後藤大臣会見概要

(令和4年4月22日(金)8:50~8:55  衆16委員室前)

広報室

会見の詳細

閣議等について


大臣:
 冒頭にこちらから一つ発言をさせていただきます。(新型コロナウイルス感染症の)治療薬の実用化については、これまで、累次の予算措置によりまして、治験費用の一部を補助してきましたが、治療薬開発をさらに加速するために、本日、既に補助対象として採択されている2社について、評価委員会による評価を踏まえまして、緊急追加支援を行うことといたしました。具体的には、塩野義製薬株式会社に最大約62億円、興和株式会社に最大約53億円の追加支援を行います。
 また、2つの経口薬、ラゲブリオ・パキロビッドパックについては、これまでに、ラゲブリオが105万人分、パキロビッドパックが56万人分の、あわせて162万人分ですが、納入されておりまして、迅速な投与に向けた体制整備に取り組んできております。
 今後、感染拡大への更なる備えとして、ハイリスク者に、より迅速に投与できるように、今週より、地域の拠点薬局におけるラゲブリオの在庫上限を10から50に引き上げます。パキロビッドパックについても、拠点薬局を新たに設けて、在庫上限を20として、運用を開始したいと思います。
 引き続き、治療薬を必要な方にお届けできるように、必要量の確保・供給・迅速な投与に努めてまいりたいと思います。

※参考付記:大臣冒頭発言(治療薬の実用化)に関する参考資料等はこちら

手話付きの会見動画は(手話付き)【厚生労働省】厚生労働大臣記者会見(2022年4月22日)(厚生労働省 / MHLWchannel )からご覧ください。

質疑

記者:
先日、日本医師会の中川会長が記者会見で「ウィズコロナの状態でマスクを外す時期は日本においては来ないと思っている」と発言されました。欧米ではワクチン接種の普及を背景にマスク着用の義務を緩和する動きが広がっています。
 後藤大臣は会見などでマスク着用の徹底を呼びかけてきました。大臣はどのような状態になればマスクを着用する必要がなくなると考えますか。米国やフランスのように感染状況次第では、今後マスク着用の呼びかけをやめる可能性はありますか。
大臣:
マスクの着用が必要ない場面について、厚生労働省としては、これまでも例えば夏場などにおいて、野外で人と人との距離が保たれている場合に、熱中症を防ぐためにマスクを外すことを推奨していますし、また、特に2歳未満の乳幼児はマスク着用が推奨されないことや、就学前の子どもに無理にマスクを着用させる必要が無いことなどについてホームページ上で周知をしたり、私からも発言をしてきております。
 一方で、新型コロナウイルス感染症の感染経路は、飛沫やエアロゾル、そして接触感染等でありまして、三密の回避、換気などに加えて、マスクの着用が極めて重要であることは言うまでもないことです。
 また、専門家からは、マスクを着けずに大声で長時間会話するような、感染リスクの高い場面を避けることが重要であるという指摘もされております。そのため、国民の皆様にはマスクの着用を含む、基本的感染対策の徹底についてご協力をお願いしているところであります。
 新型コロナへの対策については、マスク着用などの基本的感染対策も含めて、引き続き、ウイルスの性状や感染状況も踏まえながら、専門家の意見も聞きながら、今後検討していくことだと思っています。
記者:
新型コロナ薬の国産薬に対する期待について大臣のお考えをお聞かせください。
大臣:
塩野義製薬の経口薬については、2月25日に条件付き承認を求める申請がなされていまして、現在、PMDAにおいて審査しているところです。
 現在審査中であることから、審査内容の詳細や今後の見通しについてお答えすることはできませんが、提出されたデータに基づいて、優先かつ迅速に審査を進めてまいりたいと思っています。
 また、国内企業が開発する治療薬の実用化は重要な課題だと認識しております。本日、緊急追加支援を実施することとしておりまして、引き続き、早期の実用化に向けてしっかりと後押しをしていきたいと思います。

(了)