が進んでいることや、暖かい季節になって、換気等がしやすくなっていて感染の抑制に働いていること、こうした抑制要因の両方がある中で、引き続き、感染状況がどのように動いていくか、そこのところは注視していく必要があると思っています。
 引き続き、オミクロン株の性状や感染状況、専門家の意見も踏まえながら、適時適切な対応を図っていきたいと思っています。

(了)