後藤大臣会見概要

(令和4年1月18日(火)10:46~10:53 省内会見室)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
冒頭発言はありません。

質疑

記者:
本日までに、1都3県や複数の自治体が、まん延防止等重点措置の適用を要請しています。全国的な感染拡大が拡がっていますが、政府として今の感染状況をどう分析し、これらの地域にどのような対応が必要だと考えているか教えてください。
大臣:
今お尋ねの感染状況に対する認識ですが、13日のアドバイザリーボードでは「オミクロン株の伝播性が高いことを踏まえると、今後、感染拡大が急速に進み、自宅・宿泊療養者や入院による治療を必要とする人が急激に増え、軽症・中等症の医療提供体制等がひっ迫する可能性に留意する必要がある」等と評価・分析されておりまして、今後の感染状況を高い警戒感を持って注視していく必要があると考えています。
 それに対する対応に際しましては、オミクロン株の評価を踏まえつつ、これまで「全体像」で準備してきた医療体制をしっかりと稼働させていくことが今後の対応の基本であるとともに、ワクチンや治療薬といった予防から早期治療の流れを引き続き強化していくことが重要であると思っております。
 保健・医療提供体制については、昨年12月22日に都道府県に依頼しました点検・強化の結果を12日に公表したところでありまして、全ての都道府県においてパルスオキシメーターを自宅療養の開始当日ないしは翌日に配布する体制を構築するなど、点検強化がなされていることを確認するとともに、健康観察・診療を実施する医療機関について11月末時点の1.2万から1.6万まで拡大することも確認をされております。
 あわせて、この点検結果も踏まえまして、自宅療養の支援体制の更なる強化を進めるための事務連絡、これを1月12日発出しております。健康観察・診療を実施する医療機関の更なる確保、My HER-SYS等のシステムの徹底活用、健康観察のために都道府県等が設置するフォローアップセンターも強化すること、パルスオキシメーターについて改めて在庫の確認や必要台数を確保することなどを自治体に強く依頼をいたしました。
 新型コロナワクチンの追加接種につきましては、重症化リスクの高い高齢者などを対象に接種間隔の前倒しを行っております。更に先日1月13日、自治体に対しまして追加接種のペースアップを図るとともにワクチンの量や接種体制等に余力がある場合、それを最大限活用して順次できるだけ多く前倒しを行っていただくよう要請をいたしております。
 引き続き、オミクロン株に関する科学的な知見をしっかりと収集しつつ、国民の命を守ることを第一に、先手先手で全力で取り組んでまいりたいというのが政府の立場でございます。
記者:
自治体からまん延防止等重点措置の適用の要請が相次いでいることに対しての対応の必要性についてはどうお考えでしょうか。
大臣:
地域の感染の状況に応じて知事の判断を尊重しつつ、今、内閣官房の方でしっかりと調整を行ってもらっていると思っています。それぞれの地域の感染状況は、厚生労働省としても丁寧に把握していく努力が必要であると思っています。
記者:
民間会社の調査で、去年の医療機関の倒産件数が33件で、前年比の1.8倍という結果が出ています。リーマンショック後の2009年に次ぐ高水準ということですが、厚労省の受け止めと今後の対応で検討していることがあればお願いします。
大臣:
お尋ねの民間調査会社、帝国データバンクの調査結果であると思いますが、今、仰ったように、全体として医療機関で33件、また診療所で22件ということでございます。
 診療所で見ますと、2009年の27件に次ぐ件数でございますが、ざっと医療機関の倒産件数を見ていきますと、例えば21年に33件、20年に27件、19年45件、18年40件、17年が25件ということでした。この数年間を見れば、全体も診療所についても倒産件数は同じ程度で推移しているのではないかと承知をいたしております。
 一方で、医療機関に対する財政支援については、これまで新型コロナウイルス緊急包括支援交付金等によりまして、院内における感染防止対策や病床の確保等に対する補助として令和3年度補正予算における2.1兆円を含めまして、総額6.8兆円の予算を確保しているところであります。
 いずれにしても、(令和)4年度予算も含め新型コロナ感染拡大の中、医療提供体制の確保が重要であると認識をしていまして、引き続き必要な支援、しっかりと経営基盤を支えていく、そういう観点で取り組んでいきたいと思っています。

(了)