後藤大臣会見概要

(令和3年10月8日(金)9:48 ~ 10:09 省内会見室)

広報室

会見の詳細

閣議等について


大臣:
おはようございます。こちらから申し上げることが今日は4点ございます。まず第1点は、千葉県北西部を震源とする地震でございます。昨日22時41分、千葉県北西部を震源とする最大震度5強の地震が発生しました。
 本日5時時点で把握している厚生労働省関係の被害と対応状況については、まず、水道関係については、埼玉県、千葉県及び東京都の一部地域において、水道管の破損による漏水が発生しましたが、順次、応急復旧が進んでおります。各水道事業者から断水被害の報告は受けておりません。
 次に、医療機関については、現時点で被害報告はありません。社会福祉施設等についても、現時点で被害報告はありません。
 引き続き、自治体との連携を密にして、被害状況を把握し、被害の早急な復旧に向けた支援に取り組んでまいりたいと考えております。

 第2点目のこちらからの説明ですが、年金振込通知書の印刷誤り事案について、一言申し上げます。今般、誤った通知書が送付されていた愛知、三重、福岡の3県以外にも和歌山県の一部において、同じ民間業者から誤った通知書が送付されているとの報告を受けました。私からは、日本年金機構に対して、事務方を通じて、詳細な調査を急ぐよう指示をしています。
 また、今般の印刷誤り事案について徹底した検証を行い、国民の皆様からの相談には真摯に対応するよう、改めて指示をしています。
 大切な年金の情報について、誤ってお知らせをするということは、本来あってはならないことでありまして、改めて、深くお詫び申し上げます。日本年金機構において、正しく確実に年金事業を運営し、より一層皆様の信頼が得られるよう、引き続き、しっかりと指導してまいります。

 それから第3点でございます。これは来年の新型コロナワクチンの供給に係るファイザー社との契約締結についてでございます。昨日、10月7日、厚生労働省は来年、すなわち2022年1月から1億2千万回分の追加供給を受けることについて、ファイザー社との契約を締結しましたので、お知らせをいたします。
 我が国への円滑なワクチンの提供に向けて、引き続きファイザー社と連携して取り組んでまいります。  

 第4点でありますが、オンライン資格確認のデモンストレーションについてもお知らせをしたいと思います。マイナンバーカードの健康保険証利用を可能とする「オンライン資格確認」については、今月20日、水曜日より本格運用の開始を予定しています。
 マイナンバーカードを使いますと、患者の方の同意の下で、過去の薬剤情報や特定健診結果を医療機関や薬局に提供することができることで、より良い医療を受けられるようになるというメリットがあります。
 このため、本格運用の開始に先駆けまして、健康保険証利用のメリットを国民の皆様にお伝えするために、10月10日「デジタルの日」に、虎の門病院で報道関係者向けのデモンストレーションを実施させていただきます。当日は牧島デジタル大臣も同席される予定でございますので、よろしくお願いしたいと思います。私からは以上です。

