田村大臣会見概要

(令和3年1月26日(火) 8:32 ~ 8:38 院内大臣室前)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。今日は私からはご報告ありません。ご質問があればお受けいたしたいと思います。

質疑

記者:
全国の自殺者数が11年ぶりに前年を上回ったということで、コロナの影響なども考えられるのですが、受け止めと今後の対応についてお願いします。
大臣:
速報値ですが、20,919人ということで、前年比で750人増、3.7%増ということです。令和2年に関しましては11年ぶりに前年を上回ったということで深刻に受け止めております。3年前の平成29年ぐらいの水準、29年と30年の間ぐらいですが、それぐらいの水準ということであります。内容を詳しく見ると男性は135名減っているということなのですが、一方で、女性が885人増加しているということであります。
 それから特徴としては小中高生の自殺がやはり増えているということで、1月から11月の暫定値ですが68人増、18.2%増ということでございます。コロナという問題がありますので、その影響もあるのではないかという推測はされますが、よく状況を分析しなければいけないと思います。
 原因はご承知のとおり、それぞれ家庭の問題であったり、健康問題であったりですとか経済・生活の問題でありますとか、学校の問題こういうものもあります。いずれにいたしましても、緊急事態宣言が2回出されておりますので、そういう意味では経済の悪化も予想されるわけでありまして、しっかりと生活困窮者の皆様方に対しての対応など、緊急小口貸付とかいろいろなものがありますが、そういう全体の中で、生活苦によって自ら命を絶たれるような方々がでないよう、しっかり対応していかなければならないと思います。
 対応としては、SNSでありますとか電話相談、今回の補正予算によるセーフティネット強化交付金、これでいろいろな広報、自治体の広報でありますとか窓口強化、こういうものでしっかり対応いただきたいということで、用意をいたしております。
 しっかりそういう相談体制が強化できるよう、特に夜間の相談窓口、今まで自治体で「こころの健康相談統一ダイヤル」を実施いただいていましたが夜間が手薄だということもございましたので、夜間の対応も増えていくとお聞きしております。
 なかなか昼間相談しづらいという方もおられると思いますので、18時半から22時半まで対応できるようにいたしますので、そういうものも活用いただきながらですが、まずはご相談をいただきたいと思います。
記者:
河野大臣がワクチン接種に関する新しいデータベースを立ち上げることを発表されましたが、これは今やっている厚労省が準備しているシステムでは、例えば接種したいのに受けられない人がいるとかそういう漏れがあるとか、そういう風な厚労省のシステムに穴があるからそれを新しく作ったのか、もしそうでないならなぜこの時期にお金と人手をかけて新しいデータベースを作る意味があるのか、そこについてお伺いします。
大臣:
これは河野大臣から以前ご相談いただいておりまして、ともに、一緒にやっているものです。日曜にもいろいろな議論、詰めをしていたのですが、やはりデジタルを使うということは重要であります。日本はデジタルが非常に遅れている、これは平井大臣の言葉にもあるのですが、そういうところがあります。
 そういう意味で、ワクチン接種も一つはV-SYSという仕組みがあるのですが、もうひとつしっかりとした仕組みを作って対応するべきではないか。特に2回接種をするということでありますので、自治体が持っている接種台帳、これで分かるまで時間的タイムラグがかなりあります。
 ですからそれをもう少しリアルタイムで対応できるような、リアルタイムに近いと言った方が良いかも分かりませんが、そういう仕組みが作れないのかということで、今河野大臣それからデジタル庁、平井大臣の担当のところで揉んでいただいていまして、厚生労働省もこの中に入りながら対応していくということであります。
記者:
最初からV-SYSにその機能を組み込んでおけばよかったのではないかという声もありますが。
大臣:
V-SYSというのは本来、どちらかというと、うまくワクチンが各所に供給できるかというところをメインで作っています。もちろんそれには接種も入るのですが、接種記録はあくまで接種台帳という各自治体のシステムでやっていただいています。
 ですから元々違っていたのです。これは、V-SYSの基本的な考え方は、あくまでワクチンをちゃんと各医療機関にお届けをするということだからです。
 そういう意味では、接種台帳という今の仕組みがありますが、それをもっと、そちら側をもっと効率的にすることができないか、それによっていろいろなデータも集約できないか、こういうことを念頭に置いて考えておられるようですので、詳しくは河野担当大臣のところでお聞きをいただければありがたいと思いますが、そういう意味ではより信頼性を持ったと言いますか、より皆様方に安心して打っていただけるための仕組みというものを今作ろうということで検討して、早急にこの仕組みを作るべく努力をしていると考えております。

(了)