手話付きの会見動画は(手話付き)【厚生労働省】厚生労働大臣記者会見(2021年10月8日)(厚生労働省 / MHLWchannel )からご覧ください。

質疑

記者:
まず、日本年金機構の誤送付の問題についてなのですが、和歌山県の誤送付の事案はどのように発覚したのか経緯が分かればお願いします。また個人情報の流出や誤送付に乗じた詐欺事件などトラブルのご報告があったかどうか教えてください。
 2点目なのですが、新型コロナウイルスについてですが緊急事態宣言の解除後に東京都などで人流が増えています。これに対しての大臣の受け止めと、改めて感染の再拡大を防ぐため、国民にどう呼びかけていくかお考えをお聞かせください。
大臣:
まず年金の問題でございますが、この誤送付については和歌山県の受給者の方からのご連絡によりまして、和歌山県の分についても誤送付が行われているということが分かりました。
 それから、現在専用ダイヤルを設置しておりますし、大変に国民の皆様の状況を心配しているわけでありますが、現在のところ詐欺事案といったトラブルの報告は受けていないということであります。
 いずれにしても、速やかに正しい通知書を再送付させていただきまして、10月15日の年金の振り込みを、確実にかつ正しく行えるように全力で取り組ませていただきたいと思っております。
 それから、人流が増えているのではないかということについてのご質問でございます。10月6日、アドバイザリーボードが開かれておりまして、その中でも夜間滞留人口は宣言解除後、首都圏全体で増加が顕著に現れているという評価・分析がされております。
 我々こうした事態を受けまして、ともかくやはり国民の皆さんに、リバウンドに繋がらないように、既にワクチンを接種した方も含めて引き続き、混雑した場所へ行くことや、あるいはできる限り少人数で行っていただくこと、また基本的な動作であるマスクの正しい着用や3密の回避、換気の徹底、手洗いといったような感染防止対策をお願いしたいと考えております。
記者:
年金の関係なのですが、和歌山の事案は過去の3県と同じ、サンメッセという会社が行ったということでいいのか、また誤送付の大まかな件数が分かれば教えてください。
大臣:
今、詳細については調べております。以上です。
記者:
サンメッセなのかどうかも調べているということですか。
大臣:
はい。
記者:
年金についてなのですが、和歌山以外にも拡がる可能性はあるのでしょうか。見通しの時期というものはあるのでしょうか。
大臣:
今和歌山についてもどういう経緯で送られているのかあまり詳しいことまでいろいろ申し上げるとまだ調査中でございますから、送付している受託業者がどういう形で郵便局を通じて送付しているのか、そうしたことも含めて調査中であります。
 今のところは先に申し上げた3つ(の県)以外に和歌山のことだけの報告を受けているということでありまして、その件数についても今の状況でまだ十分に調査して申し上げられるという段階ではありません。
 一生懸命調査しておりますし、まず、どういう形でそういうことが起きてしまったのかということが解明に繋がることですから、しっかりとそこのところを調査するように事務方を通じてしっかりと指導をしています。
記者:
年金に関連して、冒頭大臣の方で機構に調査を急ぐように指示をしているという内容だったのですが、いつぐらいまでに調査を終えるようにご指示されているのでしょうか。
大臣:
先程もちょっと申し上げたのですが、まずやるべきことは、正しい通知を行うことと、そしてまた10月15日に正しく正確な年金の給付を行うことが、まず国民の皆様にとって大切だと思いますし、お詫びをしなければならないと思っています。
 何が起きているのかということはできる限り早く解明をすべきことで、特にどうして起きてしまったのか、どんなところに課題や責任があるのかとか、そういったことを丁寧にチェックしていくことが必要だと思います。
 ただ、今の段階で私の方からいつまでにチェックしろとか、いつまでに調査を終えろとかいうことは申し上げていないので、然るべく、できる限り早くということだと考えています。
記者:
話題変わってワクチンの3回目の接種についてお伺いしたいのですが、実際その3回目についてはどういう人を対象に接種するのか、いつ頃接種対象を決めるというような見通しでしょうか、お聞かせください。
大臣:
ワクチンの3回目の接種については、この間の分科会においても、9月17日の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会のことですが、そこでもご議論をいただいております。その中で基本的には3回目のワクチンの接種について進めていくという方向性が出ています。いずれにしてもそういう形で進めていくということで、今後対応していきたいと思います。
記者:
年金の問題に戻って恐縮なのですが、和歌山の受給者からの連絡というのは正確に何万件とか分からないのですが、連絡が数件なのか数十件なのかそこら辺は分かりますか。
大臣:
ちょっと今私の手元では分かりません。恐らく事務方の方には連絡が来ていると思いますが、件数等の話なので必要があれば調べてお答えしたいと思います。
記者:
年金の話題で、先程質問の中で、和歌山の業者がサンメッセかどうかも調査中と大臣のお言葉ありましたが、これは他の業者の可能性もあるのですか。
大臣:
いえ、今はっきり申し上げた方が良かったので、全体調査中ということだったので、そういうくくりで申し上げましたが、サンメッセということで結構でございます。1社です。
記者:
他の業者ではないですか。
大臣:
はい、違います。サンメッセです。
記者:
昨日の地震の関連についてお伺いするのですが、大臣冒頭で水道管の破裂などの報告を受けているとおっしゃっていたのですが、把握されていればでいいのですが各地でどれくらいの被害報告があったのかということを教えていただきたいのと、全国で水道管の老朽化が課題になっていますが、厚労省として今後どのように対応していくのか、お願いいたします。
大臣:
現時点で分かっている被害の状況を申し上げますと、埼玉県川口市で2か所、それから東京23区で23か所、それから千葉県市原市で1か所の漏水が確認されています。断水まで至っていなかったことを一言付言させていただきたいと思います。
 それから市原市の事案等はテレビ等でも報道されていますが、県が管理する水管橋で漏水が発生しましたが現在は水作業が終了いたしております。また、他の水源などの供給によりまして、この止水に伴う断水は発生しないでしのげるという見込みであります。
 それから水道の老朽化等にしっかり対応して補修や再投資、いろいろなことに対応していかなければならないという問題意識は持っておりまして、全国の水道等の設備が老朽化しているという問題点を認識しています。
 政府全体としても、国土強靱化ということや社会インフラの老朽化に対して投資を行っていくという、そういう立場で進めているので水道事業についても、よく地方公共団体の皆さんの状況を聞きながらできる限りの対応をしていきたいと考えております。
記者:
先ほどの年金の絡みで、最初冒頭、大臣は和歌山の方でも誤った通知書が送付されていると報告があったということでしたが、細かいのですが年金機構の方にそういう問い合わせがあって誤送付があったかどうか調べている段階なのか、それとも機構や厚労省としても誤送付が和歌山で起きたという事実認定した段階なのか、どちらでしょうか。
大臣:
少なくとも端緒のことを申し上げたので、どういうところで分かったかという端緒のご質問だと思ったので、端緒は和歌山県でも誤ったものが来たというご連絡が来た。これは名古屋や三重でも多くの受給者の皆様からの年金額や番号が間違っているというご連絡で分かったという意味で同じ端緒だということです。
 別に、その間違っていることを確かめているのではなくて、それが端緒として今、和歌山県においてもどういう状態になっているのか、その内容は今調査中であります。
 ですから、まだ申し上げる事態にはありませんが、調査のスコープ(範囲)としては、和歌山県でそういう端緒があったことから、和歌山県について全体を調べているということであります。
 それからもう一つ、当該事業者が担当する他の地域、これ実を言うと、静岡、岐阜、山形、富山とかいう分があるのですが、この分については、郵便局への持ち込みは行われておりません。
 つまり、送付する段階で郵便局に持ち込む前だったということです。そういう郵便局への持ち込みが行われていないという中で、和歌山県分と同様に、その一部は愛知県等の分に混ざっているという可能性があることも含めて確認しておりますので、今の話は聞かれたことにお答えしたので、和歌山県全体と言いましたが、そういう意味では他県の分も含めて、全体としてこの受給業者が受けている送付事務全般についてのチェックをしているということです。
 ご質問に対してはそういう意味でお答えしましたが、誤解があってはいけないので、他のことも含めて委託業者の業務全般についてもしっかりチェックしているという意味です。誤解を与えたかもしれないので補足しておきます。
記者:
今の質問で、静岡、岐阜、山形、富山はまだ印刷はしたが発送はしてないと。
大臣:
郵便局への持ち込みをしていない。だから郵便局へ持ち込んでいないということは発送されていない。
記者:
愛知、三重、福岡、和歌山は発送しているということなのですが、他に発送している県もあるのですか。
大臣:
今言ったところが当該事業者の分担先ですので、それ以外の可能性はありません。

(了)